2009年7月13日

民営化絶対反対掲げ支部大会へ 全逓労働者の新たな戦闘宣言

週刊『前進』06頁(2399号2面1)(2009/07/13)

民営化絶対反対掲げ支部大会へ
 西川郵政資本と一体化したJP労組中央を打倒しよう
 全逓労働者の新たな戦闘宣言

 4大産別決戦切り開くJPEX決戦の核心点

 郵政民営化絶対反対派の闘いが、“第2の郵政民営化”攻撃である大量首切りのJPEX(日通と共同の小包部門子会社)の大破綻を強制している。郵政資本は7月1日のJPEXへの出向内命攻撃を全国的に「延期」した。事業の中核であるSD(セールスドライバー)要員を確保できなかったことが延期の大きな理由だ。6月JP労組大会闘争を頂点とした全逓労働者の闘いが、現場の強制出向拒否の闘いをうみだし、新会社の「要員不足」を強制し、「7・1内命」を粉砕したのだ。
 そもそも郵政民営化もJPEXもはじめから破産している。そこに世界大恐慌が直撃し、郵政資本とJP労組中央は大パニックに陥った。とくにJPEX強行突破を組合方針にまで祭り上げたJP労組中央は、自ら強制出向・首切りの執行者として登場すると公言。委員長・山口が会社重役に就任することまでが暴露された。郵政資本・JP労組中央と現場組合員との激突は不可避である。JPEX決戦を第2の郵政民営化粉砕の決戦として爆発させ、国鉄1047名闘争を軸に4大産別決戦をこじ開け、プロレタリア革命に進撃する絶好の情勢の到来だ。
 郵政民営化を含む新自由主義攻撃の核心部は、労働者の闘いが打ち破っている。動労千葉を先頭とする国鉄労働者が、国鉄分割・民営化攻撃以来20数年の不屈の闘いに勝利してきたことが決定的である。動労千葉は、日帝・JR体制と非和解的に激突し、団結を守り抜き、23年続いたJR資本とJR総連カクマルの結託体制を崩壊的事態にたたき込んだ。
 そしてついに平成採の青年労働者を獲得し、JR労働運動の主流派として登場しようとしている。新自由主義の突破口たる国鉄分割・民営化の足元から、資本主義を打倒する労働運動が圧倒的に登場しつつある。新自由主義攻撃と非和解で「絶対反対と階級的団結」で闘えば勝利できる。ここに郵政民営化粉砕の勝利の核心がある。
 資本とJP労組本部が一体化しても、労働者の怒りは抑えられない。国鉄分割・民営化の20万人もの首切りは、JR総連カクマルの反革命暴力があってはじめて強行できた。4次にわたる「労使共同宣言」もJR総連カクマルの暴力で維持されてきたのだ。
 しかし郵政資本とJP労組中央には、かつてのJR総連カクマルのような白色暴力を行使する力はない。現場組合員の怒りを抑え込む力を実は何ひとつ持っていない。こんな労組中央が首切りの下手人として登場すれば、直ちに現場組合員の打倒対象となるだろう。
 闘う全逓労働者が「郵政民営化絶対反対! JPEX攻撃粉砕! JP労組本部打倒!」の旗印を鮮明に登場し、始まった激突に勇躍として躍り込もう! 全逓労働運動の反転攻勢の大チャンスなのだ。
 6月17日から仙台で開かれたJP労組第2回定期大会闘争に全国の闘う全逓労働者が決起し、「JP労組中央打倒! 郵政民営化絶対反対! 民営郵政ぶっつぶせ!」との新たな戦闘宣言を発した。(本紙既報)
 世界大恐慌で資本主義は終わりの時代を迎えた。資本家どもは、もう労働者を食わせることもできない。さらに首切りと戦争へ労働者階級をしゃぶりつくそうとしている。この情勢に驚愕(きょうがく)した民営郵政資本は、徹底した首切りと労働強化、そのための労働組合の団結破壊に総力を挙げているのだ。

 全国の力で中央本部を圧倒した仙台大会闘争

 仙台大会は、委員長の会社重役就任が明らかになるなど、資本と組合中央の一体化で重大な転換点となった。労働組合全体を民営化攻撃の推進者にする方針だ。だが、これこそ民営郵政の最大の破綻点だ。現場労働者は絶対に会社の言いなりにはならない。すでに職場の現実そのものが資本当局と非和解的なのだ。職場には怒りが渦巻いている。火がつけば反乱はあっというまに全国に広がるだろう。
 第1節●JPEX子会社化・強制出向絶対反対!
 今大会で中央本部はJP労組として「郵政事業の持続的発展」という会社のスローガンを基調とし、①JPEX子会社化の推進、②3割の賃下げと成果主義賃金を柱とする人事・給与制度の導入、③労働者同士を競争させ団結を破壊する「同業他社との競争」「生産性向上運動」の推進、④資本との闘いを禁止し(スト絶滅宣言)、組合運動を「福祉型労働運動」と称する国家・企業への奉仕翼賛運動に変える、などが決定された。
 JPEX子会社化は郵政の労働現場全体を一変させる攻撃だが、郵政民営化の最大の破綻点でもある。小包部門「ゆうパック」を本体から切り離して子会社化し、郵便事業会社との雇用関係を破棄し、雇用・労働条件を子会社資本に丸投げする。本務者は強制出向、非正規職は雇い止め解雇・子会社への再雇用となる。これらをとおして現場労働者の9割を非正規職に置き換えるのがJPEX計画なのだ。
 「子会社化」そのものが、本体のままでは不可能な水準の首切りを“自由に”強行するための資本の労務戦略だ。低賃金・強労働の非正規職が9割を占めるような子会社ができると、郵政職場全体の労働条件の基準も根本から変わる。
 また小包部門の分離で生じる郵便事業会社本体の人員余剰が早くも問題化されている。その解雇攻撃が今後の最大の攻防点である。これらの攻撃との闘いは、8月から9月の支部大会をめぐる時期を焦点に非和解的な激突となる。
 第2節●日逓中野での14名雇い止め解雇許すな!
 5月末に日逓(日本郵便輸送)東京中野営業所にかけられた不当解雇は、JPEX子会社化をめぐる首切り攻撃そのものだ。郵便会社は8月のJPEX子会社への雇用契約変更のために、非正規労働者に対して雇用期間を変更し、「6月末日での雇い止め」通知を4月に全国的規模で一斉に行った。中野営業所の労働者にかけられた大量解雇攻撃はその先取りであり、JPEX子会社化と民営化攻撃そのものだ。
 資本の気に入らない労働者のクビを一方的に切る。これが民営化攻撃の本質だ。輸送も郵便・集配も、正規職・非正規職もみな同じだ。
 日逓の労働者は民営化の過程で最も大きな矛盾を押しつけられてきた。正規職の年収で200〜300万円もの賃下げと労働強化が、「会社を守れ」の一点で現場討議にもかけられず、労使一体で進められた。このJP労組中央の裏切りと日逓支部の裏切り、その行き着いた先が中野営業所での大量解雇だ。だが日逓中野の解雇撤回闘争は、すべての輸送労働者の積年の怒りが爆発するチャンスに転化しつつある。JPEX子会社化を全国の職場で粉砕しよう!
 第3節●6・14〜15闘争と一体の闘い
 さらに大会闘争は、6・14〜15闘争に続き、16日仙台の郵政民営化絶対反対・労学総決起集会を含むひとつの闘いとして打ち抜かれた。大恐慌=戦争・大失業と対決し、労働者は革命しか生きる道はない、革命をやろうという時代認識と路線を訴えることを明確にして闘われた。
 勝利の道は、労働者の団結を信頼して闘うことだ。団結こそ新自由主義・民営化を打ち破る労働者の唯一の武器だ。
 国鉄決戦では、新自由主義と民営化攻撃との攻防が1047名解雇撤回闘争をめぐって激突し、動労千葉は国鉄分割・民営化以来のJR資本による組織絶滅攻撃に対し「絶対反対・階級的団結」で勝利している。法大闘争は「一人の仲間も見捨てない」と闘い、110人逮捕、33人起訴という空前の弾圧、「暴処法」弾圧を突き破り、法大解放の1500人決起を切り開いている。
 そしてわが全逓労働者は、「資本主義は終わりだ! 民営郵政ぶっつぶせ!」をメーンスローガンに「民営化絶対反対」「労働者こそ職場の主人公だ」の革命のスローガンを真正面から訴え、この内容で大会闘争を産別委員会と地区党の総力を挙げた団結で打ち抜いたのだ。これが正規職も非正規職もない、あらゆる産別の枠をこえて労学が一体で革命をやり抜くソビエトを実現する4大産別決戦だ。〈戦争・改憲と民営化・労組破壊>の攻撃と対決し、恐慌を革命へ転化する日本革命の基本戦略を全逓委員会が担おう!

 現場組合員の総決起で闘う執行部をつくろう

 全国大会に向けて、闘う全逓労働者は各地で大会代議員選挙闘争に打って出た。「民営化絶対反対」「JP労組本部打倒」「闘う労働組合をよみがえらせよう」の主張は、会社の強権的な民営化攻撃に怒る組合員の声をとらえ、大きな分岐を作り出しつつある。大会闘争の勝利を受け、各支部大会で郵政民営化絶対反対、JP労組本部打倒を掲げた動労千葉派として断固登場しよう。
 第1節●郵政民営化絶対反対を掲げて闘おう!
 郵政民営化絶対反対は革命の路線だ。資本主義は終わりを迎え、民営化はすべての労働者に戦争と首切り攻撃として襲いかかっているという時代認識だ。労働者と資本は絶対に相いれない。職場の強権的労務支配、営業ノルマ、相次ぐ事故はすべてこの攻防の中で起きている。民営化との闘いをあいまいにして労働者は生きられない。民営化絶対反対を貫き、職場の階級的団結を守ろう。
 民営化絶対反対、連合JP中央打倒を掲げ、会社と一体の連合派支部執行部に対して動労千葉派として名乗りを上げ、党派闘争として真正面から闘おう。民営郵政打倒を言い切り、資本の「会社あっての労働者」攻撃をぶち破り、体制内派の組合支配と全面対決し、職場の主流派として登場しよう! 闘う労働組合を蘇らせよう! 闘う執行部をつくろう!
 第2節●雇い止め解雇粉砕を全国で
 JPEX子会社化攻撃に対して、8月強制出向粉砕、雇い止め解雇粉砕の闘いを全国で巻き起こそう。郵政資本もJP労組中央も子会社化で起こる首切り攻撃、労働条件の切り下げの本当の実態を隠している。JPEXは民営化の最大の破綻点だからだ。子会社化で生じる余剰人員への解雇攻撃こそ最大の攻防点だ。
 日逓中野での非正規職14人の解雇攻撃は、そうしたJPEX攻撃の一環だ。雇い止め絶対反対の決起は、民営化過程で最も矛盾を押しつけられた日逓労働者の怒りに必ずや火をつける。正規・非正規職を徹底的に分断することで成り立ってきた民営化攻撃に致命的な破綻を突き付けるチャンスだ。日逓中野の解雇撤回・解雇絶対反対の闘いを、民営郵政打倒へ全国の郵政労働者が総決起する突破口としよう。
 第3節●青年労働者の圧倒的組織化に取り組もう
 あらゆる職場で青年労働者に矛盾が集中して襲いかかっている。相次ぐゆうメイト雇い止め攻撃は郵政民営化の矛盾そのものだ。これは2000万青年労働者を決起させないための首切りと分断であり、ここに民営郵政の労働者支配の危機がある。首切りへの怒りを総反撃の闘いのチャンスに転化しよう。全国で、正規・非正規職が一体となって民営化絶対反対の闘いを作りだそう!
 8・6広島〜8・9長崎反核闘争は、米帝オバマと日帝・麻生政権の戦争、核戦争の攻撃に対する決戦だ。これは同時に、戦後階級闘争と労働運動の柱をなしてきた原水禁運動総体を、戦争推進・翼賛運動にねじ曲げ、動員しようとする日本共産党や連合本部の反階級的な翼賛運動との全面激突だ。
 わが全逓委員会は、時代認識と路線をさらに研ぎ澄まし、11月労働者集会1万人決起の最先頭で闘いぬく。「あと2週間で11月集会という気構え」で、「国鉄決戦基軸の4大産別決戦・全逓決戦」の勝利を切り開き、11月1万人決起を実現することを宣言する。
 〔革共同全逓委員会〕