2010年全国大学ストへ 教育の民営化粉砕・民主党政権打倒
2010年全国大学ストへ
教育の民営化粉砕・民主党政権打倒
全学連運動の大衆的復権を 全学連委員長 織田陽介
09年、全学連は3役をはじめ指導部を獄中に奪われながらも臨時執行体制を確立し、法大闘争を柱に大前進をかちとった。東京拘置所で不屈に闘う織田陽介全学連委員長と、坂野陽平委員長代行の10年決戦アピールを紹介します。(12月23日、編集局)
すべての学生のみなさん! 2010年は胸躍る革命の時代の本格的到来だ。今こそ反帝国主義・反スターリン主義を綱領的立脚点とした全学連運動の大衆的復権に真正面から挑戦しよう。それはさらなる弾圧と、団結を組織する困難の連続だ。しかし、その困難こそ革命の前進過程だ! 全学連中央執行委員会はその先頭に立つ!
大恐慌と世界戦争の時代を革命へ!
09年は、暴処法弾圧と対決し戦列をうち鍛えた年であった。それは世界戦争の危機を生み出す大恐慌の時代との対決だった。
29年大恐慌をうけて30年代、労働者の反乱が全世界で爆発した。しかし革命ロシアのスターリン主義的変質を最大の根拠に、歪曲された国際共産主義運動は米ニューディール、独ナチズムの前に敗北し、第2次大戦へと道を開いた。
戦後世界体制は、米帝の圧倒的な経済力、政治・軍事力で戦後革命を圧殺した上に成立し、異例の成長を遂げてきた。だが74—75年恐慌を契機とした過剰資本・過剰生産力状態への突入により世界は再び帝国主義同士のつぶし合いの時代に回帰した。分裂は没落を生み、没落は分裂を生む。繰り延べられた矛盾がついに再びの大恐慌となって爆発した。歴史は繰り返す。何のために? 悲劇を繰り返すためか。それとも人間が過去を越えて進むためか。回答は私たちの実践によってなされる! それは労働組合・学生自治会の復権であり、反スターリン主義の労働者党建設である!
共産主義運動こそ歴史前進させる力
労働とは人間が協働して自然に働きかけ、生存条件と社会の一切を生み出していく人類の根源的活動だ。しかし資本主義社会では、社会的生産手段の資本家による私的所有と、労働力の商品化をとおして、労働が資本の価値増殖に従属させられ、資本家がもうける限りにおいてのみ労働者が生きられるという非人間的搾取関係が再生産される。労働者は商品として扱われ、どこまでも競争させられ、分断される。徹底した団結破壊の中、個々人は資本主義の圧制に押しつぶされかねない多くの弱さを持っている。しかし労働者階級は団結して敵を打倒することをとおして自らの弱さを克服し、人間性を回復し、新しい社会を準備する。共産主義運動とは、資本家階級の打倒をとおして資本を積極的に止揚する歴史的行為だ。困難から逃げることなく仲間とともに立ち向かい、階級闘争をとおして歴史を前進させていく。共産主義運動の人間らしさ、素晴らしさがここにある。
いかなる政治家による立法も、理論家による説得も、人類史を前進させはしない。労働者が職場で怒りをこめて立ち上がることこそが、人類史の巨大な前進を実現する。共産主義運動は、自らの力をゴマカシて成果をかちとることはできない。資本主義社会の最も徹底した破壊をとおして、最も豊かな創造を実現していく過程こそプロレタリア革命に他ならない。
民主党・連合打倒し55年体制と決別を
09年8月30日、労働者人民の怒りで、自民党がついに打倒された。代わって登場した民主党・連合政権は、自民党以上に〈戦争・改憲と民営化・労組破壊>に突進している。鳩山は中曽根の亡霊のように「戦後行政の大掃除」を宣言、国鉄労働運動の壊滅に向かって全面外注化攻撃を開始した。それは、国鉄分割・民営化を全社会化する道州制攻撃だ。その核心は連合の腐敗せる労組幹部を政権に取り込んだことだ。社民党・日本共産党・JR総連カクマルら体制内勢力の一切は、この攻撃に再び屈服し、先兵となっていく。
「8・30」は急速に裏切られていく。「政治は変わらないのか?」 否! 私たち労働者階級は、自らの手で民主党・連合政権を打倒することをとおして今度こそ徹底的に55年体制を総括し、自らの過去と決別するのだ!
体制内勢力はもう一度、より大胆に裏切りの歴史をなぞっていく。それも今度は自ら国家権力そのものとなって! 今こそ清算しよう、裏切りと妥協の歴史を! 決別は、民主党・連合政権との対決が激しいほどに力強く進む。その激突点は職場、キャンパスであり、一大集約点としての11月集会1万人結集だ。決別は、道州制攻撃との対決をとおして、怒れる青年・学生が国鉄労働者のように闘う腹をくくることをもって進む。「大掃除」されるのは誰か? 発言者はその回答を歴史のクズかごの中で知る!
反スターリン主義に基づく組織戦術
プロレタリア革命は、労働者階級が自らの政治指導部として労働者党を建設し、また自らも指導部へと飛躍しながら、全人間的回復を進める政治奪還過程である。それは、資本家階級からの政治権力奪取、プロレタリア独裁樹立の闘いとしてこそ貫くことができる。
反スターリン主義は、スターリン主義を打倒し、のりこえ、国際共産主義運動の無限の可能性を回復する運動だ。ロシア革命によって切り開かれた社会主義への過渡に見合う革命主体の回復をもって世界革命に突き進む運動だ。
よってその組織戦術は、〈戦争・改憲と民営化・労組破壊>の攻撃に最も戦闘的に対峙し、労働者階級の全世界的統一を望むものでなければならない! それは最も党派的で、運動の戦列を鍛え拡大するものでなければならない!
組織戦術は第一に、国鉄闘争勝利・道州制粉砕、教育の民営化粉砕の闘いだ。とりわけ教育の民営化粉砕の闘いは教室から団結を組織する最も困難な闘いであり、体制内指導部にはできない。ここにおいてこそ全学連は絶対反対を掲げて闘う。一つに、ますますの法大闘争の前進だ。長期勾留をうち破り、法大当局を恐怖のどん底にたたき込め! 全国最先端の闘いとして路線を深化し、ますます団結を復権しよう! 二つに、全国の学生自治、自治寮、サークル自治運動を守り抜く闘いだ。三つに、予算削減反対の闘いだ。事業仕分けに対する9大学長の「抗議」は、「国家間競争に負ける」などという、およそ科学の名に値しない小ブル的非科学だ。科学を国家に従属させる立場は、「国家の危機」を理由に予算削減した連中と何の違いもない。学費値上げ、研究員・職員の解雇・賃下げ・外注化を許すな! これは人間を犠牲にする現在の「学問」を否定し、真理の大学を復権するプロレタリア的絶対反対の闘いだ。
第二に、反戦・反基地・反核闘争だ。一つは、沖縄こそ安保粉砕の火薬庫であり、基地撤去は戦争の廃絶と一体だ。二つに、全世界の労働者人民はオバマと対決し、核によって分断されてきた歴史と決別しよう! 三つに、決戦局面に入った三里塚闘争を絶対に勝利させる!
第三に、星野文昭さん奪還の再審闘争だ。星野無期攻撃は70年安保・沖縄闘争への日帝の恐怖と憎悪であり、星野さんの言葉と闘いの人間的豊かさは、プロレタリア革命の豊かさに他ならない。全学連は再審闘争の先頭に立つ!
すべての学生のみなさん! 2010年は困難の連続となるだろう。しかし困難に立ち向かってこそ歴史は前進する。試練こそ未来を切り開く栄光の道だ。勝利への執念を燃やして闘おう!
ともに革命に立ち上がろう 全学連委員長代行 坂野 陽平
全国300万学生のみなさん!6千万プロレタリアートのみなさん! そして、まだ見ぬ世界の仲間たちへ! 全学連は12月に拡大中央委員会を開催し、2010年決戦の方針をうち固めた。獄中同志を奪還し、全国大学ストライキの力で民主党・連合政権を打倒しよう! 「教育の民営化粉砕!」の国際的団結を! いざ壮大な2010年決戦へ!
暴処法をうち破る法大闘争に決起を
私が第一に訴えたいことは、全国学生は法大闘争に総決起しようということだ。
一つに、法大闘争は戦時型治安弾圧法・暴処法をうち破り進撃している。09年は血塗られた弾圧の歴史をもつ暴処法との激突となった。
「団体若しくは多衆の威力を示し……」(暴処法第1条第1項)——暴処法は何よりも団結破壊法であり、労働者・学生の闘いを破壊することでしか支配を維持できないブルジョアジーの本質を示すものだ。しかし、獄中8学生は仲間を裏切ることを拒否し、国家権力に「完黙・非転向」で敢然と立ち向かった。これこそが、労働者・学生の生き様だ! 壮大な2010年決戦には8人が絶対に必要だ!
二つに、4月24日の法大1500人集会で「革命の現実性」をガッチリとつかんだことだ。
「鎖が引きちぎられた瞬間だった」「何十人もの弾圧職員とガードマンがいる中、私たちの前で監獄大学の教室の中から反乱が起こったのだ」(全学連副委員長・倉岡雅美さんの意見陳述)。国家権力はこの感動的光景に3万法大生−300万学生の決起のリアリズムを見、暴処法弾圧へと踏み込んできたのだ。
4・24集会は、革命的学生がキャンパスの中に一人でも存在することがいかに決定的かを示している。「学生は必ず立ち上がる」という展望とともに、革命的指導部の必要性を確信させるものでもあった。
三つに、法大闘争は全世界の学生運動を獲得する位置にせりあがってきている。「大学の民営化粉砕!」(アメリカ)、「教育は売り物じゃない!」(ドイツ)、「選別化教育反対」「教育における格差の拡大反対」(フランス)——世界の学生は、労働者とともに新自由主義大学の現実に対して腹の底から怒っている。われわれ全学連の任務はただ一つ。「教育の民営化粉砕!」を掲げ、世界の学生の怒りを糾合し、反帝国主義・反スターリン主義世界革命に向かって最先頭で闘い抜くことだ。
「来春卒大学生、内定率62・5%」——この数字に覆い隠された学生の真実の声とは何か。それは「自分は社会に必要とされない人間なんだ…」(産経新聞12・15付、内定が決まっていない4年生の声)という怒りと絶望だ。
大学・教育・未来を団結して取り戻せ
最末期の資本主義はこの苦悩を全学生の4割にも強制するとともに、「生きさせろ!」という人間の根源的な思いを多くの学生に芽生えさせ、革命の部隊として日々鍛え上げている。「全国300万学生は団結して大学・教育・未来を取り戻そう!」、これが訴えたいことの第二である。
一つに、資本による教育の蹂躙(じゅうりん)を絶対に許してはならない。新自由主義こそが教育と社会を破壊したのだ。断罪されるべきは資本家だ。
新自由主義大学の象徴である「営業権」によって、キャンパスは「冷たい現金勘定」が支配する空間となった。学費は天井知らずではね上がり、奨学金はローン化・高利子化され、毎年8千人近い学生が大学からたたき出されている。学生は「一つの商品」としてすさまじい競争に投げ込まれ、団結は徹底的に破壊される。
資本に私物化された大学には、もはや何の価値創造性もない。人間発展の機関としての大学の回復は、「大学を帝国主義打倒の砦」にする道を経て達成される。
二つに、だからこそ6・14−15闘争と11月労働者集会の地平は画期的だ。階級闘争の一環としての法大闘争が、大学変革への巨大な突破口を切り開く。労学共闘、動労千葉労働運動との結合の中に、われわれ学生の展望はある。戦場は違えど敵は一つ、新自由主義だ。全国学生は、11月労働者集会を最先頭で闘おう!
三つに、大恐慌と対決する団結をつくるため、青年・学生を抑圧するブルジョア的・スターリン主義的イデオロギーを粉砕しよう。
「われわれが生きている間に紛争を根絶することはないだろう」「場合によっては国家が武力の行使を必要とするだけでなく、道徳的にもそれが正当化される」(米大統領・オバマのノーベル平和賞受賞スピーチ)。これが帝国主義者が大恐慌を「うち破る」道だ。また、日本共産党スターリン主義は次のようにいう。「『ルールある経済社会』という、大変やりがいのある仕事がこの国には残されています」(前議長・不破の東大駒場キャンパスでの講演)と。
全国の学友のみなさんに問いたい。この大恐慌の時代、われわれ学生は何をなすべきか。オバマの言うように、戦争への道を突き進むべきなのか。日共の言うように「ルールある資本主義」を夢想することなのか。獄中8学生に体現される生き方を見てほしい! 現代帝国主義が不可避に生み出す破産の現実に、絶望でもなく、現状の無批判的追認でもなく、根底的変革の闘いをたたきつけること、これこそがわれわれの任務だ。全国学生は、今こそプロレタリア革命に全人生をかけよう!
腐りきった現実を変革する自分たちの理論、自分たちの党が必要だ。自らに宿る革命性を確信し、隣の仲間の革命性を呼びさませ!一切はマルクス主義の復権だ。
第三に訴えたいことは、全国大学ストライキで民主党・連合政権を打倒しようということだ。
一つに、全国に「第2第3の法大闘争」をつくりだそう! 不当処分粉砕の闘いは「敵の権威を失墜させ味方の正義を確立」し、「大学の主人公は学生だ!」と敵にたたきつける闘いだ。この法大処分阻止闘争が切り開いた偉大な地平を引き継ぎ、全国大学で寮・サークル・クラスにおける自治と自由をめぐる攻防に勝ち抜こう!
二つに、全学連は全国学生の指導部に飛躍しよう。われわれは、織田委員長はじめ全学連三役が獄中に囚われる中、9月全学連大会にて臨時執行体制を確立して必死に闘い抜いてきた。その地平からのさらなる飛躍が求められている。それは、指導体制の強化と新たな拠点建設だ。われわれは09年、組織建設闘争の中で路線は形成されることをつかみとってきた。「教育の民営化粉砕!」の路線を豊かに発展させ、拠点を強化・拡大し、組織をつくろう!
君こそ決定的存在勝利の大道進まん
三つに、4月新歓闘争の爆発から民主党・連合政権打倒の大政治闘争を爆発させよう! 学生のエネルギーが時代を切り開く。2010年決戦の突破口を切り開くのは、われわれ全学連だ!
そして獄中35年、不屈に闘う星野同志とともに闘おう! 決戦迎えた三里塚3・28全国集会に総決起しよう! 沖縄闘争の爆発に日帝打倒の帰すうがかかっている。辺野古新基地建設阻止! 米軍基地撤去の闘いに立ちあがろう!
階級闘争の最大の激突点は、「1047名解雇撤回! 検修業務全面外注化阻止!」の国鉄決戦と道州制・改憲阻止決戦だ。全国学生の団結と労学共闘で、敵の最弱点をうち破ることができる。
最後にまだ見ぬ全国、全世界の学友へ。君の存在が決定的だ! ともに革命に立ち上がろう! 全学連は戦後学生運動の全歴史をその双肩に担い、いざ勝利の大道を進まん!