2009年4月13日

不起立闘争が拡大 広教組本部打倒へ展望

週刊『前進』06頁(2387号4面2)(2009/04/13)

不起立闘争が拡大
 広教組本部打倒へ展望

 広島の仲間は、組合本部の屈服と圧殺を突き破って「君が代」不起立を貫き、新たな拡大を生み出した。戒告6人と訓告2人の処分、訓告の2人は初めての不起立だ。文科省(当時は文部省)の是正指導が始まって11年、処分乱発とクビの恫喝にもかかわらず、不起立はゼロになるどころか、大恐慌と戦争に立ち向かう階級的団結の拡大を生み出している。
 広教組のAさんは、8回目の処分。国歌斉唱の間に教頭が「起立して下さい」と7回も声をかけてきたが、毅然(きぜん)と不起立を闘いぬいた。後日、処分書を持ってきた教委と校長は「教員としての自覚・責任を持って下さい」と処分書を手渡そうとしたが、「私の教職員としての責任は学校から『日の丸・君が代』をなくすことだ」と回答。彼らは何も言えず処分書を机の上に置いてすごすごと帰るしかなかった。
 昨年初めて処分された青年部のB君は、支部の会議で「一緒に不起立しましょう」と呼びかけた。すると支部長は「組合としての方針(起立する)で行動しろ」と。「誓約書」と機動隊で全国教研から闘う組合員を排除した広教組本部は、文科省・県教委になりかわって不起立闘争を弾圧しているのだ。B君はこれと断固対決し不起立を貫徹した。
 高教組のCさんは、処分を受け続けている職場の仲間を孤立させてはいけないと、今年初めて不起立し訓告処分を受けた。
 一方、広教組からも逃亡した旧与田残党は、今年も処分から逃げた(ソマリア派兵阻止の呉現地闘争も自分で呼びかけながら逃亡!)。血債主義者は実際には権力・資本と闘わないのだ。
 東京の根津公子さん、河原井純子さんの解雇阻止とともに、広島での不起立の拡大は、職場と組合に団結を取り戻し、日教組本部を打倒する展望をしっかりと示している。
 教員免許更新制、道州制導入で、教育労働者は全員非公務員化、有期雇用化されようとしている。
 広島では全国に先駆けて、多くの青年教育労働者が、何種にも分断された臨時採用にとどめられ、低賃金の不安定な非正規労働者にされている。正規労働者も極限的な多忙・管理強化で次々と病気に倒れる中、職場に怒りは充満している。不起立闘争こそこの怒りを解き放つ闘いだ。
 広島の教育労働者は、教育民営化と戦争・組合つぶしの道州制を粉砕する闘いの先頭に立つ。
 (広島・K)