動労千葉、怒りの第3波スト 館山派出廃止・組織破壊に反撃
動労千葉、怒りの第3波スト
館山派出廃止・組織破壊に反撃“外注化4・1実施は阻止した”
動労千葉は3月12〜14日、「館山検査派出廃止反対! 外注化阻止!」を掲げ春闘第3波ストライキに決起した。木更津・館山・鴨川の検査派出で働く組合員がストを貫徹し、全支部総決起で木更津・館山での抗議闘争に立ち上がった。
JRは3・13ダイヤ改定で館山検査派出廃止を強行し、そこで働く動労千葉組合員を強制配転した。館山駅での折り返しや始発列車が相当数あるので、07年の館山運転区廃止以降も検査派出は運転保安上、不可欠な職場として残された。今回のダイ改でこの館山検査派出まで廃止したのだ。
これは検修全面外注化攻撃そのものだ。職場を奪い、安全を投げ捨て、金もうけ一辺倒で地方を切り捨てるJRに対して組合員は怒りを爆発させた。抗議行動での発言には「外注化を絶対に止めてやるぞ」「組織拡大で決着をつけてやる」という敵愾心(てきがいしん)がみなぎった。
木更津運輸区に70人が抗議行動
3月12日午後5時から木更津運輸区前で、70人が抗議行動を行った。ストに入った組合員を先頭に、弾圧態勢をとる当局を完全に圧倒する怒りの抗議闘争となった。
木更津支部の山中茂男支部長は「会社は館山派出からの配転に関して、事前の希望調査すらせず一方的に配転を強行した。あまりにふざけている! 会社は動労千葉の組織を破壊することしか考えてない。14日までのストを貫徹し組織拡大闘争に全力で決起する」と怒りを込めて訴えた。
JR千葉支社は第3波スト直前の3月11日に、「社員のみなさんへ」と題する業務掲示を張り出した。内容は「スト破りはするな」「休日勤務はするな」「勤務変更に応じるな」などの発言をしたら「就業規則に基づき毅然(きぜん)とした対応をする」という処分恫喝だ。だが、安全を根底から崩壊させ、職場を奪う検修全面外注化に対して労働組合がストで闘い、「スト破りをやるな。ともに闘おう」と呼びかけることはあまりにも当然だ。これを「パワーハラスメントを受けた」と当局に泣きついて処分・弾圧を要請しているJR東労組こそ、労働者の風上にも置けない恥知らずだ。
抗議行動では、館山・木更津・鴨川の検修職場で働く組合員らがマイクを握って、館山派出の廃止と組織破壊攻撃に怒りの声を上げた。
翌13日は午後1時に全支部の組合員と支援130人が館山駅前に結集し大抗議行動を展開した。
館山検査派出前130人が集会
強風をはね飛ばし、乗客や市民にJR資本の犯罪性をアピールした。「採算がとれない」と特急を次々と削減するJRに、地元の人たちも怒っている。大部隊の登場は市民の注目を集めた。
続いて検査派出(旧館山運転区)前に移動して抗議集会を開催した。
本部の長田敏之書記長は「館山派出廃止は検修外注化と一体だ。鉄道業務も安全運行も投げ捨て”もうかればいい”という会社のやり方を絶対に許してはならない」と提起。幕張支部の山田護支部長は「当局はスト破りの業務命令も出せなくなっている。スト破りを拒否して動労千葉に加入することを恐れているからだ。組織拡大をかちとり、外注化阻止の先頭に立つ」と宣言した。
貨物支部の代表は「貨物は10年連続ベアゼロ。その上、定昇ストップ、ボーナス年間3カ月なんてふざけんじゃない! 一切は国鉄分割・民営化から始まった矛盾だ。外注化阻止、1047名闘争と一体でJR体制を打倒しよう」と発言。動労千葉争議団の高石正博さんは「4者4団体は『金さえもらえば1047名闘争を終わらせていい』という姿勢だ。それでJRの現実が変わるのか。われわれの首を切ったのはJRであり東労組。会社を追い詰め、解雇撤回をかちとる」と語った。
“組織拡大実現へ闘いぬこう”
動労千葉を支援する会、坂野陽平全学連委員長代行が熱烈な連帯のあいさつを行った。
総括を提起した田中康宏委員長は「この間の闘いで、われわれは当局と東労組を完全に圧倒し、検修業務全面外注化の4月1日実施を完全に止めた! 千葉においてわれわれは2001年から足かけ10年にわたって外注化を阻止してきた。この地平に圧倒的確信を持とう。検修外注化攻撃に対して東労組や国労の中でも怒りの声が沸騰している。みんな動労千葉の言っていることが正しいと思っている。だから当局はひたすら動労千葉への組織破壊攻撃をやるしかなくなっている」と外注化阻止闘争の到達点を明らかにした。そして「この攻防に勝ちぬき、社会に渦巻く怒りをここに総結集した時、時代は動く。組織拡大こそが勝負を決める。全力で闘いぬこう」と訴えた。
検修外注化提案から5カ月、動労千葉は労働組合の闘いで会社の外注化計画そのものを吹き飛ばすという過去に前例のない闘いに挑戦し、JR東日本の職場全体を揺るがしている。猛然と闘う動労千葉に続こう。