教員免許更新制 絶対反対! 「10年有期雇用化」の大攻撃
教員免許更新制 絶対反対!
「10年有期雇用化」の大攻撃
1人の首切りも許さず闘おう
4月から教員免許更新制が本格実施されようとしている。これまで生涯有効だった教員免許を10年ごとの更新制とし、教育労働者全員に10年ごとに「いったん全員解雇・選別再雇用」が襲いかかる大攻撃だ。すでに現場労働者から「ふざけるな!」という怒りの声が噴き上がっている。日教組本部を打倒し、教育労働者の首切り自由化=教員免許更新制絶対反対で闘おう!
第1章 道州制・民営化粉砕へ怒りの反撃が始まった
世界大恐慌が本格化する中で、日本帝国主義は今、その延命を道州制攻撃にかけている。道州制への労働者の怒りが噴き出し、反撃の狼煙(のろし)が上がっている。
2月26日の西郡住宅強制執行粉砕闘争は、「住宅追い出しの強制代執行は道州制攻撃であり、全労働者への攻撃だ。労働者の団結にこそ勝利がある」という確信のもと、八尾北医療センター労組のストライキを軸に、全国連西郡支部、八尾北命と健康を守る会が一体となって決起した。
3月6日には道州制粉砕・橋下打倒の大阪府庁前行動が自治体労働者・教育労働者を先頭に闘われた。豊中市職女性部が呼びかけ、体制内労組幹部の妨害を粉砕してかちとった画期的な闘いだ。
動労千葉の春闘ストと3・20渋谷を先頭に、道州制粉砕・資本主義打倒の「生きさせろ!」ゼネストへ、階級的労働運動の猛進撃が始まった。
全国の教育労働者は、教育を民営化し、教育労働者を非公務員化する道州制攻撃と真っ向対決して、今春「日の丸・君が代」不起立闘争を闘いぬいた。不起立闘争は、文科省の手先となった日教組本部を打倒し、不起立を貫くわれわれが階級的団結をつくり出し、主流派となる宣言である。
第2章 全員解雇・選別再雇用にストライキで対決を
4月から、33歳、43歳、53歳の教育労働者を対象に、教員免許更新制が本格実施されようとしている。
学校現場で命を削る思いで何年も働いてきた教育労働者に、何が今さら30時間の研修を受けて合格しないと「免許失効=失職=解雇」だ! ふざけるな! こんなことが認められるか!
しかも09年度から発行される教員免許は10年の有効期限の免許だ。免許取得から10年ごとに「免許更新=いったんクビ」にするというのだ。
教員免許更新制はすべての教員を終身雇用から10年の有期雇用の非正規労働者に変える、次元を画する攻撃だ。「公務員はいったん全員首切り、教育公務員は民間に、半分の人員で倍働け」の道州制攻撃そのものだ。
橋下大阪府知事は「トップの方針に従わない教員はクビ」「公務員の身分保障でぬくぬくとやっている」と教育労働者に悪罵(あくば)を投げかけながら、「関西州」導入に向け、教育労働者の団結を破壊している。
大阪府は府立学校の非正規職員(教務事務補助員など)346人を3月で解雇した。次々と学校の非正規労働者の首を切り、これを皮切りにすべての教育労働者を「首切り自由」にする攻撃が教員免許更新制だ。
教員免許更新制は、すべての教育労働者が避けて通れない攻撃であるにもかかわらず、免許更新の当事者を毎年度の33歳、43歳、53歳に限定。分断し怒りの爆発を抑えつけようとしている。
悪辣(あくらつ)な団結破壊に、腹の底から怒ろう。52歳の教育労働者は「体がボロボロになるまで働いてきたのに、この上休みの時間を使って研修を受けるなんてコリゴリ。もう辞めるしかない」と怒っている。早期退職に追いやる攻撃だ。
青年教育労働者にとっては、今から「10年ごとに『研修・評価・解雇』の不安と向き合いながら生きろ」ということだ。「研修先を自分で探し、研修費も自分で支払い、研修に行く時間も自分で見つけよ。近くに研修先がなくても受講するのは自己責任。合格するかしないかも自己責任」
ふざけるな! 現場に責任を取ってきたのは私たち教育労働者だ。なぜ忙しい時間を割いて研修を受け、教員資格の合否を判定されなければならないのか! 現場の教育労働者をなめるな!
「免許失効=解雇」の恫喝で教育労働者を資本・国家の奴隷にできるのは、教育労働者が闘わずおとなしくしている限りのことだ。教員免許更新制は、教育労働者のたまりにたまった怒りに火を付けた。
第1節 推進者になり果てた日教組
日教組本部も各単組執も、教員免許更新制の完全な推進者だ。「制度化されたものは仕方ががない。不利益を受けないよう問題点の解説、不安解消のアドバイスを行う」という態度で、文科省と一体となって教育労働者に分断を持ち込み、当該を孤立させ、あきらめを組織している。
日教組本部は全国教研から根津公子さんらのレポートを排除し、広教組本部は「君が代」被処分者を排除した。闘う組合員に警察・機動隊2100人を差し向けた中村委員長は、全体集会で「警察の警備に感謝する」と表明。塩谷文科相の「先生方の資質向上に向けた免許更新制に一層の御努力と御協力をお願いする」というメッセージを読み上げ、抗議した組合員も会場から排除した。
日教組本部はもはや「闘わない日和見主義」ではない。現場で必死に闘う組合員を警察権力に売り渡したのだ。こんな幹部は打倒するしかない! 私たちは機動隊と対峙して闘いぬき、「日教組本部を打倒し主流派になる」と宣言した。
「『教員免許更新制絶対反対・制度撤廃!』を掲げて、当該を孤立させず、当該と全組合員の団結にかけて全組合員のストライキで闘おう。一人の免許失効=失職=解雇も許すな!」という方針を掲げ、日教組の体制内幹部と激突し、その中からストライキを闘う階級的団結をつくり出そう。その時、教育労働者の闘いは2000万青年労働者、6000万労働者の怒りと合流し、ゼネストに向かってエネルギーを解き放つ!
第3章 動労千葉のように団結して闘えば必ず勝てる
免許更新制で教育労働者を10年の有期雇用に。「不適格教員・D評価は分限免職」攻撃で「言いなりにならない教育労働者」をクビに。「日の丸・君が代」攻撃で職場の支配権を奪い、教育労働者の団結を破壊。不起立などで闘う者は処分し、真っ先に解雇の対象にする。多忙化と過酷な労働で精神疾患に追いやりながら「精神疾患も病休は1年しか認めない」と首切り対象にする。
これらは道州制攻撃そのものだ。道州制は公務員いったん全員首切りの攻撃だ。「国家の忠実な公僕になり、半分の人員で倍働く」と誓った者だけを選別再雇用する。教育労働者と現業労働者は無条件に非公務員化する。労働者全体を解雇自由の非正規職に置き換え、賃金を半分にする。その狙いは自治労・日教組つぶしだ。
しかし麻生も橋下も資本家も労働者の反撃を死ぬほど恐れている。労働者が団結すれば勝てる!
1980年代の国鉄分割・民営化に対し、最大労組・国労は闘わずに屈服し、その結果20万人の組合員はわずか5年で4万人になり、200人の自殺者を出した。しかし動労千葉は唯一ストライキで闘い、国鉄分割・民営化攻撃を打ち破った。
動労千葉は今年、3人の組合員のために全員がストを構え、ライフサイクル(40歳以下の運転士を駅に配転)による配転を阻んだ。3月17〜19日には労使共同宣言体制をぶっ飛ばす春闘ストを打ちぬき、今や世界大恐慌を革命に転化する労働者の国際的団結の軸になっている。動労千葉のように団結し闘えば勝てる!
第1節 不起立で団結し闘う組合を
今春不起立闘争は道州制をぶっ飛ばす闘いだ。日教組本部を打倒し、私たちが主流派になる宣言である。「道州制反対! 免許更新制反対! 評価制度・査定給反対! 非正規労働者の首切り反対!」を掲げストライキで闘う日教組をつくろう。
国鉄分割・民営化攻撃の全社会化、改憲・戦争国家化の攻撃である道州制攻撃を前にして、私たちには今、国労本部のように屈服し資本・権力の餌食にされるのか、動労千葉のように非和解で闘うのかが問われている。
日教組本部を打倒し、現場組合員の力で闘う日教組をよみがえらせ、6000万労働者とともにゼネストを闘いとろう!
〔革共同教育労働者委員会〕