2009年11月16日

社保庁解体=1千人解雇粉砕へ 不採用者排除し新組合結成狙う

週刊『前進』06頁(2416号4面4)(2009/11/16)

社保庁解体=1千人解雇粉砕へ
 不採用者排除し新組合結成狙う自治労社保労組許すな

 民主党・連合政権のもとで社保庁解体・1千人解雇攻撃が強まっている。これと真っ向から激突して現場からの決起も始まった。日本年金機構への不採用者を排除して新組合結成を狙う自治労全国社保労組は首切りの手先だ。国鉄1047名解雇撤回闘争を基軸に、社保庁労働者は、自治体労働者、4大産別の先頭に立って闘おう。

 早期退職勧奨で闘争破壊を策す

 自治労全国社保労組は社会保険庁の今年末廃止、日本年金機構の来年1月1日発足に備えて11月29日、日本年金機構への採用が予定されている正規職員だけで日本年金機構労組の設立大会を開こうとしている。来年2月下旬、社保労組は解散大会を開き、社保労組を引き継ぐ日本年金機構労組と協会けんぽ労組、厚労省行政関係職員労組は連合体として新社保労の結成大会を行う予定である。
 日本年金機構への不採用者1千人と12月28日限りで雇い止めになる非正規職員1万人は、日本年金機構労組からあらかじめ排除されている。現社保労組も新労組も1千人不当解雇=分限免職反対闘争を一切やらない。
 当局はこの11月、1千人の不採用者に一斉に早期退職勧奨を行い始めた。退職金割り増しの札束をちらつかせて自主退職に追い込み、1千人解雇撤回闘争を予防的に圧殺しようとしているのだ。奥田碩・日本年金機構設立委員長への「誓約書」を拒否したら、「改革に非協力だ」という「理由」で不採用にし、屈服しないと見るや、今度はカネを積んで屈服を迫ってくる。「あめとむち」だ。労働者をなめるな!
 社保労組は、鳩山民主党政権に7人の閣僚を出す連合=帝国主義労働運動の最大単組である自治労本部の直轄の単組であり、今や体制そのものとなっている。厚労省・社保庁と一体化して、日本年金機構への「円滑な移行」のために組合員を「働こう運動」に動員している。こうした功績を買われ、社保労組幹部の多くが厚労省に採用されるという。すでに懲戒処分歴のある約790人のうち300人弱が厚労省に採用されることが決まっている。

 戸塚をつうじてカクマルと結ぶ

 ”他人の首を差し出して自分たちだけ生き残る””「働こう運動」で当局に協力する””闘いを芽のうちにつぶす”——自治労本部と社保労組幹部のやっていることは、JR総連カクマルがやっていることと同じだ。
 自治労本部の”カクマル化”は必然だ。8月の定期大会(熊本)で労働組合であることをやめると宣言、帝国主義・資本主義救済へ転換、政労使パートナー路線で鳩山民主党政権を支える立場に立った。今や自治労協力民主党国会議員団長の仙谷行政刷新相は自民党ができなかった予算カット、公務員大量首切り・大幅賃下げ、事業仕分けを指令している。
 また自治労本部は、JR総連カクマル松崎明のとりまきとなった戸塚秀夫が80年代に紹介した「対案戦略運動」を「現業活性化運動」「攻めの民営化対応」として具体化してきた。そして大恐慌下では帝国主義労働運動として体制擁護、ブルジョア政権支持、闘う労働運動の圧殺に回っているのだ。
 これに比して、国鉄分割・民営化絶対反対を貫く動労千葉と国鉄1047名解雇撤回闘争は、三里塚闘争と並ぶ労働運動・階級闘争の輝かしい金字塔だ。この闘いの防衛と発展のなかに国鉄労働運動全体の再生と4大産別決戦の勝利がある。
 現に11・1労働者集会は、1047名闘争を基軸に国内外から5850人の闘う労働組合・活動家を結集し、階級的労働運動と労働者国際連帯の発展で世界革命への展望を切り開いた。
 自治労本部・社保労組幹部の闘争圧殺をはねのけ、退職勧奨を拒否し、職場から闘いを巻き起こすならば、社保庁解体=1千人解雇絶対反対闘争は必ずや国鉄1047名解雇撤回闘争に続く偉大な闘いへと発展する。
 ファシスト労働運動=JR総連カクマル松崎の道を歩む腐りきった帝国主義労働運動、自治労本部・社保労組幹部、新労組(新社保労)幹部を打倒し、闘う労働組合運動をよみがえらせよう。