2009年6月22日

「監獄大学」を打ち破る労学共闘の火柱 4大産別先頭に戦争・民営化と闘う 6・14集会での発言

週刊『前進』06頁(2396号2面1)(2009/06/22)

監獄大学」を打ち破る労学共闘の火柱 4大産別先頭に戦争・民営化と闘う
 “労働運動の主流派へ” 6・14集会での発言

 「国鉄1047名解雇撤回! 労働者派遣法撤廃! 改憲阻止! 麻生内閣打倒!」を掲げて開催された6・14全国労働者総決起集会には2100人が結集した。この大高揚は、戦争・民営化の攻撃と職場から徹底的に闘う中で、今こそ動労千葉派—11月集会派が日本労働運動の主流派へと躍り出る時が来たことを告げ知らせた。集会での全発言に、その意欲と決意、闘う力がみなぎっている。本紙前号に掲載した記事、動労千葉・田中康宏委員長の基調報告に続いて、集会発言の要旨を掲載します。(編集局)

 開会のあいさつ

 3・25控訴審判決と対決し 動労水戸委員長 石井真一さん

 ついに法大闘争に暴処法が出されました。敵は完全に追い詰められ、学生は日々勝利しています。労働者は学生と団結して徹底的に闘おう!
 1047名闘争が重大局面に入っています。鉄建公団訴訟の3・25控訴審判決は「不当労働行為はあったが解雇は有効」と言っています。
 動労水戸の運転士登用差別裁判で最高裁判決が出ても、会社は今でも「間違ってなかった」と言っている。これから不当労働行為を連発し、解雇・賃下げ・組合つぶしをどんどんやるという宣言です。
 今日、4者4団体が集会をやっています。こんなインチキ集会をぶっ飛ばして、本集会の圧倒的成功をかちとろう。

 特別アピール 

 裁判員制度は全員で拒絶を 裁判員制度はいらない!大運動 高山俊吉さん

 改憲・戦争の時代とは改憲・戦争を許さない闘いの時代です。
 ソマリア沖に自衛隊が派兵され、海賊対処法案が衆院を通った。11日にはP3C対潜哨戒機がアデン湾で活動を始めた。北朝鮮の核実験などを徹底的に使って「敵基地攻撃能力保有」が叫ばれ、公海上での臨検法案を提出しようとしている。憲法審査会も動き出した。これを戦争と改憲の時代と言うのです。
 裁判員制度こそ改憲攻撃のど真ん中にあるものです。私たちのもとに裁判員制度反対の声が続々と寄せられています。実に多い。みんなが怪しいと思い、キナ臭さを感じている。制度としておかしいと言っている。
 裁判員制度は8月3日から東京で始まると言われている。実際に呼び出されている方もここに来ています。「みんなで拒絶しよう」と呼びかけている。全員が拒絶したら制度の廃止です。戦争政策を根本のところで止めるのが裁判員制度反対の闘いです。あらゆる闘いをひとつにつなげ、この闘いに完全勝利しようではありませんか。

 教育・大学・団結奪い返す 法政大学文化連盟 洞口朋子さん

 全員が完全黙秘・非転向で団結を固め暴処法弾圧との闘いの第1ラウンドに完全勝利しました!
 今回の弾圧は、学生が大学の看板を破壊したと言って警察に売り飛ばしています。
 だけど私は言いたい!
 法政大学には学生の看板は1枚もなく、ビラをまくことすら大学は奪ってきた。学費が払えずに大学から追い出された学生もいる。他方で大学はマネーゲームで28億円もの損失を出した。ふざけんな!って話なんですよ。大学・教育は、私たちの未来をつくる場所ではないんですか。
 私たちは仲間を絶対に裏切っちゃいけない。それが法大闘争の核心です。団結を奪われたら戦争です。戦争を止め、この社会を根本的に変革する道は、資本家と徹底的に闘い、奪われてきた団結を取り戻していく闘いの中にこそあります。
 新自由主義は日に日に崩壊しています。絶対に勝てます。正義は私たちにある。私は「処分阻止」の闘いでこれからもキャンパスに立ち続けます。

 国際的な団結の形成へ闘う 動労千葉を支援する会事務局長 山本弘行さん

 画期的な国際連帯声明が全世界の労働者にむけて発せられました。団結を訴え、この世の中を変える訴えが出されました(「2009国際反戦共同声明」を読み上げて提起。本紙前号に掲載)。
 ILWU(国際港湾倉庫労組)のハリー・ブリッジスはかつて「ランク&ファイルは、だまされて周りが見えなくなることも、脅されて分裂させられることもありえない。だから打倒されることはありえない」と言いました。まさにこの言葉の中に動労千葉の闘い、法政大での闘いを見る思いです。今こそオバマ打倒、麻生打倒に一点の迷いもなく突き進むときです。ヒロシマ・ナガサキの代表、教育労働者の仲間、動労千葉の代表団、民主労総ソウル本部の代表団とともに7月、訪米します。世界の労働者との交流をとおして労働組合の国際的団結の支柱、闘う団結体の形成のために奮闘してきます。

 三里塚からの連帯

 大学奪うのは未来を奪う事 三里塚芝山連合空港反対同盟 北原鉱治事務局長

 いまの世の中を見て、黙っていられますか? キャンパスが奪われるということは、労働者が職場を奪われるのと同じだ。大学キャンパスというのは、青年が未来をつくる場だ。それを奪うということは未来を奪うことだ。どうするのか? 闘う以外にないじゃないですか。君たちの未来は、君たちがつくるんだ。これが三里塚闘争の原点でもあります。
 今日は動労千葉を先頭とする労働者が集まっています。労働者が、そして若い諸君が未来を描ける時代にしていくには君たちが立ち上がる以外にない。キャンパスを奪い返す以外にない。
 三里塚は、諸君の先頭をきって43年間にわたって闘ってきています。三里塚闘争は、君たちの未来を決める闘いでもある。反対同盟は、どこまでも君たちの先頭に立ってともに闘う。君たちの未来のために。

 全学連の決意表明

 労働者・学生の最先頭に立つ 全学連委員長代行 坂野陽平君(上智大)

 本日をもって僕は全学連委員長代行として、全世界の階級闘争と学生運動の最先頭に立って闘います。
 われわれは暴処法弾圧との緒戦に大勝利したことを確認したい。獄内外を貫く闘いで見事に団結を守り切りました。110人もの逮捕者を出しながら誰一人屈服せず、新自由主義を打ち破っている法大闘争に全世界から感動が集まっています。
 全学連と法大文化連盟は一蓮托生(いちれんたくしょう)です。法大学生運動と日本階級闘争も一蓮托生です。営業権を振りかざして一心不乱に金もうけする大学当局。声を上げたら処分。これはみなさんの職場と同じじゃないですか?
 法大には当局の看板は無数にあり、企業担当者は自由に徘徊(はいかい)しているのに、学生の看板は1枚もない。道州制・改憲攻撃が来たら必ず、大学の看板は戦争プロパガンダの看板に変わり、企業担当者は軍の募兵官に変わる。絶対に許してはならない。明日の闘いから11月1万人結集へ大進撃を始めよう!

 国鉄労働者の決意

 私は必ずJRに復帰する! 動労千葉争議団 中村仁さん

 いま物販で全国を回らせてもらってます。その中で、みなさんが「動労千葉のように闘おう」「闘う団結をつくろう」と闘っている姿、すごい力を見せてもらいました。資本に対して絶対反対の闘いを貫いていければ必ず勝利できます。資本を倒せます。全国を回ってそういう熱い熱い思いを感じました。
 国鉄1047名闘争をめぐって3月25日に絶対に許せない判決が出されました。不当労働行為を認めておいて解雇なんて冗談じゃない! こんな判決を認めたら、私は解雇のままだ。3度目の首切りをやるつもりか!
 私は必ずJRに復帰します。1047名闘争が勝利すれば間違いなく情勢は変わって、われわれの時代が絶対に来ます。
 今は資本になびく労働者もいるけど、そういう労働者を絶対に獲得して、労働者の力をひとつにして資本をぶっ倒しましょう! 動労千葉はみなさんとともに闘っていきたいと思います。

 4者4団体の裏切り許さん 鉄建公団訴訟原告団 国労小倉地区闘争団

羽廣憲さん 
 3・25反動判決は「不当労働行為があっても解雇は有効」と言っている。最初から「解雇は有効」と言いたかっただけなんです。絶対に許せません! そして、この判決にみじんも怒りを抱かない4者4団体、原告団指導部に私は心底怒ってます。この判決を最大限持ち上げて「政治解決に活用する」なんて言っている。反動判決を、どう活用するというのか。「解雇撤回・原職復帰」——この判決以外はすべて反動判決なんです。
 原告団、1047名の中に、階級的に、原則的に、動労千葉のように闘う仲間を一人でも獲得していくことが私の任務です。この闘いにガンガン入ります。みなさんも、徹底的にオルグ戦に入っていただきたい。
 1047名解雇撤回闘争は階級闘争そのものです。国鉄決戦をわれわれの手で切り開いていこうではありませんか。学生とともに明日の闘いを打ちぬき、8・6広島、8・9長崎から11月労働者集会に上りつめましょう!

 暴処法弾圧は革命への弾圧 国労5・27臨大闘争弾圧被告団 橘日出夫さん

 国家権力の暴処法弾圧をとことん粉砕し、国鉄決戦を突破口とする4大産別決戦を大きく切り開き、革命をたぐり寄せようではありませんか。
 鉄建公団訴訟の3・25高裁判決に完全屈服した4者4団体派は、あろうことか本日、JR総連系の連中と一緒に集会をやっている。こんなことが許せるのかということです。
 6月5日、JR総連の浦和事件に判決が出されました。最終的に分割・民営化体制—JR体制が崩壊したということです。動労千葉を先頭とするわれわれが、主流派として登場することが待ったなしに求められています。絶対反対派の闘争団の結集と、平成採の獲得へ総決起しましょう。
 暴処法とは革命の前進に対する弾圧です。われわれは絶対に勝利できる。5・27弾圧裁判は7月で結審を迎えます。法大弾圧粉砕の闘いと固くスクラムを組んで有罪解雇攻撃を粉砕するために総決起します。4・25尼崎闘争の勝利を引き継ぎ、JR資本との非和解の激突に突入します。

 労働者の決意表明

●カンパアピール 宮城の青年自治体労働者
 6月10日に道州制・民営化絶対反対の闘いを仙台市役所前で打ちぬきました! この集会・デモで、当局と、組合の体制内勢力に対して戦闘宣言を発しました。ボーナスカットにも闘わない組合なんかいらないんだ! 闘う労働組合をよみがらせるために『甦る労働組合』やマルクス主義の学習をとおして闘う仲間を発掘していきます。
●8・6ヒロシマ大行動アピール 広島の青年教育労働者
 8・6ヒロシマ大行動についてまず訴えたいことはオバマを絶対にぶっ倒そうということです。連合、日本共産党、既成原水禁運動などは「オバマは核廃絶の道に進んでいる」と言っている。ありえない。オバマが言っていることは、自らが核を独占し、世界を支配し続けるということです。
 世界の労働者の勝利か奴隷の道か。それを選択するのが8・6大行動です。みんなで参加し情勢をつくりましょう。私はこの日、研修をぶつけられています。こんなものぶっ飛ばし仲間をつれて参加します。
●道州制・米軍再編と闘う沖縄うるまユニオン副委員長 富田晋さん
 去年6月、サミット粉砕デモで逮捕されました。辺野古に帰って待っていたのは体制内指導部による排除でした。悩みに悩みました。自分自身の「体制内」と闘う大事な過程でした。そこでつかんだことは、自分がぶつかっている壁は2千万青年労働者、6千万労働者階級、そして全世界の労働者がぶつかっている壁だということです。辺野古の体制内指導部は「オバマが希望だ。民主党が希望だ」と言っている。ふざけんじゃねえ!
 この中で、辺野古の闘いに参加した千人以上の若い仲間は展望が見えない状況におかれている。ぼくは”ここの、この闘いこそが俺たち若者の希望なんだ”と訴えたい。
●郵政民営化と闘う全逓の青年労働者
 郵政民営化の破綻が全社会的に明らかになってきました。私たちは「民営化絶対反対」を宣言して職場に登場し、七転八倒の闘いの中から民営郵政とそれを支えるJP労組本部、本部派執行部打倒の闘いにまで上りつめてきました。
 本部派は当局と一体となってすべての合理化を推進し、ついには中央本部委員長・山口が日本郵政顧問、郵便局会社監査役に就任する。
 現場ではJPEX強制出向への怒りの反撃が始まっています。郵政民営化絶対反対の闘いは、正規と非正規の分断をのりこえ、労働者階級の利害を代表する闘いです。民営化・規制緩和の根本と職場で闘っているということです。組合権力を組合員のもとに奪還する闘いに入ります。
●「日の丸・君が代」不起立を闘う教育労働者
 法大暴処法弾圧によって情勢は激変した。階級決戦の号砲が鳴ったのです。私たち教育労働者は断固、この輝かしい学生の闘いに合流します。
 私たちは「日の丸・君が代」不起立闘争を、道州制、教育の民営化への反撃の最先端の闘いとして闘っています。これまで「反戦平和」を語ってきながら、革命の現実性におびえて権力に取り入り、現場の労働者を裏切る体制内労働運動勢力は絶対に許せない! 日本共産党、連合本部・民主党、日教組本部を現場の怒りで打倒し、職場に闘う執行部を打ち立てるために闘います。
●道州制・民営化と闘う青年自治体労働者
 自治労中央本部は5月末の中央委員会の中止(縮小開催)を突然発表しました。できなかったんです。自治労・全水道・都市交の3単産統合が破産したからです。さらに自治労本部は、ボーナス0・2カ月カットにも闘わず、2割もカットした給料表を組合の側から逆提案。査定給・能力給導入も積極推進、現業弱体化を狙った一般職への任用替えも積極的に進めています。
 労働組合は本来、労働者が団結して資本家を打倒し、ソビエトを建設していくための闘う組織です。法大闘争のような強烈な団結をつくれば道州制は粉砕できます。
●労働者派遣法粉砕アピール 合同労組で闘う青年労働者
 労働者派遣法撤廃の闘いは革命そのものです。徹底した分断、賃金差別、競争、あらゆる団結破壊。職場に行っても誰とも話ができず、「敵は隣の労働者だ」と思わされている。毎日毎日、低賃金でロボットのように働かされ、会社が倒産しそうだからと解雇。こんなことをされて労働者が黙っているはずがない!
私たちの組合でも、職場の団結の一点にかけて闘い、解雇撤回の画期的勝利をかちとりました。絶対許せないのは連合の裏切りです。現場には怒りがあり団結を求めている。いまこそ労働者による労働者のための労働組合をよみがえらせよう。
●医療戦線の青年労働者
 医療・福祉の現場は一変し非正規労働者が激増、激しい分断と差別が進んでいます。私の職場は相談員3人で地域の老人6千人を見守るというとてつもない労働条件です。医療・福祉に襲いかかる民営化・道州制攻撃です。この攻撃に対する現場労働者の激しい怒りが、私たちの組合を闘う労働組合によみがえらせました。これは地域の労働者全体の闘いでつくり出した勝利です。
 金持ちだけが使える介護保険なんていらない!
民営化と闘えない労働組合では戦争も止められない。青年労働者が中心となり正規・非正規、職場をも越えた団結を全国につくり出しましょう。
●部落解放同盟全国連合会西郡支部・岡邨洋さん
 私たちの住宅闘争は応能応益家賃の導入以来、「絶対反対!」で11年間闘ってきました。そして今年の2・26強制執行攻撃に対し、あらゆる分断を打ち破って阻止闘争を闘い勝利しました。この勝利から5・23狭山集会を東京・大阪、そして広島でかちとりました!
 解放同盟本部派や全国連本部、そして「労働者」の顔をして差別・分断をあおる日本共産党、こんな奴らはぶっ倒そう。資本家は、国丸ごとの民営化=道州制を進めていますが必ず破綻します。4大産別の労働者を組織し、動労千葉型の労働運動をつくって全世界の労働者とつながり、革命を引き寄せよう!

 まとめと行動提起

 広島・長崎から11月へ進もう スタンダード・ヴァキューム石油自主労働組合委員長 入江史郎さん

 一点だけ念押しします。田中委員長も「歴史の選択」「われわれが問われている」と言いました。”問われている”ということは勝たなければならないということ。善戦したが最後に負けたらなんにもならない。勝ちにいきましょう!
 法大闘争は今や、日本と世界の階級闘争の最前線です。ここに勝たなければ、われわれの勝利はありません。全力で明日の闘いに結集して下さい。いまソマリア沖には、法律制定前から戦闘を行う軍隊を送り出している。法大弾圧でも、学生を逮捕した後から罪状をデッチあげている。これが戦争情勢です。
 われわれの団結力を国家権力と労働者に示し、8・6広島、8・9長崎から11月に向けて闘いましょう!