2009年6月29日

6・14-15労学共闘の地平から法大と全国学生の総反乱を! 中央学生組織委

週刊『前進』06頁(2397号5面1)(2009/06/29)


8月広島・長崎-9月全学連大会へ
 6・14-15労学共闘の地平から法大と全国学生の総反乱を!
 革共同中央学生組織委員会

 警察権力の意をくんだ「暴処法処分」許さない

 全国の労働者・学生のみなさん。6月20日、暴処法弾圧を打ち破って奪還された文化連盟A君(社会科学研究会所属)に対し、文学部教授会は「停学1カ月」の処分を下した。徹底弾劾する! 処分理由は「今年2月19日の正門前での看板破壊に加わった」とされている。5月暴処法弾圧の逮捕「容疑」をそのまま書き写したものだ。
 暴処法弾圧は、そのあまりのデタラメさゆえに労働者・学生の激しい怒りの声に包囲され、被逮捕者11人の全員起訴策動は粉砕された。しかし今度は法大当局が警察権力の意をくんで、釈放をかちとったA君に処分を下し「入構禁止」にするというのだ。なんという腐りきった癒着か! われわれはこの「暴処法処分」を絶対に許さない!
 文化連盟と法大生の団結を破壊するためのこの処分に対し、法大生からは続々と怒りの声が上がっている。弾圧に次ぐ弾圧、処分に次ぐ処分によってしか学生支配を維持できない法大当局はもう終わりだ。6・14—15連続闘争を打ち抜いた勝利の地平の上に、3万法大生の総決起で増田総長独裁体制を打倒しよう。そして、その力で獄中で不屈に闘う8同志をただちに奪還しよう。

 労学共闘の団結の力で戦争と民営化打ち破れ

 6・14—15闘争は、3年間の法大闘争の質を飛躍させ、日本階級闘争を一変させる歴史的・画期的闘いだった。
 それは第一に、渋谷2100人—法大1200人という大結集で結実した「労学共闘」の威力だ。動労千葉労働運動と法大闘争がついに結合した。「労学連帯」の無限の団結と可能性は、帝国主義打倒—プロレタリア世界革命勝利の日まで発展し続ける。
 8時間労働制や不当労働行為の禁止など、資本へのあらゆる規制や制限を撤廃し、「無制限の搾取の自由」を狙う新自由主義は、80年代、過剰資本・過剰生産力の重圧に押しつぶされ、破産した資本主義の延命策として登場した。日本では国鉄分割・民営化を皮切りに、労働組合を破壊し、医療や福祉を奪って労働者に犠牲を強いる攻撃として、社会を隅々まで襲った。大学は、学問や教育までが資本の利潤追求の餌食とされ、資本に都合の良い安価な労働力製造工場と化した。しかし、この新自由主義と真正面から対決し、ブルジョアジーの階級支配を破産させているのが国鉄1047名闘争であり、3年余りの激闘を勝ち抜いてきた法大闘争なのだ。
 そして今、日帝・麻生政権が世界大恐慌と帝国主義間争闘戦激化の危機に追いつめられ、道州制攻撃に踏み込んできていることは、われわれ11月大結集運動を闘う労働者・学生にとって決定的なチャンスだ。道州制攻撃は、4大産別を中心とした全労働者に仕掛けられた攻撃であり、公務員のいったん全員解雇—選別再雇用、そして民営化で労働組合・労働運動をたたきつぶし、労働者階級を戦争・改憲へ駆り出すことに核心的ねらいがある。
 しかし4大産別の中核に動労千葉が深々と根を下ろし、民営化攻撃に対し日々団結を守り抜いて勝利している。この動労千葉が新自由主義攻撃に対する勝利の展望を指し示し、4大産別の労働者と劇的な合流を始め、労働運動の主流派に躍り出る大決戦が始まっているのだ。動労千葉労働運動と国鉄1047名解雇撤回闘争の存在こそ敵の破綻点であり、労働者階級が4大産別を軸に道州制攻撃を迎え撃ち、日本革命に勝利していく道だ。
 14日の集会では、国鉄1047名闘争と法大闘争のような闘いを全国大学・職場に押し広げる決定的意義が満場の一致で確認され、その力が翌15日、1200人もの労働者・学生が法大闘争に立つ大決起を生み出した。
 ちょうど時を同じくして「国際反戦共同声明」が三里塚反対同盟動労千葉・民主労総ソウル本部・ILWUローカル34・運輸労働者連帯委員会の連名で全世界に発せられた。声明は「戦争と民営化、労組破壊と闘う全世界の労働者階級の団結した世界規模での行動のみがこの軍国主義化と労働者階級に対する攻撃の激化を食い止める力を有しています」と締めくくられている。世界の労働者階級の課題は、戦争と民営化、労組破壊との対決だ。6・14—15はこの声明を現実の運動に転化する決定的闘いとなった。その地平は、7月サンフランシスコ国際会議から8月広島・長崎反戦反核闘争、11月集会へと世界の労働者階級と結合しながら進んでいく。

 “法大戒厳令”を粉砕し侵略戦争を阻止しよう

 第二に、6月15日、1200人が目にしたあの法大キャンパスの光景こそ、侵略戦争に突入する日本帝国主義の姿そのものだ。あらゆる門や窓、屋上までが封鎖され、法大生が真実を目にすることが完全に禁圧された。3万法大生が弾圧の対象とされ、昼休みは全員が教室内に「監禁」されたのだ。暴処法に続くキャンパスの全面封鎖。まさしく「戦時」とも言うべき戒厳体制ではないか。
 かつて大学キャンパスであのような光景が一度だけあった。それは第2次大戦前だ。1925〜26年、社会科学研究会の学生が一斉検挙された京都学連事件を皮切りに、治安維持法と暴処法が猛威をふるった。これよって労働者・学生の団結が破壊され、職場や学校が戦争の拠点に変えられていった。法政大学においても1930年、哲学科の三木清教授が治安維持法で追放され、以後中国侵略の拠点校にさせられた。学徒出陣の先陣を切り、900人もの法大生が戦地に送られた。
 法大当局は、学生が真実を知ると必ず立ち上がることを恐れている。4月24日、文化連盟への不当処分撤回を掲げて行われた集会に1000人もの法大生が合流し、そのことを証明した。「法大生の主体性を認めると大学支配は成り立たない」——この恐怖があれほどまでの弾圧態勢の引き金になった。「4・24を繰り返させない」という一点のために、すべての法大生の目をふさぎ、耳をふさぎ、手足の自由を拘束し、全面的な弾圧に手を染めたのだ。
 学生がキャンパスで自由を奪われ、再び侵略戦争のお先棒を担がされようとしている。しかしそれは逆に、法大闘争を先端とした全国キャンパスでの300万学生の反乱こそが、日帝の戦争攻撃を真正面から粉砕していく決定的な闘いということなのだ。
 第三に、「教育を取り戻せ!」というスローガンを、新自由主義攻撃と闘う労働者・学生の共通のスローガンとして打ち立てたことだ。
 06年3月、法大当局が一方的に立て看板・ビラまきを規制し、抗議した学生29人を警察へ売り渡した。あの事件から3年。法大当局は声を上げる学生を次々と処分し、警察に売り渡してきた。逮捕者はのべ110人、起訴者は33人に及ぶ。今年の3月には、ビラまきを禁止する「情宣禁止仮処分」を発令。大学の「営業権」を理由に、キャンパスの半径200㍍以内を憲法停止にした。そして6月15日の戒厳令封鎖。新自由主義大学のなれの果ての姿が、あのキャンパスの惨状だ。
 法大生は誰一人この大学を承認していない。あのキャンパス封鎖こそ、法大当局が法大生をまったく獲得できていない恐怖の裏返しなのだ。法大闘争3年間の激闘から生み出された「教育を取り戻せ!」という叫びは、最末期の資本主義・帝国主義によってすべてを奪われ殺されようとしている300万学生・2000万青年労働者の、革命に突き進む団結のスローガンだ。

 8月オバマ打倒闘争に立ち11月労働者集会へ

 6・14—15闘争の実践的結論を鮮明にさせたい。それは一つに、ついに手にした「労学共闘」の地平を押し広げ、戦争と民営化との闘いに総決起することだ。二つに、処分阻止(撤回)闘争を軸に法大キャンパスでの攻防をさらに激しく燃え広がらせることだ。そして三つに、何よりも8月広島・長崎反戦反核闘争をオバマ・麻生打倒の一大階級決戦へと押し上げ、9月全学連大会への爆発的結集をかちとることだ。その力で、11月労働者集会への1万人結集、全国学生の1000人結集を実現しよう。 
 米帝オバマ政権打倒が国際階級闘争の大焦点だ。クライスラー・GMが破綻し、ドル暴落が現実化する中でオバマが向かうのは、保護主義(ブロック化)と労組幹部を屈服させ独占資本を救済することであり戦争への道だ。オバマはプラハ演説で、核兵器独占とその使用を宣言し、イラン・北朝鮮侵略戦争発動を世界に宣言した。北朝鮮「核実験」への国連制裁決議を受け、オバマは韓国に「核の傘」を提供すると明文化した。韓国と日本を核戦争の拠点にしようというのだ。日帝・麻生政権もまた、ソマリア沖派兵の拡大や「海賊対処法」「貨物検査特措法」で改憲・戦争へ突き進んでいる。
 このオバマを「平和の使徒」と絶賛する日本共産党スターリン主義を、怒りを込めて打倒しよう。委員長・志位はプラハ演説をほめたたえるオバマへの書簡に返事が来たと大喜びし、その姿は「恋文」(東京新聞)と揶揄(やゆ)されるほどの異様さだ。あげくに「保守層の人も、わが党に安心感を持っていただいた」とブルジョアジーに恭順の意を示す始末だ。ただただ労働者の帝国主義への怒りに敵対し、闘いをおとしめ、幻想をあおる最悪の裏切り者だ!
 今夏8・6広島—8・9長崎反戦反核闘争はオバマ打倒の大決戦であり、大党派闘争だ。広島市長も既成勢力も、軒並みオバマ翼賛に転落した。あの田母神元空幕長まで広島に乗り込んで来る。6・15法大闘争は戦争阻止の闘いだ。6・14—15の勝利を引っさげ、全国学生は広島・長崎に総結集して闘おう!
 そして6・14—15の闘いの中で、獄中に奪われた織田陽介全学連委員長に代わって、坂野陽平君(上智大)が委員長代行として鮮烈に登場したことは決定的だ。時代をしょって立つリーダーを続々と生み出してきたのが法大闘争だ。全国大学で法大型の激突が始まっている。富山大・新樹寮廃寮攻撃に対し、「自治寮を守れ!」をスローガンに寮生が立てこもって闘い抜いている。京都大学では関経連加盟に対し、京大生の怒りのデモがたたきつけられた。学生運動が爆発的に高揚する時代の到来だ。
 全国の学友の皆さん!獄中8同志と固くスクラムを組み、8月反戦反核闘争から9月全学連大会へ! そして11月労働者集会1万人結集へ意気高く闘おう。