法大弾圧裁判 11月25、26日
法大弾圧裁判 11月25、26日
4・24集会弾圧 保釈却下に怒り
長期勾留は刑の先取り
11月25日、法大4・24解放闘争裁判の第4回公判が東京地裁刑事第17部で行われた。
冒頭、登石郁朗裁判長が19日付で保釈請求を却下したことに対し、怒りの意見表明が行われた。倉岡雅美さんは、「法廷に入り込んだ東拘職員は、私たちの言動にいちいち『うるさい、黙れ』などとケチをつけ、退廷時には暴力的に引きずり出す。裁判所による公然たる暴力だ。不当な長期勾留は8カ月目に突入し、極寒の独房で白い息を吐きながら過ごしている。ふざけるな! 私たちの理性の留め金ははずれる限界だ」と怒りをたたきつけた。
内海佑一君は「長期勾留は刑の先取りだ! 『証拠隠滅・逃亡のおそれ』などというのは、真っ赤なうそだ。法大当局の犯罪を暴いてきた私たちへの長期勾留こそ最大の隠滅行為だ。不当な政治弾圧をやめよ。保釈却下には、11月労働者集会に結集した団結の力で、相応の革命的代価を支払わせる」と宣言した。
検察側証人として出てきたのは、公安刑事の江上潤と岡野直人だ。憎むべき公安刑事に対し、弁護団と被告団全員が鋭い反対尋問を行った。
法大職員が撮影したSDビデオデータを、撮影者を呼ばずに江上証言だけで採用させようというのが、検察の狙いだ。しかし、「SDを誰が撮影したのかわからない」という江上証言で証拠採用することなど許されない。さらに、倉岡さんが4・24当日にビデオ撮影していた弾圧職員の氏名を指摘し、この卑劣な隠蔽(いんぺい)工作を粉砕した。
江上は学生のアパートに公安条例違反容疑で家宅捜索をした責任者としても証言した。
冨山小太郎君が、「公安条例違反容疑でガサ入れした警察権力が、建造物侵入事件の裁判に証人として登場した。つまり、4・24集会に打撃を受けた国家権力と法大当局が、4・24罪をデッチあげたということだ」と弾圧の本質を暴露した。
続く証人・岡野は、法大弾圧の先頭に立つ札付きの公安刑事だ。前進社に対する数百人の私服警官と機動隊を動員した家宅捜索の実態が、「学生の部屋にあるUSBメモリはすべて押収した。現場で中身を確認できなかったので押収した」という無差別かつデタラメなものであることが暴かれた。
さらに、被告団からの追及で、倉岡さんの取り調べで「ウジ虫、殺されないのは俺(おれ)が守っているからだ」などという人権侵害を行っていたことや、法大生に仲間を売らせるため検察庁に暴力的に拉致していたことが明らかとなった。
最後に登場した証人は、法政大学総務部長の鈴木文夫だ。昨年の11月から総務部長となったというこの男は、検察官がいくつものヒントを出して誘導するが、3・14弾圧以来の法大闘争の経緯すらまともにしゃべれない。検察官もあきれるお粗末さだが、時間切れで救われ、主尋問は続行となった。
こんな裁判のために、8カ月もの勾留を続けることは断じて許されない。獄中の全員を直ちに釈放せよ。
暴処法弾圧 織田君の退廷撤回 被告が主導権を握る
11月26日、東京地裁刑事第1部で法大暴処法弾圧裁判が大いに闘い抜かれた。8カ月を超える長期勾留に対し、「ふざけるな!」と怒りを燃やす仲間が、朝からビラまきで裁判所を包囲した。公判には法大当局が雇ったバイトが傍聴券配布に並び、金で傍聴券を買うという許し難い行為が行われている。しかも、それに学生が払った授業料が使われている! ビラでも徹底的に暴いた。
公判では恩田亮君が冒頭に「8カ月の勾留は人権侵害であり、刑罰の先取り。しかも、保釈請求の却下には何の理由もない。こんな人権侵害の秋吉淳一郎裁判長は地獄に落ちろ」と峻烈(しゅんれつ)に長期勾留を批判した。
増井真琴君は、「接見禁止、特に書籍の制限がどう保釈請求却下理由の証拠隠滅につながるのか答えてみろ」と秋吉裁判長に迫った。内海佑一君も「裁判長はちゃんと答えろ」と追及した。
しかし、秋吉裁判長は「被告人が意見を述べるのは権利ではなく機会を与えているだけだ」と発言を禁止し、勝手に警察官証人を入れて証人尋問を強行しようとした。被告席・傍聴席から「ふざけるな」と怒りが噴出。
さらに秋吉は織田陽介君に見せしめの退廷命令を出したため、怒りは頂点に達した。「被告人を退廷にして反対尋問をやるのか」と被告・弁護団、傍聴者が一体となって弾劾し、織田君を法廷に奪還! 内海君の意見表明もかちとった。この一連の過程で、裁判所の暴力支配はもろくも崩れ去り、われわれが主導権を握ることとなった。
この日は、公安刑事武村悦夫の反対尋問と法大総務部総務課長小川浩幸の主尋問が行われた。
武村への反対尋問では、法大生の自宅への不当捜索において、事件とは無関係なCDやDVD、ノートなどを押収していることについて、その不当性を暴いた。武村は押収における基準すら言えず、根こそぎ強奪していった事実が明らかとなった。また、当該の法大生の玄関先で朝から張り込みを行い、外出を確認後、捜索を仕掛けていたという卑劣さも暴露された。
総務部小川の検察主尋問は、防犯カメラの粗い静止画でもって「被告人たちが看板を引き下ろした」とデッチあげることから始まった。しかし小川は当日現場を目撃したわけではない。弁護団が「意見、解釈を求める尋問をやめ、事実のみを証言せよ」と異議をたたきつけた。裁判所もそれを認めざるを得ず、岡本検察官らの尋問は何度も中断せざるを得なかった。
検察側立証の最重要証人として登場した小川の尋問は、序盤で大きく破綻した。司法制度改悪のもとでの「新たな立証手法」は破産している。法大闘争がかちとってきた完全黙秘の勝利の地平が敵権力をとことん追いつめている。小川の主尋問は次回続行となった。
不屈に闘う獄中の仲間とともに徹底的に裁判所を追いつめ、8人の年内奪還を実現しよう!
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法大裁判に集まろう!
★暴処法弾圧裁判
恩田君、増井君、織田君、内海君、新井君
第5回公判 12月7日(月)午後1時30分
第6回公判 12月25日(金)午後1時30分
★4・24集会弾圧裁判
斎藤君、恩田君、増井君、倉岡さん、冨山君、内海君
第5回公判 12月17日(木)午後1時30分
第6回公判 12月00122日(火)午後1時30分
※東京地裁429法廷 12時半に傍聴券配布所へ