綱領的破産を露呈した日本共産党第25回大会
綱領的破産を露呈した日本共産党第25回大会
階級的団結の破壊者打倒を
1月13日から4日間、日本共産党第25回大会が4年ぶりに開かれた。志位委員長、市田書記局長の執行体制を再任したが、この大恐慌下、資本主義が空前の危機に陥っている中で、日本共産党として何ら路線や方針を打ち出すことができず、社会的にも何ひとつ話題になることすらないという惨状をさらけ出した。日共スターリン主義は、この革命的情勢の中で、反労働者的、反革命的役割しか果たさない。日共と決別し、打倒し、革共同に結集して闘おう。
資本主義の救済に躍起
日共第25回大会の第一の問題は、今日の世界大恐慌情勢と労働者階級の状態に対する大局的な時代認識が何も打ち出せないことである。そして、昨年8・30に労働者の怒りで自民党が打倒され、さらに支配階級内部の分裂と争闘が激化し、まさに革命的情勢が到来している時に、「共産党」の看板を掲げながら、空前の資本主義の危機に受動的な対応しかなしえないのだ。彼らの綱領がこの時代に何の役にも立たないことが暴かれ、その党派としての破産が刻印されてしまったのだ。
志位は昨年、核兵器に関するオバマのプラハ演説を絶賛する書簡をオバマに送り、それへの返書が米政府から届いたと言って大騒ぎしたが、今回の大会でも米大使館の書記官を来賓に招き、それをセレモニー的に目玉にしようとして果たせず、残念がっている。大会でも志位は「米国との真の友好関係を望んでいる」「対等・平等の関係を」と述べ、アメリカ帝国主義を美化し、すり寄っている。まさに帝国主義の頭目である米帝が崩壊的危機にのたうち回っている時に、救いの手をさしのべているのだ。
わが革共同は、今日、日本共産党スターリン主義の綱領を粉砕しのりこえる、世界革命に向かっての綱領草案を持つに至った。「労働者階級(プロレタリアート)の解放は、労働者自身の事業である。この解放は、資本主義社会の全面的な転覆によって達成される」で始まる綱領草案は、162年前の「共産党宣言」の思想、マルクス主義を受け継ぎ、今日的に発展させる指針である。
綱領草案を手にしたことで、われわれは世界の労働者階級に向かって、革共同の存在と思想を知らせることができる。大恐慌の到来で、ついにプロレタリア革命の時代が来たと喜び、闘う決意を固めるわれわれと、大恐慌の現実を見据えることもできず資本主義の擁護に躍起になっている日共と、どちらに未来があるかは明白だ。
日共は、04年の第23回大会で、綱領を全面改定し、労働者階級の階級的概念を追放し、支配階級に”資本主義の枠を守ります”と誓った。
「現在、日本社会が必要としている変革は、社会主義革命ではなく、異常な対米従属と大企業・財界の横暴な支配の打破——日本の真の独立の確保と政治・経済・社会の民主主義的な改革の実現を内容とする民主主義革命である。それらは、資本主義の枠内で可能な民主的改革である」(日共綱領第四章一一)
これはまったく革命の名に値しない、議会主義的、反マルクス主義的な改良運動である。共産党とそれに近い主張を掲げる勢力が(あくまでも資本主義を守ることを掲げて)国会で多数を占めることが彼らの「民主主義革命」の全内容である。
これは、本質的に、労働者階級の資本主義、帝国主義に対するやむにやまれぬ決起が資本主義打倒に向かって爆発していくことに対して、資本主義を守る側から襲いかかり、抑圧することを意味している。そこには凶暴な反革命性がある。
日共は「ルールある経済社会」にすることが、「今日の経済危機から抜け出し、家計・内需主導で安定的に成長するうえでも、最も合理的な方策」と強弁している。そしてそれが「中長期的な視野でみれば、大企業の健全な発展にもつながる」と言う。
具体的には「大企業の内部留保を還元すれば、賃金を上げられる」という主張である。これは「大企業には十分な体力がある」とする議論で、今日の大恐慌の深刻さ、資本主義の大破産を何も見ないものである。個人消費を拡大できれば資本主義は立ち直るという、とんでもない資本主義の美化である。
労働者の大決起に恐怖
第二に、大恐慌下で労働者階級が続々と決起することに恐怖していることである。
昨年11月に開かれた第10回中央委員会総会で採択された25回大会決議案は、労働運動も、労働組合も、言葉としてもまったくないという、驚くべきものだった。それは、綱領改定で「労働者階級」を一掃したことから必然となった出来事だった。共産党大会のテーマから労働運動が消えた。労働者階級の決起、労働者の階級的団結は、日共にとって必要のないものであり、いや逆に邪魔になるものであって、したがって労働運動に言及しないことは、自然な成り行きだった。
しかし、日共と言えども、大半は労働者党員である。労働運動を抜きに路線・方針を語ることには無理があった。さすがに、全労連や、職場支部の労働者党員から不満が出て、大会での志位の報告では「労働運動の現状と展望」の一項が加えられ、決議にも200字ばかりの文章が追加された。だが、それは「結成20周年を迎えた全労連が果たす役割は、いよいよ大きくなっている」という通り一遍のものに過ぎず、具体性はまったくない。大会の中心テーマから外れたものでしかなかった。
それは彼らが階級的労働運動を破壊し解体し敵対する側にいるからであり、労働者が資本と対決すること自体に反対しているからだ。
現実に労働運動に対して日共は何をやっているのか。国鉄1047名闘争をめぐっては、4者4団体の中心を担って、社民党の国交副大臣・辻元清美らとともに、闘争終結策動を進めている。日航に対する日帝の1万6千人首切り攻撃に対しても、日共は何ひとつ反撃していない。
まさに、民主党・連合政権のもとで進められている労働者に対する解雇・賃下げ・労働強化、民営化・労組破壊の攻撃に対して、日共は闘いの抑圧者になっている。
今日、動労千葉を先頭に闘われている検修外注化阻止・国鉄1047名闘争勝利の国鉄決戦は、民営化・労組破壊の攻撃に対する最先端の闘いであり、闘う労働組合をよみがえらせる闘いである。日共の反革命を粉砕して、この闘いを貫く中に労働者の未来はある。
革共同に結集し闘おう
第三に、日共にとってはこれが一番深刻な現実的問題であるが、ほかならぬ彼らの党勢がこの10年間、つまり志位委員長体制(2000年第22回大会)になってこの方、一貫してじり貧傾向を続けていることである。
90年代の後半には、社民党の後退のすきを突く形で一定の議席を伸ばし、その勢いに有頂天になった当時の不破委員長が「よりまし政権参加」(「民主連合政府」樹立の前の段階の政権構想)を唱え、そのために安保・自衛隊を容認し、「日の丸・君が代」の法制化を要求して強制の攻撃にさおさすなどの裏切りを重ねたが、その後の国政選挙(および都議選)で日共は連戦連敗、議席も得票率も、下降の一途をたどっている。
これは議会主義に徹し選挙の結果が一切の総括軸である日共にとっては致命的なことだ。
「資本主義の枠内の改革」路線にしがみつき、資本家階級と真っ向から闘う労働者を抑えつけてきた日本共産党には、議会主義的な未来もまったくない。
現実の労働組合運動、大衆運動では、日共は絶えず闘いの抑圧者、破壊者である。綱領的に破産し、展望を失っても、革命の破壊にすべてをかけてくるのが日共スターリン主義である。今こそ、国鉄決戦を軸とする4大産別決戦の渦中で、日共反革命を打倒しよう。
日共スターリン主義は労働者階級の自己解放の事業という革命の核心を抹殺し、したがってまた党を、現実の労働者階級の外部に、階級の上に立つ特別の集団として位置づけ、反革命的な党組織観をつくり上げてきた。
しかし、革共同綱領草案にあるように、「党とは、労働者階級の権力樹立とそれをとおした共産主義の実現を直接に目指す共産主義者の政治的結集体である。したがって党は、労働者階級の一部であり、その階級意識を最も鋭く体現する最高の団結形態であり、最も鍛え抜かれた階級の前衛である」。
すべての労働者と学生は、資本主義の最後の擁護者=日共と決別し、打倒して、革共同に結集して闘おう。国鉄決戦に勝利しプロレタリア世界革命へ! JR検修全面外注化阻止・1047名解雇撤回、大失業と戦争の民主党・連合政権を打倒しよう!