2010年1月25日

法大暴処法裁判 3被告が怒りの更新意見

週刊『前進』06頁(2424号5面2)(2009/01/25)

法大暴処法裁判
 人権侵害看板許さぬ
 3被告が怒りの更新意見

 1月14日、法大暴処法弾圧裁判の第7回公判が東京地裁刑事第1部で行われた。
 今年初の暴処法裁判は、秋吉淳一郎裁判長から河合健司裁判長への交代が行われたことに伴う更新手続きから開始された。
 冒頭、内海佑一君と恩田亮君と増井真琴君が被告団を代表して更新意見を述べた。
 内海君は「 私たちは、法大における自由と正義を求めて闘ってきた。暴処法弾圧は、これに対する大政治弾圧であり、権力犯罪だ。4年間の不屈の闘いと団結の力は、年内全員奪還として示された。3・14弾圧を出発点とする怒りを生涯忘れず、教育の民営化を焦点とする全世界の闘いとともに勝利する!」と熱烈に訴えた。
 恩田君は、「法大当局の行ってきた学生支配と人権侵害の数々こそ、社会通念上は犯罪行為という。新自由主義下の大学再編は、学問と大学を解体するものだ。学問の独立を確立し、徹底的に闘う決意だ」と、法大当局を痛烈に批判した。
 増井君は「私をさらし者にした人権侵害看板の目的は何か。私に屈辱を与え、闘う意志をくじき、全法大生を脅迫することだ。あの看板で覚えた苦しみは、新自由主義的資本の暴力にさらされ続けている多くの労働者・学生の恐怖と同質のものと確信する。私たちの闘いに恥じることはなく、人類史において無罪だ」と、宣言した。
 最後に藤田正人主任弁護人が、これまでの検察立証を振り返り、「検察立証は破産し、暴処法事件を立証する証拠を持ち合わせていないことが明らかになった。公訴棄却を!」と締めくくった。新裁判官は、被告団と弁護人の意見に聞き入り、圧倒された様子を隠すこともできなかった。
 検察側証人として、警視庁の公安刑事である辻則夫が登場した。辻は、引き下ろされた看板の一部に指紋や足跡があったと上司から言われ、鑑定を依頼する書類を作成したという。そして、本件当日に学生たちが近くのデニーズで過ごしたことが推測できる店の伝票を入手し、法大生の自宅ガサではデジカメを押収したという。
 しかし、辻への尋問こそ検察立証の破綻と無内容を象徴するものだ。法大生の怒りの的であった看板に、いつつけられたのか不明な指紋や足跡があったとして何だというのか。しかも、鑑定を依頼しただけの辻に証明できることは何もない。丸一日分のデニーズの伝票の束に至っては、本件との関連性すら一切不明だ。こんなことのためにさらなる不当勾留を要求していた検察に、被告席や傍聴席から怒りの声が次々と上がった。
 そして、法大生の自宅へのガサでは、運転免許証に加えて学生証と健康保険証まで奪い取っていた事実が明らかにされた。嫌がらせのための違法押収そのものだ。1人の法大生へのガサと逮捕のために10人以上の捜査員が前日から動員されるという、国家権力の総力をあげた暴処法デッチあげ弾圧の実態が暴かれた。
 次回、さらに3人の公安刑事が続く。デッチあげ警官を積み上げるだけの立証など直ちにやめよ。暴処法弾圧を必ず粉砕し、法大闘争の巨大な前進をかちとろう。
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法大裁判日程
☆4・24集会弾圧裁判
 第8回 1月27日(水)
 午後1時30分
*東京地裁429法廷 12時半に傍聴券配布所へ