2009年3月23日

暫定滑走路認可取消訴訟 控訴審で最終弁論

週刊『前進』06頁(2384号3面3)(2009/03/23)

“40㍍飛行”の暴挙断罪
 暫定認可取消訴訟 控訴審で最終弁論

 3月16日、東京高等裁判所825号法廷で、暫定滑走路認可取消訴訟控訴審の最終弁論が行われた。反対同盟からは萩原進事務局次長と伊藤信晴さんが参加。かけつけた多くの傍聴者とともに法廷に臨んだ。
 裁判では弁護団の葉山岳夫弁護士が最終弁論の要旨を展開。暫定滑走路における数々の違法性を黙殺し、住民被害についても「社会的受忍限度を超えていない」と言い放った1審判決の誤りを全面的に明らかにした。
 さらに前回の弁論(08年12月17日)でかちとった市東孝雄さんと松井利仁さん(京大准教授)の2人の証人調べの意義をあらためて強調。科学的に明らかにされた騒音被害、健康被害、生活破壊の実態から、原判決の誤りを鋭く論証した。
 この裁判は、暫定平行滑走路(2180㍍)の北側延伸にともなう成田空港暫定滑走路の変更認可(工事実施計画変更の認可)が99年12月になされたことに対して、その認可取り消しを求めて反対同盟が起こした裁判の控訴審である。昨年3月12日に開始された。
 暫定滑走路は本来の基本計画から2度も北側に追いやられ、「変更の認可」という次元をはるかに超えて、当初の計画からもかけ離れたものになっている。営農環境への影響も破壊的だ。
 力ずくの用地買収に完敗したあげく、民家の上空40㍍に毎日ジェット機を飛ばすことになる「北延伸」の殺人的な暴挙について、一審判決は「まだ病人が出ていないから受任限度内」などと言い放った。
 東京高裁・富越和厚裁判長の反動判決策動を許してはならない。次回判決弁論(期日未定)に集まろう。