北朝鮮侵略戦争策す米日帝 労働者の国際連帯で阻止を
北朝鮮侵略戦争策す米日帝
労働者の国際連帯で阻止を
反人民的核実験が格好の餌食に
北朝鮮スターリン主義は5月25日、体制の延命をかけて、06年に続く2度目の核実験を行った。
それ自身はきわめて反人民的なこの核実験を格好の餌食にして、日米帝国主義は北朝鮮侵略戦争への衝動を一気に強め、臨戦態勢に突入した。特に麻生政権は米帝オバマと連携しながら、国連安保理での北朝鮮への追加制裁決議に動き、敵基地攻撃能力の保持や核武装をも叫び、侵略戦争策動を強めている。
これに対し日本共産党は、核独占と侵略戦争発動を狙うオバマ演説を全面賛美し、連合は対北朝鮮脅威論と排外主義の「核廃絶1千万人署名」なるものを展開して、日米帝に総屈服している。
この日共と連合の北朝鮮侵略戦争翼賛、原水禁運動と反戦反核運動の破壊策動を断じて許さず、反動的な動きを打ち破って、6・14−15中央政治闘争への大結集を実現しよう。労働者階級の国際連帯で日米帝の北朝鮮侵略戦争を粉砕しよう。
沖縄基地などが臨戦態勢に突入
すでに沖縄には、北朝鮮の核実験を前後して、原潜や戦闘機、偵察機が集結し、事実上の臨戦態勢に入っている。
最新鋭の巡航ミサイルを搭載する米海軍の原子力潜水艦「ミシガン」や原潜「シャルロット」が、ホワイトビーチの沖合に異例の連続寄港を行い、海上自衛隊の補給艦「とわだ」も寄港した。また、米海軍の潜水艦を支援して深海での潜水・引き上げを任務とする潜水艦特殊戦支援艦「Cコマンド」も、那覇軍港に入港した。この日本への寄港は初めてである。
さらに、米空軍嘉手納基地には最新鋭ステルス戦闘機F22Aラプター12機を「暫定配備」、米軍はすでに平壌(ピョンヤン)など北朝鮮攻撃の作戦計画の準備に入っている。米韓連合軍司令部も北朝鮮に対する情報監視体制のレベルを、5段階で3から2に切り替えた。レベル2は北朝鮮が初めて核実験を実施した06年10月以来のことだ。
こうした中で日本帝国主義は、衆参両院で北朝鮮非難決議を全会一致であげ、突出して北朝鮮制裁を画策している。
麻生は「一致団結して北朝鮮の核に対する非難の決議を迅速に出す。追加制裁も含まれる」などと繰り返し発言。国連安保理決議や米帝の「テロ支援国家」再指定を積極的に働き掛けている。
安保理での決議案の焦点は「貨物検査」だ。これが実施されれば、国境を接する中韓ロ以外の国は、北朝鮮に出入りする船舶を対象に海上で貨物検査を行うのである。
しかし貨物検査とは「臨検」のことだ。経済制裁のために海上封鎖することであり、それは戦争への突入そのものだ。まぎれもない軍事活動・戦争行為である。日本の海上自衛隊も、公海上で北朝鮮船舶を攻撃することを全力で狙っている。
日本が臨検を行う根拠となる法律には、周辺事態法の関連法=「船舶検査活動法」がある。だが「周辺事態」の認定は実際には難しく、自民・民主双方から、これら有事法制自体の改悪や新法制定の声が上がっている。まさに重大事態だ。
日共や連合の戦争翼賛粉砕し
それだけでなく、今や自民党内で「敵基地攻撃能力保持」という要求が噴出している。北朝鮮の基地を攻撃できる巡航ミサイル「トマホーク」などを、護衛艦や潜水艦に全面装備し、北朝鮮を先制攻撃しようというのだ。すでに政府は「敵基地への攻撃は自衛の範囲内」と強弁している。
その上さらに、北朝鮮の核に対抗し日本も核武装すべきだという衝動が強まっていることは超重大である。元米国務長官キッシンジャーなどは「中国が何もしなければ韓国と日本は核兵器を保有する」と、日帝の核武装衝動を理由に、安保理の対北朝鮮制裁決議に慎重な中国への圧力を強めているほどだ。
北朝鮮の反人民的な核実験を格好の餌食にして、イラク・アフガニスタンに続いて体制転覆の侵略戦争発動に突き進む米帝オバマと日帝・麻生の打倒へ、6・14−15中央政治闘争の大爆発をかちとろう。オバマへの幻想をあおり、北朝鮮への排外主義を扇動し、日米帝の北朝鮮侵略戦争を翼賛する日共や連合指導部と、徹底的に対決して闘おう。
最大の鍵を握るのは国鉄・全逓・教労・自治体の4大産別の労働者だ。4大産別を先頭に、戦争動員を打ち破る戦争協力拒否の職場闘争=反戦闘争に決起しよう。