2009年8月 3日

9・10〜12 全学連大会に総結集を 革共同中央学生組織委員会

週刊『前進』10頁(2402号5面1)(2009/08/03)

9・10〜12 全学連大会に総結集を
 労学共闘の地平を発展させ300万学生はいざ革命へ
 革共同中央学生組織委員会

 全学連第70回定期全国大会まで残り1カ月余りとなった。今次全学連大会は、暴処法弾圧と闘う獄中8同志との団結を固め、3年半の法大闘争の到達地平を鮮明にさせるとともに、世界大恐慌下における労働者・学生の決起の最先頭に全学連運動が立ち、世界革命を闘いとっていく出発点だ。情勢を決し、勝利するのはわれわれだ。資本主義が労働者・学生から未来ばかりか、その命まで奪おうとする時代に、青年・学生の怒りのエネルギーの爆発は帝国主義の打倒とプロレタリア革命にまで上りつめる。われわれはその主人公となる革命的存在だ。全国300万学友へ、全学連大会への結集を訴える。

 帝国主義の崩壊始まる

 全学連大会に向かって訴えたいことは第一に、資本主義の命脈が尽き、世界史的な大激動が始まっているということだ。
 昨秋以来の世界大恐慌の深化の中で、労働者階級の怒りは7月都議選において自民党を直撃した。自民党の崩壊とは、日本帝国主義ブルジョアジーの崩壊そのものだ。これまで戦後の長きにわたって日帝支配階級を支えてきた、あらゆる経済的・政治的・イデオロギー的基盤はすべて吹き飛んだ。今こそ労働者・学生がとって代わろう。
 09年度経済財政白書が「企業内余剰人員は過去最悪の607万人」と発表した。1年前の実に16倍だ。350万人とされる完全失業者に加え、これから「資本の利潤(剰余価値の創出)に寄与しない」とされて、600万の労働者が切り捨てられていく。1000万人の大失業攻撃だ。
 拡大再生産を原理とする資本主義が「ものづくり」をやめ、生産の主人公である労働者が「企業内失業者」と悪罵(あくば)され、首を切られていく。あふれ返る「余剰生産物」と膨大な空き工場、そして食っていけない失業者の群れ——これほどの転倒があるか。帝国主義はこの過剰資本・過剰生産力の矛盾を絶対に解決できない。
 そして、直面する世界大恐慌はまだまだこんなレベルでは終わらない。危機はこれからさらに深刻化する。資本主義数世紀の歴史で蓄積した全矛盾の爆発を、どうして小手先の政策などで解決できようか。
 支配階級は結局、生産の垂直落下とドル基軸通貨体制の崩壊におびえながら、帝国主義間の市場・資源・勢力圏をめぐる激しい争闘戦の圧力の中で、保護主義と侵略戦争にのめり込んでいくしかない。米帝オバマ政権の登場がそれを加速させている。
 しかし重要なことは、「戦争と大失業」への突入が全世界で労働者人民の憤激を呼び起こし、経済危機がただちに政治危機へ転化していることだ。7月都議選情勢はその端緒だ。
 独自の勢力圏も持てなければ、侵略戦争体制も構築できない国際帝国主義の最弱の環=日帝を打倒することが、21世紀プロレタリア革命の突破口だ。帝国主義の打倒か、その救済かの歴史選択が真っ向から問われている。
 そして、「闘えば勝てる」という高揚感が階級に充満している。何よりも、動労千葉労働運動と法大学生運動が屹立(きつりつ)し団結を維持していることが決定的だ。もはや社会の桎梏(しっこく)でしかない資本主義に断を下す総決起集会として、全学連大会をかちとろう。

 法大解放—8同志奪還

 全学連大会に向かって訴えたいことは第二に、法大闘争3年半の総括の核心は、資本・国家権力との絶対非和解を貫く階級的団結をかちとったことにあるということだ。
 一つに、法大闘争は5月暴処法弾圧をもって国家権力との真っ向からの激突となった。暴処法(暴力行為等処罰に関する法律)の本質は団結破壊だ。暴処法に震えあがる体制内勢力が算を乱して闘いから逃亡する中、全学連と文化連盟は獄中同志を先頭に団結を守り抜き、敵の狙いを根本の部分で粉砕した。戦前の日本共産党スターリン主義の敗北の歴史をのりこえる闘いが決定的に開始されたのだ。
 二つに、4・24−6・15闘争が、動労千葉を先頭とする労働者部隊との団結を固め、共通の敵である資本への反撃として打ち抜かれたことだ。
 4・24集会は、卑劣な封鎖をぶち破る1500人の実力決起でもってキャンパスを奪い返す闘いを宣言し、文化連盟を中心軸とする3万法大生の決起の現実性を敵に突きつけた。
 そして、労学共闘による6・14−15闘争への大結集が示したものは、新自由主義への怒りは青年労働者と学生において共通であり、労働者階級の解放がすなわち全人民の解放であり、学生もまた労働者との階級的団結を強化し資本主義を打倒する中に自らと大学の解放もある、という真理だ。ついに日本階級闘争の最先端で動労千葉労働運動と法大学生運動が結合した。ここからいよいよ日本プロレタリア革命に向かっての進撃が始まる。
 三つに、法大闘争は新自由主義攻撃に対して絶対反対の闘いを貫くことで、階級的団結=マルクス主義をキャンパスにおいて復権させた。ここに最も質的な高さがある。それを体現する獄中8同志の存在こそラディカルな「革命の現実性」だ。
 弾圧に対して110人が例外なく完全黙秘・非転向を貫く、法大資本の振りかざす「営業権」と対決する、体制内勢力の鼓吹するあらゆる虚偽のイデオロギーを拒否する、そこで初めて団結が生まれ拡大した。
 「教育の民営化」は大学と教育を一変させた。人間解放の武器であるべき学問が青年・学生を支配し、団結を破壊するものに逆立ちしている。
 新自由主義大学、その最も腐敗した姿である法政大学の中に、何か一つでも「守るべき対象」があるだろうか。徹底的な破壊しかない。ブルジョア大学を破壊し尽くした中から初めて真理は創造される。
 「新自由主義大学は大学を滅ぼし、権威を破壊し、人権を踏みにじる。教育を商品化し、文化の多様性を否定し、人間の自尊心を踏みにじる市場原理主義を、燃やして、壊して、ぶっつぶそうぜ!」(文化連盟副委員長・恩田亮君の6・15集会へのアピール)
 キャンパスを実力で奪い返すとはこういうことだ。この根底性ゆえに、法大闘争は資本主義社会における最も革命的な変革主体である労働者階級と団結し、その革命性ゆえに、全世界で一挙に連帯が広がっているのだ。
 四つに、この法大闘争の思想的立脚点は「反帝国主義・反スターリン主義世界革命戦略」だ。現代世界は、帝国主義が幾たびもその基本矛盾を世界戦争として爆発させながらも、スターリン主義の裏切りをテコに労働者階級の闘いを血の海に沈め、延命し続けてきたという基本構造をなす。
 だからこそ、帝国主義のあらゆる反動的な現れに対して絶対反対の闘いをたたきつけるとともに、労働者の革命性を否定するスターリン主義を実体においてのりこえる革命的な労働者党を全国の職場・キャンパスに建設することによってのみ、労働者階級の社会変革の欲求は帝国主義国家権力を打倒しうる巨大な奔流となる。この革命精神をマル学同中核派法大支部の闘いは貫いてきた。
 五つに、獄中から法大へ、法大から全国大学へ、そして全国の闘いの一切を9月全学連大会へ一点集約しよう。
 法大闘争が打ち立てた階級的団結は革命的激動期に生きる青年・学生の生き方として普遍である。全学連運動の本格的な飛躍、発展期が到来した。8同志の釈放を求める声明運動を決定的な武器とする巨大な大衆運動を巻き起こそう。そして、8同志の初公判闘争と一体のものとして全学連大会へと攻め上ろう。

 教育の民営化と対決し

 全学連大会に向かって訴えたいことは第三に、キャンパスを、ブルジョア的幻想を打ち砕く日帝打倒−世界革命の砦(とりで)としようということだ。21世紀革命における大学と学生運動の持つ位置は決定的だ。
 一つに、ブルジョアジーは自らの存立基盤であった教育という領域すらも、ずたずたに破壊した。資本主義社会における大学は本質的には資本家的要請に基づく労働力養成機関、もしくは国家的政策の貫徹のための人材育成機関であったが、支配階級や体制内勢力はそこに「学問の自由」という擬制を施すことによって、賃労働と資本の関係から切断された真理を実現できるかのような幻想をあおってきた。しかし、新自由主義はこのあり方を粉砕した。法政大学がその最たる現実だ。
 だからこそ、法大闘争の掲げる「教育を取り戻せ!」とは、学生がプロレタリアートの立場から、賃金奴隷としての自らの経済的基礎である生産手段の資本家的私有を革命によって粉砕し、社会主義社会を建設する中で「真の人間解放の学問」をかちとっていく闘いだ。帝国主義段階における大学の矛盾はただ、プロレタリア革命によってのみその解決の前提を与えられる。
 二つに、こうした中で、法大総長・増田寿男がブルジョアジーの階級意思もむき出しに登場してきたことを絶対に許してはならない。増田は機関誌『HOSEI』の中で、「日本は将来の展望も見えづらいし、……若者たちが未来に希望をもてない社会になっています。このようなときに、戦後の『自由と進歩』の復活のような機運が、法政大学の中でもう一度盛り上がる必要がある」「ただ、当時のように人権思想とか進歩的な学問とか、そういう一般的な形ではなかなか難しいので、もう少し広い視野が必要でしょう。『自由と進歩』の意味を現代的に解釈し直し、……新しい『自由と進歩』の概念をつくり出すことにより、法政大学を変革する時期に来ているのではないか」などとインタビューに答えている。これほどふざけきった話があるか。
 キャンパスにおけるあらゆる表現活動を禁圧し、110人の学生を監獄に送り、団結破壊と暴力支配を貫くことを増田は「新しい『自由と進歩』の概念」と言っているのだ。これこそ、「核廃絶」の名のもとに北朝鮮・イラン侵略戦争を準備する米帝オバマとまったく同じ、黒を白と言いくるめる最末期帝国主義の転倒そのものではないか。
 法大闘争は、こうした「教育」を断固否定し、学生の団結にのみ依拠した権力をキャンパスに打ち立ててきた。
 三つに、闘いの路線は鮮明だ。国鉄闘争を先頭とした4大産別における闘いと一体となり、全国大学で〈改憲・戦争、民営化・労組破壊(団結破壊)>と闘うこと、何よりもキャンパスにおいて「教育の民営化」と対決し、道州制攻撃を迎え撃つ団結と組織と権力をつくり出すことだ。その基軸に法大決戦がある。新自由主義大学への300万学生の大反乱を巻き起こそう。

 強大なマル学同建設を

 全学連大会に向かって訴えたいことは第四に、動労千葉が全世界に呼びかける11月労働者総決起集会への全国学生の大結集をつくり出すことこそ、今次全学連大会の最大の獲得目標だ。
 7月サンフランシスコ国際労働者会議における決議が示すように、動労千葉労働運動が世界大恐慌と対決するインターナショナルな司令塔になろうとしている。11月集会への1万人結集の物質力がマルクス主義と労働組合を革命的によみがえらせ、全人民に勝利の展望を指し示す。
 この大結集の鍵は、第2次国鉄決戦と法大決戦の爆発にある。昨年の労働者集会で文化連盟・斎藤郁真委員長のアピールが圧倒的に全参加者を獲得したことが労学連帯の先駆けとなった。1万人結集の決定的環として全国学生1000人結集をかちとろう。
 最後に、われわれは自らが切り開いた地平に一瞬も踏みとどまることなく、全学連大会に向かってさらに前進と変革をかちとらなければならない。それは一つに300万学生の団結を組織するマルクス主義学生同盟中核派の建設であり、いま一つに坂野陽平委員長代行を中核とする全学連指導体制の確立だ。闘いの前進が生み出す密集せる反動をのりこえてきたのが、この3年半の法大闘争と全学連運動だった。それは国際階級闘争に誇りうる地平だ。しかし情勢は待ったなしだ。大恐慌で支配階級の危機は深まり、社会に怒りは満ちている。スターリン主義をはじめ体制内政党の行く道に青年・学生の未来はない。
 今こそすべての大学キャンパスに、革命的時代認識で武装された全学連運動が登場し、学友の怒りと大胆に結合しよう。全学連大会に向かって、歴史の要請に応える8—9月決戦を実現しよう。