2010年5月31日

安保・沖縄、国鉄決戦と一体で 狭山集会(東京、大阪、広島)

週刊『前進』06頁(2441号4面2)(2010/05/31)

安保・沖縄、国鉄決戦と一体で 狭山集会(東京、大阪、広島)

 5月23日、石川一雄さん不当逮捕47カ年を糾弾し第3次再審闘争の勝利へ向けた狭山集会が開催された。集会はまた、国鉄闘争の新たな大運動のスタートを切る6・13集会への総決起集会としてもかちとられた。東京・大阪・広島からの報告を掲載します。(編集局)

 東京 処分粉砕し解放感 階級の団結でうち破る

 「国鉄闘争の火を消すな! 6・13大運動スタートへ真一文字に突き進もう!」——部落解放東日本共闘会議主催の狭山集会で、部落解放同盟全国連杉並支部の田中れい子支部長が一段と力強く訴えた。「1963年5月23日の石川一雄さん不当逮捕は、60年安保と国鉄闘争の高揚に対する反動として労働者階級に打ち込まれた分断・団結破壊のくさびだ。5・23が狭山闘争の原点だ。3者協議路線による狭山闘争解体攻撃と対決し、安保・沖縄、国鉄決戦と一体で狭山闘争の歴史的勝利を切り開こう。鳩山政権を打倒し、石川さんとともに狭山第3次再審闘争に勝利しよう」
 鮮明な基調提起に、全水道会館に結集した120人の労働者・学生らが圧倒的な拍手で応えた。
 基調提起に先立ち、主催者あいさつに立った全国労組交流センター・辻川慎一事務局長は、大恐慌下での部落解放闘争の核心を示した。「資本家あっての部落解放運動などない。新自由主義による民営化に対し絶対反対で闘ってきた動労千葉を選択するのか否定するのかが分かれ道だ。部落解放運動をゆがめ、労働者階級の中に分断を持ち込もうとするのが全国連中央だ」
 新自由主義—道州制攻撃と闘い団結を拡大してきた西郡住宅闘争の意義がいっそう明らかになった。西郡支部とともに全国連中央の処分攻撃を粉砕して集会に登場した杉並支部と品川支部の意気は高まるばかりだ。「責任勢力として組織拡大に着手する」(品川支部)、「動労千葉物販に取り組む」(杉並支部)と意欲と自信、解放感あふれる決意が語られた。
 3支部の決起のもとで青年労働者が狭山闘争に立とうとしている。狭山現地調査に取り組んだ西部ユニオンの青年労働者が、差別裁判への怒りと闘う決意を表明した。解放共闘独自で5・23集会をかちとって3年目に切り開いた地平だ。
 集会の冒頭、市東孝雄さんら不当逮捕への怒りに燃える三里塚現地闘争本部から、「今こそ労農同盟の真価を発揮するとき」と緊急アピールが発せられた。市東さんの農民魂の爆発に応え三里塚闘争に決起し、6・13集会3000人結集へ残り3週間、死力を尽くすことを誓い合った。
 (東京・KW)

 大阪 八尾北労組が宣言 “明け渡し通告に反撃を”

 狭山闘争勝利と「八尾北明け渡しを絶対に許さない」を掲げた全関西総決起集会が、八尾市桂人権コミュニティセンターで開かれた。全国連西郡支部を始め労働者、学生、住民260人が暴風雨をついて結集した。
 集会で鮮明になったのは、八尾北医療センター3・31売却攻撃を阻止した八尾北労組が、労働組合として力強く成長し登場したことだ。追いつめられた田中誠太八尾市長は、自治体労働者が大合流することに恐怖し、「5月31日までに八尾北を明け渡せ」と通告してきた。差別・分断をうち破って階級的団結の砦となってきた八尾北労組への破壊—解体の大攻撃だ。
 藤木好枝労組委員長が基調提起を行った。「6・13で新たな国鉄大運動を巻き起こし、八尾北明け渡し攻撃をうち破ろう。労働者が勝利する情勢が切りひらかれている。八尾市800事業民営化と闘う自治体労働者の決起をつくり出そう。石川一雄さんと団結し、国鉄−沖縄闘争と一体で、狭山闘争の勝利をかちとろう」
 圧巻は八尾北労組の総決起、登壇だ(写真)。30年以上闘ってきた労働者から5月に就職したばかりの組合員まで、全組合員が発言に立った。「八尾市は八尾北を売り飛ばし、金に換えることしか考えていない。全国で闘う力を一つにし団結を強めれば必ず勝利が見えてくる。団結の力を信じて闘う」「八尾北は命と健康を守る砦、私たち労組と全国の労働組合の砦だ」「嵐を八尾市全土に吹き込み、労働組合をよみがえらせよう」「国鉄を軸とした労働運動で八尾北決戦を闘う」「団結して八尾北をつぶさせない」 
 灰垣美佐子労組書記長が「八尾北労組は小さい組合だが、自分たちの力で敵の攻撃をうち破って未来を切りひらいてきた。労働者にはその力がある。全国の労働運動を私たちの力で塗り替え、6・13から国鉄−沖縄−八尾北一体で闘いぬこう」と決意表明を締めくくると、万雷の拍手が起こった。労組でも地域でも、青年が画期的な結集を開始している。青年の労組執行委員が団結頑張ろうの音頭をとった。
 6・13へ、八尾北明け渡し粉砕へ、嵐のような総決起が始まった。階級的団結を拡大し必ず勝つ。これが私たちの戦闘宣言だ。(八尾北医療センター労組・青木麻季)

 広島 “闘う広島支部を” 労組が先頭に立つ決意

 部落解放広島共闘会議に結集する労働者、学生、市民50人が、広島市西区福島町の地域交流センター(旧西隣保館)で狭山集会をかちとった。「広島差別事件」をデッチあげ、階級的労働運動とプロレタリア革命への憎悪を組織しようとした全国連中央の敵対を完全に粉砕しての集会だ。
 基調提起を行った教育労働者は、国鉄闘争破壊の「解決案」と狭山闘争を解体する3者協議路線は一体だと暴き、「国鉄—安保・沖縄決戦の爆発で鳩山政権打倒へ! すべての力を6・13大集会3000人結集の組織化へ! ここにこそ狭山勝利の唯一の道がある」と力強く提起した。
 大江照己委員長と不当解雇された山田和広副委員長を先頭に、動労西日本組合員が全員登壇。1047名闘争への「和解案」を弾劾し、6・13—国鉄決戦への闘争宣言を発した。広島大の全学連の仲間は、狭山闘争と安保・沖縄決戦への総決起を訴えた(写真)。
 仕事の都合で参加できなかった地元・福島町で住宅闘争を闘う組合員のメッセージを、広島連帯ユニオン草津病院支部が紹介した。全国連中央の卑劣な妨害をはね返して「ファイトが出た」という組合員の、「国鉄1047名闘争を始め、同じ目的を持っている同志の皆さんとともに一致団結して闘いましょう」というメッセージに拍手が巻き起こった。支部委員長は、「当該を中心に、村の仲間を獲得し『闘う全国連広島支部』を。草津病院支部はその先頭で闘う」と力強く発言した。
 広教組の「日の丸・君が代」不起立被処分者、社会保険庁分限免職者の平口雅明さん、高陽第一診療所労組、婦人民主クラブ全国協広島支部、広島東郵便局部落解放研究会、全国被爆者青年同盟、広島星野文昭さんを救う会から勝利への確信に満ちた決意が続いた。
 まとめで広島県労組交流センターの仲間が、「狭山勝利も国鉄決戦勝利の全国大運動の中にある。6・13へ賛同署名を取りチケットを売ろう。動労千葉物販闘争に取り組みを」と方針を提起、全参加者が団結と決意を固めた。(広島・KT)