2009年6月15日

双龍(サンヨン)労組、無期限スト “解雇撤回まで闘う”

週刊『前進』06頁(2395号5面3)(2009/06/15)

双龍(サンヨン)労組、無期限スト
 “整理解雇撤回まで闘う”

 整理解雇計画の撤回を掲げた韓国・民主労総金属労組双龍(サンヨン)自動車支部による無期限ストが6月10日で19日目を迎え、緊迫の度が高まっている。会社側は9日、976人の整理解雇対象者への人事発令と、これに伴う人員配置が完了したと発表。一方、整理解雇対象から外れた労組員や事務職員ら約600人はスト中の平沢(ピョンテク)工場の前で集会を開いて労資間の対話を求めており、警察力投入の切迫と相まって、現場は張り詰めた空気に包まれている。
 労組は5月22日のスト突入以来、スト現場である平沢工場の門前に巨大なコンテナ四つを積み上げて出入りを統制、ろう城を続けている。「解雇は殺人だ! これ以上殺すな!」の声が構内に響く。正規職・非正規職共同の煙突ろう城が5月13日以来続き、6月7日からハンストに突入した。
 家族も、収入が途絶え、子育てに追われながらも、工場内で大集会を開くなど、ともに闘っている。「子どもを3人も抱えて、どうやって暮らせというのか。国民をみんな解雇し殺して経済を生かすというのか」と怒りの声を上げている。「一生懸命働く誰もが苦しむことなく幸せに暮らせる世の中、違いを理由に抑圧されることのない、そういう世の中で生きたいから、あなたは工場を占拠し、顔が真っ黒に日焼けするまで、『ともに生きよう』と叫んでいる」と励ましている。「夫は、解雇されれば復職闘争に専念する人だ。整理解雇撤回の闘いは長い。生計の心配をしなくてはならない」と長期闘争の覚悟を固めている。
 この間、希望退職強要の嵐が激しく吹き荒れた。双龍自動車の法定管理人が5月8日に労働部に申請した整理解雇人数は2646人だったが、1カ月後に強行された最終的な整理解雇人数は976人。その間、2度にわたる希望退職募集で1670人が涙を飲んで職場を去った。ウソの解雇名簿を流して不安に陥れ、現場をずたずたに引き裂いた。しかし労組がストに入ると、希望退職書の返還を求め、管理職の前でびりびりに破り捨てる決起も起きている。
 求められていることは民主労総の総決起だ。起亜自動車支部は、金属労組と民主労総の決起を激しく呼びかけている。以下は、チェギミン・双龍自動車支部政策室長の檄(げき)だ。
 「元請け・下請け共同闘争をとおして整理解雇を粉砕し、総雇用保障をかちとるという強固な信念で闘いを展開している双龍自動車支部の闘いは、金属労組のゼネストへと広がり、民主労総の全国的連帯闘争へと広がらなければならない。さらに、殺人政権が殺したヨンサン撤去民惨事闘争、パクチョンテ烈士闘争とともに、整理解雇というもう一つの殺人を犯しているイミョンバク政権との決戦へと、6月総決起の組織化に死活をかけなければならない」。ここで引いたら全体が引かざるを得ないという切迫感で双龍自動車支部は闘っている。
 民主労総は「社会連帯労総に生まれ変わる」と表明した。社会連帯労総が、正規職の譲歩ではなく実質的な連帯をつくり出そうというのなら、これらの闘いを一つにし、民主労総のゼネスト、総闘争を組織しなければならない。死活をかけてイミョンバク政権との決戦を組織しよう!