2010年2月15日

“市東さんの農地を守りぬけ” 2・25現闘本部裁判判決へ

週刊『前進』06頁(2427号4面2)(2010/02/15)

“市東さんの農地を守りぬけ”
 2・25現闘本部裁判判決へ

 全国の労働者、農民、学生、市民のみなさん! 今こそ心の底からの怒りをみなぎらせて、農民殺しの攻撃を粉砕する闘いに立ち上がろう。
 2月3日午前、天神峰の市東孝雄さん宅にNAAと成田市の職員が連れ立って現れ、「十余三天神峰線の廃道と迂回ルート」と題した図面を示しながら「暫定滑走路の西側に新誘導路(第3誘導路)を造る。それにともなって団結街道(市道)を廃道にする。耕作地までの代替道路を整備する」旨の通告を行った。
 市東さんはただちに「こんなものが認められるか!」と追い返した。
 やつらが置いていった図面の計画どおりになれば、市東さん宅から現闘本部までをまっすぐにつなぐ団結街道をど真ん中で分断する形で誘導路を伸ばし、ターミナルへと接続する。そのため市東さん宅の前を通る県道も地下道化される。市東さんは現闘本部北側の南台の自分の畑に行くためには、その地下化された県道を通って恐ろしく迂回したルートをたどらなければならない。反対同盟の声明によれば、「3倍の距離を通行量の激しい中、トラクターで走らせるもの」だ。しかも市東さんの住居は誘導路によって空港の中に取り囲まれ、轟音(ごうおん)を立てるジェット機が毎日ひっきりなしに目と鼻の先を走行する。——こんなことを許しておけるか!
 市はこの計画を動かしがたい決定であるかのように伝えるために、NAAと同じ車に乗って市東宅に現れたのだ。
 これほどあからさまな営農破壊があるか。農業をやめて出ていけ、という脅し以外のなにものでもない。こんな計画を考えつく者も、伝えに来る者も、人としての最低限の道理さえかなぐり捨てた連中だ。恥を知れ!
 しかも彼らの図面においては、市東さんの耕作地に隣接する現闘本部建物の存在がまったく抹消されている。千葉地裁の反動判決によって、現闘本部がなくなっていることを前提にして描かれたものなのだ。
 国家権力、NAA、成田市行政、千葉地裁が結託して、現闘本部破壊・撤去、市東家の営農破壊、移転強要を狙っているのである。
 第3誘導路を粉砕し市東さんの農地を守る闘いと、現闘本部を守りぬく闘いは一体だ。
 天神峰に立つ現闘本部の建物は1月下旬、周囲の竹やぶが伐採され、フェンスには投光機が新たに取り付けられた。警察に守られながら、重機を使って裏地の整地作業が連日強行されている。
 この現闘本部は空港反対運動が始まった1966年に三里塚芝山連合空港反対同盟とその支援者の総意で設けられた闘争拠点だ。まさに反対同盟と闘う全人民の財産である。NAAには一指も触れる資格はない。
 2月25日が決戦だ。千葉地裁での現闘本部判決裁判に全力で駆けつけよう。破壊・撤去の攻撃を許すな。千葉地裁を十重二十重に包囲し「反動判決粉砕!」の叫びで埋め尽くせ。その力で市東さんの農地を絶対に守りぬこう。
 3・28三里塚全国総決起集会へと突き進もう。
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 三里塚裁判傍聴を
◎市東さん行政訴訟
 2月16日(火)午前10時30分 千葉地裁
◎市東さん農地法裁判
 2月16日(火)午前11時10分 千葉地裁
 (同日に同じ法廷で連続して開かれます)
 *傍聴券抽選のため1時間前に集合を