2009年12月 7日

全世界の学生決起の先頭で闘いぬく獄中8学生を奪還しよう 「暴処法」「共謀」を粉砕した力で12月闘争から10春季ゼネストへ 大恐慌-大失業攻撃を迎え撃て

週刊『前進』08頁(2419号1面1)(2009/12/07)

全世界の学生決起の先頭で闘いぬく獄中8学生を奪還しよう
 「暴処法」「共謀」を粉砕した力で12月闘争から10春季ゼネストへ
 大恐慌-大失業攻撃を迎え撃て

 11・1全国労働者集会の大勝利は、日本と世界の労働者を縛ろうとする「闘っても勝てない」という敗北主義の鉄鎖を引きちぎり、沖縄で、韓国で、全世界で次々と闘いを爆発させている。これは怒りだけではない。労働者階級解放の理論と団結を獲得したからだ。7月サンフランシスコ国際会議と11月労働者集会の成功が、革共同綱領草案「反帝国主義・反スターリン主義世界革命」への希求とひとつになって、雷鳴のように全世界に広がっているからだ。壮大な階級決戦の年となるであろう2010年は、この12月の闘いから始まる。JR東日本の検修業務全面外注化阻止−獄中8学生奪還、マル青労同・マル学同1000人建設を全力で推し進め、10春季ゼネストへ進撃しよう。

 「闘えば勝てる!」の確信

 11月27日、「暴処法を粉砕したぞ!」と、国労5・27臨大闘争弾圧判決公判に駆けつけた200人の傍聴団の歓声が東京地裁にとどろいた。地裁前集会の後、直ちに国労本部におしかけて徹底弾劾した。判決を聞いた国労幹部は絶句、組合員をデッチあげまでして警察に売り渡した幹部連中は、この日もまた卑劣にも全員逃亡した。
 夕方、文京区民センターには勝利の速報に労働者が次々と結集した。前日の4者4団体派の集会(460人)を上回る520人で意気高く判決報告集会をかちとった。
 この日は同時に、獄中35年の星野文昭同志(徳島刑務所在監)奪還へ、妻暁子さんと弁護団を先頭にした35人の隊列が横断幕を掲げて東京高裁に第2次再審請求を提出した。翌28日には、「星野さんを取り戻そう!全国集会」が430人の結集で大成功した。
 また、警視庁と裁判所を徹底弾劾して、10月23日の前進社不当家宅捜索での押収物のすべてを奪還した。
 国鉄1047名解雇撤回を正面に掲げた11月労働者集会の威力で、動労水戸の白河研修センター攻防にも完勝し、不当配転された組合員全員の要求どおりの職場復帰・運転復帰をかちとった。「団結して闘えば勝てる!」が労働者の合い言葉だ!

 すべての力を8学生奪還に

 11月25日に法大「4・24」弾圧、26日に暴処法弾圧グループの公判が行われた。公判で明らかになったことは、当日「事件」を目撃したわけでもない法大総務課長・小川に「被告人たちが看板を引き下ろした」とデッチあげ証言させたことや、誰が撮影したかも分からないビデオデータを採用させて保釈を妨害しようというでたらめさだ。
 8学生は全世界で始まった学生の決起の先頭で闘いぬく日本と世界の学生運動のリーダーだ。直ちに奪還しよう。
 8学生の勾留はもう8カ月を超えている。尼崎事故で107人を虐殺したJR西日本の社長は「在宅起訴」であり、責任をもみ消そうとワイロを授受した連中や、11億円偽装献金の鳩山は不問なのにだ。ふざけるな!
 こうした権力と日弁連の腐敗した執行部による裁判員制度こそ、冤罪の温床なのだ。現代の徴兵制=裁判員制度に反対する闘いが全国各地で燃え上がっている。「絶対反対!」を貫き、廃止大運動を進めよう。
 「8学生を奪還しよう」の全国署名が大学・職場・街頭で始まり、すでに5千筆を超えた。この署名自身が法大と全国の学生、高校生や青年労働者の闘う勇気と展望を組織している。先日も神奈川の女性労働者から「ビラに5000万円保釈カンパと書かれていたので、5万円送ります」と手紙が届いた。12月にそれぞれ2回ずつの公判が入っている。全国署名・傍聴闘争・保釈金カンパ闘争に総力決起して、年内になんとしても8学生を奪還しよう。

 ドバイ危機が日帝を直撃

 11月18日、OECD(経済協力開発機構)のグリア事務総長が「日本が金融・財政両面で打つ手がないのは火星人でも分かる」と言い放った衝撃も冷めやらぬ26日、全世界を「ドバイ・ショック」が駆け抜けた。
 七つの首長国で構成するアラブ首長国連邦(UAE)の一つ、ドバイ政府が、政府出資100%の投資会社ドバイ・ワールドの総額590億㌦(約5兆円)の債務返済延期を発表し、信用不安から全世界で株安が連鎖している。支配階級は楽観報道で火消しに必死だが、ドバイはこの1年余で不動産価格は半値に下落し、2月に100億㌦の借金をしたが、「焼け石に水」だった。12月14日には新たに35億㌦分の償還期限も来る。
 ブルジョアジーが言っている「UAEへの融資残高が多いのは欧州。日本への影響は限定的」というのは大ウソだ。彼らはサブプライムローンの時も同じことを言っていたではないか。
 日帝は「BRICsは欧州の企業・投資家が主体の国。……ドバイは日本企業にとって優先されるグローバル市場」(三菱東京UFJ)と争闘戦丸出しで乗り出していた。ゼネコン4社の未完成工事だけでも、清水建設の受注額500億円超、大成建設530億円、鹿島と大林組の合計は5000億円近いと言われる。
 また、ドバイの最大貿易相手国はインドと中国であり、今後、より巨大な破綻を引き起こすことは間違いない。
 ドバイ・ショックは、すでに進行している円高ドル安によるドル暴落の危機に拍車をかけるものとなる。日帝にとって事態は一層、深刻だ。自動車・電機の輸出基幹産業は壊滅的打撃を受ける。しかも、かつて国内自動車販売台数が約6百万台あったのに、09年は3百万台割れになるのが確実だという。
 これに対して鳩山・小沢は、連合・全労連を奴隷頭に、すべての矛盾と犠牲を労働者に押しつけることで危機をのりきろうとしている。行政刷新会議の「事業仕分け」攻撃、日本航空へのリストラ・年金切り下げ攻撃、社会保険庁解体・千人解雇攻撃は、道州制導入−360万人公務員全員解雇攻撃の先取りだ。

 アフガン増派を弾劾する

 米帝オバマは危機突破をかけて保護主義と侵略戦争に突進し、12月1日、「アフガン新戦略」と称して米軍のアフガニスタンへの3万人増派決定した。ブッシュ時代の3倍だ。まさにオバマは戦争屋だ。
 だがオバマになんの成算もない。米帝のイラク・アフガニスタン侵略戦争は8年を超え、160万人が派兵された。これで約10万人がアフガニスタンに、12万人がイラクに駐留することになる。世界中から職を奪われた労働者が米国に渡っている。そして、米国籍を得るために片言の英語しか話せないまま6万8千人もが入隊し前線に送られ、国籍をとる前に多くの青年が殺されている。
 帰還できても就職口がなく、政府発表でさえ、帰還兵20万人がホームレスになっているという。戦死者も自殺者も、ともに5千人を超えた。「軍はほとんど崩壊している」(パウエル元国防長官の議会証言)というほどの危機的な状況なのだ。
 今回の増派は戦費もないまま決めている。オバマは戦争税の導入を発表した。カリフォルニアでは税収増をねらい、マリファナの合法化を検討している。崩壊しているのは帝国主義だ。

 検修外注化を阻止する決戦

 JR東日本の検修部門全面外注化攻撃は、労働者も利用者も犠牲にして支配階級だけが生き残ろうとする新自由主義のなれの果ての攻撃であり、JRの青年労働者5千人を資本に売り渡す絶望的な攻撃だ。だからこそ逆に、11月集会派がJR大再編の激烈な党派闘争を制して青年労働者を圧倒的に組織し、1047名闘争の勝利を切り開く絶好の闘いでもあるのだ。
 動労千葉が切り開いた反合理化・運転保安闘争は、全産業の労働者に共通の武器だ。昨年末とも比較にならないほど深刻化する大失業のもとで派遣・非正規雇用労働者の闘いや、道州制攻撃との闘いの勝利もこの攻防にある。全逓労働者の闘いは、宅配便事業統合計画の撤回、合併会社「JPEX」の清算発表に追い込んでいる。
 すべての労働者階級の怒りを春季ゼネストの爆発へ組織しよう。それは年末の組織化決戦にかかっている。動労千葉と国労NIPPO物資販売と法大署名を11月集会を呼びかけた全員、全職場に持ち込んで組織しよう。
 革共同の新聞『前進』を読み、広げよう。今こそ革共同とマル青労同・マル学同のもとに結集して団結しよう。世界史を転換させる闘いの実現へ、年末一時金カンパと、8学生奪還の5000万円保釈金カンパを全力で寄せてください。ともに闘おう。