2010年3月 8日

イラクアフガン侵略戦争の出撃基地沖縄米軍基地の撤去を

週刊『前進』06頁(2430号3面1)(2010/03/08)

反戦・国鉄・沖縄を柱に3・20に総決起しよう!
 イラクアフガン侵略戦争の出撃基地沖縄米軍基地の撤去を

 3・20ワーカーズアクションは、イラク反戦7周年の全世界一斉デモとしてきわめて重大な闘いとなった。反戦・国鉄とともに沖縄を真っ向から掲げ、普天間基地即時閉鎖・撤去を求め、辺野古新基地建設阻止・県内移設阻止へ、わき上がる沖縄の労働者人民の怒りと一体となって闘おう。
 イラク・アフガニスタン侵略戦争の基地であり、朝鮮・中国侵略戦争を構える基地でもある沖縄米軍基地を撤去する闘いは、国際階級闘争にとってもきわめて重要だ。
 昨年の8・30総選挙での自民党政権打倒、11・8県民大会への2万1千人の大結集、そして今年の1・24名護市長選挙での「辺野古移設反対」候補の勝利などによって、沖縄の労働者人民の基地撤去の意志ははっきりと日帝・鳩山、民主党・連合政権にたたきつけられた。
 鳩山は、自民党に選挙で勝つために、そして一定の対米対抗性を押し出すために、「普天間基地の県外・国外移設」を公約として総選挙に臨んだ。基地沖縄の現実に対する沖縄の怒りを取り込むことを、政権獲得の手段の一つに位置づけたのである。だが、それは沖縄の怒りの新たな総決起に点火するものだった。日米争闘戦も深刻化し、「県外・国外」の公約のペテン性は直ちに明らかになり、追いつめられた鳩山は「移設地決定」を今年の5月まで先延ばしして七転八倒している。
 だが結局、鳩山を始め政権中枢は「安保は外交の基軸」「抑止力は必要」と言い、再び沖縄に押しつけるほかないと方向を見定めているのだ。
 2日、平野官房長官がルース駐日大使と会い、キャンプ・シュワブ陸上案を提示したという。これは国民新党の下地幹郎(沖縄選出)が打ち出していた案に沿ってまとめようという動きだ。
 さらに、政権内では、兵舎や演習場があるキャンプ・ハンセン、潜水艦寄港地であるホワイトビーチ地区といった既存の米軍施設に1000㍍級の滑走路を造る案もあわせて検討されている(朝日新聞2・27)。結局、民主党政権も自民党と同様、安保強化・改憲推進のブルジョア反革命政権であることが日々明らかとなっている。
 また、これに対する政権与党の社民党の動きも許しがたいものだ。阿部知子や照屋寛徳(沖縄選出)らが、やれ海自大村基地(長崎県)だ、やれ海自鹿屋基地(鹿児島県)だと右往左往し、「県外移設」案作りに必死になり、各地で怒りに火をつけている。要するに、安保は基軸だから、移設先は必要で、それがなければ普天間基地は撤去できないという立場で、「負担の肩代わり」をどこに押しつけるかに頭を悩ましているのだ。そうすることで政権内にとどまろうとあがき回っているにすぎない。人民の怒りで鳩山政権もろとも打倒あるのみだ。
 日本共産党もまた「移設先探しは誤り」などと言いながら、沖縄米軍基地撤去も安保粉砕・日帝打倒も言わず、平和的に事態を収拾しようと政府に「提言」している。
 今や、基地沖縄の現実に対する怒り、基地閉鎖・全面撤去の要求を階級的意思として結集し、日米帝国主義にたたきつける時だ。そもそも辺野古移設を決定しながら、今日まで14年間それができなかったのは、労働者・学生・人民の実力闘争があり、沖縄の怒りの力が建設を阻んできたからだ。今日の情勢を根底で規定しているのは労働者階級の闘いだ。
 敵の側はいろいろな「移設案」を繰り出して何かしら解決策があるかのように装っているが、どうにもならない危機に陥り、あがき回っているのだ。どんな「移設案」も粉砕の対象であり、労働者人民を「丸め込む」ことはできない。「普天間」を民主党・連合政権打倒の一大焦点としよう。労働者階級の側は圧倒的に有利な環をつかんでいるのだ。
 3・20闘争に「普天間基地即時閉鎖・全面撤去」「県内移設阻止」「辺野古新基地建設絶対阻止」の怒りを総結集し、4〜5月沖縄闘争で民主党・連合政権を打倒しよう。