2009年4月27日

改憲担わせる制度 主催者あいさつ 高山俊吉弁護士

週刊『前進』10頁(2389号3面2)(2009/04/27)

改憲担わせる制度
 主催者あいさつ 高山俊吉弁護士

 裁判員制度。宣伝に宣伝をつくした。その結果、みんなが嫌になった。29万人の国民に裁判員候補者名簿に載ったぞという通知をした。そうしたら12万人がつき返した。ポストに投函する行為を12万人がやっている。そのものすごさ。実施ができない。新聞に順調という言葉が載っている。どこが順調なのか。順調でないことを一番よく知っているのが、最高裁長官と法務大臣、麻生首相、財界、そして連合だ。今、危機に直面しているのは彼らだ。
 今という時代を考えてみよう。ソマリア沖に自衛官が行っている。海賊退治と称していつでもどこへでも行ける体制を今つくろうとしている。北朝鮮が何やらを飛ばしたと、この東京・市谷の自衛隊の敷地に射程距離20㌔という射撃装置を置いた。途方もない戦争政策を進めているその張本人が裁判員制度だと言っている。これが改憲だ。秩序を守ると称して国を守るという国民を育てようという裁判員制度。改憲を下からつくりだす運動がつくられている。国民自身が改憲の担い手になろうというのだ。市民の司法参加と称する国民動員が行われている。ナチスの時と同じだ。だから私たちは納得をしない。
 この4月21日から5月21日までわれわれは、高原水準の闘いを続けようではないか。もうひと頑張りすると、裁判員制度はつぶれる。幕引きの力を出す時が今来た。市民を動員しながらこの国を戦争にむけて突き進めていくという動きに対して、私たちは体を張って頑張ろう。そしてその闘いに私たちが勝ちぬいたという集まりを、また持とうじゃないか。私たちの力は確実にかつてなくすごいところにきている。頑張りましょう!