現闘本部裁判の結審に怒り 開廷強行 仲戸川裁判長
3・29三里塚の大爆発で農地死守へ
現闘本部裁判の結審に怒り
裁判官忌避下で開廷強行
仲戸川裁判長 現場検証、最後まで拒否
天神峰現闘本部裁判で千葉地裁・仲戸川隆人裁判長は3月12日、三里塚反対同盟不在のまま開廷を強行し、証人を別室に入れて「ビデオリンク方式」による証人尋問を行い、反対同盟側の証人調べを打ちきって強引に結審を強行した。日帝権力は、三里塚闘争を破壊するために、法の建前をかなぐり捨てたのである。
3・29三里塚全国総決起集会に結集し、現闘本部と市東孝雄さんの農地を死守する労働者・農民・学生・人民の戦闘態勢を構築しよう。
3月12日、仲戸川が一方的に期日指定したこの日の午前9時、反対同盟と支援の労働者・学生は裁判所近くの葭(よし)川公園に結集した。「裁判長は実地検証を行え」と大書きされた横断幕の前で決起集会。北原鉱治事務局長がマイクを握り「昨日、再び仲戸川裁判長に忌避を申し立てたが簡易却下してきた。かたくなに本部建物の検証を拒否し、一方的に裁判を進めることをこれ以上許さない」と訴えた。
全学連の倉岡雅美副委員長は「ビデオリンク方式での証人調べなど絶対に認められない。人民の共有財産である現闘本部や市東さんの畑を奪おうとしておいて、何が『精神的な苦痛』か。3・20渋谷デモから3・29三里塚の総決起へ!」と渾身(こんしん)のアピールを行った。
集会後、千葉市内デモを貫徹し、午前10時10分、反対同盟は裁判官忌避の不当な簡易却下に対する即時抗告を申し立てた。この時点で、訴訟手続きは民訴法334条に基づき執行を停止しなければならない。反対同盟と弁護団は地裁の民事第5部書記官室に赴き、本日の開廷をやめるよう強く申し入れた。
「開廷は違法だ」「簡易却下を取り消せ」と書記官室に怒りの声が響いた。だが裁判長は姿を現さず、別室からかたくなに執行停止を拒否し、書記官を通じて「口頭弁論を開いて説明する」と一方的に通告、被告・反対同盟と弁護団が不在のまま開廷を強行した。
「証人調べを直ちにやめろ! そのような違法な開廷に対し、出廷はできない」と申し渡し、反対同盟と弁護団は弁護士会館で記者会見と抗議集会を開いた。
第1章 逮捕も辞さず実力で闘う!
仲戸川裁判長は被告・反対同盟と弁護団不在の法廷で、ビデオリンク方式による石橋恵美子証人の尋問を強行し「この陳述書は本人のものに間違いないか」と聞くなど、形ばかりのやりとりを2〜3分で済ませた。そして、決定していた反対同盟側証人の北原事務局長、萩原進事務局次長ら3人の証人採用を理由も示さず取り消し、結審を宣言した。さらに一方的に期日を指定していた4月23日に「最終弁論をするならしろ」と言い放ったのだ。6月25日の弁論期日指定も取り消した。
この報が抗議集会に届くと、会場は怒りのるつぼと化した。葉山岳夫弁護士を始め弁護団は「忌避の申し立てを受けた裁判官が自分でそれを却下し、即時抗告されても証人調べや期日指定などの訴訟行為を行うのは完全な違法行為だ。裁判所が無法な権力機関と化した」と弾劾した。現闘本部裁判を支援する会代表世話人の戸村義弘さん、動労千葉の滝口誠さんらの怒りの発言が続いた。
萩原進事務局次長が「怒りが収まらない。この暴挙を粉砕する。逮捕も辞さない実力闘争に立ち上がることをこの場で決意しよう。仲戸川裁判長が腹を決めたのなら、それを上回る気迫で立ち向かおう!」と渾身の決起を訴えた。最後に全員で団結ガンバローを行った。
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第2章 弾劾声明 三里塚芝山連合空港反対同盟
現闘本部裁判の不当結審強行に対する反対同盟の弾劾声明。以下全文。
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3月12日、千葉地裁民事第5部・仲戸川隆人裁判長は、反対同盟不在の欠席裁判を強行し、突如、証人調べを打ち切って事実上の結審を宣言した。わが三里塚芝山連合空港反対同盟は、仲戸川裁判長による前代未聞の暴挙を満身の怒りを込めて弾劾する。
裁判官忌避の即時抗告が出された以上、裁判手続きは即刻停止されなければならない。仲戸川裁判長は、忌避申立に対する配点原則を破って自ら却下し、これに対する即時抗告を受理していながら法を破って開廷を強行した。
そして被告・反対同盟不在の法廷で、その必要性を認めて決定したはずの被告側3人の証人調べを理由無く取り消し、次回を最終弁論とすると一方的に指定して、弁論がなければ結審だと宣告した。
憲法と民事訴訟法破壊の欠席裁判におけるこの所行は、反対同盟の立証活動を剥奪する暴挙であり、偏った審理の暴走であって断じて認めることができない。
仲戸川裁判長の訴訟指揮は、始めから原告・空港会社に与する不当なものである。最大争点である地上権の成否について、これを証明する登記物権(木造建物)の検証をかたくなに拒否し、決定的な立証活動を闇に封じた。
不当かつ強権的な指揮を乱発し、過剰警備による不当逮捕を引き起こした。
「犯罪被害者保護」の要請から刑事裁判に導入された例外的な方式(ビデオリンク)を、建物撤去・土地明け渡しの本件に適用し、最重要証人の偽証を許す訴訟指揮に踏み切った。これらに対する正当な権利行使に追いつめられ、なりふり構わず証人調べを打ち切り結審を宣言した。
一人としてまともな証拠調べをせず、実地検証もしないで、どうして公正な判決が書けるのか。この裁判は暫定滑走路北延伸と市東さんの農地強奪のための収用攻撃であり、国策裁判である。裁判員制度に象徴される司法制度改悪と一体の攻撃であり、必ずうち破らなければならない。
反対同盟は決意も新たに不屈の実力闘争を宣言する。この裁判闘争を徹底的に闘いぬく。3・29全国集会に怒りの大結集を呼びかける。
2009年3月13日