『50年史』発刊によせて 青年と学生中心の党を建設し革命へ

発行日:

週刊『前進』06頁(2617号06面04)(2014/01/27)


 『50年史』発刊によせて
 青年労働者と学生中心の党を建設し現代革命の実現へ
 倉石 庸


 昨年末、東京都内で『現代革命への挑戦―革命的共産主義運動の50年』上巻の出版記念会が開かれた。そこでの倉石庸同志の開会あいさつを紹介します。(編集局)
 ついに『50年史』の上巻ができました。印刷局の同志ががんばって、つい先ほど作業をやりとげていただきました。できあがったばかりです。
 私も昨夕、取りあえずの分を受け取り、今日、生前ともに革共同の政治局員であった陶山健一さんと福嶋平和さんのご家族に発送してきました。
 この本の内容は先日の革共同集会で少し触れられました。今日、作成にあたった諸同志から発言を受けてさらに深めていきたい。二、三、申し上げます。

 革命の土台・武器

 第一に、われわれの「50年史」はこの本の表題にありますように『現代革命への挑戦』です。
 これまで私どもの党史は70年代初頭に本多延嘉書記長によって書かれたものしかなく、あると言えば、綱領草案を決定した25全総議案の中に一章、でしょうか。
 運動をやめた人びとや反革命の側からはいろいろ出されていますが、ついに本物の本格的な党史、『50年史』がここに完成しました。
 『現代革命への挑戦』ということは、21世紀の早い段階で世界プロレタリア革命を実現するということであります。ですから、特にこの上巻では、「5月テーゼ」のもと、私どもの今日の時代認識や路線ができあがっていく過程、とりわけ世界大恐慌、3・11情勢とその情勢下で階級的労働運動をもって世界革命を実現していく路線をはっきりと提起しています。
 思えば、本多さん、中野洋顧問(動労千葉前委員長)、陶山さんはじめ多くの同志たちが先頭に立って闘ってきました。私個人の場合ですと60年代、今日ここに参加しておられる全逓委員会の同志たちに労働運動を教えていただきました。さらには今なお獄中で闘っている星野文昭同志・福嶋昌男同志はじめ、この50年の間、ともに闘ってきた実に多くの同志たちの共同の闘いの結晶、それがこの『50年史』であります。さらに言えば、日本の労働者階級の最も先進的な闘いが生みだしたものです。なんとしても革命をやり抜く決意の結晶であります。革命を実現する土台と武器です。

 動労千葉に学び

 第二に、『50年史』は革命的共産主義運動を青年労働者・学生の闘いにするものです。
 今から51年前、1962年にわれわれは黒田寛一を候補者に立て参議院選挙闘争を闘いました。われわれにとって最初の選挙闘争です。黒田を候補者に立てたのは、黒田が当時革共同全国委員会の議長だったからですが、実はほかに誰一人、被選挙権をもっていませんでした。本多さんをはじめ皆20代。参院選挙の被選挙権は30歳以上ですから、黒田以外に選択の余地がなかったのです。
 つまり、60年安保闘争は皆20代、10代の者が先頭に立って闘い、日本共産党の反革命的制動をぶち破り、打ち勝って、あの60年安保闘争を実現したのです。その中心を担った60年ブントは、安保闘争後その総括ができず三分解しましたが、そのうちの革命的翼は「反帝国主義・反スターリン主義」と「プロレタリア革命」という綱領的地平におけるあいまいさを自己批判して革共同全国委員会に獲得されました。そして61年米ソ核実験反対闘争、62年参議院選闘争、62年3全総をかちとって、今日の党の出発点を築いたのです。黒田をのぞけば皆20代です。黒田はご存じのように、この3全総で本格的な革命党への前進を開始したことに恐怖して脱落・逃亡し、さらに反革命に転落しました。
 50年の闘いの中で築きあげた時代認識と路線と組織、70年決戦と二重対峙・対カクマル戦の勝利、とりわけ国鉄分割・民営化に対して2波のストライキを闘って団結を維持し発展させてきた動労千葉労働運動に学び、「党の革命」を通して、階級的労働運動路線、「綱領草案」を獲得してきました。この50年の蓄積のもとに、さらに今、革命の接近情勢にあって、革命的共産主義運動を青年労働者・学生中心の運動とすれば、必ず革命を実現できるのです。
 ですから、この本は革共同を青年労働者・学生中心の党にする、その武器です。
 書記長はじめ多くの同志たちの批判と指摘も受けつつ、さらにまた印刷局の同志のお陰でできました。感謝します。

 世界の労働者に

 第三に、これを世界中の労働者・学生のものにすることです。今、韓国では鉄道労組がパククネの進める鉄道民営化に反対し23日間のストライキを闘いぬき、民主労総がゼネストに立ち上がる壮絶な闘いが闘われています。全世界の労働者の新自由主義への決起が開始されています。この闘う全世界の労働者にこの本の内容を届け、共同の闘いとすることです。
 最後に、今日の出版記念会は下巻を出すためです。1~2月、そして3~4月の激闘を闘い、その中で全党の力で必ず下巻を発行しましょう。
このエントリーをはてなブックマークに追加