日米教育労働者が交流 民営化と闘うUTLAに共感
日米教育労働者が交流
民営化と闘うUTLAに共感
11月3日、UTLA(ロサンゼルス統一教組)のセシリー・マイアトクルスさんを招いて、「戦争&民営化・首切りと闘う日米教育労働者交流集会」が都内で開かれた。マイアトクルスさんはロサンゼルスのエマーソン中学校の教員。組合員数4万8千人のUTLAの8地域の一つ、6600人の組合員がいる西部地域の議長だ。
まず今年7月に訪米した教育労働者が、07年夏にNEA大会に参加して以来の国際連帯闘争を報告した。さらに神奈川の教育労働者が基調を提起し、「資本主義の終わりが始まり、世界中で労働組合を復権する時代が来た。鳩山政権による道州制・民営化攻撃と対決し、日教組本部打倒へ闘おう。『君が代』不起立で団結を拡大し、国際連帯闘争を大きく広げよう」と訴えた。
続いてマイアトクルスさんがUTLAの闘いを報告した。ロサンゼルス学区当局は今年3月、8千人に解雇予告通告を送りつけ、12年間働いてきたマイアトクルスさんにも「09年6月30日をもって解雇される」という通告が送られてきた。UTLAは何度も集会を行い、5月15日には学区当局前に座り込み、組合員39人が逮捕された。20日間のハンガーストライキや、職員会議ボイコットもやりぬいた。
また1月にはUTLA西部地域の会議で「すべての定期評価テストをボイコットする」という動議を86対0で可決。初のボイコットを1月27日、自分が働くエマーソン中学で行い、記者会見を行った。記者に「校長の仕返しが怖くないか」と問われて、マイアトクルスさんは「いいえ、何なりとどうぞ。テストは教育ではありません」ときっぱり答えたという。
この闘いがUTLA全体に広がり、ボイコットは6月まで続いた。「こうした闘いで、これまでよりずっと多くの若い労働者が組合運動に参加するようになった」と自信を持って報告した。
さらに学区当局は8月に250校をチャータースクール化することを決議。「これこそ民営化。金もうけをたくらむ企業が学校を乗っ取ろうとしている」と強調し、「今こそ若者もベテラン教員も学生も、すべての生徒が無償の公教育を受けられるように団結して闘おう」と訴えた。
後半は東京教組「君が代」被解雇者の米山良江さん、動労千葉の清水匠執行委員が参加して、活発な討論が行われた。清水さんは、国鉄分割・民営化に反対して2波のストを打ちぬき、JR体制下でも団結を維持して闘いぬいていること、とりわけ1047名闘争の意義を強調。「国鉄闘争は今、道州制攻撃に直面する教育労働者や自治体労働者の闘いにつながっている。けっして負けられない」と述べた。
SWATのクレア・キーティングさんからの報告も行われた。
広島の青年労働者は、8月6日に官制研修に参加せず反戦集会に参加したために処分され、反撃が広がっていると報告。「日米の教育労働者の闘いはまったく同じ。きょうの話を職場の仲間に伝えて一緒に闘っていく」など、各地の青年教育労働者の発言が続いた。
最後に、マイアトクルスさんの「私たちのきずなは国境を越えてどんどん強くなっている。団結すれば必ず勝てる。一緒に頑張りましょう」という訴えで集会を終えた。