2010年2月15日

現闘本部裁判判決 2・25千葉地裁包囲1000人デモへ

週刊『前進』06頁(2427号2面1)(2010/02/15)

国鉄・三里塚・法大・沖縄決戦で民主党・連合政権を打倒しよう
 現闘本部裁判判決 2・25千葉地裁包囲1000人デモへ

 2010年決戦勝利の扉は開かれた。検修・構内業務の全面外注化とライフサイクル攻撃は、動労千葉・動労水戸の拠点と青年労働者の決起を同時に粉砕しようとした日帝の大攻撃だ。ところがどうだ! 2月1〜2日の動労千葉の48時間ストライキは、2人の組織拡大を始め、団結を拡大して大勝利した。これを引き継ぐ2・13集会と大デモは、渋谷—新宿の万余の青年と合流し、日帝をギリギリと追い詰めた。今こそ大反撃、大攻勢に転じよう! 2・25天神峰現闘本部裁判判決を1000人の千葉地裁包囲デモで迎え撃とう。2・5弾圧の6学生奪還へ立ち上がろう。10春闘の爆発をかちとろう。

 動労千葉ストから大反撃を

 2・13闘争の勝利は、本紙新年号1・1政治局アピールの「国鉄決戦でプロレタリア世界革命へ!」の実践が切り開いたものだ。首都圏を始め全国で、職場ビラ、JR駅回り、社宅、そして駅頭宣伝と、検修・構内業務の全面外注化攻撃を暴露・弾劾し、多くの労働者に決起を呼びかける闘いが展開された。「2・13へ」のリーフを手に、職場や駅前に討論の輪ができ、6千万労働者階級の怒りと路線が合流した。その先頭に、全国総会をかちとった全国労組交流センターが立った。
 国鉄分割・民営化以降、日本の全職場はどうなったのか! 3割以上が非正規雇用に置き換えられ、正規雇用労働者への強労働・サービス残業の押しつけも常態化している。給与が激減する一方、税金や保険料負担は大幅に増えた。親が生活を切りつめて学費を工面しても、大学や高校新卒者の就職先もない。内定が出ても「給料9万1千円。賞与・昇級なし。健康保険・厚生年金なし(高卒)」などの「名ばかり正社員」が横行している。
 さらに、この給料から「奨学金を返還しろ」という攻撃が襲いかかる。入学時に127万円(法政大文系)など高額の学費が必要な中で、今や大学生の37%が奨学金を受けており、4年制大学卒業時には多額の負債を背負わされている。こんなことが「教育の民営化」攻撃が進む中で起きているのだ。
 これらすべては国鉄分割・民営化攻撃から始まった。今や、労働者階級の怒りは爆発している。日帝はこのことに恐怖し、だからこそ国鉄闘争の解体にますます全力を挙げている。だがそれは逆に、日帝の新自由主義攻撃粉砕への全労働者の総決起をつくり出していくチャンスである。
 何よりも、24年前に40人の不当解雇を出しながら2波のストライキをもって国鉄分割・民営化攻撃の核心部分を粉砕し、1047名解雇撤回闘争という形で国労の決起をも生み出してきた動労千葉が、2010年2月のストライキで検修全面外注化攻撃を頓挫させる突破口を切り開いていることが、全展望をこじ開けている。
 こうして検修外注化阻止・1047名解雇撤回闘争は、非正規雇用化と一体となった合理化攻撃と、それによる安全問題・事故問題の爆発をめぐって全職場で開始された。その先駆となり、階級的労働運動の路線をつくり上げていく土台となった闘いこそ、1972年船橋事故闘争を勝利へ導いた反合理化・運転保安闘争である。

 反合・運転保安闘争で団結

 この闘いはまず第一に、敵の狙いが労働者の団結破壊にあることを暴き、逆に階級的団結を奪い返し、拡大し、その団結の力で勝利していく闘いである。
 動労千葉は、ライフサイクルや不当配転で団結破壊を狙うJRに対し、ストで団結を固め、逆に2人の組織拡大と、同じ職場の国労労働者との団結を深め、敵にとって最大の打撃を強制した。教育現場での非正規雇用の拡大(東京だけで1万3千人超)、大阪府の「任期付き職員制度」を始めとした自治体職場、郵政や民間職場での分社化・子会社化攻撃を打ち破る核心もここにある。
 職場の団結の拡大、動労千葉派の組織拡大で勝利を切り開こう。
 第二に、合理化・外注化によって不可避となる安全の解体と事故の激発を労働者の責任に転嫁することで、ますます労働者を縛りつけ、搾取する資本の攻撃に心底からの怒りを爆発させ闘おう。職場で起こるすべての事故は、必要な要員すら確保しない当局・資本の責任だ。このことを覆い隠し「闘っても勝てない」と屈服を組織する国労本部や、全労連の「聖職論」こそ資本の先兵だ。
 第三に、安全・事故問題は価値増殖=金もうけに縛られる資本主義にとって解決不能の問題だ。プロレタリア革命だけが解決の道だ。
 トヨタ車のリコール問題が世界で爆発している。リコールの対象は、重複を除いてもトヨタの年間世界販売台数に匹敵する800万台に上る。そのうちの526万台はブレーキとアクセルという安全・保安部分での破綻だ。それは、尼崎事故や1・29東海道新幹線事故などJRで頻発する事故と同じく、資本主義の根本的な矛盾と破綻をさらけ出したものだ。

 天神峰現闘本部強奪許さぬ

 世界大恐慌はますます激化している。2月5日〜6日、G7がカナダで開催されたが、求心力を失い各国の危機と混迷、争闘戦が一層泥沼的に深まっている。
 米帝オバマの一般教書演説(1月27日)や、鳩山の施政方針演説(1月29日)が「頼みの綱」とする中国の景気浮揚の実態は、ただのバブルだ。中国の銀行新規貸出増加額は円換算で昨年128兆円。今年は1月だけで約21兆円だ。鉄鋼、石炭化学、自動車生産設備の過剰が深刻化し、労働者・農民の闘いが激発している。
 欧州危機が顕在化し、「ユーロ崩壊」まで言われ出した。これは、より壮大なドル大暴落の前ぶれだ。給与凍結攻撃に対して2月10日、人口1100万人のギリシャで公務員労働者45万人のストライキが爆発し、24日には200万人規模のゼネストが準備されている。
 さらに3月4日には米・カリフォルニア州の労働者・学生が一体となった歴史的な大ストライキが呼びかけられ、日本の全学連に参加要請が来ている。まさに世界は革命情勢だ。
 この中で、トヨタに代表される日帝資本の危機が底なしに深まり、日帝の労働者支配の崩壊が民主党・連合政権の危機となって進んでいる。検修外注化阻止の決戦を突破口に、6千万労働者、とりわけ2千万青年労働者と学生の怒りを根底から解き放ち、日帝にたたきつける時だ。国鉄・三里塚・沖縄・法大を焦点とする階級決戦に勝利し、民主党・連合政権を打倒しよう。
 この進撃に恐怖した権力は2月5日朝、法大入試情宣中の洞口朋子さんら6学生を不当逮捕した。大学批判のビラをまいただけで逮捕というむき出しの戦時型弾圧、権力犯罪だ。
 警察権力はさらに動労千葉ストライキに対しても、千葉県警を先頭に弾圧の糸口をつかもうと必死になっている。
 1月29日には東京地裁が、動労千葉鉄建公団訴訟における葛西敬之(JR東海会長)の証人採用を拒否した。これこそ、昨年12月16日の裁判でいかに敵が追い詰められたかの証拠だ。
 これらの攻防の当面する頂点に、2月25日の天神峰現闘本部裁判判決闘争がせり上がった。
 2月3日に成田空港会社(NAA)と成田市職員が市東孝雄さん宅に現れ、「第3誘導路」建設と、市東さんの畑に通じる団結街道廃道化計画の通告を行った。絶対に許せない!
 2・25闘争は、現闘本部強奪の反動判決を狙う千葉地裁を労農学の怒りの決起で大包囲する闘いだ。その力で現闘本部と市東さんの農地を絶対に守り抜こう。農地死守・実力闘争を貫く反対同盟農民と固く連帯した労働者階級の総決起で、国交省・NAAの一切の悪あがきを粉砕し、民主党・連合政権打倒へ攻め上ろう。全国から結集し、1000人の千葉地裁包囲闘争に立とう。
 3・6千葉県三里塚集会、そして3・28三里塚全国総決起集会へ闘い抜き、市東さんの農地を死守しよう。青年労働者を先頭に、職場から10春闘を組織し、裁判員制度廃止、3・20イラク反戦7周年行動、4〜5月沖縄闘争へ立とう。5・18国民投票法粉砕、攻めの改憲阻止闘争を闘おう。
 マル青労同・マル学同への大量の結集こそ、勝利の源泉だ。開始された機関紙拡大にさらに熱と魂を込めて、組織建設に勝利しよう。