「ミサイル迎撃」で臨戦態勢 北朝鮮侵略戦争阻止せよ
「ミサイル迎撃」で臨戦態勢に突入
日米帝の北朝鮮侵略戦争阻止せよ
第1章 階級戦争と一体外への侵略戦争
北朝鮮の「人工衛星ロケット」発射をめぐる日帝・麻生の戦争態勢突入の大攻撃を、われわれはあらためて満身の怒りをこめて弾劾する。これは麻生による、日帝の未曽有の体制的危機をのりきるための排外主義の大攻撃であり、労働者階級に対する階級戦争と一体の、北朝鮮への侵略戦争発動の攻撃である。
世界大恐慌が日々激化する中、日帝は「輸出立国」的な資本蓄積構造が崩壊し、一方では労働者に対する階級戦争の激化でのりきろうと七転八倒している。他方で麻生は、最末期政権の起死回生を図って指揮権発動で検察を動かして民主党・小沢を抑え込み、同時にソマリア沖派兵の強行に続いて、北朝鮮の「人工衛星ロケット発射」予告を奇貨として、自衛隊に「迎撃」態勢突入を命じた。これは北朝鮮への事実上の侵略戦争発動だ。
われわれは、「ミサイル迎撃」態勢発動に示された日帝・麻生の絶望的危機と凶暴性を見据え、階級戦争と侵略戦争、戦争と民営化・労組破壊の攻撃の激化に徹底対決しなければならない。第2次国鉄決戦を基軸とした4大産別決戦へ総決起しよう。4・21日比谷野音集会とデモを始めとした4月闘争の爆発で、大反撃をたたきつけよう。
第2章 米日帝国主義の巨大な戦争重圧
日帝・麻生は3月27日、北朝鮮の「人工衛星ロケット」打ち上げの予告に対して「弾道ミサイル破壊措置命令」を初めて発令し、きわめて意識的に日本全土を臨戦態勢に入れた。海上配備型迎撃ミサイル(SM3)などを搭載したイージス艦3隻を日本海と太平洋に、地対空誘導弾パトリオット3(PAC3)を秋田、岩手と首都圏の計5カ所に配備した。「人工衛星ロケット」は予告どおり打ち上げられ(だが日本の「領土・領海」への落下はなく)、日帝の「迎撃」もなかった。
北朝鮮が日時と危険水域を指定し、打ち上げを予告して以来の麻生政権の対応は、完全に敵国に対する侵略戦争態勢発動そのものだった。日本を攻撃するものではないにもかかわらず、恐るべき被害を受けるかのように大宣伝し、迎撃態勢をとった。打ち上げに失敗したらなぜ日本に落下するのかなどの説明もなく「迎撃ありき」で事を進めた。明らかに、日本中を恐怖と不安のパニック・判断停止状態にたたき込み、北朝鮮侵略戦争態勢に突入することが自己目的化された。
もとより北朝鮮スターリン主義の今回の「人工衛星ロケット」発射は、米帝オバマ政権との外交取引の手段であり、金正日政権の体制危機突破と「国威発揚」が目的であり、核やミサイルを体制延命の手段とする反革命的反人民的なものだ。
しかし問題の核心は、金正日のそういう目的を百も承知で、それを口実とし餌食として戦争態勢を発動し、北朝鮮侵略戦争に突入しようとしている日米帝、とりわけ麻生の超突出にあるのだ。この間の一連の国際的な動きを見れば、どちらの側が戦争をやりたがっているか、明白ではないか。
そもそも「北の脅威」の大宣伝自体が問題だ。圧倒的な核戦力をもつ米軍が沖縄を始め日本、韓国などに10万人規模で配置され、北朝鮮の体制転覆を狙う軍事重圧としてのしかかっている。この核による侵略戦争体制を棚に上げて、”北朝鮮の核・ミサイルの開発は絶対に許さない”と日米帝は大騒ぎしているのだ。
3月31日の衆参両院本会議での与野党全会一致による北朝鮮非難決議は、いったい何だ!
日本共産党も社民党も、首切り・賃下げや民営化攻撃を強め、戦争に突き進む麻生政権に唱和し、排外主義の大合唱に加わっているのだ。それ自体が労働者への戦争動員攻撃だ。「挙国一致」などありえない。労働者に対し階級戦争・侵略戦争を激化する資本家階級と政府に、どうして「唱和」などできるのか。
第3章 核武装や国連脱退論まで噴出
日帝・麻生と米帝の戦争的な動きは、「国連制裁決議」を求めてさらにエスカレートしている。また、日帝独自の「制裁措置」も延長・強化されようとしている。
核武装発言や「敵基地先制攻撃」論まで飛び出している。自民党の坂本剛二組織本部長は、「国連で日本の主張が通らないなら、国連を脱退するとか、北朝鮮が核保有している限り、日本も核を持つぐらいのことを言うべきだ」とうそぶいた。麻生自身、06年に核武装発言をしている。これらは田母神前空幕長発言と連動した恐るべき改憲攻撃にほかならない。
日帝は、自衛艦をソマリア沖に派兵し、さらに「海賊対処法案」を今国会で成立させようとしている。絶対阻止せよ。
米軍再編粉砕・辺野古新基地建設阻止! 戦争と民営化・労組破壊の道州制攻撃粉砕を。3・25鉄建公団訴訟判決を弾劾し、4・25尼崎闘争に立とう。改憲と国民総動員の道、裁判員制度を阻止しよう。4・21日比谷野音集会で戦争と改憲に大反撃しよう!