2009年11月23日

民主労総、韓国労総 12月100万ゼネストへ

週刊『前進』06頁(2417号5面2)(2009/11/23)

民主労総、韓国労総 12月100万ゼネストへ
 労組破壊・民営化に怒り爆発

 韓国階級闘争は巨大なうねりを開始している。イミョンバク政権を打倒へ100万人のゼネストが準備されている。
 11月6日、「イミョンバク政権の公共部門先進化粉砕・社会公共性強化!」をスローガンに公共部門労働者がストライキに決起した。
 民主労総公共運輸連盟傘下の全国鉄道労組は、5日に首都圏以外の組合員8500人がストを闘ったのに続き、6日には首都圏で6000人がストに突入した。ガス公社労組1700人、ガス技術公社労組520人、社会連帯年金労組3400人、韓国発電産業労組(発電労組)3100人、韓国労働研究院労組58人、慶北大病院労組400人など1万5000人がストライキに立ち上がった。同日午後、果川(カチョン)政府総合庁舎前には組合員1万3000人が結集し、ストライキ宣言大会をかちとった。
 鉄道労組のキムギテ委員長はポケットから印鑑を取り出して「いつでも合意書に押せるように持っているが、社長は交渉に出てこない。今や道は決まった。労働者の怒りと熱い胸でイミョンバク政権としっかり闘おう」と呼びかけた。鉄道労組は10月に実施した争議行為賛否投票でこれまで最高の76・58%の賛成率でスト権を確立しており、2日間のスト参加率も90%に迫った。
 公共運輸連盟のキムドファン委員長も「イミョンバク政権の先進化政策の核心は公企業労働組合を抹殺し、民主労総を破壊することだ。(鉄道・ガス・発電労組が民営化反対ゼネストを闘った)02年から7年、公共労働者の声に政権が応える番だ」と語気を強めた。
 ストを予告した発電労組に対し、発電5社は11月4日に団体協約破棄を通告した。スト当日も使用者側による出張強要などの露骨な妨害と対決してストを貫徹した。韓国労働研究院労組は「労働3権を憲法から除く」ことを所信とする院長による一方的団体協約破棄と対決し45日を超えるストを継続、慶北大病院労組は大幅賃金カットと不可避な応急手術以外にも「手術待機患者が多い」と夜間手術を実施していることに対しスト決起。
 公企業先進化攻撃として人員削減攻撃も鉄道で5115人、発電で1570人、ガスで305人と具体化している。ストライキは解雇阻止、生存権死守の闘いだ。鉄道公社が2012年までに赤字を半減できなければ民営化すると言いながら、大赤字の仁川空港鉄道を鉄道公社に買収しろと押しつけているのがイミョンバク政権だ。結局、民営化ありき。狙いは労組破壊なのだ。
 与党ハンナラ党と政策協定を結んでいる韓国労総も、ゼネストを含む対政府闘争を宣言し、民主労総との連帯闘争を展開している。

 両労総が共闘

 11月7日にソウル・ヨイド公園で開催された韓国労総の全国労働者大会には史上最高の15万人が結集。チャンソクチュン委員長は「事実上死文化した法条項を押し出して労組専従賃金を法で禁止して処罰するのは、労働組合を無力化しようとする意図であり、複数労組交渉窓ロ一本化は事業場内の対立を増幅する労組分裂策動だ」と弾劾し、 「韓国労総が追求してきた参与と合理的な労働組合運動まで否定するのなら躊躇なく闘う」と、ゼネスト賛否投票を指示し、「政府・与党の労組抹殺の陰謀は全産業ゼネストで突破しよう」と呼びかけた。韓国労総傘下の労働者の怒りも今や天を衝(つ)くようだ。
 翌8日には同じヨイド公園を5万人の民主労総組合員が埋め尽くした。
その熱気の中に100人を超える動労千葉訪韓団がソウル地域本部の同志たちとともにいた。
 民主労総イムソンギュ委員長のあいさつを前に巨大なスクリーンには全国各地の現場組合員が次々に映し出され、「実質的ゼネストをすればいい」「中小企業労組の声に耳を傾けてくれ」「とんでもない非正規悪法撤廃のために何をするのか考えろ」などの声が紹介された。現場は怒っている! ゼネスト方針を待っている。
 その声に応えてイムソンギュ委員長は、「12月に80万ゼネストに突入する」と宣言した。「現場に戻り、ストライキ闘争を組織せよ。80万のデモ行進でどんな弾圧も圧倒できる。民主労総にはできる。民主労総がしなければならない」
 チョンテイル烈士の母イソソンさんが叫んだ。「労働者が団結して闘えば勝てる。力を尽くせ! 一つになれ! イミョンバクをやっつけろ!」——巨大な労働者の怒りを解き放つ時は今だ。団結した労働者は世界を変えることができる。