革共同政治局の2014年1・1アピール 現代革命へ新たな挑戦開始 国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還-4大決戦で日帝・新自由主義と安倍政権を打倒しよう! 『革共同50年史』を歴史的大躍進の武器に
革共同政治局の2014年1・1アピール
現代革命へ新たな挑戦開始
国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還-4大決戦で日帝・新自由主義と安倍政権を打倒しよう!
『革共同50年史』を歴史的大躍進の武器に
はじめに
世界史はついに、21世紀のプロレタリア世界革命へと向かう大激動の渦中に突入した。最末期帝国主義・新自由主義の歴史的崩壊が始まり、その対極で、青年労働者を先頭とする労働者階級人民の根源的な怒りの大爆発が全世界的に始まっている。
大恐慌は大失業と戦争を生み出すとともに、革命を生み出す。2013年の闘いは今や、ブルジョア支配の全面的打倒、プロレタリア革命の達成なしに全労働者人民の生きる道はないことをまざまざと示した。そして同時に、大恐慌を革命に転化していく力は、労働者階級自身の階級的に団結した決起の中にあること、階級的労働運動・労働組合の再生と、これと結合した労働者階級の党の建設にこそあることをはっきりと示したのだ。
昨年12月の秘密保護法をめぐる国会前を頂点とした労働者人民の巨大な全国的決起は、2011年3・11以来の国家と資本に対する絶対非和解のとめどない根底的怒りの爆発である。日帝・安倍政権は、人民の大反乱のうねりに恐れおののきながら、国会の数を頼みに、秘密保護法を始めとする多数の極反動法を問答無用に強行し、「戦争のできる国」への道をここぞとばかりに突き進んでいる。だがこの安倍の大反動は、日帝支配階級のとてつもない危機と脆弱(ぜいじゃく)性の表れにほかならない。日帝・安倍は実際には、階級闘争の大地に革命の火を放ってしまったのだ。
今や、膨大な労働者階級人民が、日帝の攻撃を戦争と治安弾圧、改憲攻撃の本格的開始として明確にとらえ、危機感と満身の怒りに燃えて続々と立ち上がり始めている。このような日帝支配階級を打倒せずにはおかないという激しい闘志をみなぎらせ、闘いに立つ中で自らの力と存在にめざめ、一層大胆な闘いに進み出ようとしている。それは本質的に、プロレタリア革命まで断じて後戻りのない革命情勢の到来である。
この情勢をたぐり寄せたのは、2013年における国鉄決戦の大前進である。国鉄決戦は、分割・民営化以来4半世紀を超える激闘として闘い抜かれてきた。そして今日の大恐慌と「3・11」情勢に真っ向から根源的に対決し、ついに昨年、国鉄1047名解雇撤回闘争での9・25判決という勝利の地平をもぎとり、新自由主義をその土台から突き崩していく闘いに突入した。この国鉄決戦こそ、今始まった日帝と全労働者人民との一大激突に勝ち抜き、革命へ向けた日本労働者階級の階級的団結をつくり出していく推進力である。その最前線には、闘う青年労働者が決然と立っている。
2014年は、日本の階級闘争が、21世紀のプロレタリア世界革命を切り開く最先端に躍り出ていく年となる。また、絶対にそうしなければならない。日帝・安倍の戦争・改憲攻撃への突進は、大恐慌・長期大不況の果てしない深まりと帝国主義間・大国間の争闘戦の全面的爆発という、歴史的事態の中で起きているのだ。昨年秋の米財政危機の爆発を契機とした米帝の基軸帝国主義からの脱落は、この争闘戦と、その戦争への転化の情勢を一気に促進した。この間の「防空識別圏」問題などをめぐる軍事的緊張の激化は、東アジアが今や中東と並ぶ新たな世界危機の発火点に浮上したことを示すものである。しかしそれは同時に、東アジアにおける革命情勢の決定的な成熟である。
東アジアは今や、日本、中国、韓国、台湾を軸に、巨大な生産力(過剰生産力)を抱えた世界経済の一大中心であり、同時に膨大なプロレタリアートが存在する地域である。日・米・中の争闘戦も決定的に激化している。ここでのこの間の日韓米の国際連帯の闘いの発展は、プロレタリア世界革命を切り開く素晴らしい可能性を秘めているのだ。
昨年末、北朝鮮スターリン主義の国家中枢において発生したナンバー2・チャンソンテク(張成沢)の失脚・処刑という重大事態は、激動情勢をさらに決定的に推し進めるものだ。北朝鮮スターリン主義の体制崩壊の危機がついに現実化し、北朝鮮国内での暴動・内乱や軍部の暴走も含め、これに対する米日韓、さらには中国スターリン主義をも巻き込んだ戦争・侵略戦争突入の危機を生み出している。だがそれは、パククネ政権に対する韓国労働者階級人民の大決起、中国人民のスターリン主義体制打倒の総反乱をも不可避に呼び起こし、これと結合した日本労働者階級人民の戦争絶対阻止への怒りの決起に火をつけずにはおかない。
階級的労働運動の前進と国際連帯闘争の発展こそ、今日の全情勢を革命的に突破していく鍵である。日本労働者階級は、全世界の労働者階級と連帯し、今度こそ帝国主義とスターリン主義の抑圧とくびきを完全に断ち切り、人類史の飛躍をかけたプロレタリア世界革命へと勇躍して前進しよう。
Ⅰ国鉄決戦を圧倒的基軸に闘い大きな勝利を切り開いた13年
(1) 「9・25判決」は不当労働 行為を認定した歴史的勝利
2013年の決戦は、大恐慌の深まりと「3・11」情勢の進展を歴史的大分岐点として、2012年からの2年にまたがる壮大な階級決戦として闘われた。それは新自由主義の打倒に向けた国鉄・反原発決戦による歴史的反撃の突破口をなすものであった。
これは、革共同と動労千葉との「党と労働組合の一体的発展」という現代プロレタリア革命への歴史的挑戦をやりぬいて到達した地平である。この階級的労働運動と革命的共産主義運動の白熱的で統一的な発展が、新自由主義と闘う階級的労働運動の必ず勝利することのできる「環」をつかみとった。この「勝利の環」こそ動労千葉を軸とする国鉄決戦であり、それは2013年において、ついに9・25判決という巨大な勝利の地平を切り開いた。「国鉄決戦をプロレタリア革命へ」の現実性を決定的に開示したのである。
9・25東京高裁・難波判決は、一昨年6・29東京地裁・白石判決の不当労働行為の認定を再び確認した。1047名闘争をめぐる激突の鉄火の中で、司法権力の中枢に位置する東京地裁と高裁で2度にわたって、国鉄分割・民営化時に重大な不当労働行為が行われた事実が認定されたのである。
だが同時に9・25高裁判決は、新設立会社のJRが旧国鉄からの選別リストをそのまま受け入れたというこれまでの見解を否定し、JR側は新たな会社として「採用の自由」があり、「仮に」採用希望者全員が名簿に記載されていたとしても、「国鉄が選別しなければ、JRが選別した可能性がありうる」とした。
この判決は、この間「井手文書」によって暴かれた、葛西敬之(当時国鉄職員局次長・現JR東海会長)と斎藤英四郎(当時経団連会長・JR設立委員長)、つまり旧国鉄側とJR設立委側とが一体となって選別リストをつくり上げたという決定的事実を、ついに真実の力の前に実質的に認めてしまったのだ。国鉄改革法23条での「旧国鉄とJRは別法人、したがってたとえ旧国鉄がいかなる不当労働行為をしても新会社(JR)は何らの責任を負わない」という虚構が完全に崩壊してしまったのだ。(この「井手文書」で暴露された内容を国労本部が知りつつ隠し続けていた事実が判明した)
このことはきわめて重大である。国鉄の分割・民営化自体が不当労働行為の所産であり、解雇の不当性が認定された以上、解雇撤回と原職復帰以外にない。この突き崩すことのできない論理と正義が強固に打ち立てられたのだ。それは同時に国鉄の分割・民営化を成り立たせ、その後、日本労働運動に不当労働行為と国鉄型解雇・リストラを蔓延(まんえん)させてきた元凶である国鉄改革法と国鉄改革法体制を、ついに歴史的崩壊に追い込んだのである。2010年の4・9政治和解を断固拒否し、国鉄闘争全国運動を立ち上げて1047名解雇撤回闘争を不屈に継続してきた、動労千葉を先頭とする闘いが切り開いた決定的な地平である。
国鉄決戦は、国鉄分割・民営化への総反撃として、動労千葉を基軸にした階級的労働運動の4半世紀を超える闘いをもって、新自由主義打倒・JR体制打倒へと突き進んできた。9・25の勝利はこの全歴史の集積として、あらゆる情熱を傾け、階級の力でもぎり取った精華である。敵階級の反動、弾圧の数々をのりこえて、正義と団結の力で司法権力の法的な亀裂をつくり出し、そこに怒りと火の文字で刻み込んだ勝利である。
もちろん、国鉄分割・民営化とJR体制が本質的に不当不法であるというこの9・25判決の事実上の認定を、敵階級の反動の最大の牙城・最高裁が簡単に認めることはない。一切は、労働者階級の不屈・不退転の持続的で拡大的な力によって、国鉄分割・民営化とJR体制そのものの根底的転覆による革命的階級関係の大変動を闘いとることにある。それはまったく可能である。
今日、新自由主義は崩壊的危機にある。大恐慌は大失業と戦争と革命を生み出す。そうした革命的情勢がいま激しく進行し、成熟しているのである。しかも国鉄分割・民営化は完全に破綻したのだ。9・25判決によって、国鉄改革法という分割・民営化の法的根拠も崩れ去った。事故続発のJR北海道の姿は、分割・民営化のもたらした惨
(さんたん)たる現実である。運転保安はさらに全国で崩壊し続けている。JR貨物の鉄道部門の赤字は分割・民営化ゆえに増え続け、一切の矛盾を労働者に押し付け、おそるべき低賃金と強労働をもたらしている。
重大なのは、JR職場でブラック企業さながらの強労働が過労死や労働災害を続出させていることだ。分割・民営化という新自由主義は自らとともにこの社会を時々刻々崩壊させている。今こそ分割・民営化を根底から葬り、JR体制を打倒する時がきたのだ。
(2) 3労組共闘の団結で戦取された11月集会と訪韓闘争
昨年11月の労働者集会(11・3~4)は、「闘う労働組合を全国の職場につくろう」を掲げ、13年国鉄決戦における9・25判決の地平を打ち固め、全日建運輸連帯労組関生支部、全国金属機械港合同、動労千葉の3組合共闘の強固な団結をもって、新自由主義にとどめを刺す歴史的大集会となった。
11月集会の5600人の結集は、日帝国家権力・資本との職場生産点での激しい激突に勝利し結集した力であり団結である。11月集会のスローガンと実践そのものが、大恐慌と国鉄決戦のただ中において、新自由主義・資本と真っ向から非和解的に激突するものとなっているのだ。
11月集会は、そこへの結集自身が、国鉄決戦を基軸とする日本労働運動における巨大な階級的激突である。それはとりわけ今日、日帝・資本による職場生産点での〈一人をつぶす攻撃>から始まる労働運動絶滅攻撃に対し、これと必死に闘う青年労働者を先頭とした一人ひとりのかけがえのない結集である。この攻撃は今、低賃金と長時間労働・過労死という労働者の生命・生存を蹂躙(じゅうりん)する攻撃となって、全労働者の上に激しく襲いかかっている。これと対決する一人の存在と闘いが決定的なのだ。そこには労働者階級は、どんな困難、試練があろうと必ず決起するというマルクス主義的確信がある。この確信の中に、11月集会のもつ実に巨大な地平がある。
職場生産点の激しい死闘の中で3労組共闘がそれぞれの試練を超えて互いに学びあい、団結と連帯をかつてなく強固なものにしていることは特筆すべきである。そこから訴えられている「闘う労働組合をつくろう」という大運動には大きな発展性と可能性が示されている。集会で3労組が発した「憲法改悪反対労組声明」は、まさに3労組が今日の日帝・安倍政権との対決において、全労働戦線の中心に屹立(きつりつ)して闘うという宣言である。
11月集会は、こうした資本との死闘に勝ち抜いた若い力と新たな団結、みなぎる怒りと明るさ、自己解放性と階級的規律において、すべてが体制内労働運動を踏み越え、国境をも越えた力強い隊列として登場した。新たな階級的魂がそこに生まれたのだ。
またこの過程は、日帝国家権力中枢による、労働組合を「反社会的集団」として逮捕・弾圧する攻撃との激突とその勝利としてかちとられた。それは国鉄決戦を基軸とする4大産別、反原発、星野闘争、秘密保護法・改憲などの全戦線での攻防であり、一切は党と労働組合をめぐる激突として、さらに非合法・非公然体制をめぐる攻防を最基底として闘われた。
11月集会に続く訪韓闘争は、日韓の国際連帯闘争の新たな段階を切り開いた。2003年から10年にわたる熱い連帯の歴史を積み重ねてきた動労千葉と韓国民主労総の闘う労働者が、ついに一体となって前進していく到達地平をかちとった。
民主労総を先頭とする韓国労働者階級が、パククネ政権の全教組・公務員労組への弾圧と韓国鉄道の民営化攻撃、そしてさらなる非正規職化攻撃による労働運動絶滅攻撃に不屈に立ち向かっている姿は、動労千葉を先頭とする日本労働運動の姿と一体である。だからこそ、非正規職労働者の闘いの組織化、労働組合の組織拡大と拠点建設について民主労総の闘いから学び、自らが労働運動の力を本当につけるために職場生産点において徹底的に闘っていくことが求められている。それは国鉄決戦こそが国際連帯の土台に位置する世界史的普遍性をもった闘いであり、しかもそれが公務員決戦として全世界的に発展しようとしていることをあらためて確信することでもある。
日韓労働者の連帯が、ついにプロレタリア革命への路線と団結を獲得して発展していこうとする段階が切り開かれている。それは世界単一の労働者党建設へ向けた第一歩の飛躍である。今こそ、韓国労働者階級のほとばしる戦闘性に学び、動労千葉の力ある発展を心から望んでいる彼らの思いに心から応える闘いに決起しよう。
国際連帯闘争はさらに、アメリカ労働者階級との連帯、イギリスRMT(鉄道・海運・運輸労組)との連帯、そしてドイツの鉄道労働者や反原発を闘うゴアレーベンとの連帯として一層深まった。多数の在日・滞日の外国人労働者も決起し、11月集会・デモをともに闘った。国際連帯の無限の発展がそこに開示されている。
(3) 外注化阻止・非正規職 撤廃の闘いが全産別で発展
9・25判決、11月労働者集会、訪韓闘争の偉大な歴史的地平を切り開いた最大の決定的原動力は、動労千葉を先頭に闘われた全面外注化阻止の階級決戦である。それは階級的労働運動と革命的共産主義運動の命運をかけた闘いであった。とりわけ2012年の10・1から13年3月にかけ、CTS(千葉鉄道サービス)への強制出向攻撃との闘いで、偽装請負の現実を暴露し、また外注化は労働組合の協力なしには絶対に不可能であることを突き出して、不屈の戦闘体制を強化してきた。この外注化拒否の不屈で豊かな闘いは、85~87年の国鉄分割・民営化決戦にも匹敵する歴史的攻防として、1047名解雇撤回闘争と一体で、階級情勢全体を揺るがしていった。
確かに外注化攻撃は新自由主義の絶望的あがきを示す尋常ではない攻撃である。それは一切の前提に動労千葉破壊、労働組合解体を据えている。外注化をもって労働過程そのものをも寸断していく極限的な団結破壊・分断攻撃である。これに対して、動労千葉は外注先の職場を制圧し、非正規職労働者を組織するというあくまで攻勢的な闘いによって、JRへの根底的反撃に立ち上がった。この外注化阻止・非正規職撤廃の死闘こそ、「外注先は別会社」という国鉄改革法23条の論理を使った外注化のデタラメなごまかしと破綻を、ストライキ決起によって徹底的に暴き、9・25判決情勢を根底から切り開いたのである。
1~3月外注化阻止決戦は、日帝ブルジョアジーの命運をかけたJR東日本の「グループ経営構想Ⅴ」との激突でもあった。日帝・新自由主義の生命線をなす「成長戦略」の最大の柱は鉄道のパッケージ輸出である。ここに葛西を頭目とするJR資本は延命をかけており、そのために外注化・非正規職化攻撃を死活的に進めているのだ。その根幹を射抜く闘いが動労千葉を先頭とする3月ストライキ決起として爆発した。それは、4・26自治労ストライキ情勢を切り開く原動力となり、外注化阻止・非正規職撤廃の闘いを4大産別に拡大し、公務員決戦を決定的に引き寄せた。
2013年において重要なのは、新自由主義の非正規職化攻撃が膨大な労働者階級の反乱を成熟させていることである。それは3・11以降、2011年の動労千葉の外注化阻止決戦の中からつくり出された。特に12年10・1外注化以降、まさに非正規職労働者が生み出される地点で非正規職化阻止を闘い抜き、正規職労働者と非正規職労働者の階級的連帯の創造という現代革命の重要な環を今日の実践そのものの中でつかみとったのである。その本格的闘いとして、動労千葉と青年労働者を中心に、連合・全労連など体制内勢力をのりこえて、5・1メーデーに階級的労働運動派が独自の隊列を登場させたのである。
5月沖縄闘争は、国鉄決戦と一層固く結合しつつ闘い抜かれた。国鉄闘争全国運動の6・9全国集会の大高揚は、9・25判決に至る日帝中枢との激突の「4カ月決戦」の出発点となり、10万筆署名運動の大発展への跳躍台となった。
7~8月攻防では、13年前半決戦の地平が100万労働者へと波及し、拡大し、革命的うねりへと発展していく情勢となった。それは大きな歴史的飛躍を求めるものとなった。7月参院選での山本太郎氏の勝利(66万6684票)と一体となって打ち抜かれた、7月動労水戸ストライキと国労郡山工場支部の被曝車両K544阻止・被曝労働拒否の闘いは、国鉄戦線においてついに動労千葉と並ぶ闘う拠点が屹立し、国鉄労働運動の権力党派への歴史的挑戦の始まりとなった。この動労水戸-国労郡工支部の連帯を通した被曝労働拒否の歴史的闘いは、200万福島県民と連帯する13年3・11の大勝利をも切り開いてきた。そして、外注化阻止・運転保安の闘いという強固な基盤こそが、労働者の反原発闘争への決起を引き出す力をもっていることを実証したのである。
夏の4大産別の各大会(国労、自治労、日教組、JP労組)は、今日の新自由主義の崩壊のもとで、労働組合をめぐる根底的流動化の開始を示した。「日和見主義と社会排外主義の度し難い指導部全部の信用を完全に失墜させ、労働組合のなかから追いだすまで必ず闘争をおしすすめなければならない」「われわれが『労働貴族』との闘争をおこなうのは、労働者大衆を代表して、労働者大衆をわれわれの側に引き寄せるためである」(レーニン『共産主義における左翼空論主義』)という情勢がきたのである。労働者階級の決起を階級の内部から絞殺する連合、全労連などのあらゆる体制内勢力を打ち破り、そのくびきから労働者階級を解放し組織していくことである。
(4) 基礎的団結形態=労働組 合の闘いの前進と拠点建設
2013年を通して重要なのは、「労働運動をできる党」とは、労働組合の闘いの実践的変革・飛躍と一体でかちとられることをつかみとったことである。
第一に、労働者階級の基礎的団結形態としての労働組合の建設は、労働者の日常的な生活と現実に密着した中から闘う労働組合を労働組合それ自身の論理と実践をもってつくり上げる闘いである。それはまずもって、かけがえのない存在である労働者一人ひとりが労働組合のもとに団結して闘うことで、自らを「階級の一員」として自覚し、新たな巨大な力が引き出されていくということである。労働組合は本来、そうした労働者階級の根源的な革命性に決定的に根ざしている。そしてそこにおいて、一つは階級としての正しい思想や時代認識と路線をもつこと、今一つは「義理・人情」という闘う者同士の人間的信頼関係による団結を職場と労働そのものの中で日常的に培うことによって、階級的団結を形成していくのだ。そこには労働者としての規律があり、マルクス主義がある。
この職場生産点に日常的に根ざした労働組合、階級的労働運動を軸に闘う時、労働者階級は最大の圧倒的な革命的力を発揮する。プロレタリア革命は、この労働組合の団結の拡大を労働者の最大の武器としてかちとられる。労働組合の基礎的団結形態の形成の中に労働者の自己変革の力が養われる。ここにプロレタリア独裁の力の源泉がある。
第二に、基礎的団結形態としての労働組合は、〈絶対反対〉と〈階級的団結〉を一体で闘う。そもそも資本家階級と労働者階級は非和解的な関係である。労働組合が資本と闘おうとすれば、絶対反対で非和解的に闘う以外にない。他方で資本の絶対的矛盾は、この非和解的関係である労働者階級の存在を抜きに資本自身が存立できないところにある。資本が成り立つためには、たえず労働者の団結を分断し、破壊する以外にないのだ。労働者階級はこの資本の絶対的矛盾を突き、資本の絶えざる団結破壊と分断の攻撃に対して〈絶対反対〉と〈階級的団結〉で闘うことで勝利することができるのだ。ここにこそ、労働者階級の基礎的団結形態としての労働組合の核心がある。
第三に、労働組合は、「その組織された力を労働者階級の終局的解放すなわち賃金制度の最終的廃止のためのてことして使うことをしないならば、それは全面的に失敗する」(マルクス『賃金・価格・利潤』)のである。労働組合は、労働者階級の基礎的団結形態であるが、労働者階級の最高の団結形態である労働者党建設と結びついた時に、基礎的団結形態としても発展し、資本主義打倒のプロレタリア革命を引き寄せることができる。そしてこの党は、労働組合の上に立つものでもなければ、外にあるものでもない。労働組合の団結の内部にあって、労働者階級への徹底的な信頼をもって、階級的団結をより豊かに発展させ、労働者階級の中で党そのものを最高の団結形態として絶えず変革的につくり出していくのだ。
マル青労同10回大会 路線の画期的な意義
13年末にかちとられたマルクス主義青年労働者同盟の第10回大会は、2013年の闘いが、まさにこの党と労働組合の一体的建設において決定的な実践的飛躍を闘いとってきたことを実証した。闘う青年労働者が、職場と地域にあふれる膨大な労働者の怒りと結びつき、職場闘争に体ごと踏み込んで、その中から職場細胞の建設と職場拠点建設・組合権力獲得を一体的にかちとっていく闘いに次々と挑戦を開始したのだ。そして「過労死・超長時間労働・低賃金」攻撃を粉砕するために総決起することを誓い合った。
マル青労同の同志たちはそこにおいて、国鉄決戦を自らの職場で自分自身の闘いとして闘う中でこそ、資本によって徹底的に個別分断されてきた職場に階級的団結を甦(よみがえ)らせる展望があることをつかみとった。そして青年労働者の団結が破壊されている現実を打破する道は、地区における拠点労組の建設にあり、その拠点建設を目的意識的に闘いとる地区党の建設にあることを、文字通り体を通してつかみとってきた。
今や、職場闘争―職場細胞建設―拠点建設の闘いを同時に地区党建設としてかちとっていく闘いが、青年労働者を先頭に猛然と始まっている。『前進』の読者網建設はその決定的てこである。それはまた、大量の青年労働者の獲得とその階級的指導部建設=マル青労同1千人建設への大前進の展望を圧倒的に押し開いている。
(5) 100万人の階級的決起 と結びつく情勢が始まった
2013年は、国鉄決戦を基軸に反原発・星野闘争が切り開いた100万労働者階級と結びつく闘いが本格的に始まった年である。
「3・11」は、幾百万、幾千万の人民の人生と価値観の転換の中から、国家と資本への非和解的怒りを階級全体に広く、深く生み出した。参院選における山本太郎氏の勝利は、首都100万、全国1千万の労働者階級人民が、原発への怒りを契機にして、低賃金や過労死に追い込む資本と国家の非人間的抑圧に対して生きるための具体的決起を開始したことを示している。さらに安倍の戦争・改憲と大失業攻撃への反革命突進に対してやむにやまれぬ怒りが急速に激しく拡大している。秘密保護法への巨大な決起はその一端であり、革命情勢の急接近をもたらしている。
反原発闘争の広がり
反原発決戦は2013年、3・11福島現地闘争を大きな管制高地に、国鉄決戦と一体となり、相互に共鳴しあって発展してきた。日帝・安倍とブルジョアジーどもは、人類を滅亡させる新自由主義の行き着いた「3・11」を何度繰り返してもかまわないという原発再稼働、原発輸出にのめり込んでいる。そして「汚染水は完全なコントロール下におかれている」「将来にわたって健康問題はない」などという、放射能汚染と被曝を真っ向から開き直るおそるべき階級戦争に打って出ている。これへの怒りのマグマは激しく渦巻き、プロレタリア革命によってしか解決できない現実を日々突きつけるものとなっている。
福島第一原発の危機は、何もかもこれから爆発する。汚染水問題はさらに拡大し、廃炉作業など手もつけることができない。重大なのは、これから小児甲状腺がんが多発することである。チェルノブイリで起きた以上のことが始まっているのだ。この戦慄(せんりつ)すべき事実を真っ向から見据えなければならない。
国家権力と体制内勢力、スターリン主義はこの現実に震え上がり、被曝、特に内部被曝に立ち向かう者に恐怖と憎悪をもって襲いかかるのだ。ここから2013年は、福島において激しい党派闘争が起こった。この中で福島診療所建設の意義は、「フクシマの怒り」を圧殺しようとする全攻撃とその最前線で対決し、福島県民の命を守る闘いの拠点として大きく輝いている。
2013年はさらに、動労水戸と国労郡山工場支部の被曝労働拒否の歴史的決起が全労働者の階級的魂を揺さぶった。労働組合の団結の力こそが新自由主義を打ち破り、被曝の現実を根底的に変えていく展望を開くことを明確にし、膨大な原発労働者が生きかつ闘う道を指し示したのだ。さらに全原発の廃炉へ100人万決起を可能にする運動体として、NAZEN(すべての原発いますぐなくそう!全国会議)の意義がいよいよ決定的に高まっている。
星野奪還闘争の前進
12・1星野集会は、680人結集の感動的な集会・デモとしてかちとられた。2012年2・5に続く13年9・8の徳島刑務所包囲闘争を通して、党と階級が星野文昭同志奪還で階級的に団結し、この闘いを階級的労働運動路線の中に位置づけた意義は巨大である。まさに星野闘争は、偉大なプロレタリア解放運動となったのである。
星野闘争はまた、スパイ荒川碩哉(ひろや)打倒の最先端の闘いとなり、国家権力中枢との闘いとして労働者階級人民を鼓舞激励した。昨年9月の『獄壁こえた愛と革命』の発刊は、星野同志と妻・暁子さんが長期にわたる不屈の闘いを通して築き上げた地平の高さと大きさを描き出し、日帝権力への怒りとともに労働者人民の生きる道を指し示すものとなっている。この感動がさらに星野闘争を発展させている。全証拠開示運動の拡大は敵権力を確実に追いつめており、100万の決起をつくり出すならば、星野同志奪還への扉を開く展望を握りしめられるところに到達した。
三里塚・沖縄の闘い
三里塚闘争は2013年、市東孝雄さんの農地裁判を中心とした闘いを勝利的に闘い抜き、新たな決戦に躍り込む地平を開いた。7・29千葉地裁の一審判決で農地取り上げの仮執行宣言を粉砕し、東京高裁での控訴審闘争へ「霞が関に攻め上る」(反対同盟・萩原進さん)闘いへ向け前進を開始している。安倍はオリンピックを口実とする成田発着枠拡大と空港の24時間化、暫定滑走路延長、新滑走路増設をたくらむとともに、戦争・改憲と闘う砦(とりで)である三里塚闘争の破壊に必死になっている。だが三里塚は動労千葉との労農同盟の強化を軸に、福島と連帯し、反TPPの闘いとも結合して、農地死守・空港廃港への新たな前進を開始した。全国農民会議の発展は、その勝利への展望を大きく切り開くものとなっている。
沖縄闘争は、「新自由主義と闘う沖縄闘争」の新たな地平を、5・15闘争を先頭とする階級的労働運動の白熱的前進を通して切り開いている。とりわけ基地労働者の決起を基軸に、「国際連帯の島・沖縄」への、米軍基地撤去・安保粉砕への歴史的前進をかちとっている。オスプレイ配備への怒り、普天間基地の辺野古移設強行攻撃への怒りは、さらに拡大している。4月には、在本土沖縄労働者会議が結成され、階級的労働運動路線のもとでの沖縄闘争の発展を沖縄現地と一体となって切り開いていく宣言が発せられた。
全戦線で怒りの決起
八尾北・西郡決戦を基軸とする部落解放闘争は、13年7月、ついに全国水平同盟の結成をかちとった。新自由主義と闘う部落解放闘争が、階級的労働運動を路線的に内在化させ、非正規職撤廃を正面課題として、豊かな実践的創造的発展を開始した。さらに、戦後の在日朝鮮人運動を総括し、のりこえ、在日・滞日の労働者人民との間に本物の階級的団結をつくり出していく歴史的第一歩がかちとられた。障害者解放闘争、女性解放闘争、被爆者解放闘争など、すべての闘いが地区党のもとで本格的な発展の緒についた。
弁護士戦線は、国鉄決戦と反原発決戦を闘う労働者とともに担い、星野闘争を全力で闘う中から若手弁護士の新たな決起をつくり出した。また裁判員制度と「司法改革」攻撃を大破産に追い込む闘いを展開し、改憲阻止の最先頭で決起した。
(6) 新自由主義大学を中から打ち破る学生自治会の建設
2013年は、学生戦線の勝負の年であった。全国学生は、反原発闘争への決起を突破口に、「改憲・戦争・原発・解雇自由化」に突き進む安倍政権と真正面から対決して闘い抜いてきた。その政治的高揚が、新自由主義大学を内側から食い破る学生自治会建設の原動力となった。一昨年の京大同学会再建の地平を引き継いで、昨年7月には広島大に学生自治会を再建する大勝利を実現した。さらに、11月労働者集会の息吹は、12月における東北大自治会執行部選挙、京都大での総長団交要求全学投票の圧倒的勝利として結実した。
学生自治会建設運動の前進は、日帝の福島圧殺攻撃にくみする大学と御用学者の腐敗しきった姿と全面対決し、大学を学生自身の手に実力で取り戻す闘いとして切り開かれた。それは同時に、一方で、国鉄闘争と階級的労働運動、国際連帯の地平を新自由主義粉砕の展望としてつかみ、他方で、04年以来の法人化大学および「大学改革」攻撃を全面的に批判し尽くすことを求めた。「大学改革」の核心は、大学を脱落・日帝の帝国主義間争闘戦とアジア侵略の先兵とする改憲・戦争攻撃だ。そして学生・保護者からの徹底的な収奪と搾取だ。しかし「大学改革」攻撃は今日根底的に破産し、何の展望もなく、逆にその深部から新自由主義への大反乱と革命主体を生み出している。
その主戦場が法大キャンパスだ。昨年の法大闘争は、4・25全国集会における警視庁公安部の6学生不当逮捕の弾圧を粉砕し、10・18全国集会を成功させた。重要なことは、大学祭への規制粉砕と武田雄飛丸君(文化連盟委員長)への「無期停学」処分撤回闘争を一体化させ、大学祭実行委員会という極悪の御用学生団体の本性を暴き、それへの怒りの中から法大学生自治会を再建していく現実性を示したことだ。闘う文化連盟が3万法大生の主流派へと躍り出る決定的な時が来た。
全学連は、9月全学連大会と12月拡大中央委員会での白熱的討論を通して、大躍進への過程に入った。「3・11世代」によって構成される中央執行委員会が、全国学生運動をグイグイと牽引(けんいん)し始めている。革命的共産主義運動と一体で形成される学生運動の盤石の指導部の建設が、こうした地平をたぐり寄せている。
(7) 権力中枢のスパイ=荒川打倒と党建設の闘いの前進
2013年は、党建設においても決定的な飛躍と前進の年となった。何よりも特筆すべき勝利は、スパイ荒川碩哉打倒の闘いである
権力中枢のスパイ荒川の摘発と打倒は第一に、革共同の50年の歴史がまさに日帝国家権力中枢との死闘の歴史であったことを確証するものとなった。第二に、国鉄決戦が日帝権力中枢との闘いそのものであることを鮮明にした。91年5月テーゼ以来の階級的労働運動、特に動労千葉労働運動の発展が、いかに敵権力を脅かし続けてきたかを荒川の自白は示している。第三に、06年~08年の「党の革命」こそ、日帝権力による革共同壊滅攻撃への巨大な反撃であり、敵の意図を根幹において打ち砕くものだったということである。血債主義とは権力中枢の党破壊・分断の意を体したものであり、その打倒は敵権力と反革命どもに計り知れない打撃を与えている。
荒川打倒は第四に、今日の安倍の大失業と戦争、改憲と治安弾圧、その突破口である秘密保護法攻撃に対する先制的大反撃の闘いであった。荒川こそ、秘密保護法と「国家安全保障会議」の要をなす内閣官房・内閣情報調査室のスパイであった。すでにわれわれは改憲・戦争を推進する敵権力のどてっ腹に深々と打撃を与えているのだ。この荒川に追随し連なる党脱落・破壊分子のあらゆる反動策動は、その徹底粉砕を通して今や革共同の破竹の進撃を促進するものとなっている。
2013年12月には、ついに革共同50年史として『現代革命への挑戦』(上巻)が刊行された。これは、革共同が21世紀の反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命に向けて本格的にチャレンジする戦闘宣言である。この革共同50年史を労働者階級の革命的未来を切り開く歴史的武器として、党と労働組合の一体的発展をさらに切り開く力として、2014年の決戦に勇躍、躍り込んでいこう。
(写真 秘密保護法案の採決絶対阻止へ、怒りに燃え国会前に集まった【12月6日】)
Ⅱ 大恐慌は大失業・戦争と革命を生み出す―時代認識と路線―
(1) 超金融緩和と「出口戦略」
2007年8・9のパリバ・ショック、08年9・15のリーマン・ショックを契機にして爆発し、激化・継続してきた世界大恐慌は、長期大不況化の重圧を日々、米帝経済―世界経済に加えている。大恐慌の爆発は過剰資本・過剰生産力の深刻な現実を決定的に突き出した。1974~75年恐慌で歴史的にあらわとなった過剰資本・過剰生産力の矛盾は、新自由主義のもとで、一方でのIT(情報技術)合理化の推進などによる生産力の増強、他方での中国、韓国、台湾など新興諸国の巨大な生産基地化により、解消されるどころかさらに徹底的に促進された。何よりもその矛盾の爆発として今次大恐慌はあるのだ。
しかし、米FRB(連邦準備制度理事会)議長・バーナンキ(→イエレン新議長)、日銀総裁・黒田、そして13年11月7日に0・25%へと政策金利を切り下げたECB(欧州中央銀行)の総裁・ドラギによる超金融緩和政策の推進では、この過剰資本・過剰生産力の矛盾をのりこえることなど断じてできない。ところが日・米・欧は今、競うようにこの超金融緩和政策にますますのめり込んでいる。いわゆる「出口戦略」(=量的金融緩和の縮小)が表明されただけで株価は急落してきたが、もし本当にそれが発動されれば、大恐慌の地肌はいよいよむき出しになり、マイナス成長化し、大恐慌はさらに激化する。
しかも現在の超金融緩和を放置し続行していけば、結局はインフレの爆発的進行が不可避となり、米国債暴落、ドル暴落も究極的に避けられず、米帝経済など世界経済は2007~08年の大恐慌の爆発時点以上の大破綻情勢となる。このためいわゆる「出口戦略」が不断に追求されるが、そのたびに矛盾は激化し、超金融緩和へと揺れ戻してきた(12月18日、バーナンキはFRBの大量の資産購入の長期化による株式バブルなどの過熱化に恐怖し、小規模な量的緩和縮小に踏み切った)。
2013年5月22日のバーナンキ議会証言から始まった「出口戦略」への着手の動きは、5月以降、米帝経済―世界経済をジグザグと一喜一憂の動揺過程にたたき込んだ。昨年9月のFOMC(連邦公開市場委員会)でバーナンキは、失業率が7・3%に高止まりしていることや30年物の住宅ローン金利が4%台に上昇していることなどを理由に、量的金融緩和の縮小を見送った。このバーナンキに代わり14年2月からはイエレンがFRB新議長となる。11月14日には米上院銀行委員会でそのイエレンが証言したが、ここで彼女は、「(量的緩和縮小について)特定の時期を決めていない」と述べると同時に、その理由として「性急に金融緩和をやめれば高くつく」と、重要な証言を行った。これはこの間「米経済の回復」なるものを何度も確認し、株価のつり上げを図ってきた米帝ブルジョアジーとイエレンの、本当は超金融緩和が終わったらどうなるか不安でならないという告白だ。
13年11月7~8両日、重要な米経済指標が出された。まず7日に7~9月期のGDP確定値が年率換算で2・8%と発表され、8日には10月の雇用統計で非農業部門の雇用者数は20万4千人の増加と報告されて(後に20万人に下方修正)、「情勢は一変した」などとブルジョアジーは騒ぎ立てた。さらに12月6日、11月の非農業部門の雇用者数が20万3千人増と発表された。だがこれらの実態は、この間、米経済の生産性が低下し企業がより多くの労働者を必要とする中で、大半は超低賃金の非正規雇用の増大でしかなかった。
また米景気の「回復」なるものも、QE3(量的緩和第3弾)のもとでのジャブジャブの緩和マネーに依存したものであり、洪水のようなマネーの氾濫と株式市場への殺到→株価上昇→資産効果→高額商品などの個人消費の一定の浮揚→それを吸い取った企業の増収・増益と若干の設備投資といったタイプの金融バブル的浮揚でしかないのである。
(2) 大恐慌の基底に横たわる過剰資本・過剰生産力問題
大恐慌下の米帝経済―世界経済の基底には、過剰資本・過剰生産力の問題が厳として横たわっている。これこそ大恐慌論の核心問題だ。その上で大恐慌は賃労働と資本というこの階級社会の矛盾の爆発であり、その必然的結果として現実化したものである。大恐慌とは、けっして消費の不足によって発生したなどというレベルの問題ではないのだ。
超金融緩和でマネーを氾濫させ、実質ゼロ金利政策を展開し、株価をつり上げても、実体経済がはらむ根本問題はどうにもならない。過剰資本・過剰生産力がいずれ大規模に廃棄され、長い不況期の後に新生産力水準のもとで、再び戦後高度成長期の「投資が投資を呼ぶ」ような本格的な成長過程が到来するなどというわけでは断じてないのだ。
ここで自動車、鉄鋼、造船について、「過剰生産力」の現実を見てみよう。
(1)現在、米自動車産業は新車販売が好調で、生産増強に全力を挙げているという。オバマは、破綻したGMがここまで回復したのは政府の支援が成功したからだと誇っている。しかし実際は、GMなどの米ビッグ3は本格的な設備投資など行おうとはしていない。リーマン・ショック以降、休止していた既存の工場を再稼働させているだけだ。特にGMはデトロイト市を財政破綻させ、労働者人民の失業・生活破壊をもたらした張本人で、北米にある17の完成車工場のうち、今は九つの工場を24時間フル稼働させて、超金融緩和政策の甘い汁を吸ってもうけているということでしかない。現在、自動車産業は全世界的にトヨタ、GM、独フォルクスワーゲンなどを軸に、生き残りの大再編過程に入っている。
(2)鉄鋼業の過剰生産力状態はさらに深刻だ。世界鉄鋼協会によれば、いま鉄鋼の世界需要は15億㌧、しかし世界の供給能力は20億㌧もある。新日鉄住金の10社分が過剰だ。これは特に世界の鉄鋼生産能力の5割近くを占める中国の生産力の巨大化によるものだが、大恐慌下の需要減が根本問題だ。今後10年は世界的な過剰能力状況が続く。世界最大のアルセロールミタルも欧州の恐慌・大不況による需要低下で大打撃を受けている。日本も同じであるが、東京五輪や首都高の公共工事などの需要でのりきろうとしている。
(3)日・中・韓の3国で世界の全受注の9割を握る造船業では、大恐慌前の07年には1億7千万総㌧あった需要がリーマン・ショックで「蒸発」し、12年には3千数百万㌧と5分の1に減った。現在の世界の生産能力は1億総㌧で、その約3分の2が過剰である。日・中・韓の競争=争闘戦も激化し、中国や韓国の造船立地では経営破綻が相次いでいる。
だがこうした過剰生産力の現実は、上記以外に電機などその他の製造業の中でも一般化している。また特定の産業・企業が過剰生産力状態でなくても、経済全体が長期大不況基調であれば、大規模な設備投資などにはとうてい踏み切れないのである。
だから雇用も、全体として労働者階級を大失業状態に追い込みつつ、いつでも解雇できるような非正規雇用が激増している。また一定の企業で大規模な廃棄があったり、新しい生産設備が導入されても、それは廃棄や再編に伴い大量の労働者を解雇しながら、新しい工場には少人数、それも一定の高度技能をこなす労働者しか採用しない。大失業状態はこうして不断に再生産されている。
アメリカの雇用が回復したといっても、長期失業者が400万人以上いるばかりか、800万人レベルのパートタイマー(事実上の失業者)が継続して存在し、職探しをあきらめた人が200万人を超える情勢に大きな変化はない。こうした現実を加味した「最大失業率」は、公式統計でさえも13%台後半~14%台前半の高レベルであり、それがこの1年ほとんど変動していないのである。
個人消費も、株高バブルによる高額商品の購入増加に依拠しているだけで、低迷を脱することはできていない。事実、13年7~9月期の米GDPが年率でプラス2・8%であるのに、個人消費はプラス1・5%にとどまっている。住宅市場も超金融緩和に全面依存状態である。5月のバーナンキの「出口」発言以降、国債利回りが急上昇し、その後少し低下したが、1%台から2・5~3・0%という趨勢は変わらず、住宅ローン金利も3~4%台に急騰し、超低金利を前提にした投資ファンドなどのまとめ買いも急減した。
(3) 米国債暴落・ドル暴落と悪性インフレの不可避性
ここで再度、大恐慌下のアメリカの超金融緩和政策について言えば、問題は単に金融緩和によっては大恐慌をけっしてのりこえられないということである。過剰資本・過剰生産力のもとで、失業率の6・5%への低下や、インフレ率が2%とかの目標を設定し、それまで超金融緩和を続けることの必然的結果は、インフレの爆発である。
そもそもリーマン・ショック後、設備投資が本格的には行われず、IT合理化も壁にぶち当たっている。それが「想定外」という米帝の生産性の鈍化を引き起こした。この現実は「潜在的成長率」(生産手段や労働力をフルに利用した場合に達成されると想定できる成長率)をも低下させ、そうした中でマネーを湯水のように注ぎ込んで雇用増やインフレ率の上昇を追求すれば、早晩、長期金利、国債利回りは急騰し、国債が暴落する。そしてFRB(=中央銀行)の信用は崩壊して、制御不能のインフレへと転化するのだ。
イエレンは「目標は完全雇用だ」と言っているが、それは雇用が一定のレベルで低迷する経済的土台のもとで、限りなく緩和マネーを注ぎ込むことになる危険性に満ちている。これは必ず国債価格の急落(金利は上昇)となり、さらには売りが売りを呼ぶパニック=国債の投げ売りへと直結する。これはまたドルの暴落そのものである。
日帝・黒田日銀の場合も同じことである。黒田はインフレ率2%まで超金融緩和で突っ走ると言っている。だがそれは金利が3%を超える状況に突入するということだ。そうなれば財政は大破綻し、国債の大増発となり、ついには国債暴落へと行き着く。
これは労働者階級の側からすれば、低賃金構造がますます固定化し深化する中で、インフレは生活の根底的破壊であり、「生きさせろ!」の反乱の爆発と、階級的労働運動の圧倒的再生の条件を形成するものとなる。13年4月の公務員賃金7・8%削減問題に対する職場からの決起の戦闘的高揚が、さらに全階級的レベルで拡大していく。この最も直接的な「生きさせろ!」の蜂起的な反乱こそ、大恐慌が引き起こす根本的事態なのだ。
これは超金融緩和政策下の階級攻防であり、ドル暴落、国債暴落という大激動情勢下での階級決戦への突入路となっていく。13年4・26自治労ストライキ、動労千葉のJR貨物ストライキのもつ歴史的意義を、ここでしっかりと押さえて闘い抜こう。
(4) 市場めぐる争闘戦激化と大合理化・大リストラ攻撃
過剰資本・過剰生産力と超金融緩和政策のもとで、大恐慌は長期大不況化の様相を強めている。こうした状況下で、低迷し収縮する内外市場、とりわけ国際市場をめぐって、巨大独占体間や国家間の、奪い奪われるという競争戦=争闘戦が激しく展開され始めている。商品市場、資本市場をめぐるすさまじい分割戦・再分割戦が決定的に激化していきつつある。これは、競争戦=争闘戦での敗北は市場からの脱落・退場を意味するので、きわめて熾烈(しれつ)なものとなる。
この現実の中で、資本が生き残り、「勝者」となるための主要な手段が、大合理化・大リストラ攻撃である。これは大失業攻撃と一体をなし、資本にとっては大恐慌・大不況下の階級闘争の帰趨(きすう)をかけた決戦的攻撃となる。この大合理化・リストラ攻撃は大失業を永続化し、再生産し、労働市場に決定的な作用を及ぼす。労働者階級に大失業を強制しながら、他方では超低賃金、長時間労働、強搾取、権利の剥奪(はくだつ)などを強制する。大合理化・リストラ攻撃は、企業の分割・再編、M&A(合併・買収)、生産拠点の移動、配転、出向などさまざまな形態をとるが、新自由主義・グローバリズムのもとでとりわけ重要なのはアウトソーシング・外注化、民営化、民間委託、子会社化などの攻撃である。
ここでは、帝国主義段階とりわけ国家独占資本主義政策のもとで大規模に進行した社会化、国有化、公社化や、それ自身が公的性格をもつ公教育や地方自治体の業務を分割化、民営化して民間独占資本の手に委ねる攻撃が、強引に展開されていく。
特に日帝においては、1980年代の国鉄分割・民営化攻撃、そして分割・民営化体制下で進行した「第2の分割・民営化」としての全面外注化、分割子会社化の攻撃が、新自由主義の大合理化・リストラ攻撃の突破口として推進されてきた。外注化・強制出向などで、正規社員の総非正規職化の攻撃が推進され、さらにそれは教育、自治体、医療・福祉などの全面的な「丸ごと民営化」の攻撃へと発展している。
国鉄分割・民営化攻撃で強行された「いったん全員解雇・選別再採用」方式は、「国鉄改革法」という希代の悪法(不当労働行為を正当化するとんでもない法律)をもって強行された。それ以降、全産別で雪崩をうって同じような攻撃が進行した。
この大合理化・リストラ攻撃との闘いこそ、大恐慌下で「死の苦悶(くもん)」にあえぐ新自由主義の絶望的延命路線に対する基軸中の基軸をなす闘いだ。それは大恐慌下での資本と賃労働、資本家階級と労働者階級の間の、非和解の対決点をなす。国鉄分割・民営化、外注化の攻撃に対し、合理化の現場で、生産点で、死活をかけて闘い抜き、階級的団結、労働組合的団結を守り抜くことは、大恐慌下の階級闘争の原則的展開の根本であり、大恐慌が生み出す大失業・戦争と闘い、それを革命へと転化する闘いの基軸である。
動労千葉を先頭とする反合・運転保安闘争を核心にすえた国鉄分割・民営化粉砕、1047名解雇撤回の大闘争。分割・民営化体制下で必然化する「第2の分割・民営化」攻撃=全面外注化を阻止する一大決戦。そして国鉄改革法を粉砕しJR体制を打倒する全一体としての国鉄決戦。この国鉄決戦こそ、大恐慌下で新自由主義の絶望的延命路線を打ち破る闘いであり、大恐慌をプロレタリア革命へ転化する階級決戦そのものである。
ここにこそ、大恐慌が大失業(×合理化攻撃)と戦争、そして革命を生み出すということの実践的内容があり、大恐慌論と国鉄決戦論の革命論的解明の核心があるのだ。
(5) 鉄道・原発の輸出戦略と対決する国鉄・反原発決戦
さらに、大恐慌下で新自由主義が死の淵(ふち)にのたうち回りつつ必死で延命しようとする攻撃として、大合理化攻撃と一体の争闘戦の帝国主義的侵略的展開がある。
帝国主義間・大国間の争闘戦とは、商品・資本の輸出、さらには国ごとの囲い込み、勢力圏化、ブロック化の攻撃である。今やWTO(世界貿易機関)は脇に追いやられ、FTA(自由貿易協定)、EPA(経済連携協定)、さらにはTPP(環太平洋経済連携協定)など、排他的な2国間協定や事実上のブロック化の動きがどんどん進行している。
それと並行して、原発・鉄道・水道・医療などの大規模な「パッケージ輸出」(システム輸出)が、帝国主義間・大国間の激しい争闘戦として、いわゆるトップセールスの形態を駆使して大々的に展開されている。とりわけ原発・鉄道の場合、巨大な国家的プロジェクトであり、その輸出の規模と波及効果、地域制圧力はとてつもなく巨大だ。
この分野こそ帝国主義の通商戦争、資源獲得(略奪)戦争の主戦場であるが、欧米帝国主義や中国などと比べ、日帝は脱落的に立ち遅れていた。このため安倍政権は国を挙げた取り戻し策動に動き、この間、安倍自身が東南アジアやインド、トルコなど全世界に対し、毎月のように数百人の資本家階級の首脳どもと連れだってトップセールスを行ってきた。
3・11大震災と原発事故で最後的に決定づけられた「脱落日帝」の現実は、貿易収支の恒常的赤字化や、自動車を除く主要基幹産業での争闘戦的敗北の趨勢が大重圧となって、新自由主義・日帝を万力のように締めつけている。だから安倍とブルジョアジーは、いわゆる「第3の矢」と称する「成長戦略」なるものを国家戦略として異様に押し出してきているのである。つまり「成長戦略」こそ、大恐慌とその長期大不況化の重圧の中で、脱落日帝の新自由主義的延命のための絶望的な延命戦略なのだ。
この「成長戦略」の第1の柱は、国鉄分割・民営化に続く郵政、自治体、教育などの民営化、全面外注化、非正規職化の大攻撃、すなわち大々的な国家的スケールの合理化・リストラ攻撃であり、さらにはさまざまな労働規制の撤廃、解雇の自由化、憲法体制の軸をなす労働基本権の解体などの大攻撃である。また第2の柱は、第1の柱と一対のものとしての、帝国主義的な輸出戦略である。そしてこの輸出戦略=対外侵略の二つの基軸をなすものこそ、原発と鉄道のシステム丸ごとの「パッケージ輸出」なのである。
そもそも原発は、福島第一の3・11大事故とそれがもたらした破滅的な災厄の現出によって、基本的には大破綻しているものである。だが日帝・新自由主義と安倍政権はこの間、「汚染水はコントロールされている」「日本の原発は世界一安全」などと傲然(ごうぜん)とうそぶいて、トルコ、インドなど全世界へ大々的に売り込み、どんどん輸出しようとしている。これは世界を破滅させる断じて許されない反革命行為である。
そして日帝・安倍の輸出戦略で、今や最大の武器と化しているものこそ鉄道のパッケージ輸出だ。新興諸国のインフラ整備は遅れているため、主要大都市間をつなぐ高速鉄道と主要都市の都市型鉄道網の建設は、当該国家の経済発展計画の枢軸をなし、膨大な資金が投入される長期的大計画である。日帝は今日すでに一定の成約を獲得してきているが、最近の主なものではトルコ(10・29)、ミャンマー(同)、さらにタイ、インドネシア、インド、米(ニューヨーク)などとの間のものがあり、かなりの進展をみせている。
しかし、この輸出戦略の鍵となるのがコスト戦争だ。フランス、ドイツ、そして中国、韓国との日帝のコスト戦争は熾烈を極めている。そのために今、JR資本(本州3社)は、JR東日本を先頭に全面外注化攻撃を強め、正社員を強制出向→転籍→非正規職化してコストを下げ、収益の極大化を図り、対外競争力を確保しようとしている。これは大合理化・リストラ攻撃と鉄道輸出戦略が一体であることを示している。
安倍政権は極右で超反動だが、本質的にはきわめて危機的で脆弱だ。「アベノミクス」なるものは「3本の矢」と言うが、第1の「異次元緩和」は現在、極端な円安とバブル的な株価上昇として進行しており、早晩破裂することは火を見るよりも明らかだ。第2の「機動的な財政政策」「財政と福祉の一体的改革」も、世界最悪の1107兆円(13年度末)という国の借金を抱えて絶望的である。ここから第3の「成長戦略」の成否が安倍政権の命運を決めると位置づけられている。だがその内容が民営化・外注化、鉄道輸出、そして解雇自由化を柱にしていることは、JR東海会長・葛西が安倍政権と密着し「政治顧問」と化している現実とともに重大であり、国鉄決戦の戦略的位置を鮮明にするものだ。
いま動労千葉と革共同を先頭とした11月集会派は、国鉄決戦を基軸にして国鉄決戦と反原発決戦を一体的に闘う総路線のもとで闘っている。そして今や日帝・安倍政権の原発政策、鉄道戦略と真っ向から対峙・対決し、敵の攻撃をその核心部分で粉砕・打倒する展望をしっかり握りしめつつある。まさに大恐慌を国鉄決戦(反原発決戦)の爆発で世界革命に転化する闘いが、現実の階級関係を揺るがすものとして発展しつつあるのである。
(6) 安倍の改憲・戦争国家化攻撃との闘いの死活性
大恐慌は日・米・欧の超金融緩和政策の絶望的展開によって、世界経済の大崩壊に向けて突き進んでいる。その上で大恐慌は大合理化・大失業と戦争を生み出し、さらには革命を生み出す。
ここで特に「大恐慌が戦争を生み出す」という点の分析が、安倍と日帝ブルジョアジーの改憲攻撃の激化という情勢の中で今やきわめて重要になっている。
大恐慌は一方では大合理化・大失業を生み出すことにより、国内階級闘争を極限的に激化させる。ここでの対決は非和解的で、階級情勢は大激動する。労働者階級の怒りは必ず革命に向かって不可避的に高まっていき、支配階級は革命への恐怖のもとで排外主義・愛国主義を必死にあおる。支配階級による戦争・改憲の衝動はここからも激化する。
しかし同時に他方では、大恐慌下の収縮する内外市場をめぐる帝国主義間・大国間の争奪戦・分割戦・争闘戦は、市場を丸ごと制圧して勢力圏化していくような動きを強めており、それは必ず現地の労働者人民の革命的反乱を生み出す。これに対し帝国主義は、今日の輸出戦略や市場争奪戦が軍事を含む争闘戦となり、革命的反乱を鎮圧する反革命的戦争体制の強化を不可避とすることをよく自覚している。そして帝国主義同士・大国同士の激突は、軍事力による恫喝から、火を噴く戦争そのものをはらむ情勢となっていく。
すなわち、①大恐慌下の大失業・大合理化をめぐる国内階級決戦は内乱と革命へと発展していく攻防であり、②帝国主義国家の存亡にかかわる市場や資源の分割戦・争奪戦が、軍事力の現実的行使なしには不可能になっていき、③ここから今や戦争国家化攻撃が帝国主義として、日帝として、存亡のかかったテーマになってきているということだ。
今日、大恐慌下で、現実に米帝の没落と世界支配の崩壊が進み、特に東アジアをめぐる米・日帝国主義や中国スターリン主義の争闘戦が決定的に激化している。この情勢のもとで安倍政権は、敗戦帝国主義としての日帝の「戦後的無準備性」を突破し、大軍拡を行い、第9条を始め現憲法を破棄し(または事実上破棄して)、集団的自衛権の行使や、基本的人権・労働基本権の解体を現実の政治的日程にのせたいという衝動に突き動かされている。秘密保護法の強行、共謀罪制定の策動や、武器輸出3原則の解体、対中国戦略を軸とした新ガイドラインの締結、辺野古新基地建設強行への動きなどは、完全にそうした戦争・改憲攻撃そのものだ。
今や日帝の戦争国家化を狙う公然たる改憲攻撃が、百パーセント階級闘争のテーマとして登場するに至った。11・3労働者集会で発せられた闘う3労組の改憲阻止声明は、歴史的に決定的な意義をもっている。このことを断固として確認し闘う時である。
第一に、国鉄決戦・反原発決戦の爆発をかちとり、今こそ職場生産点に階級的労働運動の不抜の拠点をつくる闘いを強力に推進して、革命の勝利を切り開こう。
第二に、国鉄決戦と階級的労働運動の拠点建設の前進を踏まえ、労働者階級にとって最大の階級的死活のかかった課題である改憲阻止闘争を強力に展開していこう。また労働組合を基軸に、あらゆる形態で労働者階級の怒りを組織し、改憲阻止闘争を断固として闘い抜くことを通して、さらに階級的労働運動の強化・発展をかちとろう。
第三に、「労働者に国境はない」「万国の労働者、団結せよ」のスローガンのもと、排外主義を粉砕し、帝国主義・新自由主義の戦争・改憲攻撃と断固として闘い抜こう。
戦争は資本の利害と延命のために、労働者同士の殺し合いを国家・民族の名において強制するものであり、世界単一の階級としての労働者階級に対する、資本の側からの凶暴極まる最大の階級決戦攻撃だ。このことを明確にし、戦争に反対して闘うことは労働者階級にとって「特別の階級的任務」だということを確認して前進しよう。
Ⅲ 国鉄最高裁決戦に断固勝利し闘う労働組合拠点をつくろう
(1) 階級的労働運動と国際連帯の発展で世界革命を開け
大恐慌と新自由主義・帝国主義の崩壊の危機は、残存スターリン主義の危機の爆発とともに、全世界的な革命情勢を一挙に成熟させている。21世紀のプロレタリア世界革命への道は、すでにはっきりと切り開かれている。
2011年のエジプト革命に始まる中東・北アフリカでの大激動、欧州でわき起こるゼネストの嵐、アメリカ社会を崩壊の淵にたたき込んでいる階級対立の絶対的・非和解的な進展は、その焦点だ。これらと並んで、今日の世界革命情勢の一大発火点に浮上しているのが、日本・朝鮮・中国を最焦点とする東アジアの激動である。
東アジアは、現代世界の矛盾が集中し、大恐慌下の帝国主義間・大国間の争闘戦が最も激しく闘われ、新たな侵略戦争・世界戦争の火種が爆発寸前となっている地域である。日帝・安倍政権による秘密保護法を引き金とした改憲・戦争国家化への凶暴な突進と、チャンソンテクの失脚・処刑に表れた北朝鮮スターリン主義の国家中枢における重大危機の爆発は、韓国パククネ政権の崩壊的危機、中国スターリン主義足下の労働者人民の総反乱の噴出とあいまって、この地域を今や極度の軍事的緊張のただ中に引きずり込みつつある。
だがそれは同時に、日本と朝鮮半島全域、さらに中国大陸をも巻き込む巨大な革命情勢の決定的な成熟を意味するのだ。第2次大戦直後の戦後革命期をもはるかに上回る規模と内容で、東アジアが新たな世界革命への突破口を開く時代がまさに今、訪れようとしているのだ。
2014年こそ、この革命情勢の成熟を、現実の革命に目的意識的に転化していく第一年だ。その鍵は、階級的労働運動と国際連帯闘争の大発展にある。闘う労働組合の拠点建設と職場細胞の建設を一体的にかちとり、国鉄決戦を基軸に〈国鉄・反原発・改憲阻止・星野奪還>の4大決戦の爆発で日帝・安倍打倒を実現していくという路線は、日本の労働者階級が革命に向かって一直線に攻め上っていく路線である。そして2013年の闘いが切り開いた日韓労働者の共同闘争を軸とする国際連帯の新たな発展は、労働者階級の国境を越えた団結の力によって戦争を実力阻止するとともに、戦争の危機を逆に各国における内乱とその結合=プロレタリア世界革命に転化していくものとなる。
かつて、レーニンとボルシェビキ党は、1912年のプラハ協議会において、迫りくる戦争(第1次大戦)と全面対決し、この戦争を内乱=革命に転化するため、労働組合の強力な拠点建設・細胞建設への着手と機関紙・プラウダの拡大、非合法・非公然体制の圧倒的強化という労働者党建設の実践方針を打ち立てた。このことが1917年ロシア革命の勝利をかちとる決定的な土台となったのである。
革共同は、50年の歴史のすべてをかけて、このロシア革命勝利に続く道を驀進(ばくしん)する。現代革命への挑戦と、その戦略的準備にこの2014年、党の総力を挙げて突き進むことを宣言する。
(2) 新10万署名=最高裁決戦で解雇撤回・JR復帰を!
2014年決戦の成否は何よりも、1~3月の決戦にかかっている。とりわけこの過程で、国鉄決戦が真に偉大な階級決戦として革命的に爆発し、階級的労働運動全体の圧倒的前進を引き出していくことが決定的である。
国鉄分割・民営化こそ、現在の労働者階級を塗炭の苦しみに追い込んでいるすべての攻撃の原形であり、これとの闘いはすべての労働者の生きる権利をかけた闘いである。9・25判決は、この国鉄分割・民営化が実は新自由主義の最大の破綻点であり、闘えばすべてが崩壊するものでしかないことを、決定的に突き出すものとなった。
2014年の最高裁決戦こそ、動労千葉を先頭に1047名解雇撤回、外注化阻止・非正規職撤廃の国鉄決戦を日本帝国主義の最中枢にたたきつけ、労働者階級の怒りと団結の力で新自由主義の階級支配の根幹を揺さぶり、打ち砕き、プロレタリア革命の現実性を具体的につかみとっていく闘いだ。
最高裁への新10万筆署名は、労働運動・労働組合の政治地図、連合・体制内の力関係を塗り替える闘いとなる。それは国鉄1047名闘争の100万支援陣形(労組・単組)の再獲得の闘いである。署名闘争を通して新たな団結をつくり、闘う労働組合をつくり出すのである。同時に今こそ連合を打倒し、4大産別を始めとする労働組合の権力獲得の闘いに突入していくのである。したがってそれは国鉄闘争全国運動の壮大な革命的発展の道である。
2014年の2・16国鉄集会を首都・北海道・九州の3カ所で闘いとる意義は、この意味で巨大である。国鉄分割・民営化から27年目にして、国鉄改革法と分割・民営化を根底から打ち砕く時が来たのだ。4・9政治和解による反動はすでに完全に突破された。JR北海道の安全崩壊の現実は、JR体制全体の瓦解(がかい)であり、分割・民営化への全労働者の怒りをあらためてかき立てている。この北海道問題と並んで、分割・民営化の矛盾の集中点であるJR貨物での攻防が、まさに超低額賃金をめぐって爆発し、JR体制とますます激突していく。この一切を2・16集会に集約し、大闘争へと発展させていく時だ。
国労組合員資格確認訴訟は、1047名闘争の決定的な一環をなす闘いである。それは「労働組合から解雇者を排除する」攻撃と闘う韓国労働者の闘いと一体であり、労働組合絶滅攻撃との最先端の闘いだ。昨年12月4日の法廷では、前国労本部書記長の濱中が証人尋問で「解雇は不当ではない」との認識に転換したと証言し、国労本部が解雇撤回闘争圧殺の先兵に転じたことを自己暴露した。怒りを込めて国労本部打倒へ突き進もう。
国労郡山工場支部の闘いは、動労水戸の闘いとともに、労働組合の枠を越え、被曝労働拒否・外注化阻止の闘いとして、国鉄労働運動全体の戦闘的拠点としてさらに打ち立てられようとしている。2・16国鉄集会に続き、常磐線の竜田延伸阻止を闘う動労水戸を先頭に、2・23いわき集会をかちとり、3・11郡山集会に攻め上ろう。
4・1新津車両製作所の分社化攻撃との闘いは、日帝・新自由主義の成長・輸出戦略の要である鉄道パッケージ輸出との製造拠点における激突である。JR東日本の「経営構想Ⅴ」の柱を打ち砕く闘いに立ち上がろう。
青年労働者の獲得へ
動労千葉の闘いは、反合・運転保安闘争路線のもと、組織拡大決戦を歴史的闘いに押し上げている。特に鉄建公団訴訟と一体の強制出向無効確認訴訟は、外注化による強制出向の不正義を徹底的に暴き、組織破壊攻撃を打ち破る闘いとなっている。またCTS労働者の組織化による合同労組との結合を強化している。組織拡大の最大の攻防は平成採・青年労働者の獲得である。その焦点は、ライフサイクル(運転士の強制配転攻撃)との対決である。
ライフサイクルは、JR資本が青年労働者を支配する要である。青年労働者を分断・選別し、会社への奴隷的な忠誠を強制し、ごく一部の正規職を除き大多数を非正規職に追いやる攻撃である。この理不尽な攻撃は外注化攻撃と同様に、JR総連カクマルが積極的な先兵となって初めて成り立つ。このライフサイクルを始め、JRで拡大する強制出向・配転と非正規職化が何をもたらしているか。不規則で長時間の労働、ひどい労働環境、パワハラの横行で職場の安全は崩壊させられ、過労死、過労自殺、労災事故などで労働者が次つぎと殺される凄惨(せいさん)な状況である。しかも資本はこれらをことごとく闇に葬ろうとしている。御用化した労働組合は声も上げない。
これがJRの現実である。同時に全職場の労働者の実態であり、現在の社会の姿である。動労千葉はこの現実と真っ向から向き合い、今やその反合・運転保安闘争の深化をもって、長時間労働、過労死、労災問題という労働者の生命と生存の根源をかけた闘いに踏み込んでいる。それは、「一人の労働者を守るかどうか」という絶対反対の攻防を原点にして、労働者階級全体が階級的誇りを取り戻し、階級的団結をつくり出していく闘いである。労働組合の絶対反対の力、団結の力で踏み込めば、合理化攻撃は逆に資本の最大の破綻点に転化するのだ。この「一人を守る」闘いに始まる攻防は、資本との職場支配権をめぐる闘い、労働組合権力をめぐる闘いに必ず発展する。
2014年の国鉄決戦を、反合・運転保安闘争路線を全面的に実践し、組織拡大に勝利する決戦として貫こう。
(3) 非正規化・長時間労働・ 過労死を許さない14春闘へ
2014年において決定的なのは、国鉄決戦を基軸に公務員決戦・4大産別決戦の大発展をかちとり、非正規職撤廃闘争の本格的爆発を切り開くことである。さらに合同一般労組運動を今一つの軸にして、青年労働者を先頭に14春闘に総決起することである。
大恐慌と新自由主義の崩壊は、各国の財政危機を爆発させ、その犠牲の転嫁として公務員労働者をめぐる一大決戦を全世界的に焦点化している。日本においてはさらに、秘密保護法の攻防を出発点とする改憲阻止決戦への歴史的突入が、公務員・4大産別決戦をますます激化させている。この決戦は、プロレタリア革命に直結する闘いであり、ここに4大産別の死闘の核心がある。どんな困難があろうが一歩も退くことなく闘い、プロレタリア権力そのものとしてある4大産別の労組権力の獲得、拠点建設へ、渾身(こんしん)の飛躍をかちとらなければならない。
全逓産別における神奈川弾圧は、そこに革命の恐怖を感じた日帝権力・資本の弾圧である。この弾圧を粉砕する中から、労組権力・拠点建設への闘いが全面的に始まっている。全逓戦線こそ動労千葉労働運動を自らの職場で具体的方針をもって実践していこう。
自治体では、公務員大決戦を本格的に爆発させよう。それは、大阪の橋下反革命と東京・足立区を先端とする自治体業務の丸ごと民営化、総非正規職化攻撃の全面的開始との激突である。「公務員賃金の総合的見直し」攻撃・定数削減攻撃、戦略特区攻撃との対決を、体制内幹部の制動を打ち破って闘い、労組権力獲得へ向けて闘おう。
教労戦線は、「国家戦略特区」の公設民営学校の解禁、教育の民営化・公教育解体、教育委員会解体という新自由主義攻撃と全面的に対決しよう。今こそ安倍の改憲・戦争、「教育改革」攻撃と闘い、労組権力獲得・労組拠点建設へ驀進しよう。
日帝・安倍による医療のパッケージ輸出と医療産業化、TPP推進との医療・福祉戦線における対決は、新自由主義攻撃との最前線の闘いである。医療の民営化、安全破壊と対決し、日共スターリン主義・医労連を打倒して、労組権力をさらに打ち立てよう。
NTT、金属、民間交運など全産別での闘いを前進させよう。全国の職場に闘う労働組合を甦らせるため、全国労組交流センター運動の大発展をかちとろう。
合同労組の大発展を
日帝・安倍は、12・6の秘密保護法制定の翌日未明、国家戦略特区法を参院本会議で強行成立させた。特区内において全面的に企業減税を行い、同時に解雇の自由化へ向けた雇用規制の緩和、長時間労働を進めるホワイトカラー・エグゼンプションを強行しようとしている。さらに続いて、派遣労働の全職種への無制限拡大という労働者派遣法の大改悪を次期国会に提出しようとしている。改憲・戦争攻撃ときびすを接して、労働者階級への全面的な階級戦争を仕掛けてきたのだ。
これに対して、今日、東京西部ユニオン鈴木コンクリート工業分会を先頭とする合同一般労組全国協議会の闘いは、動労千葉労働運動を実践する中から非正規職撤廃闘争の新たな本格的発展を切り開き、同時に国鉄・4大産別と一体となった合同労組運動の巨大な可能性を切り開こうと決起している。特に港合同や関西生コン支部から地域的・産別的な組織化を学び、交流センターの新たな発展の運動形態を創造しながら、階級的労働運動の新たな可能性を切り開いてきた。この中から、新自由主義の極限的な攻撃である「過労死・長時間労働」「低賃金」と真っ向から労働組合として闘い抜く決定的実践が開始された。
この闘いは、青年労働者の「生か死か」の根底的叫びと要求に応えるものである。精神疾患、過労死に追い込む資本の専制支配と闘い、資本の責任を徹底的に追及することを通して職場の団結をかちとり、闘う労働組合をつくり出していくのである。この闘いを階級的労働運動の正面課題として、14春闘への一大決起をかちとろう。
(4) NAZEN結成を全国で
全原発廃炉への闘いは、2014年、いよいよ日帝・安倍政権との絶対非和解の大激突に突入する。
昨年12月の秘密保護法との国会攻防のさなか、経済産業省は新エネルギー計画に「原発は基盤となる重要なベース電源」と明記し、原発全面再稼働推進を宣言した。このことは、原発事故、原発再稼働、原発新設のすべてを国家の存亡にかかわる「特定秘密」にするということである。同時にすでに破綻しきった核燃料サイクルを「着実に推進」するとし、高速増殖炉もんじゅの推進も明記した。核武装のためのプルトニウム再処理を軍事機密として強行していくということである。
さらに、使用済み核燃料廃棄物の処理についても、危機的な状況が続く福島第一原発の現状や汚染水対策についても、日帝・安倍政権は何の解決もないまま原発推進・原発輸出にのめりこんでいる。そのために福島県民200万人への棄民政策、福島圧殺攻撃に拍車をかけているのだ。怒りと危機感は、天地に充満している。そこにもはやペテンによる懐柔や、妥協の余地など一切ない。
この情勢の中で重要なのは、闘う労働組合がその組織された力をもって、反原発闘争の中心に今こそ登場していくことだ。その中でとりわけ原発労働者の決起と団結をつくり出していくことだ。動労水戸と国労郡山工場支部の被曝労働拒否と常磐線竜田延伸阻止の闘いは、その決定的な推進力である。
今一つ決定的なのは、診療所建設の闘いをさらに大前進させることである。日帝による内部被曝の否定・隠蔽(いんぺい)を絶対に許さず、多発する子どもたちの甲状腺がんが示す被曝の現実と真っ向から向き合ってともに格闘するふくしま共同診療所の存在と闘いは、福島200万県民にとってかけがえのないものとなっている。日帝の反原発闘争圧殺、福島圧殺攻撃をはね返していく最先端の闘いとして、診療所建設をさらに推進しよう。
こうした大攻防の中で、NAZENを全国で猛然と結成することはますます重要だ。①全原発廃炉・再稼働阻止②被曝労働拒否③診療所建設④保養・避難運動⑤国際連帯というNAZENの掲げる五つの課題を全人民の共同綱領として闘おう。2・23いわき闘争に続き、3・11福島現地闘争(郡山集会)を労働運動・労働組合を基軸に圧倒的にぶち抜き、2014年を反原発闘争の壮大な爆発の年にしていこう。
(5) 改憲阻止の3労組声明を 全労組・全戦線に広げよう
改憲・秘密保護法・戦争国家化を粉砕し、日帝・安倍を労働組合の力で打倒しよう。2014年を改憲阻止決戦の本格的、全面的な始まりの年としなければならない。
11・3労働者集会で打ち出された関西生コン・港合同・動労千葉の3労組による「憲法改悪反対労組声明」は、新自由主義と絶対非和解の闘いを展開してきた3労組が、戦争・改憲阻止の大闘争に自ら先陣を切って立ち上がることを決意し、全国の労働組合にともに決起することを呼びかけた歴史的な声明だ。この3労組声明への賛同を全力で組織し、それを出発点に、階級的労働運動の前進と一体で発展する改憲阻止の巨大な運動をつくり出そう。
強行された特定秘密保護法は、国家安全保障会議(日本版NSC)設置法と完全に一体のおそるべき戦争法である。集団的自衛権行使を「地球の裏側まで」遂行していく9条改憲攻撃、戦争国家化攻撃の一環である。
その核心は「秘密の保護」にあるのではない。戦争遂行と治安弾圧を行う内閣官房、防衛省、外務省、警察庁、公安調査庁などの国家暴力装置に集中する膨大な「特定秘密」(現在すでに約42万件ある)を恣意(しい)的に無限に拡大し、その「保護」を口実に社会の隅々にまで監視網=治安弾圧網を張りめぐらせることにある。何よりも公務員労働者・4大産別労働者に「適性評価」とその回答を強制し、「共謀」「教唆」「扇動」での処罰の脅しをかける。これをすべての労働者、労働組合に拡大するのだ。すでに自衛隊員の内部告発を処罰する攻撃として始まっている。まさに現代の治安維持法であり、労働組合弾圧法である。
帝国主義の行う戦争とは、労働者に他国の労働者を殺させるという、階級戦争の極致というべきものだ。日帝・安倍はこの戦争を本気でやるために、まず国内の労働者階級の抵抗、反乱を圧殺しつくす階級戦争=「国内戦争」を開始したのだ。その背後には、世界市場の再分割と世界経済のブロック化へ向けた争闘戦の激烈化と、そこでの日帝の「立ち遅れ」に対する日帝ブルジョアジーの激しい危機感と焦りがある。日帝は、国会での巨大与党の「数の力」を唯一の武器に、極右勢力の頭目である安倍が政権の座にあるうちに、改憲と戦争国家化への反革命的大転換をすべて強行してしまおうと決断した。そして死活をかけた攻撃に一気に乗り出したということだ。
だが、このきわめて強権的で暴力的な戦争・改憲攻撃への突進は、大恐慌と「3・11」情勢下ですでに労働者人民の中に深く燃え広がっていた日帝支配階級への怒りのマグマを最終的に解き放った。秘密保護法との闘いは完全に永続化した。この渦中で「猪瀬問題」として爆発したブルジョア政治家どもの金権腐敗は、人民の怒りの火に油を注いでいる。日帝・安倍はどんな卑劣な手段を使おうと、もはやこの火を消すことなどけっしてできない。
この闘いはしたがって、安倍打倒はもとより日帝打倒までやむことのない階級的大激突の始まりである。改憲攻撃との闘いは、最後は「どの階級が政治権力を握るのか」という革命の問題に必ず行きつく。戦争・改憲攻撃との対決の中でこそ、プロレタリア革命情勢は一挙に成熟する。階級的労働運動の前進、闘う労働組合拠点の建設と党建設は、この点からも全階級情勢の帰趨を決する死活の課題となっている。
3労組声明を全国の労働組合・労働運動の中に持ち込み、屈服と変質を深める体制内指導部との非妥協的な党派闘争を貫いて、改憲阻止決戦を絶対非和解で闘う労働者階級の大隊列を登場させよう。反原発、沖縄、三里塚を始めとするあらゆる闘いをそこに結合し、「1%」の支配を実力で打倒する99%の総反乱を今こそつくり出して闘おう。国際連帯闘争の大発展をかちとり、戦争を実際に阻止する労働者階級の国境を越えた団結をつくり出そう。
辺野古新基地許すな
日帝・安倍は、秘密保護法、日本版NSC設置と一体になった戦争・改憲攻撃として、沖縄米軍普天間飛行場の辺野古移設を、むき出しの圧力で強行しようとしている。自民党沖縄県連の県内移設容認への「転向」は、体制内指導部による「オール沖縄」路線の破産を示すとともに、沖縄全島の新たな怒りを呼び起こした。労働者階級としての原点に立ち帰り、沖縄と全国の労働者の団結した闘いを組織することが一切の鍵である。
今年の5・15闘争を、新自由主義と闘う国際連帯を掲げた沖縄の労働運動と学生運動を日帝・安倍政権打倒の最前線に登場させる闘いとしてかちとろう。基地労働者の新たな決起をつくり出そう。
三里塚農地死守を!
三里塚闘争もまた、日帝・安倍政権との最先端の激突点だ。市東さんの農地を死守する決戦は、2013年の闘いを経て新たな段階に突入している。3・23三里塚全国集会を首都のど真ん中での圧倒的な大集会・デモとしてぶち抜き、3月26日から始まる東京高裁での控訴審闘争を、文字通り霞が関一帯を揺るがし高裁を包囲する大闘争としてやり抜こう。
戦争・改憲阻止の大決戦に突入した今こそ、反戦・反権力の砦として、47年にわたる不屈の実力闘争を貫いてきた三里塚闘争が光り輝く時である。またその闘いは、プロレタリア革命へと向かう労農同盟の決定的な中心軸を形成し、今日、日帝の農民切り捨てに怒りの決起を開始した全国の農民に進むべき道を指し示すものとなっている。全国農民会議の前進と一体で、三里塚闘争の大発展を切り開こう。
反軍闘争の戦略性
戦争・改憲攻撃は、「軍服を着た労働者」である兵士に最大の矛盾と犠牲を集中する。自衛隊兵士は日帝ブルジョアジーにとって使い捨ての存在でしかなく、彼らのおかれた現実は非正規職労働者の現実とまったく同じだ。自衛隊の海外派兵と侵略軍隊化が進む中で、隊内でのいじめ、暴行によって隊員を自死に追い込んだ海上自衛隊の護衛艦たちかぜ事件のように、兵士への恐るべき暴力支配が強まっている。これへの怒りは隊内に充満している。
反軍闘争は重大な段階に突入した。隊内から人間としての叫びを上げ決起する自衛隊兵士と家族の自己解放の闘いに肉薄し、彼らとの間に労働者階級としての強固な団結をつくり出そう。
杉並・泉佐野選挙へ
昨年の山本太郎選挙が示すように、ブルジョア議会の腐敗と翼賛化の進展に対し、労働者階級人民の怒りは、その怒りを真に体現して闘う政治勢力の登場を求めて渦巻いている。2014年5月には大阪で泉佐野市議選が、7月には東京・杉並で区議補選が行われる。この両選挙戦を突破口に、われわれは、選挙と議会というブルジョア的土俵をも、労働者階級の階級的力を拡大し発展させる戦場に断固として転化して闘い抜く。
とりわけ杉並補選は、都知事・猪瀬の金権腐敗とその打倒を通して暴露された、新自由主義の民営化と利権政治に全面対決していく闘いだ。都政を革新する会に結集する杉並区民とともに決起し、2014年決戦の一角を占めるにふさわしい勝利をもぎとろう。
100万の労働者人民と結びつくために、断固として決起しよう。
(6) 全証拠開示・星野奪還を
星野闘争は労働組合の拠点建設と地区党建設にとって正面課題であり、実際に最大の武器となる闘いである。闘う青年労働者は、70年安保・沖縄闘争を最先頭で闘った星野文昭同志に対する無期攻撃を、自らがおかれた非正規職の現実そのものとしてとらえ、星野同志の39年におよぶ不屈の獄中闘争に、新自由主義を打ち破る希望を見いだして決起している。外注化阻止・非正規職撤廃の闘いは、獄壁を打ち破って星野同志を取り戻す闘いと完全に一体だ。今年こそ星野同志奪還へ、決定的な巨歩を進める年としよう。
そのためには全証拠開示運動の全労働者、全人民への拡大を切り開くことだ。全証拠開示運動は、今日の秘密保護法・改憲攻撃と激突し、国鉄最高裁決戦とも一体の、2014年階級決戦の決定的な実践的課題であることを強烈に確認して前進しよう。『愛と革命』の販売運動をさらに広く推し進め、星野闘争への100万人決起をつくり出そう。
(7) 全学生に責任とる全学連の飛躍的強化かちとろう
全国学生は3・11郡山現地闘争の先頭に立って闘おう。その主戦場は福島大学だ。原発事故と内部被曝による健康被害の事実を隠蔽し、人殺しに加担する、清水修二(福島県民健康管理調査検討委員会)を始めとするすべての御用学者を福島大から追放し、学内での反原発闘争の圧殺に血道をあげる福島大当局を打倒しよう。それは「改憲阻止・安倍打倒」の闘いそのものだ。
3・11大結集運動と一体で、新自由主義大学のもとでのあらゆる団結破壊・権利剥奪と闘い、学生自治会建設運動を前進させよう。京大・東北大・広大における自治会強化を進め、法大・沖縄大・福島大における自治会建設に挑戦しよう。東大と首都圏大学を軸に、300万学生総体をとらえる自治会建設へと飛躍しよう。
法大闘争、反原発、学生自治会建設を主要な三つの契機として全学連運動は前進してきた。その内容は、①帝国主義の政治反動に最先頭で闘う、②絶対反対の実力闘争を貫く、③全学生に責任をとる権力となる、④労学連帯・地域共闘を進める、⑤国際連帯で闘う、ということだ。階級闘争を揺るがすゼネスト-全学ストライキを打ち抜く自治会運動を実現しよう。
9年目に突入する法大闘争は、不当処分撤回運動と文化連盟の組織拡大を中心にして4月全国結集闘争を爆発させる。全国キャンパスにおける4月新歓闘争の成功から、沖縄大学学生自治会建設をかけた5月沖縄現地闘争へと突き進もう。さらに、「沖縄-福島-三里塚」を闘う全学連運動の深化をかけて、三里塚現地行動隊を拡大・強化し、市東さんの農地死守へ闘おう。
法大暴処法裁判控訴審において、東京地裁での「完全無罪」の勝利を死守し、井上裁判長による反動判決策動を粉砕しよう。武田君への「無期停学」処分撤回裁判に勝利しよう。
ブルジョア・イデオロギーやスターリン主義をのりこえ、「反帝国主義・反スターリン主義世界革命」の綱領と路線で武装した強固な革命家集団(マルクス主義学生同盟中核派)とその指導部を、機関紙『前進』を武器にして全国大学に大量につくり出そう。「革共同50年史」発刊を跳躍台にして、プロレタリア革命の鮮烈な拠点として学生運動の爆発をかちとろう。
Ⅳ 拠点建設、『前進』1万読者網、非合法・非公然体制の建設へ
大恐慌は大失業・戦争を生み出し、革命を生み出す。この情勢認識・時代認識は、第1次世界大戦とロシア革命以来の何度目かの革命情勢が、いま全世界的に成熟していることと一対をなすものである。われわれはこれと何をもって闘うのか。言うまでもなく国鉄決戦を基軸に、闘う労働組合の復権と階級的労働運動の発展をもって闘う。勝負する。2013年の大きな前進の上で、さらにこの14年の核心的な組織的課題・任務は何か。
プロレタリア世界革命の決定的な水路である労働者国際連帯の、13年における画期的な発展ということを圧倒的に確認し前提とした上で、特に以下の三つの点を訴えたい。
組織拡大・拠点建設こそ革命勝利の鍵だ
第一は、労働組合・労働運動における拠点建設と組織拡大である。組合権力への挑戦である。マルクス主義の核心はプロレタリア自己解放だ。労働者階級自身が闘って自らを解放するということだ。その具体的な道筋が労働組合であり、労働運動である。
ロシア革命の最後の最大の教訓の書である『共産主義における左翼空論主義』で、レーニンは次のように言う。「労働組合を通じる以外に、労働組合と労働者階級の党との相互作用を通じる以外に、世界のどこにも、プロレタリアートの発達は起こらなかったし、起こることもできなかった」「労働組合は、プロレタリアがその独裁権力を実現するために不可欠な『共産主義の学校』であり、予備校である」と。革共同は1991年の5月テーゼ以来、決定的には2006年の「党の革命」以来、血のにじむような悪戦苦闘を通して、このレーニンとマルクス主義の階級的労働運動の立場を、具体的には動労千葉労働運動として職場生産点で必死に実践し、巨大な前進をかちとってきた。
この闘いは、路線的・組織的には、労働運動を組織できる党への飛躍をかけ、「党と労働組合の一体的建設」の闘いとして、目的意識性をもって必死に追求され実践されてきた。この中で同時に、中央委員会と細胞建設、中央労働者組織委員会と産別委員会建設の闘いの前進をも切り開き、またこれら一切を地区党建設に集約し、徹底的に地区党を軸に闘うあり方が、大きく前進してきた。実際に労働者指導部、青年指導部が先頭に立ち、職場で拠点建設のために激しく闘ってきたこの間の地平は、実にすごいものがある。それは13年末のマル青労同第10回大会の画期的成功の中に、感動的に示されている。
情勢は革共同にさらに飛躍的な前進を求めている。レーニンも「日和見主義・社会排外主義の度し難い指導部」と徹底的に闘った。今日、連合、全労連、全労協の体制内指導部は、解雇撤回を投げ捨て、賃上げストも闘わず、秘密保護法反対の声明ひとつ出せない。権力・資本の手先と化して労働者を抑圧する、この体制内指導部の「信用を完全に失墜させ、労働組合運動のなかから追い出す」まで闘わなければ、労働者は資本に勝利できない。秘密保護法や改憲・戦争とも闘えない。国鉄をはじめ4大産別を先頭に、全国に数十の規模で動労千葉や動労水戸のような組合拠点を建設すれば、階級情勢は一変する。われわれはこの飛躍を必ず実現する。
いま死活的な課題は、労働組合の拠点建設と組織拡大だ。そのためにこそ、①国鉄新10万筆署名と動労千葉物販・国労原告団物販を武器に、職場に真っ向から国鉄闘争を持ち込み、②反合・運転保安闘争路線と絶対反対論で民営化・外注化阻止、非正規職撤廃、過労死・長時間労働粉砕を闘い、③さらに『前進』を大胆に活用して労組活動家集団と職場細胞を建設しよう。
1万人読者網の建設に全力で取り組もう
第二は、1万人『前進』読者網の建設である。『前進』はマルクス主義・共産主義の新聞であると同時に労働者階級の新聞だ。プロレタリア革命はブルジョア革命と比べて格段に目的意識的・組織的な闘いである。全国的政治新聞としての革命党の機関紙による、革命のイデオロギー、全面的政治暴露、闘いの報道、時代認識、路線、方針の提起と、その機関紙の発行・配布・読了・活用を軸に形成される膨大な読者網、協力者網、受任者網なしには、「全人民の武装蜂起」の準備と組織化にまで至る闘いは考えられない。
一昨年の第1回の会議以降、すでに3度の全国機関紙担当者会議が開催され、全国で機関紙拡大の機運は満ち満ちている。各地方委員会・県委員会・地区委員会でも担当者会議が開催され、労働者同志が先頭に立った闘いが始まっている。時代認識と路線での一致が機関紙拡大の実践での一致にまで高められ、職場と地域で『前進』をストレートに提起する決起が起こっている。11・3労働者集会の組織化の先頭に立ったある青年労働者は、「職場で『前進』を広げることが怖くなくなった。『前進』を使うことで職場と社会全体の問題を結びつけて議論することができる」と、確信をもって語っている。
「大恐慌をプロレタリア世界革命へ」の闘いの唯一無二の武器こそ『前進』である。国鉄決戦の勝利を基軸に職場細胞をつくり、労組拠点建設に勝利し、「党と労働組合の一体的建設」をかちとっていく環こそ、1万人読者網の建設だ。すでに開始されている闘いを、この1年、さらに大胆に精力的に強化し闘うことが重要である。
①機関紙担当者会議をさらに目的意識的にかちとり、地区党と細胞で機関紙活動を白熱的に論議しよう。②「月曜配布体制」を目的意識的に闘いとろう。『前進』を受け取ってすぐ読み、配ることを党活動の土台に据えよう。③宣伝紙を圧倒的に活用しよう。職場や組合の全員に宣伝紙を配布する闘いが始まり、先進的な地方委員会では毎月1千部の宣伝紙を活用する闘いに挑戦している。特に11月集会報道号や訪韓闘争特集号などは圧倒的に活用され配布された。全党員が常に数部の『前進』を持ち歩き大胆に活用しよう。④さらに『前進』を定期購読にするために、踏み込んでオルグしよう。革命党の機関紙拡大は自然発生的にはいかない。読者会、学習会をねばり強く設定しよう。⑤最後に、地区党と細胞が時代認識と路線で一致し、団結して闘うことが1万人読者網建設の基礎であることを確認したい。
1万人読者網の建設は、職場と労働組合のすべての労働者を対象としながらも、より直接的には意識的な活動家層全員を『前進』読者に組織する闘いだ。そうしてこそ労働組合の拠点建設は可能となる。そのためにも今ある『前進』を労働者新聞として、さらに徹底的に改革し強化することだ。青年を先頭に労働者同志が機関紙改革の先頭に立ち、階級性にあふれた投稿、記事と論文・アピールを、積極的に書いて編集局に寄せよう。
1万人読者網の建設に勝利することは、大恐慌下の階級闘争を爆発的に前進させる。それと同時に党の財政活動も飛躍的に発展する。機関紙活動こそ党の土台であり生命線だ。革命情勢が成熟し急速に接近している。党と労働組合の闘いを一体的に体現する『前進』が、いよいよ光り輝く時代が来た。地区党と細胞が団結して決起しよう。
大恐慌下で非合法・非公然体制は死活的
第三は、非合法・非公然の党の死活的建設である。レーニンがボルシェビキ党に厳格な中央集権と規律を求めたのは、ツァーリ専制の抑圧との闘いという特殊条件からではなく、そこに帝国主義権力打倒とプロレタリア革命勝利への闘いの本質があるからだ。
大恐慌が生み出す大失業と戦争、そのもとでの革命情勢の接近は、非合法・非公然体制の圧倒的強化を待ったなしに求める。これまでも労働者同志を始め膨大な同志が非合法・非公然体制の確立のために決起してきた。そして権力やカクマルと闘い、デッチあげ弾圧をも粉砕してきた。この歴史と経験を全面的に継承し、今こそプロレタリア革命への激しい意志と情熱をたぎらせ、非合法・非公然体制の建設へ総決起する時である。
革共同が昨年、内閣情報調査室(内調)と公安調査庁(公調)が送り込んだ希代の反革命スパイ分子・荒川を摘発・打倒した闘いは革命的共産主義運動50年の歴史でも最高の勝利だった。革共同は日帝権力中枢によるこのような攻撃によっても解体されなかったばかりか、それを摘発・粉砕して、逆に革共同自身の存在の大きさと「革命の現実性」への確信を新たにし、プロレタリア革命勝利へさらに決起している。この戦略的スパイ分子をあぶり出し打倒した力こそ、非合法・非公然体制を核心として建設されてきた党の歴史的蓄積と地区党の前進であった。 非合法・非公然体制建設の最初の実践であり、同時に最大の土台となるものこそ、労働者細胞建設であり、労組拠点建設である。そして階級的労働運動がプロレタリア革命へと向かう基礎を形成する。労働者階級と労働者同志を先頭とした全党・全人民の総決起で、秘密保護法を強行し改憲・戦争へ絶望的に突き進む安倍政権・日帝権力中枢と徹底対決し、非合法・非公然党の本格的建設を全力で推し進めよう。
『革共同50年史』刊行は大躍進の武器だ!
革共同50年史は、60年安保闘争、70年安保・沖縄決戦、70年代対カクマル戦争、80年代三里塚・国鉄決戦、そして1991年5月テーゼ以来の階級的労働運動への歴史的挑戦という、激しくも熱い闘いの歴史である。日本労働者階級と革命的共産主義運動が、スターリン主義や社会民主主義と徹底対決し、日帝ブルジョアジー・権力中枢と激突して闘ってきた血と汗の足跡であり、飛躍につぐ飛躍の階級ドラマである。とりわけ先行して発行された上巻は、5月テーゼ反対派、血債主義派を打倒して階級的労働運動路線に全面突入した「党の革命」の地平と、日帝権力の戦略的スパイ・荒川を摘発・打倒した歴史的で画期的な勝利の全面的な総括の上に立ち、世界革命への大挑戦を宣言した実践の書だ。
ここから労働者階級と革共同の、新たな闘いの歴史が確実に始まる。『現代革命への挑戦』上巻を武器として猛然と活用し、世界革命への本格的闘いに打って出よう。
最後に、2014年こそ、全証拠開示と星野同志奪還の年とすることを誓い合おう。長期指名手配と不屈に闘う同志を守り抜こう。獄中の福嶋昌男同志と固く連帯し闘おう。迎賓館・横田爆取弾圧裁判をはじめデッチあげ弾圧粉砕の闘いに絶対に勝利しよう。