裁判員制度廃止せよ” 第1号裁判 450人が地裁包囲
8・3東京 “裁判員制度廃止せよ”
第1号裁判開始と対決 450人が地裁包囲行動
“現代の徴兵制”裁判員制度を粉砕する闘いが重大な決戦を迎えた。全国初の裁判員裁判が開始された8月3日、東京地裁は怒りの声とデモに包まれた。「裁判員制度はいらない!大運動」が呼びかけたデモに、450人の労働者・学生・市民が集まり、霞が関官庁街をデモした。労組交流センターや動労千葉、ス労自主の労働者、全学連がともに闘った。
デモに先立ち、午前9時から東京地裁前でビラまきとマイク宣伝が行われた。大運動の弁護士、労働者・市民が裁判所前に登場すると、取材記者が殺到した。裁判所前は騒然となった。
「大運動」呼びかけ人の高山俊吉弁護士や武内更一弁護士(事務局)がマイクを握った。高山さんは「裁判員制度は、裁判を被告人のためのものから、国家による人民統制の道具に変えるもの」「嫌だと言っている人に無理矢理やらせることで、国家の司法運営の立場に人民を立たせようとしている」と弾劾した。「しかし、裁判員制度は息も絶え絶えのスタートだ。私たちの運動で絶対に廃止できる」と、勝利の確信をもって闘うことを呼びかけた。
午前11時から弁護士会館で「大運動」が記者会見を行った。呼びかけ人の斎藤貴男さん(ジャーナリスト)、今井亮一さん(交通ジャーナリスト)、高山弁護士、さらに裁判員候補の通知を受けて断固拒否を表明している千葉の井上さんが、それぞれの立場から「この制度は断固、廃止すべきだ」と表明した。
第1号裁判は、わずか4日間の裁判(審理日数は実質2日)で、ほぼ検察主張どおりの重刑判決(懲役15年)を出した。「公判前整理手続き」で決められた時間割に従い、法廷は一種のショーと化し、裁判員制度のでたらめさ、反人民性が完全にさらけ出された。
「大運動」は判決翌日の7日、記者会見を行い、第1号裁判を具体的に批判した。そして、「この制度は廃止するしかないことが、ますます明らかになった。一層広範な国民的運動で、廃止に追い込もう」と訴える声明を発表した。