2009年5月25日

ロス統一教組 「解雇阻止」で座り込み 46人逮捕

週刊『前進』06頁(2392号3面5)(2009/05/25)

ロサンゼルス統一教組
 「解雇阻止」で座り込み
 ダフィー委員長ら46人逮捕

 UTLA(ロサンゼルス統一教組)は5月15日、全学校でのピケットとロサンゼルス統一学区当局前での抗議集会、道路座り込み闘争に決起した。座り込みで当局本部ビル前の道路は封鎖され、ダフィーUTLA委員長、ペシュトールト副委員長ら46人が警察機動隊に逮捕された。カリフォルニア州の財政破綻・教育予算削減を理由に学区当局・教育委員会が約4千人の教員・学校スタッフの解雇計画を策定。これに対してUTLAは、4月末に圧倒的多数でスト権を確立、5月15日の20年ぶりの全日スト決行を決めていた。
 学区当局はスト差し止め命令を出すようPERB(カリフォルニア州公務員雇用関係委員会。日本の人事院に当たる)に申請したが却下された。だがロス高裁は当局の申請を認め、スト差し止めの仮処分命令を出した。大恐慌と財政破綻の犠牲を労働者に押し付ける資本・権力に対して、あらゆる部門で労働者の怒りが沸騰している。この時にUTLA4万8千人のストの影響は絶大だ。権力はこれに恐怖し、圧殺に乗り出したのだ。
 裁判所の仮処分命令違反を口実に、教員免状(各科目ごとに免状がある)を奪う弾圧もありうる中、UTLAは5・15ストを中止し、各校でのピケットと学区当局前の実力座り込み闘争に切り替えた。
 UTLA本部は組合員に「授業放棄はしないように」との通達を出した。だが「病欠」などで授業を欠席した教員は通常より700人以上増えた。また座り込みやその支援に参加した教員たちは、臨時教員を雇って自分の授業を代替した。
 高校生たちは「先生を守れ」と叫んで集団で教室を去り、校庭に座り込み、街頭デモに出た。東ロサンゼルスのガーフィールド高校では、授業を放棄した500人が構内で討論集会。学校はスピーカーセットを貸し出した。UTLAの教育労働者は、保護者・生徒=地域の労働者と団結して闘っている。
 【UTLAは、07年、08年の11月集会に参加した募兵反対団体CAMS(校内の軍国主義に反対する連合)の教育労働者が所属する組合。UTLAは「日の丸・君が代」闘争支持・処分反対の書簡を都教委、日教組本部などに送った】