星野さんとともに
星野さんとともに
星野さんと心一つに東京1万人集会へ 広島 増上昭典
昨年に続き今年も8月、徳島刑務所で星野文昭さんに面会する。蒸し風呂状態の面会室の空気。熱い!
しかし、この環境の中でも星野さんはさらに一皮むけていた。目が輝き、顔が引き締まり、獄中非転向の闘いへの一層の揺るぎない確信が、全身に表れている。声に張りがあり、自信に満ちたその言葉は私を圧倒した。第2次再審闘争を固く決意し、無実の自分を35年間も刑務所に閉じ込め、政治犯として見せしめにする国家権力と非転向で対決するその姿! まさに、自己解放の信念が全身にみなぎり、強く揺るぎない生への闘争エネルギーがあふれ出ている。
今日、日本社会の下部構造・上部構造の破局状態の中で、くびり殺されていく無数の労働者人民、農民・漁民……その腹の底からの怒り、人間解放への雄叫びが、いたるところから噴出してくる。この時代に星野文昭さんは、自己解放と全労働者階級人民——働き生きるすべての人間の解放を強烈に結びつけて、獄中よりその壁を突き破って叫ぶ。
万国の労働者人民、農民・漁民……働くすべての人間よ!
今こそ資本の搾取から自由になろう! 自己を解放しよう!
団結し、腕を組み、革命の旗を高く掲げ、革命へと突き進もう!と。
それは、革命−労働者階級全人民の完全な解放−への大いなる一歩となる11・1全国労働者総決起集会へ向けた闘いの叫びである。革命に向けて、私も熱く熱く行動する。一人の百姓として、働くすべての人びとの食糧を作り出す土地に這(は)う百姓として、11・1日比谷集会へ参加する。革命の旗と星野再審闘争勝利への旗をともに高く強く掲げて!
全労働者人民よ! 農民よ! 今こそ人間解放へ向け腕(かいな)を固め東京1万人集会へ! 総力あげて職場生産点、地域で行動する時だ!
地元の明神会館で今年も星野絵画展 広島 藤本安馬(83歳)
私は8月18日、獄中35年、非転向で再審・無罪を闘っている星野文昭さんに初めて面会し、大いに交流を深めることができた。
民主党・鳩山政権といえども、従来と一向に変わらない。法制的には「三権分立」が実際は「三権合立」で、日米同盟は支持である。私は、政権が交代したことによって新たな権力闘争の局面に立たせられていると現状認識をする。
その立場から、星野さんを一日も早く取り戻すために、私の地元における取り組みを紹介し、私の決意を述べたい。
私の地元(広島県三原市)では、例年どおり11月3日、明神会館にて第31回文化祭が地元住民はもちろん、市内一円から4千人を超える参加者で盛大に挙行される。昨年、この第30回文化祭で、第1回目の星野文昭さん獄中34年の絵画展を成功させることができた。今年も星野文昭さん獄中絵画展を実行する。
そもそも、明神会館が建設されたのには部落解放運動の歴史的根拠がある。1973年、三原市宗郷明神土地区画整理事業が開始された。
この区域内には7世帯が居住する「同和地区」(被差別部落)があった。区画整理事業が完成すれば部落民と一般市民が居住を構えることは必定で、そこでは、部落大衆と一般新居住民が交流(学習)するための200〜300人規模の集会可能な地区市民館が必要である。そこでわれわれは、部落の居住環境整備を、地区市民館である明神会館建設も含む要求闘争として組織し、6年間の運動の結果、公園をも併設した地区市民館として明神会館の建設に勝利した。それは部落民と一般市民による共同闘争として展開しない限り実現しなかった。
昨年、星野絵画展を明神会館文化祭で実行できたのは、実に、こうした明神地区における部落解放要求闘争の運動的歴史的成果によるものであると私は確信している。
「一人は万人のために。万人は一人のために」——いわゆる団結の論理に基づく要求闘争は、目的達成までどこまでも継続する。この精神で、私は11月1日の日比谷労働者集会に参加した上で、11月3日、第31回明神会館文化祭で2回目の星野文昭さんの絵画展をやり抜く決意である。
「星野奪還決議」が労組で続々上がる 東京・杉並 狩野満男
11月全国労働者総決起集会に向かって労働運動の力強い前進がかちとられています。その中で「労働者の力で星野文昭さんを取り戻そう」という決議が次々に上がっています。
9月20日には、東京西部ユニオンと北部ユニオンで決議が上がりました。私は西部ユニオンの大会に参加して「星野のぼり」を委員長に手渡しました。いよいよ労働組合が「星野のぼり」を掲げて闘う時代が来たのです。
資本主義の終焉(しゅうえん)を前に、労働者の蓄積した怒りは海を超え全世界を一つに結びつつあります。労働者の持つ階級的な力と団結で腐りきった資本主義を打倒できるのです。そして、それによってかちとられる情勢こそが星野第2次再審闘争勝利の大きな水路となります。
この革命情勢に屹立(きつりつ)する星野さんの獄中闘争は、多くの闘う労働者の魂を激しく揺さぶっています。星野さんの獄中35年の闘いは、自らの解放と労働者階級の解放を一体のものとして「絶対反対」を貫いてきたのです。さらに星野闘争は、三里塚、沖縄闘争であり、究極の反弾圧の闘いです。まさに階級闘争そのものなのです。
今年2月には、全国労組交流センター総会で星野奪還の特別決議が上がりました。
星野・再審連絡会議は6月全国総会で新たな方針を確立し、闘う労働組合や労組交流センターなどへの働きかけを強化してきました。岡山県労組交流センター、群馬県合同労組、三多摩の合同労組、自立合同労組京都などで続々と特別決議や取り組みの方針が採択されています。
今年、五つの「取り戻す会」「連帯する会」ができました。星野奪還のスローガンが労組・労働者の合言葉として語られるようになりました。
いよいよです。星野文昭さんを本当に取り戻す闘いの始まりです。私たちは、第2次再審闘争に打って出ます。階級的労働運動の力を基軸、核心として、これまで以上の広範な市民陣形をつくり出したいと思います。