2010年2月 8日

医療福祉の反合・安全闘争で組織化を 革共同医療福祉委

週刊『前進』06頁(2426号3面3)(2010/02/08)

医療福祉の反合・安全闘争で青年の大胆な組織化を
 革共同医療福祉労働者委員会

 今春国鉄決戦を先頭に民主党・連合政権倒せ

 2010年、革命的情勢が到来している。大恐慌のもとでこれまでのブルジョア支配体制は崩壊を開始している。1〜3月のJR検修業務の全面外注化攻撃絶対粉砕をかけた国鉄決戦の爆発で、プロレタリア革命を戦取しよう。この死活的大決戦によって、〈戦争・改憲、民営化、労組破壊絶対粉砕、道州制絶対粉砕>を掲げた4大産別決戦を、6000万労働者全体を実際に獲得する革命戦略として発展させ、プロレタリア革命をストレートに引き寄せるのだ。この攻防は、民主党・連合政権打倒の決戦である。
 医療・福祉を始め全労働者の怒りは沸点に達している! 鳩山民主党政権は、労働者の革命への決起を押しつぶすことを一切の使命として、連合・体制内労働組合を深々と取り込み、全労連・スターリン主義を篭絡(ろうらく)し登場している。
 しかし小沢・鳩山—民主党・連合政権に何の展望があるわけでもなく、きわめて脆弱(ぜいじゃく)である。国鉄分割・民営化で資本が生み出した連合は、すでに労働者階級の敵として見抜かれている。2000万青年労働者、6000万労働者階級をまったく支配できない。しかも連合の体内に、根絶やしにできなかった革命の細胞が労働者の怒りに結びついて激しく増殖し、民主党政権を根幹から揺るがしている。唯一「民主党打倒!」を掲げて闘う動労千葉派だけが、労働者の怒りとかみあっているのだ。
 追い詰められ、グラグラになり、顔面そう白となった鳩山・小沢を見よ。日帝ブルジョアジーの大分裂は激しく進行している。プロレタリア革命のこれほどの絶好機があろうか。民主党・連合政権打倒こそ、プロレタリア世界革命の突破口である。だからこそ民主党・連合政権は、国鉄1047名闘争解体とともに、全面外注化攻撃によって動労千葉、動労水戸、国労共闘の全面的解体に乗り出してきた。
 だが検修業務の全面外注化阻止の闘いは、これを階級決戦に押し上げることにより、労働者階級の決定的なチャンスとなる。
 検修全面外注化攻撃との闘いは、「東労組のくびきを取り払い、生きるために闘おう」という革命的選択を、未来を奪われた青年労働者に訴えるものだ。動労千葉の反合理化・運転保安確立闘争は、青年労働者は闘えば勝てると実践で証明する。そこには体制内労働運動と決別し、階級的団結と絶対反対を掲げて闘い抜く、今日の階級的労働運動路線の歴史的発展がある。
 反合・運転保安闘争路線を柱に、戦後労働運動の全歴史と革命的共産主義運動の全地平を2010年決戦に総力投入して、プロレタリア革命への血路を切り開こう。検修全面外注化決戦に勝利し、平成採を圧倒的に獲得し、国鉄労働運動の主流派、責任勢力として、JR体制を打倒しよう。

 合理化による事故激増全責任は資本家にある

 今日、検修全面外注化阻止を先頭に4大産別決戦に勝ち抜くためにも、安全・事故問題が4大産別のみならず医療・福祉など全産別の死活的課題となっている。安全問題は資本主義の絶対的矛盾であり、剰余労働のあくなき搾取のもとで、賃労働と資本の非和解性をつきだしている。
 鉄道とまったく同じく、医療・福祉の安全・事故問題は、資本の合理化攻撃と一体をなす死活的攻防である。今日、医療事故は激増している。その大半は医療・福祉労働者の犠牲と責任になっている。絶対に許されない! 現在の医療・福祉職場は、新自由主義の民営化という大合理化攻撃のもとで賃下げ・解雇、極限的労働強化と労働条件の悪化にさらされ、それが事故を激増させている。安全破壊や事故の一切の責任は資本にありながら、実際には労働者は日々、事故の重圧によって資本の鉄鎖にがんじがらめにされているのだ。
 だが医療福祉労働者の怒りや誇りは、必ずやこの鉄鎖を引きちぎる。反合理化・安全闘争は、資本と非和解で闘い、職場支配権を職場に打ち立てる闘争である。動労千葉の反合・運転保安闘争を医療・福祉職場の闘いの路線として打ち立て、国鉄決戦と一体で、今こそ職場生産点から総反撃に打って出よう。

 民営化絶対反対の団結で道州制攻撃打ち破れ

 医療・福祉戦線は、今日の検修全面外注化決戦と道州制・民営化決戦がひとつとなった重大な攻防に突入している。日帝ブルジョアジー・日本経団連は、民主党・連合政権のもとで、「道州制導入」「東アジア共同体構想」と一体をなして「安心で信頼できる社会保障制度の確立に向けて」と銘打つ提言を打ち出している。この提言は、道州制攻撃に沿って、戦後医療制度、国民皆保険制度、公的年金制度をすべて解体するものだ。
 世界大恐慌下で、道州制攻撃の階級戦争は、その脱出口を求めた資本・権力の「死の苦悶(くもん)」だ。道州制は「新しい国のかたちをつくる」=改憲攻撃であり、その核心は「賃労働と資本」の非和解的激突をかけた階級戦争である。日本の戦後憲法体系下での社会保障と福祉の仕組みが、道州制という「究極の構造改革」で全面的に解体、再編される。社会保障をめぐる攻防は道州制攻撃の焦点であり、特に医療と年金の破壊を、民主党・連合政権は一挙に加速させている。
 民主党政権は、戦後年金・医療・社会保障制度の解体を、道州制攻撃のもとで民営化と非正規化攻撃として推進しようとしている。
 この具体的動向として、まず地域医療推進機構法案がある。これは「地域医療推進機構」を、社会保険病院と厚生年金病院、船員保険病院の全国66病院の民営化の受け皿とするだけでなく、今あるすべての公的病院の民営化の受け皿とするものだ。07年12月「公立病院改革ガイドライン」に始まった公立病院民営化を全面的に本格化させ、究極の民営化・非正規化で労働者への首切り・賃下げ・合理化を激化させ、公的なものすべてを資本のもうけの餌食としようとしている。
 今ひとつ、民主党・連合政権は社会保険庁を解体してつくった日本年金機構と健保機構を3年で廃止し、国税庁と統合した「歳入庁」をつくり、年金・医療の保険料はこの歳入庁が管轄しようとしている。機構に再雇用した労働者も3年後には解雇し、現在、国営社会保険制度である年金・医療を全面的に解体し、道州の地域税に転換する構想である。これが「(地域主権)税方式」による道州制攻撃の推進である。
 日帝ブルジョアジーが叫ぶ「税・財政・社会保障の一体的改革」とは何か。それは、国家財政の破綻による矛盾と犠牲の一切を労働者階級に押しつけ、二重三重の搾取・収奪を行うものだ。同時に、そこから巻き起こる労働者の決起を抑えつけるために、治安対策もはらんだ「税」による新たな労働者支配を狙うものだ。社保庁525人の分限免職を先端とする公務員360万人首切り攻撃は、これと一体の攻撃なのだ。これらは、今日のJRの検修全面外注化が向かう合理化・安全破壊、分社化・非正規化とまったく同様の攻撃として、医療・福祉労働者に襲いかかるのである。
 しかしこうした道州制・民営化、医療・福祉・年金の破壊攻撃は、大恐慌下において、初めからあまりにも矛盾的であり、破綻的でもある。道州制攻撃は、分裂する日帝ブルジョアジーの唯一の結集策でありながら、具体的な政策に踏み入れたとたんに矛盾があばかれバラバラとなる。事実、今年の経労委報告では道州制への言及は一言もなくなった。
 この攻防は、革命派が敗北しないかぎり貫徹できないのだ。民営化絶対反対の革命派が八尾北労組を先頭に不屈に屹立(きつりつ)することこそ、勝利する道である。

 医労連—日共スターリン主義支配打倒しよう

 国鉄決戦を先端に4大産別決戦の攻防を基軸とする、階級的労働運動路線の白熱的実践と路線的団結は、日共スターリン主義や4者4団体派を始めとする体制内との激しい党派闘争をとおして、大きく2000万青年労働者・6000万労働者全体を獲得していく闘いである。今こそ、医療福祉戦線においても青年労働者を組織し、組織しぬく勝負が到来しているのだ。
 医労連—日共スターリン主義は、「地域医療を守れ」と称して、実際には医療職場を資本・経営の思うままの分断と団結破壊にさらしている。今日、社会保障の解体が、「医療・介護よりももうけ、安全よりも利潤追求、人の命よりも資本を守れ」を掲げ、医療福祉労働者の極限的搾取として進行している。労働者が闘わなければ安全も生命もないというこの時に、医労連—日共スターリン主義幹部どもは、合理化と闘わず安全を投げ捨て、団結解体の先頭に立ち、労働者の決起を抑圧する反革命的姿を純化させている。
 また、医療福祉戦線で非正規労働者との分断攻撃が激化している現実に、その決起をまったくかえりみず、闘いを圧殺する役割を果たしている。いまこそ動労千葉派の躍進を先頭に、全国で医労連・日共スターリン主義を打倒しよう。
 国鉄決戦を先端とする労働組合をめぐる死闘の中で、体制内的敗北主義と徹底的に闘い、「労働者は闘えば勝てる」というマルクス主義的確信を日々の実践でうち立てよう。そして国鉄決戦を先端とする4大産別決戦の激烈な攻防をとおして、党と労働組合の一体的な屹立をつくりだそう。
 国鉄決戦と階級的労働運動路線の白熱的実践と路線的団結の力で、2000万青年労働者・6000万労働者全体を戦略的に獲得する変革と飛躍をかちとろう。それは職場生産点で階級的団結と絶対反対を日常不断に貫き、原則的でオーソドックスな実践と、職場拠点建設の目的意識的な戦取、そのための職場細胞建設の地をはうような日常的苦闘によって闘い取られる。まさに一日一日が白熱的な勝負となる。階級的団結にかけ、失敗を恐れず、あらゆる怒りと結合し、闘いのただ中で徹底的に変革し、組織し、組織し、組織しよう!