2010年1月18日

迎賓館・横田差し戻し審 3同志への重刑求刑弾劾

週刊『前進』06頁(2423号6面2)(2010/01/18)

迎賓館・横田差し戻し審 3同志への重刑求刑弾劾
 デッチあげ立証は完全破産

 12月24日、迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判の差し戻し審の第20回公判が東京地裁(林正彦裁判長)で開かれ、検察の論告・求刑が行われた。検察官は恥知らずにも、須賀武敏同志に懲役15年、十亀弘史同志と板垣宏同志には懲役13年を求刑するという許し難い重刑攻撃を加えてきた。
 検事論告は、1986年の東京サミットと昭和天皇ヒロヒトの在位60年式典を粉砕した迎賓館と米軍横田基地へのロケット弾戦闘が国家権力に大打撃を与え、その影響は今日に及んでいるとした上で、次のように言っている。
 “3被告人には改悛(かいしゅん)の情が微塵(みじん)も見られず、中核派が依然としてその組織を温存させて法秩序に対する挑戦を続けている現状に照らせば、再びテロの脅威をもたらす危険性はきわめて大きい。再犯の恐れも大である”
 断じて許すことはできない。要するに、証拠がなく、差し戻し審立証が破産していても、「中核派だから有罪にしてくれ」としか言っていないのだ。ふざけるな! 次々と飛ぶ怒号に、おびえる検事。だが裁判官は制止の声ひとつ発することができない。必ずこの攻撃を粉砕し、再度の無罪をかちとる。
 この重刑攻撃は、闘いの前進に土壇場まで追いつめられた日帝権力の悲鳴である。論告は最初から最後まで弁明を繰り返すという、実にお粗末きわまりないものだった。それもそのはずだ。東京高裁は、「一審で『本件との関連性がない』として排除された証拠群を調べれば有罪にできるはずだ」と強弁して、一審無罪判決を破棄し、差し戻し判決を出した。しかし、それを受けて開始された差し戻し審は、被告・弁護団の徹底的反証活動によって、国家権力のデッチあげと3同志の無実をますます明らかにする場に転化してしまったからである。

 立証責任放棄し有罪を要求

 2時間を超える論告で検事が必死に展開したのは、“弁護側の主張だけでは3人が事件と何の関係もないことを100%立証することはできない”という一点だけだった。
 だが立証責任を負っているのは一体どっちだ!
 デッチあげ逮捕・起訴を強行した検察にこそ立証責任があり、それができなければ直ちに起訴を取り下げ、3同志に謝罪せよということだ! 起訴された側が自ら無実を証明できなければ有罪だというのなら、それはもはや裁判ではないし、そんな裁判など断じて認めない。
 この日、3同志と「迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会」の仲間たち、傍聴者は、開廷前に東京地裁前で街頭宣伝・ビラまきを行った。
当日は、8学生の年内奪還をめざして闘う法大の学生も街宣を行っており、一体となって地裁を包囲し、追いつめる闘いとなった。
 次回公判はいよいよ被告・弁護団の最終弁論となる。3月23日と24日の2日間にわたって行われる最終弁論公判に総結集し、徹底的に検事論告を粉砕しつくそう。2010年、民主党・連合政権打倒の階級決戦の爆発の中で、再度の無罪判決を必ずもぎりとり、福嶋昌男同志の上告審闘争の勝利をもたぐり寄せよう。
----------------------------------------
 迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審
 3月23日(火)午前10時 東京地裁
 3月24日(水)午前10時 東京地裁
 *両日最終弁論(全一日公判)
 9時30分までに傍聴券配布所に集合を