2010年3月 1日

労組壊滅狙う北教組弾圧許すな

週刊『前進』08頁(2429号4面3)(2010/03/01)

労組壊滅狙う北教組弾圧許すな
 第2次国鉄決戦勝利で反撃を

 政治資金規正法違反は口実だ!

 2月15日、札幌地検特別刑事部は北教組(長田秀樹委員長代理、1万9千人)本部などへの家宅捜索を強行した。捜索は午後6時から深夜2時に及んだ。昨年夏の衆院選で北海道5区から当選した民主党・小林千代美議員の陣営が、北教組側から約1600万円の寄付を受けながら選挙運動費用収支報告書に記載していないとする、政治資金規正法違反が口実だ。
 北教組への政治資金規正法違反を口実とした日帝・国家権力の弾圧は、北教組—日教組壊滅をもくろむ道州制攻撃そのものだ。同時に、卒・入学式を目前にした「日の丸・君が代」不起立闘争への予防弾圧でもある。何よりも今、国鉄1047名解雇撤回闘争の解体を強行するために、その最大の支援部隊=北教組の団結を破壊しようとする攻撃にほかならない。絶対に許すな。
 北教組本部は自民党への怒りと民主党への幻想から、民主党・連合政権の誕生を支援してきた。しかし、民主党・連合政権は、教員免許制度改悪を始め自民党以上に改憲・戦争への教育行政を進めている。社保庁労働者の大量解雇を強行した。教育労働者は、もはや民主党・連合政権を一刻たりとも支持するわけにはいかない。このままでは組合員は真に階級的に団結できないからだ。
 今回の弾圧は、自民党・町村信孝らの反動勢力が巻き返しをかけて、民主党政権の有力な支持団体・北教組に襲いかかっているように見える。だがそれは事態の核心ではない。あくまで、危機に陥った日帝支配階級が、その支配を転覆する結集軸となりうる労働組合を、今のうちにつぶそうとしているのである。

 国鉄闘争支援陣形解体も狙い

 北海道では、北教組の組合員を中心にして、いまだ「日の丸・君が代」不起立闘争が大衆的に闘われている。北教組は2年前、査定給導入に対して1万4千人が参加するストライキを打った。
 これに対して当時の自民党政権は「北教組に関するプロジェクトチーム」を立ち上げて北教組壊滅をもくろんだが、失敗した。今回の北教組への弾圧は、自民党政権がやりきれなかったことを、民主党・連合政権のもとで日帝支配階級がやろうとしているのだ。
 昨年の8・30は自民党支配の終わりであったと同時に、日帝ブルジョアジーの階級支配の”終わりの始まり”でもあった。民主党・連合政権は連合を先兵として、階級支配を終わらせる闘いに労働者階級人民が立ち上がることを抑えようとしている。労働者階級人民は、これを打ち破ることによってプロレタリア革命への道を切り開くことができる。第2次国鉄決戦こそ最大の突撃路だ。
 北教組は一貫して国鉄1047名解雇撤回闘争の最大の支援部隊であり続けてきたし、360万公務員全員解雇の道州制攻撃にとっての巨大な障害物となっている。だが北教組の組合員には、4者4団体が「解雇撤回」を投げ捨て、「JRに法的責任なし」を表明して闘いの幕引きを図っていることが知らされていない。北教組本部には、これを黙認して1047名闘争の解体を座視するのか否かが問われている。
 国鉄分割・民営化攻撃によって、また夕張市の財政破綻などによって、北海道の労働者人民はとことん苦しめられてきた。そして大恐慌が直撃している。今日の高校生の半数に及ぶ就職難、高校授業料未納や中途退学の続出、貧富による学力格差、病院にかかれず保健室にあふれる子どもたち、教育労働者の心の病の急増——このような事態を誰よりも教育労働者は知っている。
 だが今や、それをもたらした元凶である国鉄分割・民営化攻撃を根本からひっくり返す好機が訪れている。動労千葉を先頭とする闘いがその地平を切り開いてきた。JRで働く青年労働者は、安全の崩壊と外注化・非正規化攻撃に直面する中で、JR資本とJR総連カクマルとの結託体制の危機を突いて立ち上がろうとしている。だからこそ、1047名闘争を解体するために日帝・支配階級も民主党・連合政権も必死なのだ。

 闘う団結を固め弾圧粉砕しよう

 1047名闘争の解体は、道州制攻撃の全面化の突破口となる。民主党・連合政権は、自民党以上に道州制を意識し、連合を先兵にして1047名闘争の解体を策動している。道州制攻撃は日教組・自治労などの壊滅にとどまらず、戦争と改憲、全社会的な民営化と労組破壊である。「教え子を再び戦場に送るな」の原点を堅持し、職場支配権を取り戻す職場闘争を復権させることが、強く求められている。
 今回の弾圧を跳ね返す道は、1047名闘争の解体を阻止して道州制攻撃の出鼻をくじくと同時に、民主党・連合政権打倒に総決起することにある。何よりも今春の「日の丸・君が代」不起立闘争をかつてない規模で貫徹し、闘う団結を打ち固めることである。
 北教組組合員のみなさん! 今こそ立ち上がろう。全国の闘う労働者のみなさん! 北教組への弾圧を階級的団結の拡大で跳ね返そう。検修外注化阻止の第2次国鉄決戦、全国での不起立闘争の爆発を始め、動労千葉が確立してきた反合理化・運転保安闘争路線を全産別で実践しよう。革共同北海道地方委員会はその最先頭で闘う。
 〔革共同北海道地方委員会〕