2009年11月12日

解放共闘が各地で狭山集会

週刊『前進』08頁(2414号7面1)(2009/11/12)

解放共闘が各地で狭山集会

 10・31寺尾差別判決35カ年を糾弾し、労働者の階級的団結で第3次再審闘争の勝利を開く決起集会が10月24日に東京と広島で開催された(大阪は31日)。鳩山政権による狭山闘争解体策動を許さず、不屈に闘う石川一雄さんとともに闘おう。

 東京

 「3者協議」路線を許すな
 “権力と非妥協”貫く
 東京集会は10月24日、部落解放東日本共闘会議の主催で、江東区の亀戸文化センターに労働者・学生126人が結集し、かちとられた。8・30で示された労働者の怒りと狭山闘争が結合することに打ち震える民主党・連合政権は「3者協議」を使った新たな狭山闘争破壊策動に出ている。これを許さず、動労千葉を先頭とする国鉄1047名解雇撤回闘争の勝利の中に、部落解放の未来もあることを明確にさせた。
 集会は、昨年5・28暴行デッチあげ弾圧裁判で無罪判決をかちとった、法大の中島宏明君の司会で元気よく始まった。
 東日本解放共闘議長であり、11・1へ息つく暇もなく闘う動労千葉の田中康宏委員長が、主催者あいさつに立った。「石川一雄さんの10・31メッセージは、国家権力との関係で1ミリのあいまいさもない。階級社会そのものの廃絶の中に部落解放がある——このことこそ、この間の路線的分裂・対立の核心だ」と鋭く提起。JR総連カクマルを擁護する戸塚秀夫論文に典型的な資本主義を救済し戦争への道を準備する体制内派を厳しく批判した。国際連帯闘争の意義と前進を踏まえ、「腐りきった資本主義を打倒するプロセスが11・1で始まる」と力を込め1万人の結集を訴えた。
 基調報告を部落解放同盟全国連合会の田中れい子杉並支部長が行った。既成解放同盟と全国連中央が、9月から始まった東京高裁・弁護団・検察による「3者協議」に幻想をあおり、そこに狭山闘争のすべてを託そうとしていることを徹底弾劾。狭山闘争の核心は、国家権力と非妥協で階級的団結をもって闘うことであり、石川さん自身がそれを語っていることを突き出し、11・1集会の意義を鮮明にさせた。
 全国連杉並支部、品川支部と関東の仲間が特別報告を行った。11・2対東京高裁行動など今秋狭山闘争への決起の呼びかけとともに、職場で労組に加入した仲間が、差別・分断支配を打ち破って労働者として階級的団結を固めていることが生き生きと報告された。
 石川一雄さんの10・31メッセージが紹介され、「狭山事件は冤罪であり、明確な権力の差別犯罪として徹底糾弾の貫徹をとおして無実の罪を晴らしていく固い決意」という訴えに断固応える決意が場内にみなぎった。
 全国連西郡支部のメッセージ紹介と住宅闘争のカンパの呼びかけの後、決意表明を開催地の東京東部労組交流センター、動労水戸の石井真一委員長、婦人民主クラブ全国協、北島邦彦杉並区議、全学連の松室しをり書記長代行が行い、解放共闘が一丸となって今秋闘争に決起しようと誓った。
 まとめと行動方針を提起した大西文夫東京西部ユニオン書記長は「11・1へ倒れるまで闘おう」と残り1週間の奮起を促した。(東京・T)

 広島

 職場と村内で闘いが前進
 階級的団結で勝利を
 広島集会は10月24日、部落解放広島共闘会議の主催で、広島市西区福島町の西地域交流センター(旧西隣保館)に45人が集まってかちとられた。
 集会は、11・1集会1万決起へ職場や地域で闘う労働者、学生、市民の熱気に満ち、資本・権力に対する絶対反対の闘いと階級的団結の拡大こそが、石川一雄さんの不屈の闘いに応え、狭山第3次再審闘争の勝利を切り開く唯一の道であることを鮮明にさせた。
 司会の医療労働者は、全国連中央派が福島町で1枚のビラも配らず闘争への敵対行為だけしていることを批判し、「職場で団結をつくり、村の中で狭山集会を開いている。ここに展望がある」と確信に満ちて開会のあいさつを述べた。
 ついで石川さんの10・31メッセージが読み上げられ、広島解放共闘議長の教育労働者が基調を提起した。議長は、狭山闘争解体を策す民主党・連合政権下での「3者協議」絶対反対の立場を表明した。そして、石川一雄さんの10・31メッセージの「狭山事件は冤罪であり、明確な権力の差別犯罪として徹底糾弾の貫徹をとおして無実の罪を晴らしていく」という核心をつかみ、「この不屈の決意と闘いに真に応えてともに勝利していく道は、大恐慌情勢—8・30情勢のもとで、74年11万決起をのりこえる巨大な階級的団結をつくり出し、その力で資本・権力を打倒していくことだ」と力説した。「この労働者階級の決起と団結の力に確信を持てずに権力に投降した与田残党の全国連中央派は、今では、解同本部派と一緒に『3者協議』にすがりついている」と徹底弾劾し、「国鉄1047名解雇撤回を軸とする11・1集会1万人結集の力こそ狭山闘争勝利の根源的力だ」と核心的に訴えた。
 カンパアピールと西郡支部、杉並支部、八尾北医療労組、東日本解放共闘からのメッセージ紹介の後、共闘の労働者が闘う決意を述べた。地元福島町で住宅闘争を闘いぬいている広島連帯ユニオン草津病院支部の医療労働者が「石川さんとともに闘う。私は団結で生きたい。11月集会は初めての参加ですが、よろしく」と決意を述べ、拍手が巻き起こった。
 決意表明を、草津病院支部委員長の青年労働者、広島市役所で働く自治体労働者、広島東郵便局解放研の青年労働者、動労西日本の大江照己委員長、「8・6処分」撤回を求めて闘う広教組の青年労働者、広島星野文昭さんを救う会、広大生らが行った。11・1集会オルグや動労千葉物販の拡大など、職場・学園での実践と闘いを生き生きと報告した。最後に広島県労組交流センター事務局長がまとめと行動方針を提起し、団結ガンバローで締めくくった。
 集会参加者の多くはそのまま広島市中心街にうって出て、11・1結集を呼びかける街頭宣伝を行った。
 (広島・M)