2009年6月15日

不当逮捕を粉砕! 2学生の出獄アピール

週刊『前進』06頁(2395号2面3)(2009/06/15)

不当逮捕を粉砕! 2学生の出獄アピール

 「看板」こそ監獄大学の象徴 久木野和也君(法学部・無期停学処分)

 5月15日の一斉逮捕から23日。法大闘争を闘うべく板橋警察署より元気に帰って参りました。
 私を含む4人の釈放という事実が今回の弾圧のすべてを証明している。「法政大学の入構禁止看板を壊した」——この犯罪とされた事実がなんの証拠もないまったくデタラメなものだった。「文化連盟丸ごと法大キャンパスに行かせない」——この一点のためだけに行われた前代未聞の一斉逮捕だ。
 法大では3年間で110人が不当逮捕されたが今回の暴処法弾圧はもっとも激しい弾圧だった。法大当局と警視庁は一線を越えた。まさに今回の弾圧との闘いは戦争そのものだ。「こんな弾圧には絶対に負けられない」——逮捕された12人は弾圧への猛烈な怒りを燃やして闘った。
 12人はバラバラに分断され、警察に包囲され、孤独を強制された。卑劣な取り調べ、暴言・恫喝・甘言、長時間にわたる拘束。「仲間を売れば釈放してやるぞ」——取り調べは徹頭徹尾12人の団結を破壊するためだけに連日くり返された。しかし、誰一人として負けなかった。こんなものに屈するほどヤワじゃない。腐った公安警察どもに頭を下げられるわけがない。法大でつちかった団結があればどんな弾圧だってはね返せる。
 12人が獄中で元気に闘い、4人を取り戻したのは、170人の弁護士抗議声明や1000人を超える署名を始めとする社会的怒りであり、何より3万法大生の怒りだ!
 そもそも入構禁止看板など破壊されて当然のものです。私もこの「入構禁止看板」に名を刻まれた1人です。法大当局の憎しみを一身に受け、無期停学処分になり、3年間闘ってきた。この看板をぶっ飛ばす日こそ、法大解放の日だと考え、3年間闘ってきた。
 「名誉毀損(きそん)」「個人情報の漏洩(ろうえい)」などと言う大学が、一方で処分された学生の名を堂々と正門に掲げても恥じない。「入構禁止看板」こそ監獄大学・法大の象徴であり、3万法大生の怒りの的である。学生の看板を一切認めない法政大学が、学生が大学の看板を認めないと言ったら警察に逮捕させる。こんな理不尽な逮捕が許されるのか!
 3年間で110人もの学生が逮捕されても、誰一人、法大当局に屈服したり、頭を下げた学生などいない。学生運動史上類例のない金字塔だ。なぜか? 法大当局の学生支配が百%不正義であり、われわれの闘いが百%正義だからだ。弾圧によってわれわれは団結をより深め、より強くなって戻ってきた。
 闘いはこれからだ。斎藤君、織田君を始めとする8人の仲間を取り戻せ! つながれている鎖を引きちぎれ! 暴処法をはね返した法大闘争は歴史を塗り替える闘いだ。戦争と恐慌の時代に法大闘争あり。時代を変えるのはわれわれだ。

 仲間を一日も早く取り戻す 洞口朋子さん(経済学部・けん責処分)

 法大生のみなさん。帰ってきました! 5月16日に「暴処法違反」で逮捕され、弾圧をぶち破って6月5日に奪還されました。一方で国家権力は文化連盟の斎藤委員長・恩田副委員長、増井企画局長を再逮捕・起訴しました。絶対に許せません。これは事実上、法大当局が学生を起訴させたということだ。これが大学のやることなのか。今も獄中で闘う8人の学生と固く団結し、怒りの大反撃を開始しよう。
 私たち文化連盟は4月24日に「不当処分撤回! 法大解放集会」を呼びかけ、1500人の大集会を実現しました。本当にたくさんの法大生が授業を抜け出して集会に合流しました。法大当局と国家権力は、あの感動的で歴史的な集会を二度とやらせないために5月12日以降、次々と文化連盟と全学連の学生を3カ月も前の「看板破壊」を理由に持ち出して暴処法違反で逮捕しました。
 4月24日以降、恩田君、倉岡さんを取り戻そうと署名を集め、ビラをまく中でたくさんの法大生と討論になりました。それを職員や教授が暴力的に妨害し「学生の自由は大学の管理の下にしかない」と言い放った。だけど、そんなの関係なしにビラを受け取る学生が出てきた。職員がいくら妨害したってダメだった。だから今度は警察に売り渡したのです。
 「看板破壊」はただの口実でしかなかった。それが23日間の取り調べでハッキリしました。公安刑事が取り調べで私にこう言いました。「看板を壊したかどうかはどうでもいい。とにかく法政から出て行け」「これで退学だな。ざまあみろ」。これが公安警察・法大当局の本音なのです。
 この弾圧の本当の目的は「団結破壊」です。文化連盟と法大生を引きはがそうと必死だった。だけどそれをぶち破って私は奪還された。だから私はもっともっと法大生と団結して8人の仲間を1日でも早く法大キャンパスに取り戻す。
 青年労働者が法大での弾圧に本当に怒っています。「今の法大は自分の職場とまったく一緒だ」「学生を奪還するぞ」と燃えに燃えています。法大生のみなさん。6月15日、私と一緒にキャンパス中央に立って、全国から結集してくる労働者をこの市ケ谷キャンパスに断固迎えようではありませんか!