2010年2月 1日

2010年革命軍アピール 泉川翔太

週刊『前進』08頁(2425号6面1)(2010/02/01)

2010年革命軍アピール
 検修全面外注化阻止決戦で小沢・鳩山政権を打倒しよう
 泉川 翔太

 全党の同志、労働者階級人民のみなさん! いよいよ資本主義を打倒し、共産主義社会を切り開く決定的時代が到来した。世界大恐慌は、全ブルジョアジーを奈落の底に突き落としている。プロレタリア世界革命の展望は明々と示されている。一見強大に見える帝国主義権力が、実は労働者階級の総決起と団結の前には“ひとたまりもない”ことを今年の闘いで示そうではありませんか! 2010年革命軍アピールを発信する。

 6千万労働者を組織し世界革命へ向け前進を

 世界大恐慌はますます深化し、ドル大暴落が切迫している。資本家どもは、これまでの延長線上には“やっていけない”どん詰まりの危機を迎えている。09年はこういう情勢の中で、アメリカにおいてはオバマ政権が、日本においては小沢・鳩山−民主党・連合政権が誕生した。どちらもそれまでの支配のあり方が破綻し行き詰まった中で登場し、決起する労働者階級を取り込み篭絡(ろうらく)させる政権として現れた。
 昨年の8・30総選挙の結果は、戦後の自民党の長期にわたる支配を粉砕する労働者階級人民の怒りの爆発であった。それは「議会制民主主義」によるブルジョア独裁の終わりであり、日本階級闘争がプロレタリア革命の実現へ向かって激動と内乱の時代へ突入したことを意味する。
 時代の趨勢(すうせい)は、ロシアでの1917年2月革命期と類似している。プロレタリアートの怒りと決起がそれまでの支配体制を粉砕はしたが、労働者階級の権力掌握にまでは至らず、むしろ労働者階級にとって、ペテン的でより抑圧的で凶暴な政権が登場したということだ。
 レーニン率いるボルシェビキは、1917年2月革命時に2万4千人だった組織を10月には40万人にまで拡大している。現代では当時よりも体制内勢力が強固に意識的に労働者の決起を抑えつけ、また「闘っても労働者は勝てない」と帝国主義救済のために民主党・連合政権と一体となって革命に敵対している。だが、こうした勢力を使わなければ帝国主義の体制が維持できないのは完全に敵の最末期性を示しており、脆弱(ぜいじゃく)性と表裏一体のものだ。だから、この支配をぶっ飛ばした時にはものすごいパワーが炸裂して、一気に労働者階級が権力掌握に突き進むことが可能だ。
 1929年の大恐慌時、まだ米帝は「若くて余裕のある」帝国主義であった。さらにスターリン主義による一国社会主義と国際共産主義運動の反革命的支配が厳然と存在していた。しかし今や米帝は、世界の牽引(けんいん)役どころか没落帝国主義であり、ソ連スターリン主義は自ら崩壊した。そして日帝は国際帝国主義の最弱の環となっている。
 この30年間、ブルジョアジーの延命政策として猛威を振るってきた新自由主義も破産した! アメリカでは失業率が過去最高を記録し、日本の青年労働者の2人に1人は非正規労働者という現実だ。資本主義は労働者を食わせられなくなり、ひとつの体制として歴史的終焉(しゅうえん)を迎えたのだ。
 各国帝国主義は国内ではなおも労働者から絞り取ることを求め、他方で延命のためにむきだしの勢力圏争い=侵略戦争で人民を殺戮(さつりく)している。こんな破産しきった帝国主義の非人間的なやり口にトドメを刺せるのは労働者階級だけだ。それが労働者階級の歴史的任務となっている!
 今こそ6000万労働者を大胆に組織しぬき、日本革命—世界革命へ前進しよう!

 青年・学生の決起への感動共有しともに闘う

 09年の激闘は、『前進』新年号1・1アピールⅠ章で提起されているように、本当に実り多いものであった。とりわけ11月労働者集会は、1047名解雇撤回の国鉄闘争を階級闘争の中心軸として屹立(きつりつ)させた。「国鉄分割・民営化」は、日本帝国主義による新自由主義攻撃の最初の激突点であった。しかし動労千葉の闘いと存在、動労水戸の闘い、1047名闘争が今日まで闘われ、それが国鉄闘争を階級闘争の柱にさせたのだ。
 11月集会は、11月27日の国労5・27臨大闘争弾圧裁判での暴処法粉砕の大勝利を生み出した。「奴隷の道」を拒否し、「絶対反対と階級的団結を貫いて闘えば勝てる」ことを示した。「日和見主義と社会排外主義の度しがたい指導者全部にすっかり恥をかかせ、彼らを労働組合から放逐する」(レーニン「共産主義における『左翼』空論主義」)闘いが開始された。慌てふためく4者4団体派を追撃しよう。
 また11月集会は、小沢・鳩山政権打倒の一大政治決戦として爆発した。そして何よりも国際連帯の前進において画歴史的なものであった。新たなインターナショナル建設の課題が各国代表から真剣に提起された。民族・国籍・国境を超えた労働者階級の団結と組織建設は今や具体的・実践的課題となった。「7月テーゼ」以来の血債主義・糾弾主義との闘いは、ここに見事に実践的領域で真価を発揮しはじめた。その後に行われた韓国労働者との交流においても、労働者同士の闘う団結が、「労働者としてひとつ」になって強化された。
 11月集会に参加した各国の労働者から共通して「あなた方が組織している運動は世界的に見ても特別な位置をもっている」と言われたと、動労千葉の田中康宏委員長は語っている。動労千葉労働運動が、階級的労働運動として国際労働運動の中でしっかりと確認された。青年労働者がこの闘いを先頭で牽引したことに、われわれは圧倒的感動を共有している。
 さらにこの闘いの中で労農同盟が圧倒的に強化された。「労働者の同盟軍としての農民の決起をつくっていきたい」という三里塚反対同盟事務局次長・萩原進さんの言葉にそれは示されている。塩川一派の三里塚闘争解体策動は粉砕された。
 今年、三里塚闘争は決戦を迎えている。日帝が全体重をかけて三里塚闘争破壊に踏み込んで来たとき、革命軍は断固としてこれに反撃する準備を整えている。
 年末の8同志奪還に象徴される法政大学生運動の勝利は、学生運動に恐怖する日帝が繰り返し加えてきた治安弾圧を打ち破った感動的な勝利だ。革命軍は彼らと心をひとつにして、日々の治安警察との闘いで勝利し続けている。

 建軍以来の戦いが結実綱領草案を実践する

 09年における現代革命へ向かう戦略的総路線の確立と革共同の綱領草案の採択・発表を、革命軍は喜びと感動をもって自らのものとして確認している。「戦争・改憲と民営化・労組破壊」を粉砕し、国鉄決戦を基軸とした4大産別決戦で日本革命を実現しよう!
 綱領草案は、革共同の半世紀にわたる闘いの歴史、そして資本の搾取からの解放を求める今日の労働者階級の必死の闘いが結晶したものだ。革命軍の建軍以来の幾多の戦いもまた、この綱領草案をつくり出す力となった。
 綱領草案の意義は絶大である。スターリン主義によって80年以上も歪曲され続けてきた本物のマルクス主義(労働者自己解放の理論と思想)をついに労働者階級の手に奪還したのだ。反帝・反スターリン主義の立場に立つ党と労働組合の関係、革命にとっての労働組合の決定的位置など、理論的・思想的深化がはっきりと凝縮している。
 「プロレタリア革命をやりぬくためには、労働者階級はまず、ブルジョアジーの手から政治権力を奪取して、自らを支配階級に高める必要がある。プロレタリア革命は本質的に暴力革命である」(綱領草案〔六〕)
 支配階級は軍隊・監獄・警察などの暴力装置を駆使し、労働者階級の抵抗と反乱を圧殺することに全力を挙げる。労働者階級は、社会主義を建設するために自らを支配階級に高めて革命的暴力をその手に奪還して闘い、プロレタリアート独裁能力をもぎりとるのだ。
 革命軍は、この綱領草案を命懸けで実践する。そして「革命に勝利できる!」というかつてない確信に満ちている。
 その対極にいるのが転向スパイ集団=塩川一派だ。彼らは、革共同綱領草案に大打撃を受け、ますます「民主党応援団」に成り下がり、革共同破壊の小ブル反革命として存在している。塩川一派は、非合法・非公然の闘いを完全放棄し、権力への投降集団となり、革共同破壊の一点に自らの存在意義を見いだしている。反革命カクマルともどもけっして許さず、日本階級闘争場裡(じょうり)から一掃する。
 われわれ革命軍は、綱領草案の実践を貫く一環として、非合法・非公然体制を不敗の精神で担い、勝利し続ける。09年、公安警察との死闘戦に勝ち抜き革命勝利への橋頭堡(きょうとうほ)を築いたが、これを断固継続する。
 革共同の綱領草案は、世界を獲得できるものだ。動労千葉労働運動が切り開いた地平と一体となって世界に発信されている。こんな素晴らしいことはない。全世界でゼネストや暴動で帝国主義支配と果敢に闘う労働者階級人民の熱い魂と綱領草案が必ず一体となって、世界革命の勝利へと進むことは明らかだ。綱領草案を武器に全世界の労働者の獲得へ!

 非合法・非公然体制の圧倒的強化かちとろう

 (1)2010年の最大の闘いは国鉄決戦である。JR資本は、動労千葉・動労水戸の組織拡大の前進と1047名闘争に大打撃を受け、分割・民営化攻撃の決着を求めて検修業務全面外注化の大攻撃をかけてきた。この攻撃は11月集会派の拠点を破壊し団結を解体して、360万公務員労働者の首切り・道州制大攻撃へ突き進もうとするものだ。だがそれは闘いによって大破綻する。そして逆に11月集会派の労働者が国鉄労働者を始め4大産別の労働者を獲得する突撃路となるのだ。
 検修全面外注化阻止決戦に日本革命の命運がかかっている。この闘いはライフサイクル攻撃粉砕とひとつであり、この闘いの中で団結を固め、JRの青年労働者の11月集会派への圧倒的獲得を実現するのだ。当局と癒着してこの反労働者的攻撃を率先して推進するJR総連カクマルを粉砕し、平成採労働者の一挙的獲得を目指して総決起しよう! 動労千葉の掲げる反合・運転保安確立こそ勝利のための路線だ。尼崎事故を繰り返すな! 革命軍は、JR総連カクマル・松崎の労働者への敵対を絶対に許さない。2・13集会を成功させよう!
 (2)プロレタリア革命の接近は党に飛躍を求めている。階級的労働運動の職場からの実践を貫く指導部建設、地区党建設は最重要課題だ。またプロ独樹立へ向けて、ともに闘う全階級と合流する目的意識性と柔軟性が必要だ。
 さらに新年号アピールⅢ章で強調されているように、あらためて今、帝国主義打倒の革命党の本質である非合法・非公然体制の強化が課題である。勝利したロシア革命も、網の目のように張りめぐらされた非合法・非公然の組織と体制によってあらゆる弾圧から労働者階級の前衛を守り抜き勝利をもぎりとった。
 今、青年労働者や学生の中から、来るべき革命の本番を担う「階級の指導部」が次々に誕生している。だからこそ、非合法・非公然体制を堅持、強化する闘いは絶対的課題となっている。
 いわば非公然活動はレーニン的オーソドキシーの一環と言えるので、活動を拡大すると考えればいいのだ。敵を知り、必要なものを準備し、入念な計画を立てて執念を持って実直に実践することだ。
 革共同は、すでに組織壊滅を狙った破防法(破壊活動防止法)を二度適用されてきた。まさに革命党として非合法組織として日帝から認知された存在なのだ。労働者階級による帝国主義打倒の本格的な決起の現実化は、非合法・非公然体制の強化という課題を前面化させている。
 今こそ、日帝を打倒し、世界革命を手繰り寄せる非合法・非公然体制を圧倒的に強化し、発展させよう。革命軍は勝利の先頭に立ってその闘いを担う。
 (3)革命の先頭に立つのは未来を担う青年労働者と学生である。マル青労同とマル学同各1000人建設と一体となって、革命軍は自らの精鋭的確立のために闘う。
 (4)階級的労働運動の発展の中で、革命軍の存在と闘いは、日帝権力に対し圧倒的攻撃性を持っている。日帝権力にとって、コントロールできない存在は激しい恐怖なのだ。革命軍の日々の防衛戦争での実践的勝利は、日帝を揺るがし勝利する力である。
 (5)革命軍は、敵権力に向けて常に戦闘体制を堅持する。また反革命カクマル、塩川一派を許さずに闘う。そして革命勝利のためにどんな困難な任務や戦闘も貫く「鉄の軍団」として闘う。
 わが綱領草案によって党派としての存亡の危機に立たされた反革命カクマルは、35年来使い古された「(革共同に)最後のトドメを刺す」などという自らも信じない白々しい言葉を繰り返している。その姿は漫画をとおり越して哀れさすら漂わせる。革命軍はいつでも応じる体制があるぞ。
 2010年決戦を労働者階級とともに戦う決意で戦闘能力を発揮し、青年労働者の帝国主義打倒を求める心の叫びとひとつになって「権力万能神話」を打ち破って戦う。
 (6)獄中36年になろうとする星野文昭同志の不撓(ふとう)不屈の闘いにわが身を重ね、どんな長期投獄をも仁王立ちになって引き受ける革命戦士としての立場を明確にさせる。1日も早い再審・星野同志奪還の闘いをともに全力を挙げて担う。全人生をかけて超長期のデッチあげ指名手配攻撃と闘う同志と断固連帯し、革命勝利へと突き進む。全同志が星野精神をもって闘えば必ず勝利できる。
 (7)公然−非公然の分断から来るあらゆる困難をすべて引き受けて闘い抜く。
 2010年、革命の実現へ向かってともに闘おう!