〈焦点〉 鳩山がオバマと電話会談
〈焦点〉 「日米同盟が基軸」と誓う
鳩山がオバマと電話会談
「民主党・連合政権」の帝国主義的な本質、反労働者的な正体が直ちにあらわになってきた。
鳩山民主党代表は3日未明、米帝オバマと電話会談を行った。ここで両者は、「日米同盟を堅持していくことが重要」との認識で一致した。鳩山は「日米同盟が基軸。建設的で未来志向の日米関係を築きたい」とオバマに誓った。
これは、日本の政権が自民党から民主党政権になったことで、米政権の中から「日本が米国を支えてきた立場から離れていくのではないか」との不信が生まれたことに対し、鳩山が日帝支配階級の利害を代表して「日米同盟の堅持」を保証したという意味を持つ。横須賀や沖縄などの膨大な在日米軍基地を維持し、日米共同の侵略戦争体制としての日米安保体制を維持・存続させることをあらためてはっきりさせたのである。
民主党は政権が近づくにつれて、それまでの小沢的な対米対抗性を薄めてきた。たとえば日米地位協定については、08年の党方針で「改定を早急に実現」としていたものを、マニフェストでは「改定を提起」と大きく後退させた。また「緊密で対等な日米同盟関係をつくる」と言ってきたのを、今回「日米同盟が基軸」と表現されるに至った。岡田幹事長は7月中旬にキャンベル米国務次官補に、「懸案を一度には机に並べない」「地位協定問題には、すぐには手をつけない」と伝えた。
これが民主党の本音だ。だから9日に合意された「3党連立政権合意」では、「日米地位協定の改定を提起」「米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」としているが、口先だけのまったくペテン的な代物だ。沖縄県民を始めとする労働者階級人民の反戦・反基地の願いと闘いを完全に踏みにじるものだ。
日帝は国際帝国主義の最弱の環だ。世界大恐慌が激化し、帝国主義間争闘戦が激しくなればなるほど、米帝は日米同盟関係を駆使して米帝の利害のために日帝を動員し、また抑え込もうとしてくる。
早速、米国防総省のモレル報道官は9日の記者会見で、民主党が「来年1月以降はやめる」としている海自のインド洋派兵について、「活動継続を強く促したい」と語った。さらに普天間基地の県内移設や、海兵隊のグアム移転費用の日本側負担などの米軍再編についても、合意どおりに進めることを迫った。
日米軍事同盟は万力のごとく3党連立政権を締め上げ、日帝の体制的危機を一層激化させる。その中で3党連立政権は危機と矛盾を深めながら、いよいよ日米安保同盟に沿いつつ、侵略戦争—世界戦争に突き進む以外にないのだ。
今年7月に出された09年版「防衛白書」は、きわめて侵略的で反動的な方向を打ち出した。すなわち偵察衛星と敵基地先制攻撃論、自衛隊の陸海空3軍統合運用化、海外派兵の恒久化、武器輸出の解禁、集団的自衛権の全面行使などである。日帝は、その道がどんなに絶望的でもこの戦争の道を突き進むのである。
破綻した帝国主義の救済者として登場した「民主党・連合政権」を打倒し、プロレタリア革命に勝利しよう。その突破口こそ11・1労働者集会だ。