2009年8月31日

労働者の憤激 自民を打倒 民主と連合の首切り・賃下げ攻撃に職場・街頭で大反撃を 一切の回答は11月1万決起だ

週刊『前進』06頁(2405号1面1)(2009/08/31)

労働者の憤激 自民を打倒
 民主と連合の首切り・賃下げ攻撃に職場・街頭で大反撃を
 一切の回答は11月1万決起だ

 8・30総選挙は「大恐慌と自民党崩壊を革命へ」(本紙夏季特別号アピール)の時代をついに引き寄せた。何がこの情勢を切り開いたのか? 労働者の怒り、憤激だ。「自民か民主か」に本質はない。むしろ民主党、社民党、日本共産党スターリン主義は、ブルジョアジーと一緒に労働者の怒りの決起に震え上がっている。それが8月の国労全国大会での、高橋委員長の「軽挙妄動するな」のあいさつだ。労働者は立ち上がった。戦後体制そのものの自民党支配をぶっ飛ばす猛烈な力を示した。ついにこの時が来た! 〈1047名解雇撤回・農地死守・道州制粉砕・国際連帯〉の11・1労働者集会1万人結集の力で全反動攻撃をぶっ飛ばし、プロレタリア世界革命勝利へ、階級的主流派として、断固として躍り出よう!

 革命で決着つける激動時代の幕開け 

 8月30日は、時代の決定的な転換点となった。戦後の自民党支配は劇的に崩壊した。それは同時に、戦後のブルジョア議会を使った日帝の政治支配・階級支配の根底からの大崩壊だ。
 自民党に取って代わった民主党を始め、この先どんな政権が誕生しようと、日帝にとって「安定した政治支配の回復」などもはや絶対にありえない。逆に危機は一層深まり、社会の全矛盾がいよいよこれから大爆発し、階級対立の非和解化と左右の激突情勢が加速度的に進んでいく。まさに1930年代的な長期にわたる大動乱、大激動の時代が始まったのだ。
 ついに開始されたこの日本の政治的激動は、日本経済のもつ「GDP世界2位」の巨体と、動労千葉の国際連帯闘争の波及力によって全世界をその渦中に引き込み、反帝・反スターリン主義世界革命に向かっての、より壮大な激動情勢をドラスティックに生み出さずにおかない。21世紀革命の始まりだ。
 今回の総選挙で労働者人民の怒りに追いつめられた自民党は、プロレタリア革命への恐怖と憎悪をむき出しにした。「労働組合が日本を侵略する日」などというリーフをばらまき、民主党が勝てばとんでもないことになる、「日本は致命的な立場に追い込まれる」とブルジョアジーの危機感をあおった。
 これに対して民主党と連合は、自分たちこそ資本主義の救済者だとして登場した。民主党のマニフェストは本質的には自民党とまったく同じ、戦争・改憲と道州制・民営化攻撃に突き進む宣言である。民主党の言う「無駄遣いの根絶」とは、公務員労働者への大量首切りと大幅賃下げだ。自民党との違いは、この攻撃を体制内労働運動幹部や社民党をも積極的に取り込んで推し進めようとする点にある。その意味で一層悪質だ。
 日本共産党は今や、米帝オバマを恥ずかしげもなく礼賛し、民主党に「オバマを見習え」と要求するまでに転落した。
 こんな連中に未来はない! 資本の手先に転落した一切の体制内勢力を打倒し、資本家階級の支配そのものを終わらせるために闘おう。このことを真っ向から訴え、11・1への1万人大結集運動をつくりだそう。

 道州制・国鉄決戦で日帝に大反撃を

 日帝は74〜75年恐慌から70年代末に本格的な国債依存に走ることでかろうじて支配体制を維持しながらも、それによる財政破綻の泥沼的激化にあえいできた。そしてこの危機突破をかけたはずの小泉「構造改革」=財政再建路線が、労働者階級の怒りと世界大恐慌によって大破産した。今や日帝は、法人税収32%減少の一方、09年度補正予算での新規国債発行は実に44兆円の巨額に上る。すでに日本の公債残高はGDPの190%で、国民純総貯蓄額も超えている有り様だ。
 われわれが「階級的労働運動こそ、攻めの改憲阻止闘争だ」と提示したように、支配階級は今、危機をのりきる結集軸をまったく失っている。このままでは戦争体制をつくることもままならない。
 この危機突破をかけて日本経団連はこの夏、道州制導入を推進するために「かつての土光臨調のような強力な推進機関の設置」を強調した。
 道州制とは、360万人の公務員全員のクビをいったん切ることで、非正規労働者や農漁民・中小商工業者をさらに過酷な状態に突き落とすものであり、大増税、改憲と戦争体制をつくる大攻撃だ。この攻撃は労働組合の破壊によってしか貫徹されない。国鉄1047名解雇撤回闘争の破壊が道州制攻撃の核心だ。だから4者4団体派との闘いが大焦点化する。
 動労千葉派は国鉄分割・民営化を破産に追い込んでいる勝利者だ。道州制粉砕決戦は今春、自治体労働者の決起で口火を切り、7月下旬には東西で青年労働者が決起集会をかちとって戦線を拡大した。8月21〜22日の国労全国大会で、国労5・27臨大闘争弾圧被告団と国労共闘、闘争団は怒りをこめて決起した。
 21日に全組合員がストライキ決起した動労水戸は、動労千葉・動労西日本に続いて新組合員の連続する加入をかちとっている。勝田車両センター前には支援の労組・労働者が平日の昼間にもかかわらず180人も駆けつけ、道州制粉砕・国鉄決戦を圧倒的攻勢で打ち抜いているのだ。

 10・11三里塚大結集の力で11月集会へ

 8・30総選挙情勢は主体的に言えば、日本の労働者階級が国鉄労働運動、動労千葉労働運動を先頭に、三里塚に代表される全戦線の闘いと一体で新自由主義と闘い、勝利的に突破してきたことが、すべての人民の怒りと結合した結果だ。
 「道州制で農地を奪われようとしている農民……三里塚の構図は、資本の金もうけと戦争が農業を破壊するという、世界の農民が置かれた状況そのものである。この攻撃と真っ向から対決し、43年にわたって空港建設を阻み続ける三里塚反対同盟の存在がそびえたっていることは、青年労働者・学生にとって圧倒的な展望です」(本紙前号・織田全学連委員長アピール)
 だから自民党が打倒されたのだ。市東孝雄さんの畑の監視台から見ると、空港が追いつめられているのがよく分かる。10・11三里塚現地闘争へ、職場でキャンパスで街頭で新たな仲間を組織し、また一度でも三里塚に来た友人すべてを再結集しよう。
 三里塚決起が11・1労働者集会への決起を拡大し、11月1万決起が市東さんの農地を守るのだ。

 国際会議パンフ活用しよう

 動労千葉から『訪米報告/09年7月サンフランシスコ国際労働者会議』が発刊された。日・米・韓・トルコ・ブラジル・フィリピン・イタリア7カ国から集まった国際労働者会議の報告集だ。すべての仲間が直ちに2時間つくって読んでほしい。
 われわれの闘いが本当に世界革命を引き寄せていることを実感する。すでに11・1労働者集会には世界中から100人近い訪日団が予想されている。民主労総・サンヨン自動車労組の77日間にわたる闘いと一体で、このパンフを職場の仲間に「読んでくれ」と心から訴えよう。
 このパンフからは国鉄分割・民営化23年の格闘は世界の労働者も同じだったことが伝わってくる。その闘いと誇りが胸に湧き起こり、奮い立たずにおかない。そして、「世界の労働者はひとつだ」と確信させる。11月集会組織化の最強の武器だ。

 地区党の団結力で職場細胞つくろう

 「民主党・連合」政権は「道州制強行政権」だ。道州制は国鉄分割・民営化をいっぺんに10個くらいやるような大攻撃だ。国鉄闘争からさえ逃亡した連合、全労連、4者4団体派がそのお先棒を担ぐと言うのか? 笑わせるな! われわれにはこれと闘いきっている力がある。
 世界大恐慌の時代に、首切りは「死ね」と言うに等しい。「解雇撤回」の大義は絶対に勝利する。さらに勝田や幕張では「一人の新組合員」が職場に激震を走らせ、あえて言えば最高裁確定判決でも動かなかった力関係を変えている。だから、「体制内派との闘い」とは、体制内派にとって代わる、われわれの団結をわれわれがつくることだ。たとえ失敗したって総括しながら団結の拡大を求めてまた挑戦していく。現場の労働者は、そういうわれわれの姿をずっと見ている。
 ではこの「われわれの団結」はどこでつくられるか? 地区党(細胞)の団結だ。この2〜3年だけでも、情勢も闘いも、ものすごいスピードで進展している。矛盾や失敗も、まずはわれわれが自らハードル(目標・課題)を高く設定した前進の証しである。地区党の団結を基盤に職場に細胞を打ち立て、拠点を築くのだ。すべての総括軸は〈団結の拡大〉だ。
 『前進』を職場に拡大し、党と運動への財政協力を組織化する闘いは、その決定的環だ。
 11・1集会まであとちょうど2カ月となった。すべてを具体的に、とギアを入れ替えるときだ。09年前半期での春闘ゼネストや労学共闘の意義は絶大だ。法大全国署名、裁判員制度廃止と百万人署名運動、国労5・27臨大闘争弾圧粉砕、物資販売、全国連西郡支部の闘い、在日・滞日の闘い、一つひとつを勝負と構えてやろう。労組交流センター、婦人民主クラブ全国協の闘いは決定的だ。全国の職場と大学、街頭にビラと署名・チケットを持ち込み、11・1集会へ全力で闘おう。