7・5三里塚現地へ 暫定路認可取り消し訴訟 高裁判決弾劾
7・5三里塚現地へ
暫定滑走路認可取り消し訴訟 高裁判決弾劾する
6月1日、成田空港暫定滑走路認可取り消し訴訟の控訴審で東京高裁第11民事部・富越和厚裁判長は、三里塚反対同盟側の控訴を棄却する反動判決を出した。農民殺しの成田空港の現実を居直り、さらなる農地強奪へ道を開こうとする判決を絶対許してはならない。
成田空港は、工事の変更認可申請を出す際に基本計画の変更手続きを取っていない。現在の「暫定滑走路」は、本来のB滑走路(平行滑走路)の計画からすれば大幅に北にずれたものだ。こんなものを無理やり造って現に供用していることによって、騒音被害がもたらされる区域は大幅に拡大し、地元住民に及ぼす影響は計り知れない。
ところが東京高裁は、「今の暫定滑走路は”暫定”であり、やがては基本計画どおりの2500㍍滑走路になるから違法性はない。問題ない」というとんでもない理由で控訴を退けた。いずれ当初の計画どおりの長さになるんだから反対運動をやめて土地を明け渡して出ていけ、という国家権力の意図がむき出しだ。
騒音被害の実態については、反対同盟側の市東孝雄さんと松井利仁京大准教授の証言(鑑定意見書)をまったく無視し、”大した大きさではない”と切り捨てた。
自衛隊が成田空港を利用したことについても、その事実を認めながら「ただちに憲法第9条違反とは言えない」と切り捨てた。これを推し進め、「有事」における巨大軍事兵站基地として成田を使うということだ。
今年3月の米航空機爆発炎上事故という重大事態を受けて、反対同盟側は弁論継続を求めたが、判決はこれを踏みにじって強行された。
一審千葉地裁判決の反動性をより”緻密(ちみつ)化”して出されたこの高裁判決を、絶対に認めることはできない。反対同盟と顧問弁護団は怒りの記者会見を開き、ただちに上告することを表明した。
北原鉱治事務局長は「裁判官は一度でも現地を見たことがあるのか」と強く弾劾した。そのとおりだ! 農家の頭上40㍍にジェット機を早朝から深夜まで飛ばし続けるという途方もない人権侵害、生活破壊が今現に続けられている。これにお墨付きを与えるのがこの高裁判決だ。
だがそれは、反対同盟が農地死守の原則を貫いて闘っていることに対し、日帝・国家権力が根本的に「打つ手なし」の状態であることの表明だ。6・14—15連続闘争の爆発で大反撃をたたきつけよう。欠陥空港を閉鎖・廃港に追い込もう。
反対同盟は、北延伸滑走路の10月供用開始に連なる新誘導路の7月前倒し供用開始攻撃と対決するため、7月5日に現地闘争を行うことを決定した。6・25天神峰現闘本部裁判と市東さんの7・21農地裁判の支援・傍聴に駆けつけよう。7・5現地闘争に全力で結集しよう。
-------------------------------
新誘導路の7月前倒し供用阻止!
市東さんの農地守れ!
7・5三里塚現地闘争
7月5日(日)午後1時30分
東峰十字路北側開拓道路
敷地内デモ