2009年4月 6日

新入生歓迎特集 労働者・学生の団結で資本主義を打倒しよう 革共同中央学生組織委員会

週刊『前進』08頁(2386号6面1)(2009/04/06)

新入生歓迎特集
 大恐慌を世界革命勝利へ
 労働者・学生の団結で資本主義を打倒しよう
 革共同中央学生組織委員会

 第1章 はじめに

 「ブルジョアジー(資本家)の没落とプロレタリアート(労働者)の勝利は、いずれも不可避である」(『共産党宣言』)。このマルクスの言葉がまさに現実のものになろうとしている。
 産業革命による資本主義の確立から約250年、金融大恐慌の直撃で資本主義的生産システムは無残に崩壊した。マルクスは19世紀の恐慌での「過剰生産という疫病」を指摘し、「社会は、突然、一時的に未開状態にひきもどされたかのような状況になる。飢餓や全社会的な破壊戦争がおこり、社会がすべての生活手段から切断されてしまったかのようになり、工業と商業も破壊されてしまったかのようだ」「社会はブルジョアジーのもとでは、これ以上生きていくことはできない。ブルジョアジーの存在は、もはや社会とはあいいれない」と怒りを込めて弾劾したが、21世紀に生きるわれわれの前にまったく同じ事態が起きている。
 一方で、運転を止めた膨大な工場や空き家があり、他方で数千万人規模の失業者が街にあふれ、所得格差と貧困は資本主義史上かつてなかったほどに拡大した。生産の主人公である労働者階級がモノのように使い捨てにされ、人類を発展させていくべき巨大な生産力が「凶器」として襲いかかってくる。これこそ、歴史的生命力の尽きた資本主義の倒錯しきった姿だ。
 「生きさせろ!」、全世界で労働者・学生のデモ・ストライキ・暴動が爆発している。世界は革命情勢だ! 新入生の皆さん、もはや人間社会の発展にとっての桎梏(しっこく)でしかなくなったこの資本主義という外皮を爆破し、人類史を前進させるのはわれわれ青年・学生だ。プロレタリア世界革命にこそ人生をかけよう。マルクス主義学生同盟中核派に結集し、法大4・24集会と全国学生ゼネストへ決起しよう!

 第2章 世界史の大転換=資本主義の終わりの時代が始まった!

 昨年9月に米大手証券会社のリーマン・ブラザーズが史上最大規模の負債を抱えて経営破綻したことを契機に、世界金融大恐慌はいよいよ本格的な新しい段階に突入した。それは、1929年世界大恐慌を広さ、深さ、長さのすべてにおいて上回る、底なしの恐慌になろうとしている。

 第1節 資本主義の矛盾の歴史的大爆発

 大恐慌の引き金を引いたのは、米住宅ローンとサブプライムローンの破産だ。労働者に詐欺まがいの手法で住宅購入ローンを組ませ、その住宅を担保に借金をさせて国内消費を増やすという末期的なあり方が破綻したのだ。しかもそのローンを細切れに証券化した商品は約1兆㌦(100兆円)、損失補填(ほてん)のためのCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)は保証金額が実に6000兆円という天文学的な額になった。
 束の間のバブルに踊ってきたブルジョアジーどもは顔面蒼白(そうはく)だ。巨額の財政出動によっても危機は解決されるどころか、国家財政赤字は約170兆円へと膨れ上がり、ドルそのものが紙クズになる日が迫っている。そもそも、労働者階級に対する徹底的な首切りと賃下げで延命してきた連中が、いざ自分たちがピンチに陥るや湯水のように公的救済資金(税金だ!)をつぎ込むなど許せるか!
 しかも実体経済の危機は拡大し、資本主義の屋台骨の大独占資本がバタバタと倒産しようとしている。GM(ゼネラル・モーターズ)は約8兆円の債務を抱えて瀕死の状態、世界最大の米シティ銀行は2月末に事実上の国有化状態に置かれた。CDS販売の主役であった世界最大の保険会社・AIGは、約6兆円の赤字を出している。米雇用者数は昨年12〜2月で200万人以上も減少し、今年の世界の失業者数は2億3千万人に達する。
 米バブルに依拠して「輸出立国」で命をつないできた日本経済も、本格的な瓦解過程に入った。2月の自動車生産台数は前年同月比で56・2%減で、もはや一つの産業として成り立っていない。2月の輸出額も前年同月比で半減し、過去最悪の減少率。鉱工業生産は前月比で1割減を繰り返すという垂直落下状態だ。昨秋以降に解雇された非正規労働者は、政府発表でも約20万人。大資本は減産に走る一方で、首切り・賃下げ、内定取り消しにのめり込んでいる。

 第2節 危機はこれからいっそう本格化

 資本主義の歴史的全矛盾が爆発し、もはや資本家は労働者をまともに食わすことすらできない。しかし、金融大恐慌はまだまだ「入り口」だ。万策尽きた資本家どもに、「次」はない。帝国主義が帝国主義である限り、過剰資本・過剰生産力の圧力による大恐慌、そして市場争奪戦をめぐる世界戦争突入という矛盾から絶対に逃れられないからだ。延命しすぎた帝国主義は、革命によって打倒するしかない。
 1917年ロシア革命と29年大恐慌を受けての30年代革命情勢を、ソ連スターリン主義の裏切りでのりきったブルジョアジーは、第2次世界大戦後に異例の「成長」を実現する。しかしその特殊的あり方はただちに行き詰まり、71年ニクソン・ショック(金ドル交換停止)と74−75年の世界同時恐慌で帝国主義世界経済の統一性は崩壊、自立的成長が不可能になってからは、ひたすら労働者階級に対する階級戦争(民営化・労働組合破壊)である新自由主義攻撃と、投機(バブル)経済に血道を上げるようになった。
 そのなれの果てがサブプライム破産と金融大恐慌だ。そして、全面的な保護主義=ブロック化へと突き進み始めた。米帝の「バイ・アメリカン」(米製品優先購入)条項を先頭に、1月末〜3月までで世界の保護貿易措置は4倍強に急増した。かつての大恐慌の際、世界貿易額が4割以下に落ち込み、世界戦争に至った過程と同じだ。資源・勢力圏争奪戦の中で、米欧日帝はイラク、アフガン、パレスチナ、イラン、北朝鮮へ侵略戦争を拡大しようとしている。

 第3章 1930年代の激動こえる巨大な世界革命情勢が到来

 しかしこれは、ことの半面だ。金融大恐慌は、全世界で労働者・学生の歴史的決起を生み出す。3月19日にはフランスで300万人の大ゼネストが闘われ、20日には日本で動労千葉(国鉄千葉動力車労働組合)を先頭にイラク反戦6周年の戦闘的デモがうちぬかれた。1930年代革命情勢をはるかに超える、全世界プロレタリアートの世界革命に向かっての嵐のような進撃が09年にわき起こる。日本の300万学生がその先頭に立とう。

 第1節 世界大恐慌下で労働者が進撃

 1930年代、アメリカの工業生産は29年から33年までに半減し、失業者はピーク時には1600万人を超えた(実質失業率は67%に達した)。まさに資本主義の全面的な破産状態だ。
 アメリカ労働者階級は生きるために続々と労働組合に結集し、座り込みスト−工場占拠、大デモ、地域ゼネストを闘い、資本主義の足元を揺るがした。完全に資本主義的生産力の奪取=革命が問題になっていた。しかし、その闘いに真っ向から敵対したたきつぶしたのがアメリカ共産党=スターリン主義だ。いま金融大恐慌の時代、「資本主義の救済」を叫ぶ体制内勢力やスターリン主義との全面的な党派的激突が再び激化する。

 第2節 体制内諸勢力の裏切りを許すな

 30年代の米帝ルーズベルトのニューディール政策は、革命のうねりを抑え、労働運動を資本主義の枠内に取り込むことが核心だったが、ソ連スターリン主義とアメリカ共産党はこれを礼賛し、労働者の革命的な決起を血の海に沈めた。
 体制内勢力こそ、倒壊寸前の帝国主義を支える極悪の先兵だ! 全米自動車労組(UAW)はオバマの恫喝を前に組合員の権利を次々に明け渡し、日本の連合指導部は経団連・御手洗や麻生と握手を交わし、「ワークシェアリング」の名のもとに首切り・賃下げに協力している。日本共産党に至っては、「『ルールなき資本主義』を正し『ルールある経済社会』をつくる」「大企業との関係は、新しい経済体制の下で共存共栄を図る」(委員長・志位)などと、ブルジョアジーにこびを売っているありさまだ。
 史上最大の大恐慌であるがゆえに、労働者・学生の怒りはさらに噴きあがり、「革命の現実性」の前に震え上がる体制内勢力は必死にプロレタリア革命に敵対する。徹底的な党派闘争を貫き、マルクス主義の真の労働者党を建設しよう。

 第4章 人間としての生き方をかけ中核派に結集し共に闘おう

 社会変革の力は、労働者・学生の団結の中にある。資本主義を革命で打倒し、労働者が主人公の共産主義社会をつくることこそが唯一の人間らしい生き方だ。
 資本主義社会における生産手段は資本家に私的に独占され、生産の動機は利潤追求だ。人間関係は商品と商品の関係におとしめられ、労働者は労働力を商品として資本家に売ることでしか生きていけず、資本家は労働者の労働をとおして膨大な利潤(剰余価値)をせしめている。しかし、この賃金奴隷である労働者階級にこそ、資本の鉄鎖を打破して生産力を奪取し、ただちに社会を運営する力があるのだ。
 日本の地では、動労千葉と11月集会潮流が米韓の戦闘的労働者と結合して大恐慌に立ち向かう団結を形成してきた。動労千葉が実践する階級的労働運動こそ、日帝の労働組合解体攻撃としてあった80年代国鉄分割・民営化に勝ちぬき、21世紀に入って組織拡大しながら全世界の闘いの先頭に立っている。

 第1節 4・24法大集会が歴史を変革する

 日帝・麻生政権の道州制攻撃を粉砕しよう!
道州制攻撃の核心は民営化(労働組合破壊)であり、改憲・侵略戦争への突入だ。
 06年3月から3年にわたって闘いぬかれてきた法大闘争こそ、教育を資本家が独占して金もうけの手段とし、青年・学生の未来を奪うあり方に真っ向から立ちはだかってきた。学費を高騰させてデリバティブ取引で大損失を出し、自由も自治も破壊する「教育」や「大学」など、つぶして当然だ。学生はストライキをやって、キャンパスを実力で取り戻そう。
 4・24法大1000人集会の大爆発を突破口に、全国学友は資本主義・帝国主義を打倒する学生ゼネストに立ち上がろう!  中核派に結集し、プロレタリア世界革命へ突き進もう!
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 法大裁判に集まろう!
★4月14日(火)5・29デモ弾圧裁判②グループ
  第11回公判 午後1時30分開廷
★4月15日(水)5・29デモ弾圧裁判①グループ
  第13回公判 午後1時30分開廷
★4月17日(金)7・24建造物侵入デッチあげ裁判
  第10回公判(最終弁論) 午後1時30分開廷
★4月23日(木)5・28「暴行」デッチあげ裁判
  第10回公判(弁護側冒陳・被告人質問)
  午後1時30分開廷
◎いずれも東京地裁429号法廷
 開廷1時間前に地裁傍聴券配布所に集合を

★富山大学ビラまき弾圧裁判(富山地裁)
  第8回公判(最終弁論)4月17日(金)
  午後1時30分開廷