2010年2月 1日

日誌2010年1月20日〜26日 平野官房長官「辺野古案排除せず」

週刊『前進』08頁(2425号6面4)(2010/02/01)

日誌 2010年 1月20日〜26日
 ハイチPKOに自衛隊300人派兵へ/平野官房長官「辺野古案排除せず」

●移設5月末決定は「日本側起案」 平野官房長官は、米軍普天間飛行場移設をめぐる5月までの決着内容について「日米間で5月の末までということは、締結まで行くかは別にして、日本政府としてはこう考えると起案できる状態だ」と述べ、5月は日本側提起の期限で日米間での最終決着はそれ以降になるとの考えを示した。現行日米合意の名護市辺野古への移設案には、地元県知事の合意が得られていないとの見解を重ねて示した。(21日)
●名護市長に反対派 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題が争点となった沖縄県名護市の市長選の投開票が行われ、日米が合意した同市辺野古への移設に反対する新顔の稲嶺進氏が、移設を容認する現職の島袋吉和氏を破り、初当選した。(24日)
●ハイチPKO300人派遣 鳩山内閣は、大地震で甚大な被害を受けたハイチに、国連平和維持活動(PKO)協力法に基づき自衛隊を派遣する方針を決めた。陸上自衛隊の施設部隊を中心に約300人を派遣する。平野官房長官が記者会見で明らかにした。PKOでの自衛隊施設部隊の海外派遣は04年に撤収した国連東ティモール支援団以来。(25日)
●米、台湾へ新規武器 AP通信によると、オバマ米政権は台湾に新たに武器を売却する方針を決め、米議会に通告した。同政権下での新規の売却決定は初めて。売却対象には、地対空誘導弾パトリオット3(PAC3)と多目的ヘリ・UH60ブラックホーク、防衛通信ネットワーク用機材が含まれる見通し。(25日)
●「辺野古案排除せず」 平野官房長官は、名護市長選挙で米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対している稲嶺氏の当選が移設先検討に与える影響について「一つの民意の答えとしてはあるだろうが、検討していく上では、斟酌(しんしゃく)しなければいけないという理由はない。(政府与党の)検討委員会で(辺野古移設案を)外す考えにまだ立っていない。選挙結果がすべて移設問題に大きな影響を及ぼすとは私は取っていない」と述べ、辺野古移設案を排除せず検討を進めていく考えを示した。(25日)
●5月末結論を強調 鳩山首相は、名護市長選の結果について「ゼロベースで国が責任を持って5月末までに結論を出すとしている。そのことは必ず履行する」と表明。選挙結果を「一つの民意」と受け止め、移設先については従来の方針どおり5月末までに決める考えを重ねて強調した。(25日)
●平野官房長官「地元合意は別」 平野官房長官は、普天間飛行場の移設先を決定する上で「(地元自治体と国が)合意しているかは別の問題。(地元に)理解を求めるべきテーマだと思うが、それがなければ物事を進められないのか」と述べ、必ずしも地元合意なしでも最終結論を出す可能性を示した。地元合意なしに移設は困難ではないかとの問いに「そうだろうか。十分検証したい。そうでなくても法律的にやれる場合もある」と語り、法的措置の可能性にも言及した。(26日)