2009年6月 1日

基調報告 検察・警察の弾圧許さない 全学連

週刊『前進』08頁(2393号2面2)(2009/06/01)

基調報告 検察・警察の弾圧許さない
 全学連の闘う同志

 1週間前の5月15日に弾圧が始まった。全員が逮捕された瞬間から、一糸乱れぬ完全黙秘を貫いている。3年間の法大闘争の質がここに体現されている。暴力行為等処罰法の法大闘争、学生運動への適用という政治弾圧を必ずや粉砕して、全員の奪還をかちとろう!
 12人の仲間はみな「全学連と文連は熱烈に団結しよう」というメッセージを寄せている。とりわけ恩田君は「死ぬ時は一緒だ。一蓮托生だ」と繰り返し言ってきた。
 昨年の5・20—5・29からちょうど1年。法大当局が文化連盟を非公認化しようとした時に、絶対に文連の旗は渡さないとがんばっていた。この時に当局は恩田君に暴力行為をデッチあげて停学処分にしようとした。もう堪忍袋の緒が切れたと怒りが爆発して、昨年5月20日に文化連盟が初めてあの黒い旗を掲げてキャンパス中央に登場し、マイクを握り法大生に訴えた。その記念すべき出発点が5月20日だった。ジャージ部隊が襲いかかってきたが、全学連が血を流して集会を守りぬいた。この時から文連と全学連は「一蓮托生」という関係が始まった。そして1週間後の5・28—29法大解放の内乱的決起に続く。
 1年たってその時決起した文連のほとんどが獄中にいる。増井君は「世の中はおもしろい」と表現しているが、獄に奪われても闘志を燃やし続ける主体が存在している。
 確かに、今回の弾圧はこれまでとはレベルが全然違う。組織絶滅を狙い、友人関係などすべて根こそぎ一掃する。これが暴処法だ。
 警察と検察のやり口は異常きわまりない。取り調べはこの3年間、100人を超える中でも最低最悪だ。差別的・侮蔑的な言葉を毎日浴びせ続け、肉体的な拷問を加え、闘いをやめろと迫っている。冨山君、洞口さんには令状を示すことなく拉致した。10カ所を超える家宅捜索が強行され、携帯電話、パソコン、メディア類を見境なく押収した。事情聴取と称して学校の帰りにパトカーに法大生が連れ込まれ、10時間、12時間を超える取り調べが強制された。絶対に許せない。
 暴処法は戦前の治安維持法と一体で、1926年に治安警察法が改定され、階級闘争を絶滅し、労働運動をつぶすために成立した。17年にロシア革命が起き、日本では米騒動が激発し、労働争議が20年代に大爆発した。これらの鎮圧のために治安維持法と暴処法が猛威を振るった。
 暴処法の核心は第1条にある。団体もしくは多衆による組織的行為を処罰するんだと。つまり「器物損壊」そのものではなく、それを「組織的にやった」ことが罪だと。だから実行行為があろうがなかろうが、現場にいようがいまいが、その組織的意思決定にかかわっていれば逮捕できるんだと。ふざけるな!
 ではこの暴処法1条適用となった2月19日の行為とは何だったのか。
 はっきりさせよう。あんな看板はぶっ壊されて当然だ! 法大生の名前を羅列して入構を禁止し、「ビラまき、集会、署名取りは禁止」だと。あの看板こそ法大暴力支配と人権侵害の象徴だ。
 4・24で法大生は、恩田君がブルーシートにくるまれて逮捕された現場を見た。法大生の怒りは深い。全国の学生は法大市ケ谷キャンパスに結集しよう。
 一切の力を6・14代々木公園—6・15法大門前の闘いへ。5千人大結集のうねりが彼らを奪還する最大の力だ。
 確かに今が正念場だ。だが、12人の不屈の獄中同志と3年間の法大闘争の蓄積があれば、必ずわれわれは勝てる!