2009年5月11日

「明日からあなたも裁判官」?! 推進派の日共

週刊『前進』06頁(2390号3面4)(2009/05/11)

「明日からあなたも裁判官」?! 推進派の日共

 8割の労働者民衆が裁判員制度に反対し、裁判員候補者29万5千人への通知に対し12万5千人が突っ返している。制度は大破産し、廃止の情勢が到来している。まさにこの時、闘いを裏切り支配階級の最後の救済者として登場し、闘う者に襲いかかる連中がいる。日本共産党だ。
 国民救援会などは実施予定日前日に「なくせ冤罪!5・20大集会−明日からあなたも裁判官」なる制度推進の翼賛集会を開こうとしている。許せない。
 日共は昨年8月、社民党とともに実施延期論を打ち出したが、いつの間にかそれを転換し、推進論に舞い戻っている。
 日共の理論誌『前衛』5月号の坂本修弁護士論文に、その反革命ぶりが満展開されている。そこでは、裁判員制度について「司法に対する国民参加の積極的な意義をみとめる」と日共の立場を確認した上で、現裁判員制度では冤罪を引き起こす可能性があると指摘する。だが裁判員制度の廃止を求めるわけではない。「裁判員法の五月施行、七月からの裁判員裁判の開始は、おそらく避け難い。そうである以上、私たちは来るべきものに備え、たたかう決意を固め、攻勢的に立ち向かう必要がある」とし、「裁判員として積極的に参加し、力を発揮する」と力説しているのだ! しかも全労連、自由法曹団、国民救援会発行の“良い裁判官になろう”という『裁判員になるかもしれないあなたへ』なるパンフレットを「適切な内容だ」と絶賛している。これが「明日からあなたも裁判官」集会なのだ。
 裁判員制度の核心問題は、国民の司法動員にある。労働者階級の階級意識と団結を解体し、支配階級の側に立たせ、侵略戦争に動員する攻撃だ。だから廃止以外にない。
 日共は「たたかう決意を固め」と言う。それはわれわれ制度絶対反対派に対して「たたかう」ということなのだ。このファシストまがいの運動を粉砕し、連続闘争に総決起しよう!