列車車輪が異常摩耗 規定値割れ、脱線に直結
週刊『前進』08頁(2425号2面3)(2010/02/01)
列車車輪が異常摩耗
規定値割れ、脱線に直結
車輪が異常に摩耗した列車が幕張車両センターに入ってくる事態が頻発している。
安全運行にとって車輪のフランジ部分は、生命線ともいえる部分だ。フランジ厚が規程値を割り込んだり、フランジが直立に摩耗する(直摩)とレールに車輪が乗り上げ脱線しやすくなる。08年には、三重県北部の三岐鉄道で「直摩」による脱線事故が起きている。
動労千葉との団交で千葉支社は、この07年〜09年の3年間で7回もの規程値割れが発生していると回答した。他の車両センターでも、軽量化車両導入とスピードアップの結果、フランジの異常摩耗は頻発してきた。
以前は走行距離15万㌔を基準にして車輪転削(正常な形に車輪を削り直す作業)を行っていたが、今は走行20万㌔を基準に行っている。フランジの規程値割れはすべて、20万㌔以上走行した車両で発生している。
現場の転削作業担当者が管理者に対策を求めてきたが、会社側はなにも対策を実施していない。団交での追及に対して千葉支社は、「規程を割り込んでいても、転削して正常に戻せば問題ない」などという、信じられない回答を行っている。