2009年8月 3日

大恐慌と自民党崩壊を革命へ 1047名解雇撤回・農地死守・国際連帯で11月1万人大結集を 「組織、組織、また組織」(ボルシェビキ4月協議会)せよ

週刊『前進』10頁(2402号7面1)(2009/08/03)

大恐慌と自民党崩壊を革命へ
 1047名解雇撤回・農地死守・国際連帯で11月1万人大結集を
 「組織、組織、また組織」(ボルシェビキ4月協議会)せよ

 はじめに

 長きにわたる資本主義が、音を立てて崩壊を開始している。「生産手段の集中も労働の社会化も、それがその資本主義的な外皮とは調和できなくなる一点に到達する。そこで外皮は爆破される。資本主義的私有の最期を告げる鐘が鳴る。収奪者が収奪される」(マルクス『資本論』第1巻第24章)。今や「必然の王国」から「自由の王国」への人類史の飛躍に向けて、幾多の闘い倒れた被支配階級の怒りと無念の一切を背負い、引き受けて、プロレタリア世界革命をやりぬく時がきた。
 帝国主義は、1929年を超える大恐慌に深々と突入し、死の苦悶(くもん)にのたうち回っている。一方では大失業と戦争が全世界を覆い、他方ではプロレタリア自己解放の革命的本源的な力が開花し、プロレタリア世界革命の嵐の時代が始まった。21世紀初頭の情勢は、帝国主義とその支配体制の全面的打倒・転覆を反帝国主義・反スターリン主義のプロレタリア世界革命としてなしとげ、共産主義社会への全人類史的移行を必ず実現するという世界史的大課題に向かって、日々激動的に進んでいる。
 7月都議選における自民党の惨敗とその後の解党的状況は、09年前半をとおした日本の階級情勢を象徴している。自民党政権による「議会制民主主義」の虚構によるブルジョア独裁支配は崩壊した。日帝ブルジョアジーの戦後の統治形態が吹き飛んだのである。
 世界金融大恐慌の爆発が日帝に最も大きな、かつ深い打撃を与え、新自由主義攻撃の破綻の中で階級的矛盾を噴出させている。この中で、戦争・改憲と民営化・労組破壊の攻撃を強引に推進してきたブルジョア政治家どもに対して、労働者階級人民の積年の怒りがたたきつけられたのである。この怒りは階級的非和解的対決として発展し、必ずや帝国主義・資本主義の体制打倒へと向かう。
 日帝の自民党支配−階級支配の全面的危機と崩壊は、むき出しの階級と階級との力勝負になる。「戦争か内乱か」「ファシスト反革命かプロレタリア世界革命か」が真っ向から激突する時代に突入した。それはロシア革命を勝利に導いたプロセスを、21世紀の現代に甦(よみがえ)らせることを求めていると言って過言ではない。
 1917年ロシア2月革命後の二重権力状態を10月革命の勝利に導いたのは、レーニンとボルシェビキが掲げた「どの工場、どの地域、どの町にもプロレタリアートを組織せよ」「組織、組織、また組織」(17年4月ボルシェビキ全国協議会)の戦闘スローガンである。同時に、「労働組合は、革命を勝利するまでおしすすめることに最も関心を持つ労働者階級の戦闘組織であり、その組織は、プロレタリア政党と緊密な結びつきを持たなければならない」(17年7月ボルシェビキ第6回全国大会)ということの、地をはうような実践だった。そしてこの全過程において「すべての権力をソビエトへ!」に真っ向から敵対したメンシェビキらの体制内反革命との路線的・イデオロギー的・組織的死闘に勝ち抜くことに最大のエネルギーが投入された。
 現下の日本階級闘争の焦点は、体制内労働運動との死闘に打ち勝って、青年労働者を先頭にした11月労働者集会1万人結集の実現へ、「組織、組織、また組織」の闘いを死活をかけて打ち抜くことだ。大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する闘いの最先端に、11月1万人結集をもって躍り出よう。

 Ⅰ 階級的労働運動路線を実践し巨大な前進とげた09年前半戦

 (1) 国鉄闘争と4大産別決戦を革命戦略の軸に据える

 09年前半決戦が切り開いた地平について確認したい。
 第一は、国鉄決戦を基軸とする4大産別決戦を革命戦略として確立し、日帝の〈戦争・改憲、民営化・労組破壊〉攻撃との全面的対決を開始したことである。国鉄決戦を革命論的に確立し、そのもとで4大産別決戦を日本革命の基本戦略としてたぐり寄せた。
 日本における新自由主義攻撃とその環としてある労働組合と労働運動の根絶攻撃は、国鉄分割・民営化攻撃として始まった。それは、国鉄労働運動を軸にして営々と展開されてきた労働組合のナショナルセンターを解体し、4大産別を丸ごとたたきつぶす階級意志をもった希代の反革命だった。1974〜75年恐慌以来、「国家と革命」の問題が日帝支配階級を直撃する中で、国家機構内部にある4大産別の解体は日帝と日帝ブルジョアジーの全命運を賭けたものとしてあった。
 しかし、動労千葉が乾坤一擲(けんこんいってき)の大ストライキを打ち抜き、階級的団結を守りきった。JR体制に移行後も連合結成下で再度の8波にわたるストライキを打ち抜き、国鉄1047名闘争の歴史的登場をかちとった。そして二十数年余にわたる動労千葉労働運動と1047名解雇撤回闘争は、国鉄分割・民営化攻撃の完遂を阻止し続け、同時に4大産別の労働組合的団結も死守するものになった。
 09年前半、大恐慌下の労働組合と労働運動をめぐる攻防は、一方では4者4団体による1047名闘争の解体策動として、他方では道州制・民営化攻撃として激しく火を噴いた。その渦中で、体制内労働運動との非和解的闘争を貫いて、国労5・27臨大闘争弾圧粉砕闘争論と道州制・民営化絶対阻止論を、4大産別決戦の革命論的確立と一体で打ち立てたのである。
 国鉄1047名闘争は、日本と世界の労働運動史上に光り輝く一大解雇撤回闘争である。そして、大恐慌下で進行する大失業攻撃へのプロレタリアートの断固たる姿勢と行動を示す闘いとなっている。2千万青年労働者、6千万労働者の日帝・資本に対する階級的憎悪が1047名闘争と結合することが、革命への道である。
 この時、国労5・27臨大闘争弾圧粉砕闘争が1047名闘争の一翼に座り、その路線的中軸を形成して、「和解路線」のもとで裏切りを重ねてきた国労本部打倒の革命的出発点を築いたことは決定的だ。5・27被告団の法廷証言集『俺たちの怒りと誇り』は、動労千葉と並ぶ国労における動労千葉派の登場を刻印するものになった。2000年5月の日帝による4党合意の提示以来、2年間で6回の大会を強行した国労本部と日帝権力による02年5・27暴処法弾圧を打ち破り、4者4団体路線の最後的破綻を強制したことは、09年前半の特筆すべき地平である。
 さらに、道州制・民営化攻撃絶対反対ののろしが郵政・自治体・教育の職場生産点で上がった。道州制攻撃こそ、360万人の公務員労働者を全員解雇・選別再雇用するという大恐慌時代の民営化攻撃である。この攻撃は体制内労働運動指導部を屈服させ、先兵にして、労働組合を徹底的に変質させてファシストの道州制国民運動の一翼に組織するものである。国鉄分割・民営化攻撃に対して動労千葉は、「3人に1人の首切りに対して闘わなかったら団結は守れない」と、「死中に活を求める」決意で立ち上がり、戦後労働運動の奇跡と言われる地平を切り開いた。動労千葉労働運動に学んで、関西で、首都圏で、全国で、体制内指導部と非和解的な死闘を貫きながら、道州制・民営化攻撃絶対反対の闘いの心棒が立ったことは決定的である。
 階級対階級の決戦が4大産別決戦として立ち、そこに結集し、そこを総括軸にして、労働者階級の職場生産点の全体を集約する地平をたぐり寄せた。
 こうした地平は、昨年11月労働者集会以降の「生きさせろ!」ゼネストを掲げた闘いの中で切り開かれた。工場閉鎖・首切り・雇い止め・派遣切りに対して、ストライキや構内デモ、職場集会など、動労千葉型労働運動を青年労働者を先頭にして打ち抜いたことが土台を形成した。さらに、これらの闘いを3・20中央政治闘争へとどう集約し発展させ、次の爆発を切り開くかをめぐって苦闘につぐ苦闘を重ね、〈時代認識と路線〉で闘うことをつかみとった。〈路線で闘う〉ことが労働運動・労働組合運動の階級的発展の生命線であることを体得し、国鉄決戦を基軸とする4大産別決戦をプロレタリア革命への基本路線として確立した。
 同時に、〈帝国主義と戦争〉という現代革命の大テーマに対し、階級的労働運動の白熱的展開、特に労働組合の決起と獲得で勝負することもはっきりさせた。こうした全成果と地平が、4・24法大解放闘争と結合しつつ、6・14−15連続闘争として打ち抜かれ、階級闘争全体の質的革命的転換をかちとるものになった。「大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する」闘いの現実的突破口を切り開いた。

 (2) 法大解放闘争で画期的な管制高地を切り開いた

 第二に、法大決戦が、権力・当局の3年3カ月におよぶ未曽有の学生運動圧殺攻撃を打ち破り、団結罪ともいうべき暴処法攻防にも勝ち抜いて、60年、70年を超える学生運動の歴史的爆発の時代を引き寄せた。
 今現在、東京拘置所で斎藤郁真法大文連委員長を始め文連3役、織田陽介全学連委員長を始め全学連3役、3年連続の長期獄中闘争を闘う新井拓同志、昨年5・29起訴に続いて4・24闘争と暴処法での二重の起訴攻撃と闘う内海佑一同志が、法大解放闘争の不動の勝利を確信しつつ、獄中34年の星野文昭同志に続いて、日本階級闘争の最前線で闘っている。ここに法大解放闘争の偉大な管制高地がある。そしてついに、09年前半の「労学共闘」の階級的地平は、新自由主義大学粉砕=大学解放の闘いを真に実現する無限の可能性を獲得した。
 法大決戦の地平は、一つはマルクス主義と動労千葉労働運動を主体化し、それを必死に体得することで切り開かれた。大学が「営業権」「施設管理権」を押し出して学生の主体的行動をことごとく禁圧し、国家暴力をさしむけてのべ110人の逮捕・33人の起訴を強行し、さらには暴処法を発動する。これに対し、労働者階級とともに学生の地の底からの決起をどこまでも信頼し、確信し、闘い抜いた。同時に動労千葉労働運動が権力・資本、そしてファシスト反革命との死闘をくぐり抜け、団結の一点にかけて前進してきた地平に徹底的に学び闘ってきた。
 マルクス主義と動労千葉労働運動に獲得された学生運動のリーダーたちの登場は、日本の学生運動史上画期的なことである。
 二つには、〈時代認識と路線〉で勝負したことである。『ジャパンタイムズ』の報道写真が示すように、法大解放闘争は日々命がけの決起になった。過酷な弾圧と圧殺体制を打ち破り、学生大衆の怒りを引き出し、怒りを決起に転じる〈路線〉が問われた。革命をやりぬく立場から新自由主義をとらえ、そして今日の大恐慌は必ずや戦争として爆発することを見据えて、処分撤回闘争を「1人の仲間も見捨てない!」「教育を取り戻せ! 未来を取り戻せ!」として路線化した。
 このスローガンは、新自由主義大学の腐敗の極致のもとで「奴隷の鎖」を打ち破る団結を核心に据えたものである。4・24法大解放闘争は、この路線で厚い岩盤を打ち破って1500人の決起をかちとり、法大解放闘争の不滅の出発点を築いた。
 三つには、法大闘争が全社会的、全世界的波及力を獲得する中で、さらに6・14−15闘争の地平を切り開き、発展させていることである。
 獄中8学生の即時釈放を求める全国声明運動、情宣活動禁止の仮処分や暴処法弾圧に抗議するのべ250人を超える弁護士の決起、7月サンフランシスコ国際会議での7カ国の決議、国際的報道などのすべてに貫かれているのは、弾圧への怒りとともに、若き学生の全存在をかけた闘いの姿そのものへの共鳴である。一部の体制内勢力が弾圧の過酷さのみを強調し、獄中で不屈に闘う学生たちを「救済」の対象としてのみ描き出すことは、法大闘争の前進を阻む以外の何物でもない。
 そもそも日本の学生運動は、60年代、70年代、80年代と、大学キャンパスの支配権をめぐるスターリン主義やファシストとの流血の死闘に勝ち抜き、かつ安保・沖縄闘争や国鉄・三里塚決戦に数千、数万人の逮捕・投獄をのりこえて決起してきた。こうした輝かしい歴史が今、法大決戦の魂になり、土台になり、かつ全面的に継承されて、新自由主義とその破綻=大恐慌がもたらす全反動を大学と社会の根底的変革=革命への糧に転じて闘っているのである。
 その闘いの正義性、階級性ゆえに、110人の逮捕者全員が1人の例外もなく完黙・非転向で闘い抜いた。ここに戦後学生運動のすべてを塗り替える金字塔が打ち立てられた。だからこそ、動労千葉と4大産別労働者の主導下で、戦後階級闘争史上画期的な労学共闘が打ち立てられたのである。
 この労学共闘をバネとする4大産別決戦と法大解放闘争の爆発は、革命的情勢を白熱的に一挙に押し開く。革命的学生運動と階級的労働運動が一体化して闘うことが可能になったことこそ、09年前半の最高の到達点である。

 (3) 国際連帯の新地平=7月サンフランシスコ会議

 第三は、09年11月労働者集会1万人結集を展望する国際連帯闘争の具体的かつ本格的前進が闘いとられたことである。
 7月上旬、サンフランシスコで開催された労働者の国際会議とサンディエゴでの教育労働者の交流は、11月国際連帯闘争が、体制内労働運動と対決して階級的労働運動を職場からのランク&ファイル(現場労働者)の決起で組織して闘う、全世界の労働者の総結集へと発展する情勢を切り開いた。
 世界大恐慌のもとで、アメリカ帝国主義の崩壊がドラスチックに進行している。その足元で、それも階級闘争の激戦の地であるサンフランシスコとサンディエゴで、動労千葉、韓国民主労総ソウル地域本部、ILWUローカル10とローカル34が中心に立って、大恐慌に立ち向かう労働運動の再建のために論議したことは、大きな意義を有している。
 このサンフランシスコ国際会議で、動労千葉が提案した決議が満場一致で採択された。その決議は、結語で「日本の11月労働者集会を重要な労働者階級の国際的な共同行動の日として支持し、闘いへの結集を各国で呼びかけることを決議する」と訴えている。動労千葉が新自由主義攻撃と真っ向から激突して闘い、団結を守り抜いて勝利し続けてきたことが、体制内指導部の裏切りと闘い、新自由主義の打倒を希求する全世界の労働者を獲得しようとしているのだ。大恐慌下で、国境を越えたプロレタリアートの団結は、新たな労働者インターナショナルへと本格的に動き出している。

 (4) 7月テーゼの下で全戦線での路線的確立かちとる

 第四に、階級的労働運動路線と7月テーゼのもとで、全戦線での闘いが路線的に確立され、11月1万人結集の重要な一翼を形成しつつあることを確認したい。
 道州制攻撃の本格化のもとで、闘う全戦線が革命の生死をかけた決戦を迎えている。とりわけ三里塚現地では、市東孝雄さんの農地取り上げ攻撃との激突が重大な決戦局面に突入した。これに対し、市東さんの不屈の決起と反対同盟の呼びかけに応えて、職場で資本と闘う青年労働者や法大闘争を闘う学生が、新たに三里塚現地への結集を続々と開始した。3・29闘争、7・5緊急闘争を始め、労農学の連帯と団結の力で敵の攻撃を真正面から打ち返し、「空港絶対反対」「農地死守・実力闘争」の原則を断固として貫き発展させる闘いが始まった。
 関西新空港闘争も、地元泉州住民と労働者の決起を軸に、道州制粉砕・橋下打倒の闘いとして7・19を起点に新たな高揚を開始した。
 09年の5・15沖縄闘争は、沖縄闘争の歴史的飛躍を画する闘いとしてかちとられた。米軍再編と道州制攻撃は完全に一体であり、大恐慌と戦争への突入は沖縄にますます最大の矛盾と犠牲を集中する。これを打ち破るのは、沖縄を真に「革命の火薬庫」としていく闘いにあり、その核心は沖縄における闘う労働運動の登場にある。その決定的な第一歩が、本土と沖縄の分断をぶち破る青年労働者の団結した決起を先頭にして始まった。
 さらに、改憲・戦争攻撃の重要な要である裁判員制度の導入に反対し、弁護士戦線を先頭とする闘いが激しく闘い抜かれてきた。「裁判員制度はいらない!大運動」は昨秋以来、連続的闘争に立ち上がり、今や「裁判員制度の廃止へ」を真っ向から掲げた全国的大運動としてますます継続・発展している。
 弁護士戦線は、「裁判員制度絶対反対」を貫いて闘い、さらに新自由主義攻撃と司法改革を一体のものとしてとらえて、動労千葉を始めとした労働組合との意識的結合を闘いとってきたことが、日帝権力機構を吹き飛ばすほどの情勢をつくり出している。法大弾圧弾劾に空前の規模の弁護士が結集し、法大学生運動の熱い息吹きとともに進んでいる。
 09年前半の特筆すべき闘いとして、星野闘争の前進がある。全国労組交流センター総会の決議を出発点に、闘う労働組合が、獄中34年の星野文昭同志奪還運動の中心に座る闘いがついに本格的に始まった。星野再審連絡会議の6月全国総会は、「労働者階級解放闘争の力こそが再審・釈放をかちとる力」「権力との闘いをあいまいにするな」という星野同志のメッセージを共同綱領として確認し、これに敵対する塩川一派らとの決着をつけ、星野同志奪還の路線を鮮明に打ち立てた。
 日帝の労働者階級分断攻撃である入管体制を粉砕し、民族・国籍・国境を越えた階級的団結を打ち固める闘いは、昨年に続き一層決定的な飛躍をかちとった。動労千葉労働運動との結合のもとで、改悪入管法粉砕の闘いが打ち抜かれ、在日・滞日外国人労働者の闘う結集軸がつくり出された。戦後革命期をものりこえる共同闘争と単一党建設へ向けての展望が大きく切り開かれてきた。
 西郡住宅強制執行粉砕闘争の爆発 は、道州制・民営化攻撃粉砕の突破口を開くと同時に、部落解放闘争の新たな、真に革命的で自己解放的な前進を闘いとるものとなった。さらに、婦人民主クラブ全国協を先頭とした3・8国際婦人デーの闘い、障害者解放闘争、反軍闘争など諸戦線の路線的確立の闘いが、地区党建設と一体となって飛躍的に進んだ。
 こうした闘いこそ、塩川一派を打倒して獲得した階級的労働運動路線と7月テーゼの地平そのものである。全戦線が11月へと打って出る橋頭保がここに打ち立てられている。

 Ⅱ 階級的団結論と絶対反対論で闘って切り開いた実践的地平

 09年前半、革共同は、本紙春季特別号と中央労働者組織委員会・全国会議において、大恐慌をプロレタリア革命に転化するための焦眉(しょうび)の課題を明確にし、路線の鮮明な確立をかちとった。この根幹にあるのは、革命的情勢の切迫下における労働組合論の革命論的な確立である。そして、階級的団結論と絶対反対論の実践的地平をもって、国鉄闘争を軸とした4大産別決戦を革命戦略として確立した。
 09年前半の地平を踏まえつつ、絶対反対論を階級的団結論のもとで猛然と実践する闘いを、党と階級の真価をかけて本格的、全面的かつ非妥協的に推進することが求められている。その場合、自らの存在がいまだ小さな「点」でしかないとしても、この「点」こそが実際には決定的な存在であり巨大な可能性をもっていることを、マルクス主義者として確信することである。
 絶対反対論とは、大恐慌時代において、資本家階級と労働者階級との絶対的非和解性を明確にして階級闘争を闘うことであり、そこに妥協など一切存在しない。そして路線が明確になれば、実践方針は自在に展開できる。

 日和見主義との完全な決別が勝利を開く

 重要なことは、1917年ロシア革命の勝利を導いたレーニンの「日和見主義との完全な決別」に学ぶことである。レーニンは、17年革命の前夜に『帝国主義論』で、労働運動における日和見主義・社会排外主義の潮流が帝国主義固有の寄生性という経済的・社会的基礎と結びついていることを全面的に暴露し、これとの非妥協的な対決=完全な決別をプロレタリア革命の絶対的・死活的課題として明確にした。それは、労働者階級を地獄の道に引き込んでいるカウツキー主義に対する徹底的な党派闘争として展開された。
 「帝国主義との闘争は、それが日和見主義に対する闘争と不可分に結びついていないならば、一つの空疎で虚偽な空文句にすぎない」(『帝国主義論』)。ここにレーニン主義革命論の重要な核心がある。
 全世界的革命情勢のもとで、万国のプロレタリアートが普遍的に直面している大テーマは、オバマを始め帝国主義国首脳のことごとくが、労働組合のナショナルセンターやその指導部を地獄の道に引き入れ、大失業と戦争の先兵として組織している現実を、階級的潮流の力で打ち破ることができるか否かにある。かつて、スターリン主義が「ルーズベルト支持」をもって1930年代階級闘争の世界革命への発展を裏切った歴史を打ち破り、今度こそ革命勝利の大道を開くことである。
 特に日本階級闘争の現局面に勝ち抜くことが決定的だ。連合中央はもとより、日本共産党スターリン主義・革同、民同や社会主義協会派、JR総連・カクマルから4者4団体派、塩川一派らに至る、プロレタリア革命に恐怖するあらゆる諸党派の敵対を徹底的に踏みしだき、打倒して、2千万青年労働者—6千万労働者の階級的憤激を解き放つ時が来た。
 体制内労働運動からの完全な決別は必ずや、労働者階級の根底からの自己解放的決起を生み出すのだ。あらゆる形のブルジョア的、小ブルジョア的なイデオロギーと徹底的に闘い、粉砕し尽くす中でこそ、プロレタリアートの階級的力は真に解き放たれていく。
 したがって、この党派闘争の貫徹は同時に、マルクス主義の原点に徹底的に立脚して闘うことである。また「生きたマルクス主義」を現実の労働組合運動の中で実践し続けてきた動労千葉労働運動の意義を明らかにし、そこに学んで闘うことである。
 動労千葉の闘いはまさに、階級的団結の一点にかけて絶対反対を貫くことの圧倒的な勝利性を満天下に突き出している。そしてついに青年労働者を組織し、青年部結成に向かおうとしている。その闘いは今や、苦悩する世界のプロレタリアートと階級的労働組合の司令塔として、国際的な影響力と求心力を獲得しつつある。
 この対極にいるのが塩川一派だ。塩川一派が、マルクス主義と階級的労働運動路線に反対して革共同から脱落・逃亡してから、すでに1年半以上がたつ。彼らは権力との関係では革共同憎し、動労千葉憎しで反革命的なスパイ集団と化す一方、運動的には階級性・党派性・路線性をますます解体し、社民党以下の体制内集団、市民主義集団へと変質・純化していっている。

 小ブル反革命の立場に転落した塩川一派

 特にこの間は、三里塚闘争や関西新空港闘争や星野再審闘争の変質と解体を狙ってうごめき、大衆的運動的に弾劾・粉砕されて、破産を深めている。しかし三里塚闘争の変質と分裂を狙う彼らの卑劣で反革命的な策動は断じて許しがたい。絶対に粉砕あるのみだ。
 さらに社会文化会館での「6・14集会」がさらけ出したように、「広範な統一戦線」の名のもとに民主党や社民党を支持すると同時に、特に国鉄1047名解雇撤回闘争を解体する4者4団体派の先兵となって、国鉄決戦と動労千葉に敵対を深めている。塩川一派は、革共同から脱落・逃亡して以降、まさにレーニンが批判してやまなかった「プロレタリア革命の背教者」=カウツキーと同じ社会排外主義への転落を極めているのだ。
 その上で今ひとつ決定的なことは、反マルクス主義・反階級的労働運動路線の地点からもっと転落して、塩川一派がついに行き着いたのが〈小ブルジョア的反革命>のイデオロギーと立場だということだ。その決定的証拠が塩川通信「未来」第30号(4月7日付)である。ここで彼らは中野洋著・新版『甦る労働組合』への批判と銘打った「大論文」を掲載し、「労働者は社会の主人公である」「労働者こそが社会を動かしている」というマルクス主義の核心問題の提起に、「思い上がりもいいところだ」などと敵意をむき出しにして、次のようにうそぶいている。
 「中野氏には農民や漁民の姿はその眼中にはない」「ここに浮かび上がるのは、農村や漁村の苦境の上にあぐらをかく尊大な都市住民の姿ではなかろうか」
 いったい何ということか。動労千葉とその前委員長である中野顧問こそが労農連帯の旗を掲げ、一貫して三里塚闘争を闘ってきたのだ。旧社会党・総評などすべての勢力が三里塚から撤退した中で、動労千葉だけが労働組合として三里塚に残り、反対同盟との血盟を守り、「車の両輪」として闘ってきたのではなかったか。解雇や処分をかけてジェット燃料輸送阻止闘争を貫徹したのは誰なのか。塩川一派はその事実を知りながら、中野顧問と動労千葉への敵意を露骨に表明しているのだ。
 塩川一派はここで、あたかも農民や漁民の立場に立っているふりをして、彼らと労働者階級を分断して、動労千葉と対立させようとしている。塩川一派の中にある小ブルジョア的な労働者階級への憎悪をむき出しにして、そのもとに農民を組織することを狙っている。それは闘う農民をも限りなく侮辱し、踏みにじるものだ。
 これはもはや反マルクス主義を超えて小ブル反革命そのものだ。ここから、2・26事件を引き起こした戦前の農本主義的反革命への転落まではあと一歩である。
 動労千葉労働運動に敵対し、階級的労働運動路線に反対して革共同から脱落・逃亡した塩川一派の変質と転落は、ついにここまで行き着いた。今こそ塩川一派をあらゆる大衆運動・階級闘争の場から追放し打倒しよう。

 Ⅲ 大恐慌-戦争・大失業と対決しプロレタリア世界革命勝利へ

 (1) 29年−30年代をも超える後がない歴史的な大恐慌

 世界大恐慌は、現在、その転落局面の2合目とか3合目の段階にある。これから「2番底」や「3番底」を経過して、さらに本格的に激化し深まっていくのだ。
 日米の政府や帝国主義ブルジョアジーは、政治的な思惑と願望から早々と「底打ち」や「回復の兆し」なるものを宣言している。だがその舌の根も乾かぬうちにネタ切れ、ガス欠状態である。米金融大手6社の4〜6月期決算の「黒字化」も、露骨な粉飾決算、インチキな「健全性審査」(ストレステスト)と社債発行、大規模な資産売却の利益といった特殊要因で、業績が人為的にかさ上げされたものに過ぎない。すでに政府管理下にある最大手のシティグループを始め、7〜9月期以降の赤字再転落とその長期化はまったく不可避となっている。
 何よりも米帝経済自体、大恐慌爆発の震源である住宅バブルの崩壊、住宅価格下落に歯止めがかかっていない。サブプライムローンだけでなく、より「信用度」が高いとされるプライムローンにも、焦げ付きと債務不履行が拡大している。雇用情勢悪化−失業率の急上昇の中で、クレジットカードのローン返済も貸し倒れが増加している。オフィスビルなど商業用不動産の証券化商品も急速に傷み始めた。このためリーマン・ショックと同時にその大半が破綻し、吸収合併や「国有化」や業態変更で生き延びた米巨大金融機関の不良債権や貸倒引当金は、この間2〜3倍に膨れ上がっている。住宅価格の下落はピークの半分までいくと言われるが、現在の下落率は約30%だ。シティを始め、リーマンの破綻のような事態が今後も起こるということだ。
 実際、すでに米商業金融大手CITグループ(ノンバンク)が破綻の危機にあり、もし倒産すれば米自動車ビッグ3のGMに次ぐ米史上5番目の大型破綻となる。また今年前半に経営破綻した米国内の銀行は64行に上り、大恐慌の裾野の深刻さをも示している。
 現在進行中の大恐慌は、1929年〜30年代の世界大恐慌を超える、もはや後のない大恐慌だ。07年8月のパリバ・ショックを発火点として現実化した世界金融大恐慌は、08年3月のベアー・スターンズの破綻を経てさらに激化し、08年9・15のリーマン・ショックによる米大手金融機関の一挙的な総破産へと発展した。これ以降、世界的な信用収縮のもとで金融大恐慌と実体経済の急落がスパイラル的に進行する段階に突入し、08年12月から09年1〜3月を「1番底」として、5〜6月には米ビッグ3体制の崩壊、GMとクライスラーの破綻=「国有化」という歴史的事態にまで立ち至った。

 ドル暴落とインフレの爆発も不可避に

 これに対して米欧日の帝国主義が行ったことは何か。一方で労働者階級に対する無慈悲なリストラ・大量解雇の攻撃であり、他方では米帝の7000億㌦の金融安定化策、7870億㌦の景気対策に象徴される公的資金(税金)の大量投入と、FRB(米連邦準備制度理事会)など中央銀行による国債購入や社債・CP(コマーシャルペーパー)の買い取りという「異例の政策」の連発である。だがこれは大恐慌を押し止めるものではなく、失業率を急上昇させ、個人消費の減退や、各種ローンの焦げ付きを急増させると同時に、かつて経験したことがない天文学的な財政赤字を生み出している。
 特に米帝の09年度の財政赤字は総額1兆8000億㌦を超える見通しで、債務残高はすでに11・5兆㌦(約1070兆円)に達する。米議会の調査では今後10年間の財政赤字は10兆㌦に上り、これは結局、FRBがどんどんドル紙幣を印刷するしかなく、その結果、一方で長期金利の上昇と米国債の急落、ドルの下落・暴落が、他方ではとてつもない超インフレが現実化していくのだ。
 現在、米国債の最大の保有国は外貨準備が2兆㌦を超え、その65%を米国債で運用する中国だ(第2位は日本)。中国が米国債の生殺与奪の権を握っている。しかもこの中国やロシア、インド、ブラジルなどの新興国は、米国債とドルの暴落に備えて、1年以内に償還される短期債の割合を急速に高め、さらにIMF(国際通貨基金)の発行する特別引き出し権(SDR)建て債券の購入も開始しているのである。

 過剰資本・過剰生産力の問題の深刻さ

 今日の世界大恐慌の根底には、74〜75年恐慌以来の、より深刻化した過剰資本・過剰生産力の問題が横たわっている。それが住宅バブルの崩壊によって金融大恐慌としてまず爆発し、さらに需要と供給の落差の問題が、リーマンの破綻以降、実体経済の直角的な急落となって噴出したのだ。この需給ギャップは、米自動車産業の場合、新車販売台数がピークの年間1740万台(00年)から、今や1000万台を割る激しさだ。全世界では自動車の過剰生産能力は実に40%に達する。
 米欧日の膨大な財政投入で、若干のリバウンドは起こっている。だが新自由主義とバブル経済の継続によって生み出したこの巨大な過剰資本・過剰生産力を、恐慌対策で短期間で解消することなど到底不可能だ。GMを始めとして米自動車産業は、特に小型車生産でトヨタなどに敗北した。しかし保護主義政策でトヨタを追い出しても、フォードの方が当面はよく売れるため、GMの再建など大変である。それだけでなくトヨタ自身が、世界的な過剰生産能力に直撃されて、今や5000億円とか7000億円という営業赤字に転落している。
 74〜75年恐慌は、1930年代以来の国家独占資本主義政策と帝国主義の戦後発展の破綻として爆発した。国独資政策は、その階級的基礎に労働組合・労働運動を体制内的に抱え込む構造をもっていた。労働組合・労働運動に一定の権利と労働条件を与えて、ニューディール的な大恐慌対策と戦後発展の原動力としたのが国独資政策だ。しかしそれが74〜75年恐慌で完全に行き詰まったのだ。 
 74〜75年恐慌で特徴的なことは、帝国主義国の人口一人当たりの鉄鋼消費量と、資本の利潤率と、対外交易条件がピークを越え、以後は実体経済への投資だけではもうからなくなったことだ。ここで最末期帝国主義の最後の延命策として、新国家主義(=戦争)と一体の新自由主義が登場する。
 新自由主義は第一に、労働者階級への搾取と収奪を極限的に強め、民営化・労組破壊や非正規雇用化を徹底的に推進した。第二に、途上国・新興国への侵略と販路拡大に突き進み、ソ連スターリン主義の崩壊以降は、東欧や「改革開放」路線下の中国の低賃金労働力を徹底的に搾取していった。第三に、市場原理主義なるものを叫んで全世界で資源バブル・金融バブルを次々に発生させ、実体経済の規模を4〜7倍も上回るバブル経済をはびこらせた。その帰結が、米ITバブル−住宅バブルとその破綻であり、サブプライム危機を引き金とする金融大恐慌の爆発だった。

 ユーロ圏と中国スターリン主義の危機

 世界大恐慌の最大の震源は米帝だ。しかしEUとヨーロッパの危機は、むしろそれ以上に深刻だ。住宅・資産バブルで「成長」してきたイギリスやスペイン、EU域内への輸出が経済を牽引(けんいん)してきたドイツ、帝国主義国からの潤沢な投資マネーで「急成長」した中・東欧。この全体構造が今や崩壊し、信用収縮と実体経済の悪化の連鎖や失業率上昇が止まらない。ユーロ圏最大の経済大国・ドイツの1〜3月期のGDPは年率14%超のマイナスで、ユーロ圏の製造業の生産能力過剰も深刻だ(設備稼働率は70%)。スペインの住宅価格の下落などは、いまだに底が見えない。
 成長率8%を維持しなければ国内支配が危機に陥る残存スターリン主義・中国は、1〜3月期6・1%増、4〜6月期7・9%増だった。しかしそれは、4兆元(約56兆円)もの景気対策による公共投資・設備投資と、大規模な金融緩和=通過供給量の伸びが押し上げたものであり、逆に設備過剰やインフレの危機を深刻化させている。しかも外需(輸出)は急減し、個人消費も低迷している。中国の個人消費は米帝の9分の1でしかなく、米中経済のデカップリング(非連動)論への「期待」など基本的に問題にもならない。
 こうした中で決定的なことは、ウイグル自治区での大規模暴動が衝撃的に突き出したように、中国スターリン主義の民族抑圧と労働者階級や農民への搾取・収奪に対する反乱が、今や中国の体制崩壊的危機へと転化する情勢が成熟しつつあるということである。

 (2) 大失業と戦争−オバマは歴史的な〈戦争政権〉だ

 世界大恐慌は、帝国主義が帝国主義であり、それがプロレタリア世界革命によって打倒されない限りは、大失業と戦争(帝国主義的侵略戦争−世界戦争)に行き着く。
 すでに歴史的な大失業時代に突入した。米経済は09年前半の6カ月間で338万人の雇用が失われ、失業率は10%寸前に迫った。しかもこの数字には就職をあきらめた人やパートで我慢している人などは含まれない。すでに失業者総数は1930年代に匹敵する1500万人に達する。ユーロ圏も5月の失業率は9・5%(スペインなどは18%)に上昇、失業者総数は米帝と同じく1500万人だ。中国も1〜6月期の都市部の登録失業率が4・3%、農民工など未登録の失業者を含めれば実際は9・4%のレベルである。そして日本は5月の完全失業率が5・2%、有効求人倍率も0・44倍と過去最悪を更新した。大恐慌との闘いは何よりも大失業との闘いだ。
 さらに大恐慌は世界経済の激しい収縮と分裂・ブロック化を引き起こす。それは保護主義と帝国主義間・大国間の争闘戦を激化させ、帝国主義相互の生き残りをかけた侵略戦争・世界戦争への衝動が極限的に高まっていく。この点で重大なことは、オバマ政権があらゆる幻想とは逆に、大恐慌と米帝の基軸国としての決定的没落のただ中で登場した歴史的な〈戦争政権>であるということだ。オバマ民主党政権は今やアフガニスタン侵略戦争に全力を挙げ、北朝鮮やイランへの侵略戦争発動をも狙っている。
 その上で、旧ブッシュ共和党政権の凶暴だが独善的な「単独行動主義」はイラクで惨めに敗北し、すでに破産した。ブッシュのやり方では米帝は世界戦争はできない。ここで登場したのがオバマだ。米帝の歴史的な大戦争は、第2次大戦もベトナム戦争も民主党政権下で強行された。オバマが「世界規模の課題に一国で対処できる国はない」と「国際協調」を叫ぶのは、保護主義と争闘戦を激化させつつ他の帝国主義や大国を最大限動員し、「世界規模」の戦争をやるためだ。圧倒的な核兵器の独占を宣言し、「核不拡散」と「核によるテロ」の防止、「核の闇市場の破壊」を叫ぶ米帝オバマがやろうとしていることは、大恐慌下での世界戦争・核戦争である。
 こうした世界大恐慌の底なしの深まりと、米帝オバマを先頭とした大失業と世界戦争の攻撃は、全世界的な革命情勢をいよいよ成熟させる。韓国・民主労総−金属労組双龍(サンヨン)自動車支部のような壮絶な実力決起の闘いが、全世界で不可避的に激化していく。「大恐慌を世界革命へ」の階級的原則的な闘いの発展こそ、労働者の進むべき道だ。

 「最弱の環」=日帝と自民党支配の崩壊

 国際帝国主義の「最弱の環」である日帝。そのリーマン・ショック以降の経済的落ち込みは、金融大恐慌の震源である米欧を超えている。自動車と電機・IT製品を中心とする輸出主導型の資本蓄積構造が、大恐慌で一気に崩壊したからだ。鉱工業生産指数は今や昨秋の7〜8割の水準に過ぎない。しかも情勢の進展は、今秋以降の「2番底」リスクをも不可避としている。
 この大恐慌に激しく直撃された日帝は、一方で減産や工場閉鎖を進めると同時に、「派遣切り」に象徴されるかつてない大量解雇と賃下げの攻撃を激化させてきた。失業率は今後、5%台後半から6%台へと上昇する。しかも09年度の経済財政白書は、1〜3月期の「企業内失業者」が最大607万人(製造業で369万人)に拡大したと異例の報告をした。
 すでに年収300万円未満の労働者が07年時点で全体の過半数を超えている。貧困・大失業との闘い、「生きさせろ!」の叫びは、労働者階級のいよいよ死活的課題だ。
 この情勢下での衝撃的事態は、7月都議選での自民党の惨敗だ。これは自民党支配の歴史的崩壊であり、戦後の議会を通じた階級支配の決定的終焉(しゅうえん)である。追い詰められた麻生が破れかぶれで強行した衆院解散・総選挙で、自民党と公明党が3分の2の議席を確保することなど絶望的だ。仮に政権交代による「民主党政権」がまたたく間に崩壊したとしても、自民党の再浮上などありえない。その議会制的支配は最後的に終わったのである。
 この情勢の中から、一方で前空幕長の田母神のような極右的ファシスト的勢力が反革命的エネルギーをもって台頭し、労働者階級の粉砕と強権的な執行権力の形成を狙って突出してきている。他方で日帝は、大恐慌と絶望的な財政破綻の中で、日本経団連・御手洗や大阪府知事・橋下を先頭に、道州制・民営化と改憲・戦争国家化に延命の道を求めている。4大産別をめぐる労働者階級との一大決戦に突入した。
 日帝権力・資本や極右的ファシスト的勢力との内乱的革命的な対決は、まさに望むところだ。今こそ4大産別決戦と道州制・民営化粉砕決戦で革命勝利を開くために闘おう。

 「資本主義の枠内」論にしがみつく日共

 日本共産党が今日、帝国主義の頭目・オバマを賛美し、オバマと融合することは、30年代のスターリン主義による「ルーズベルト支持」と同じ、否それ以上の大罪である。
 そもそも世界大恐慌の情勢は、日本共産党の綱領的破産を容赦なく突きつけるものである。資本主義の永遠の発展を前提に「資本主義の枠内での民主的改革」や「ルールある経済社会」を唱えてきた彼らは、資本主義の終わりを前にして本質的に破産宣告されているのである。04年の綱領改定で「労働者階級の解放」という概念を最後的に一掃し、階級的立場を放棄した日共は、資本主義の救済と労働者階級に対する敵対の本性をますますあらわにしているのだ。
 日共は、大恐慌の現実も、それが帝国主義戦争に直結していることも見据えることができず、逆に世界が平和の方向に向かって進んでいるかのようなデマゴギッシュな議論を重ね、労働者人民を帝国主義翼賛に導こうとしている。核独占と核拡散阻止の戦争宣言そのものであるオバマ演説を絶賛し、互いにたたえ合う書簡を交換したことは、日共がスターリン主義反革命として、大恐慌と戦争の時代に、プロレタリア革命に敵対し、体制を擁護して自らの延命を図る道に踏み込んだということである。
 彼らは口先では「資本主義の限界」にペテン的に言及するが、社会主義・共産主義をはるか遠い未来の話にし、現実には「大企業は敵視しない」と階級融和を説き、「アメリカは敵ではない」と米帝オバマを支持する。「資本主義の枠」=体制を擁護することを最大の党派性にしているのである。
 それは30年代以上の大恐慌と戦争の時代に、完全に戦争翼賛勢力として生き延びようとするものであり、とんでもない反革命である。
 そこから、今日の日帝の道州制・民営化攻撃に階級的に反撃する闘いに敵対し、4者4団体路線の中心的役割を担って国鉄1047名闘争の解体を策動し、現代の徴兵制である裁判員制度の旗振り役をも進んでやるという裏切りが出てくる。プロレタリア革命と階級的労働運動への真っ向からの敵対者として、日共を断罪し、打倒しよう。

 Ⅳ 1047名解雇撤回・農地死守 11月1万人決起を闘いとろう

 (1) マルクス主義で武装して労働組合を甦らせよう!

 今や、未曽有の世界大恐慌をプロレタリア世界革命に転化する歴史の扉が大きく開かれている。20世紀では果たせなかったこの世界革命・日本革命の事業を、21世紀において、今度こそ一刻も早く達成する時が来た。その革命的突破口こそ、2009年11月労働者集会の1万人決起をなんとしても実現することである。
 大恐慌のもと、資本主義・帝国主義はその生命を終えながら、延命へのあがきをなおも労働者階級人民への搾取と抑圧、大失業と戦争に求めている。労働者階級が生きるためには、崩壊しながら自ら命脈を断とうとはしない資本主義・帝国主義と、この資本主義を擁護する一切の体制内勢力を実際に自分たちの力で打ち倒すことが必要である。プロレタリア自己解放闘争を極限的に爆発させ、ブルジョア的私的所有を廃止し、生産手段を奪還し、新社会を建設することである。
 こうした歴史的使命を自覚した労働者が、階級的怒りと戦闘的意志に燃え立って、11月労働者集会において青年労働者を先頭に1万規模で結集をかちとるならば、その力はすべての階級的力関係と階級情勢を決定的に激変させる。1万の階級的団結は無限に発展し、巨万の労働者階級が革命への進軍を開始するのだ。

 職場生産点から青年労働者を組織しよう

 11月労働者集会は、労働組合をめぐる一個の階級決戦である。未曽有の規模で具体化してくる革命的情勢をプロレタリア革命に転化する道は、労働者階級の怒りと闘いを基礎に、労働者階級の基礎的団結形態である労働組合を階級的に甦らせていくことにある。
 大恐慌は、大失業と戦争を決定的に激化させる。その中にあっては、崩壊する資本を救済し、労働者の決起を抑圧するスターリン主義や社会民主主義者やファシストなどのあらゆる体制内勢力から、労働組合を階級的に奪還・獲得・再生していく攻防に、プロレタリア革命の成否がかかっていると言って過言ではない。この労働組合をめぐる党派闘争と党建設の死闘を抜きにして、プロレタリア革命をかちとる力を培うことはできない。労働組合は、プロレタリア独裁を実現するための不可欠な「共産主義の学校」である。
 したがって、11月労働者集会1万人結集の組織化の一切の土台は職場生産点での攻防にある。職場生産点に必死にくらいつき、職場の怒りを階級的団結に組織化し、労働組合を不屈に甦らせることに1万人結集の道がある。
 11月1万人結集に向け、労働組合をめぐる党派闘争と職場生産点からの総決起を、とりわけ青年労働者が中軸となってかちとらなければならない。資本の攻撃も体制内勢力の反動も、青年労働者に集中している。青年労働者が労働組合という戦場においてマルクス主義で武装し、絶対反対論と階級的団結論で職場生産点での組織化をやりぬくことによってこそ、11月1万人決起は必ず可能となるのである。そのための階級的指導部の建設、マルクス主義青年労働者同盟1000人の建設こそ、一切の鍵を握っている。

 (2) 1047名闘争・国際連帯と法大決戦の大爆発を

 職場生産点を土台にした11月1万人結集運動の実践的な戦略的武器はどこにあるのか。それは、4大産別決戦の基軸をなす国鉄1047名闘争と、日韓米3カ国の国際連帯の闘いである。
 国鉄1047名闘争と国際連帯の発展こそ、日帝権力が最も恐れる闘いである。なぜならこの二つの闘いこそ、動労千葉労働運動が切り開いてきた最も偉大な闘いであり、またこの数年間の11月集会の前進をつくり出してきた双璧(そうへき)をなす闘いだからである。そして、戦争と民営化をふりかざした新自由主義が破産し、資本主義が崩壊する時代に、これからさらに革命的に発展していく闘いである。
 国鉄1047名闘争では、「解雇撤回」を降ろすという、最後の反動的制動であった4者4団体路線が完全に破産した。解雇撤回、民営化絶対反対をどんなに長期であろうが不屈に闘い抜くことのみが、1047名闘争の勝利の道であることが全労働者の前に明らかになったのだ。1047名闘争は、22年間の不屈の闘いの地平を守り、大恐慌下で拡大する大量解雇攻撃と闘うプロレタリアートの断固たる行動と指針を示す闘いとして、これからますます発展していくのである。
 国労5・27臨大闘争への暴処法弾圧は、革命派が国家権力を揺るがし、1047名闘争の主流派として躍り出ようとすることに恐怖した日帝権力による襲撃であった。5・27裁判は、1047名闘争をめぐって日帝国家権力との非和解的対決を貫くのか、屈服・翼賛する側に転落するのかという4者4団体派との分岐を始め、全戦線に階級的な分岐を引き起こしている。この分岐の中から日本労働運動の最も戦闘的・階級的な絶対反対派を生み出し、7被告のような輝かしいオルガナイザーを登場させている。

 労働者階級は国際的に単一の階級である

 労働者階級は、賃金鉄鎖によって縛られた階級であるが、同時に、資本の労働者支配を打ち破る階級的存在、世界史的存在である。労働者階級はまた国際的に単一の階級である。労働者階級のこの階級的本質ゆえに、プロレタリア自己解放闘争は、職場生産点での資本との非和解的激突を一切の土台にするとともに、地域や産別を越え、国境をも越えて、国際連帯闘争へと本質的にも必然的にも発展していく。
 まさに労働者階級は本質的に国際的階級であり、したがって職場生産点の闘いが真に階級的、原則的、戦闘的であるならば、その中にすでに国際連帯闘争が一体となって脈打っているのである。すべての職場生産点の闘いは全世界につながっている。このことを動労千葉の闘いは示している。
 労働者階級は、自国の資本・権力と闘うことを基礎として、自らが国際的存在であることを自覚し国際的団結を希求した時、めざましい飛躍と変革を一挙に大量につくり出し、その階級的団結の力を巨大に発展させることができるのである。この国際的団結の中にこそ、プロレタリア世界革命の最も生き生きとした現実性が宿っている。
 また、この国際的団結が、闘う労働組合のランク&ファイルの結集であることに、根源的発展の可能性がある。そしてこの核心には、国際的に単一の革命的労働者党建設の闘いが貫かれなければならない。
 11月集会の国際連帯の発展の原動力は呼びかけ団体である動労千葉と全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械港合同の3組合の、戦闘的原則的な階級的労働組合としての実践にある。同時に、現在の11月集会での3カ国連帯が、今日の世界において最も戦闘的で階級的な労働組合の結集となっていることを、プロレタリア世界革命への展望にかけて確信しよう。
 特に韓国民主労総のもとで現在闘われているサンヨン自動車の労働者の決死の工場占拠闘争は、まさに1934年のサンフランシスコのビッグストライキの死闘の再来と言える。この闘いとの熱い連帯をかけて、11月集会に向け、体制内勢力と対決し、職場生産点の死闘に勝ち抜こうではないか。

 6・14−15労学共闘の発展で8同志奪還へ

 6・14—15闘争で実現した労学共闘は、11月1万人決起を爆発的に実現していく根源的力となる。動労千葉労働運動が切り開いた地平が大学解放闘争と結びつき、09年11月労働者集会の様相を一変させる。何よりも、法大—全国大学での「闘えば勝てる」という高揚感を横溢(おういつ)させて、さらに歴史を塗り替えて進もう。法大解放闘争3年余の激闘が打ち立てた資本・権力との絶対非和解を貫く不滅の階級的団結を土台にして、新自由主義大学—教育の民営化を打倒し尽くそう。
 「法大当局を破綻に追い込んだわれわれの勝利性を確認するとともに、国家権力そのものと生死をかけた世紀の一戦に打って出よう」(法大文化連盟副委員長・恩田亮君)と、獄中8同志は法大解放闘争の勝利性と革命の現実性を日々照らし出している。「全国声明運動」を爆発的に発展させ、8同志を直ちに奪還しよう。全国の学生は、9月全学連大会を打ち抜き、11月1万人結集の先頭に立とう。

 (3) 43年の闘いの原則を貫き三里塚闘争の大発展開け

 11月労働者集会をかちとるためにも、今日の三里塚闘争が本年後半から2010年にかけて重大な決戦局面を迎えていることを、徹底的に確認しなければならない。
 三里塚闘争は、43年におよぶ不屈の闘いの地平の上に、さらに新たな一大激突の渦中に突入した。革命的情勢の急接近と階級支配の全面崩壊の危機におびえる日帝は、国鉄1047名闘争解体の攻撃や法大闘争への大弾圧と並んで、全人民の反戦・反権力の砦(とりで)である三里塚闘争の解体に自らの死活をかけている。その核心は、反対同盟が43年にわたって貫いてきた「空港絶対反対、農地死守・実力闘争、一切の話し合い拒否」の原則と、労農連帯の地平をあらゆる手段で破壊しようとする点にある。
 市東孝雄さんの農地(耕作権)を農地法で奪おうとする攻撃のもつ、すさまじい暴力性と悪辣(あくらつ)さは、まさにこの日帝の焦りと絶望的凶暴化を示すものである。
 しかも世界大恐慌情勢のもとでの帝国主義の保護主義の台頭は、FTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)の攻撃を激化させ、自動車・電機などの輸出製造業を保護しつつ、農業の切り捨てにますます向かい、同時に労働者と農民を分断していく。また決定的なのは、道州制・民営化攻撃は、教育や医療・福祉とともに、農業と農民に対して最も激しく襲いかかることである。まさに農業・農民つぶしと公務員労働者360万人の首切り攻撃は完全に一体である。そして道州制・民営化が最後に行き着く戦争という最大の階級攻撃は、労働者と農民に等しく襲いかかるのだ。
 労働者階級も農民も、今や生きるためにはともに資本主義・帝国主義を打倒し、プロレタリア革命をかちとる以外にない。そのために労農同盟の一層強固な発展は待ったなしである。三里塚闘争の大発展はまさに、プロレタリア革命の勝利にとって死活的である。
 こうした現在の三里塚闘争の激烈な攻防を前に、こともあろうに日帝の先兵となって、帝国主義権力との絶対非和解を貫いてきた三里塚闘争の原則を破壊し、条件闘争への変質を策動しているのが塩川一派である。国鉄1047名闘争が4者4団体派との激突を不可避としたように、三里塚闘争も、塩川一派という最も悪質な体制内反動との歴史的分岐を迎えている。革共同は、反対同盟との血盟を貫きとおして闘ってきたものとして、塩川一派のこの犯罪的な策動を断じて許さない。徹底的に粉砕し尽くすことを宣言する。
 今や、11月労働者集会と三里塚決戦は完全にひとつながりの階級決戦となった。11月労働者集会への1万人大結集は、10・11三里塚闘争への大結集・大爆発をとおしてこそ実現されると言って過言ではない。
 革共同は、7・19関西新空港反対全国集会で発せられた、三里塚闘争の原則のもとに一致して闘い抜こうという動労千葉の提起を断固として受けとめ、10・11三里塚現地への大結集のために総決起する。

 (4) 道州制・民営化攻撃粉砕は4大産別決戦の正念場だ

 階級決戦の決定的環としての4大産別決戦の意義について確認したい。
 大恐慌のもとで、日本資本主義の生きるか死ぬかの危機に対して、対外侵略戦争と国内階級戦争で突破する以外にないとして仕掛けられたのが道州制・民営化攻撃である。7月25日、大阪府知事・橋下と日本経団連会長・御手洗が軽井沢で対談し、(橋下らの)首長連合と経団連が提携する「道州制でないと生き延びられない」国民運動を宣言した。道州制・民営化推進を総選挙のマニフェストに掲げた自民党、公明党に対して、民主党も道州制導入に転換しつつある。
 道州制国民運動は、日本経団連が言う「第二の臨調・行革」攻撃である。臨調・行革とは、国家財政の破綻を契機とした、「日本が21世紀に生き残るための国家大改造」(自民党82年運動方針)の一大反革命攻撃であった。その中心が国鉄分割・民営化であった。道州制国民運動は、それ以上の攻撃である。自治労、日教組を「財政赤字の元凶」として徹底的にバッシングし、公務員労働者360万人を民営化のもとでいったん全員解雇・選別再雇用にたたき込もうとしているのだ。道州制とは、4大産別の労働運動の絶滅によって初めて成り立つのである。
 こうした道州制攻撃の核心にある民営化攻撃とは、単なる〈官から民へ>の攻撃ではない。世界大恐慌が新自由主義の破綻を突きつける中で、一層むき出しの弱肉強食の市場原理を全社会に貫徹する攻撃である。それは労働者階級全体への首切り攻撃であり、賃下げ、非正規職化攻撃である。そして何よりも全労働者階級への団結破壊であり、労働組合解体・絶滅攻撃である。
 同時に民営化攻撃は、かつての中曽根が「意識革命」と呼号したように、すさまじい反革命イデオロギー攻撃である。それは大恐慌下で、革命への恐怖から一層激しいものとなる。
 また大恐慌は大失業とともに、資本主義・帝国主義がお互いを殺し合い、ぶち壊しながら人類を破滅のふちに追いやる戦争攻撃を不可避とする。その中において民営化攻撃とは、国家主義・排外主義の攻撃そのものでもあるのだ。田母神の反革命運動は、道州制国民運動と完全に一体なのである。
 だがこの大攻撃は、労働者階級の団結と決起によって粉砕できる。そもそも今日の大恐慌は新自由主義の破綻の結果である。それは小泉構造改革の無残な破産の上に、国家財政のすさまじい破綻をもたらしている。この財政破綻の労働者への犠牲の集中が道州制・民営化攻撃だ。だが逆に、国家財政というどうしようもない敵の危機をとらえて、国家機構の「獅子身中の虫」である4大産別の労働者が、「道州制・民営化絶対粉砕」を掲げ、労組絶滅キャンペーンに屈せず、階級的団結にかけて総決起するならば、絶対に粉砕できるのである。
 しかもこの道州制・民営化攻撃の弱点は、これを先頭で推進する輩(やから)そのものにある。それは大阪府知事・橋下やそれに群がる脆弱(ぜいじゃく)なファシスト的分子であり、もはや崩壊のふちにあえぐ自民党・麻生であり、そして連合=自治労、日教組の体制内指導部である。特に連合・体制内指導部を打倒することによって吹っ飛ばすことができるのである。
 重要なのは、道州制攻撃という国鉄分割・民営化型の大攻撃に対して、動労千葉が、すでに全員解雇攻撃をストライキ決起で打ち破り、今日に至るも団結を不屈に守り抜いて勝利し続けてきたことの大きさである。道州制・民営化絶対粉砕、4大産別決戦は、動労千葉が牽引した国鉄分割・民営化決戦と1047名闘争の鉄火の試練をとおして、今や青年労働者を先頭に、この闘いの中からプロレタリア革命の担い手を陸続と生み出していくものとなろうとしている。「戦争・改憲と民営化・労組破壊」絶対粉砕の戦略的総路線を掲げ、国鉄を先頭に自治体、教労、全逓の4大産別決戦をプロレタリア革命戦略としてかちとろう。
 自治体戦線は、橋下との徹底対決を先端に、道州制・民営化粉砕の最前線にある。民営化絶対反対、人事評価・査定給導入拒否、反合理化・安全闘争への怒りの決起が青年労働者を始め職場全体をとらえようとしている。道州制・民営化推進の手先となり果てた自治労・自治労連本部を打倒し、全国で職場権力を奪取しよう。
 教労戦線は、教員免許更新制を粉砕し、公務員360万人首切り粉砕の最先頭に立とう。今や不起立闘争は、教育の民営化・道州制粉砕の最先端の闘いとなった。教育の民営化こそ、愛国主義・国家主義をふりまく戦争攻撃そのものでもある。警察権力を導入してはばからない日教組本部を打倒し、教労から青年労働者を先頭とする11月潮流を大量につくり出そう。
 全逓戦線は、第二の郵政民営化絶対粉砕の決戦に突入している。JPEXの子会社化と強制出向は、まさに民営化の首切り攻撃である。4大産別全体がそうだが、とりわけ郵政には非正規雇用が激増し、雇い止め解雇が激発している。正規・非正規が一体となり、青年労働者の総決起で、連合の最先端で産業報国会化を進めるJP労組本部打倒、民営郵政打倒をかちとろう。
 4大産別決戦において、非正規雇用撤廃の闘いは最重要の課題だ。合同一般労組の戦線は、まさに4大産別決戦と完全に一体である。大失業の嵐が吹き荒れる中、労働者派遣法撤廃・非正規雇用撤廃は、1047名解雇撤回闘争のスローガンであり、今や民営化絶対粉砕の革命のスローガンである。
 道州制・民営化は、むき出しの市場原理による新自由主義攻撃として、医療・福祉の職場に最も激しく襲いかかっている。医療・福祉戦線は、4大産別決戦そのものの先頭に立ち、また4大産別決戦の質をもって職場生産点で闘おう。正規・非正規の分断を打ち破り、日共=医労連本部を打倒しよう。

 全戦線からの総決起で11月1万人実現を

 11月1万人決起は、全戦線の階級的決起によってかちとられる。
 自民党崩壊による階級支配の危機は、戦争・改憲攻撃の激化を引き起こす。改憲攻撃は道州制を始め裁判員制度、海賊対処法、派兵恒久法などに貫かれる。北朝鮮侵略戦争策動の激化のもとで、「攻めの改憲阻止闘争」を全面的に強化することが求められる。
 特に労働者階級が圧倒的に反対している裁判員制度撤廃の闘いで、弁護士戦線を先頭に、階級的労働運動路線を貫き、さらに大攻勢をかけよう。
 星野文昭同志の奪還は、階級的労働運動路線をどこまでも発展させていくことによってかちとられる。塩川一派を打倒・追放した力でこの闘いに勝利しよう。まさに11月1万人決起こそ、星野同志奪還の力である。
 さらに田母神反革命運動の突出的激化に対して、反軍戦線の階級的強化が決定的である。また部落解放戦線、入管戦線、女性解放戦線、障害者解放戦線、被爆者解放戦線など全戦線の、プロレタリア革命戦線としての全面的な飛躍・発展が死活的である。

 Ⅴ 〈綱領草案〉を武器に世界革命に勝利する単一党建設しよう

 世界大恐慌をプロレタリア革命に転化する情勢は、革共同に、革命的労働者党建設の新たな歴史的飛躍を求めている。
 1917年以来の現代革命の勝利と敗北の教訓は、革命的労働者党と労働組合が真に階級的革命的一体性をもって確立されているか否かによって革命の成否が決まる、ということである。「労働組合は、労働者階級の完全な解放という遠大な事業のために、労働者階級の組織化の中心として意識的に行動する」(マルクス)という歴史的使命において、労働組合と革命的労働者党は完全に一体なのである。またマルクスは、国際労働者協会(第一インターナショナル)の創立宣言で、政治権力の獲得が労働者階級の偉大な義務であり、それは同時に労働者階級の独自の党を必要とすると訴えている。
 労働者階級は、プロレタリア革命に勝利するために、階級的団結の基礎的形態である労働組合を組織化するとともに、プロレタリア革命の綱領で武装し、階級闘争の鉄火で鍛えられた、階級的団結の最高形態である革命的労働者党を自己自身の力で創成し、確立していかなければならない。
 09年前半の路線的確立をとおして、われわれは、ついに革共同の綱領草案を発表する地平に到達した。今日の革命的情勢の中で、革共同は、21世紀のプロレタリア革命の綱領草案を、『共産党宣言』の革命的思想を現代に甦らせ、プロレタリアートによる資本制社会の革命的転覆と社会主義・共産主義社会建設の道筋を明らかにするものとして、断固として提起する。
 それは、日本の6000万労働者と300万学生、そして国際プロレタリアートに、プロレタリア世界革命の単一の党の建設を真っ向から訴えるものである。世界大恐慌と新たな革命の時代の真っただ中でマルクス主義・レーニン主義をその本来の姿で復権し、さらに創造的に発展させて、革共同の歴史的宣言として発するものである。
 この綱領草案の発表は、現実の階級的労働運動の前進と国際連帯闘争の発展、何よりもマルクス主義をむさぼり学んで闘ってきた青年労働者・学生の力を基礎にしている。この草案の綱領としての完成は、結成50周年を迎えた革共同が、党としての途上性を最終的にのりこえることを意味している。
 党の綱領を具体的な形で確定し、全世界プロレタリアートの前に提示した瞬間、労働者階級の決起は幾倍ものエネルギーを爆発させて、11月1万人に向けて階級情勢を革命的に一変させることは間違いない。革命への綱領で武装され、鍛錬された、労働者階級に信頼される本格的な労働者党を確立し、11月へと驀進(ばくしん)しよう。

 マル青労同・マル学同1000人建設を!

 大恐慌の深まりは、革命的労働者党を、階級的意識と団結の最高形態として建設することを求める。マルクス主義青年労働者同盟とマルクス主義学生同盟の各1000人建設は、その最も前衛的で革命的な事業である。
 それはすぐれて職場細胞と結びつき職場と地域のあらゆる細胞を包括する地区党建設の闘いである。この地区党建設は同時に、プロレタリア独裁の支柱となる〈党・労働組合・ソビエト>の一体的建設へ向けた闘いである。
 党の階級的団結は、細胞建設・地区党建設を土台として、労働者階級との生きた細胞的交通によってつくられる路線の力によってかちとられる。同時に、労働者階級の階級的規律によって培われた党の革命的組織的規律に基づく細胞活動によって強化される。〈会議、機関紙誌活動、財政闘争>という党建設の三つの柱は、階級的団結をかちとる最大最高の闘いである。
 階級的団結の最高形態である革命的労働者党は、非合法・非公然の党である。大恐慌のもたらす帝国主義・資本主義の治安弾圧と闘い抜き、プロレタリア独裁に勝利するには、本格的な非合法・非公然体制の強化が絶対的死活的課題である。
 11月労働者集会への1万人決起を、プロレタリア世界革命への出撃拠点を築く闘いとして絶対に実現しよう。「組織! 組織! 組織!」の決戦に突入しよう。8月、9月の激闘を闘い、10・11三里塚闘争の大爆発をかちとり、11月大決起へと攻め上ろう。