2009年7月20日

韓国・双龍自動車工場占拠スト 「決死抗戦」労組が声明

週刊『前進』06頁(2400号3面4)(2009/07/20)

権力の強制執行許すな
 韓国・双龍自動車工場占拠スト 「決死抗戦」労組が声明

 整理解雇撤回求めスト続行

 韓国・民主労総の金属労組双龍(サンヨン)自動車支部が整理解雇撤回を求めて工場占拠ストライキを続ける平沢(ピョンテク)工場に対する強制執行攻撃が切迫している。裁判所の命令では、いつでも強制退去を執行できる手続きが完了している。サンヨン自動車支部執行部15人には逮捕令状が出ている。
 サンヨン自動車側の告訴・告発によって金属労組役員24人と民主労総地域専従を含んだ政治社会団体活動家38人など総数62人に対する司法処理が進んでいる。保守言論も「外部勢力」介入に責任を転嫁して卑劣なキャンペーンを展開している。
 7月11日には警察が平沢工場の四つの門を確保。正門前に労組が設置していたコンテナを会社側が用意したフォークリフトで撤去した際、組合員2人が検挙された。警察部隊200人が工場内に侵入した。労組員1000人は6月27日以来、工場内の塗装工場を砦として立てこもっている。
 5月22日以来の工場占拠ストは7月10日、50日を迎えた。労組が占拠している塗装工場には大量の引火物質があり、これが爆発したら、半径1〜2㌔メートルが火の海になると予想されている。
 サンヨン自動車支部は11日、緊急声明を発し、「引くところも、押し出されるところもない労働者たちにとって塗装工場は最後の砦であり、決死抗戦の戦場、墓場だ」との壮絶な決意を明らかにした。そして「15万金属労組の力が必要だ。公権力投入時のゼネスト実践闘争を宣言する必要がある」と金属労組15万人の組合員に呼びかけた。
 「公権力投入を直ちに撤収し、公的資金投入で自動車を生かせ!」で始まる緊急声明は、次のように言う。「”一緒に生きよう”という労働組合の主張に対し、”お前らだけ死になさい”という公権力投入で合意した資本と政府の今日の決定は結局、”第2の龍山(ヨンサン)惨劇をつくる”ということならば、そのようにしろ! しかし、それに伴うすべての責任は使用者側と政府にある」「占拠ストライキ51日目、塗装工場を占拠するほかはなかった理由はこれ以上引くところがなかったためだ」「公権力によって私たちの戦いが終わることは絶対にない。サンヨン自動車支部は私たちと子どもと家族の人生を守るための正当な戦いが公権力によって踏みにじられるとしても、最後の一人が残る瞬間まで決死抗戦で対抗することを明確にする」

 新自由主義と闘う最前線

 金属労組はサンヨン自動車闘争勝利のために15〜16日全組織拡大幹部ストライキと上京闘争を展開する方針を決めた。15日にはソウルと首都圏・忠清(チュンチョン)圏が、16日には湖南(ホナム)と嶺南(ヨンナム)地域金属労働者らがサンヨン自動車闘争に立つ。
 サンヨン闘争は、新自由主義と闘う全世界の労働者の闘いそのものだ。彼らの砦=塗装工場は世界につながっている。イミョンバク政権と資本はサンヨン闘争をつぶし、金属労組をつぶし、民主労総を解体しようと狙っている。サンヨンで勝つことは、労働者階級の歴史的勝利に直結しているのだ。サンヨン闘争に階級的連帯を!