2009年3月16日

団結ひろば 投稿コーナー

週刊『前進』06頁(2383号6面1)(2009/03/16)

団結ひろば 投稿コーナー

 第1章 森本さんとベランダで最後まで闘い勝利感 全国連西郡支部・八尾北労組 大山真

 西郡の住宅闘争が、6000万全労働者の最先端の闘いであり、資本家や国・行政には絶対反対、弾圧・国家権力には非妥協の闘いの中に勝利の道があることを確信し、階級的団結で強制執行に立ち向かい完全に勝利した。
 前の晩から森本さんと合流した。早朝より2階ベランダから八尾北労組を先頭に、解同全国連西郡支部、杉並支部、品川支部、全国の労働者の合流を目の前に見て、西郡の歴史が動く時が来たと感じた。店の前に座り込んでスクラムを組み、一歩も通さない気迫と自信に満ちた顔だ。
 午前10時ごろ、八尾市住宅管理課が約70〜80人で来たが、スクラムを組み一歩も引かない体を張った激突戦だ。
 2階でも森本さんの発言はドンドン変わっていった。八尾市住宅管理課と地区協のウソとだましと脅しによる強制執行を弾劾し、「おれは団結に生きる。団結があれば何もいらない。こわいものなどない!」と言い切った。国家権力を使っても裏口からしか入れず、一人ずつしか連れ出せない。森本さんの「われわれは勝利したぞ」でみんなの顔には、充実感、勝利感が満ちあふれた。
 資本家や国・行政は差別を利用して労働者と部落の労働者とを分断し、団結させない攻撃を行ってきた。大恐慌になり、病院、学校、住宅、自治体を壊滅する民営化攻撃が道州制だ。その手先となる全国連本部、解同本部派=地区協の正体が露骨に浮き上がってきた。この村支配をぶち破る闘いが貫徹されたのだ。
 われわれは誇り高き労働者階級だ。道州制粉砕へと前進する!

 第2章 前夜から泊まり込み正面玄関を死守した 関西合同労組大阪東部支部 吉野牧子

 前夜から森本さん宅に泊まり込み、”森本さんへの強制執行絶対阻止!”と、腹をすえて闘いに挑んだ。逮捕された時はどうやって過ごそうか。(長期)完黙は当然! オモシロおかしく過ごす方法など。
 25日から森本さん宅の前に金網が張られた。抗議で一時中断させたが、また張ってしまっていた。許せない! 怒りがこみあがる。警備が交代で見張っていた。明日は、絶対正面から中には入れない! どんなことが起きても。
 深い眠りにはならなかった。朝早く外からの仲間を待つ。はちまきをねじり手首に巻き、腕を組み位置についた。執行官が来る前にみんなと合流できて、ムラの人たちに参加を呼びかける。7時になっても8時になっても執行官たちは来ない。やっと来た。私たちは正面玄関前に腰を下ろしたまま、腕に力を入れた。
 金網の双方でやり合ってる声が聞こえる。みんなの方へ行きたかった。仲間が頑張ってる! とうとう権力が来た。なお腕に力が入る。だが裏からだ。気になる、「仲間を返せ」のコールが……。「あっ、誰か」と不安が……。
 でもしばらくして森本さんが「大勝利。これからも団結に生きる!」の声に深く感動して涙がにじんだ。一体になれた誇りと喜びを感じ、団結のすばらしさを実感した。
 腹をすえて挑んだけれど、結果としては一番安全地帯で少し物足りなかった。誰一人逮捕させることなく、正面から一人として入らせなかった仲間。お疲れ様でした。これからもよろしくお願いします。

 第3章 労働者との団結に部落解放あると確信 全国連西郡支部青年部 団結強

 2月26日午前7時よりの森本さんへの強制執行を阻止するため、全国の労働者や学生さんたちとともに決起しました。八尾北医療センターもストライキを決行し一緒に闘いました。
 森本さんの店の周りはバリケードで仕切られ、団結つぶしの弾圧をしてきていました。このような闘いは人生初めての出来事で私は緊張感に包まれていました。
 強制執行開始の予定時刻より3時間遅れで敵はやって来ました。市職、警備員、機動隊あわせて200人くらい来たでしょうか? 「来たぞ! 敵を絶対入れさせないぞ! スクラムだ! 負けてたまるか!」すごい激突になりました。これが一揆だ! 革命だ!
 敵は労働者の団結を恐れ、正面から入ることができませんでした。「守ったぞ!」。圧倒的な勝利!勝利!勝利! 市職員は私たちの顔を見ることもできず、目をそらしていました。
 「労働者は正規も非正規もない。民間もない。差別もない。みんな労働者はひとつなんだ」。その言葉どおりです。皆ひとつになりました。私も達成感がありましたし、団結に生きる森本さんから熱く強い決意表明もあり、私自身も胸が熱くなりました。体温も上昇(笑)。感動のあまり涙もあふれてきました。学生さんたちとも抱き合い、勝利を分かち合うことができました。
 私たち部落民(労働者)は国・行政や、資本家たちがつくった差別により労働者と分断されてきましたが、それを打ち破り、同じ労働者とともに団結して生きることこそが勝利する道であり、展望であり、またそこに部落解放があると確信しています。
 生きさせろゼネストに向けみなさんとともに生きていきます。遠方から駆け付けてくださった皆さん、そして見守ってくださった皆さん、ありがとうございました。ともに頑張りましょう。

 第4章 道州制をけちらして国変える出発点築く 全国連西郡支部 綾瀬心

 2・26強制執行実力阻止は、私たちが思い描いていたとおりの歴史的な闘いになった。全員が逮捕覚悟でのぞみ、西郡に大きなうねりを巻き起こした。八尾市の汚いやり方に腹の底からの怒りが噴火し、天にとどろく火柱を上げ、一人ひとりがガチで全力を出し切り、見事な迫力で勝利した。
 前日フェンス工事へ抗議後、村を分断させる八尾市と地区協への怒りに燃え、八尾市へ八尾北労組ストライキ宣言を持って行った。
 翌朝午前5時30分、八尾北医療センターを出発。前日より人数が増えていることに“ヨッシャ!”と力が入った。警備員に「人殺しの手先になるんか? ここから入らせたらあかん!」と抗議した瞬間、私の前に皆がササッと並んで警備員を説得、こちらの味方につけた。スゴイッ!
 いよいよ機動隊が森本さんの家へ。2階のベランダから連れ出される姿に怒り爆発、「ふざけるな!」とベランダに向けて叫ぶ。ドキドキしていた私の横に仲間が来てくれて「不当逮捕許さんぞ仲間を返せ!」と叫ぶ。
 裏口では全学連が機動隊に投げ飛ばされたらしく心配していたが、八尾北労組も激しく闘い、皆をとりもどした。大勝利。敵権力は裏からしか入れなかった。一人の逮捕者も出さなかった。そのことが参加した全員の感動と自信につながった。勝利後のデモの途中で空き地に空っぽの護送車が3台、ザマー見ろ!
 さあ、今からが勝負! ドンドン勝って住宅を取りもどし、道州制をけちらし、国を変えよう!

 第5章 6年ぶり春闘第1波時限ストを打ち抜く 沖縄(南部)一般合同労組 岸本典堅

 3月6日午前7時半より沖縄バヤリース労組は、始業時間に食い込む09春闘第1波時限ストに立ち上がった。実に6年ぶり、団結をよみがえらせ拡大するためのストだ! しかも、スト現場におっとり刀で介入して来た上間社長の不当労働行為をグウの音も出ない形で暴き切った。「ストって、やっぱ楽しい!」と意気上がる労働者と、ワジワジー(イライラ、もんもん)する社長たちの消耗した姿の落差がおもしろい。続く第2波ストは、3・27だ! いよいよ、沖縄からの「生きさせろ!」ゼネストが始まった。
 すべては09春闘「生きさせろ!」ゼネストを呼びかけた「団結ニュース」が職場で話題になったことから始まる。職場の労働者は、正直言って団結することの難しさを痛いほど知り抜いている。困難だからこそ、本物の団結の必要性と素晴らしさを見抜く力を持っており、強烈に求めているということだ。
 3・6ストライキは、同時に橋下打倒・道州制粉砕!大阪府庁デモと一体の闘いとしてかちとられた。

 第6章 「派遣切り」と闘う移住労働者がデモ 東京 森崎真一

 3月8日、渋谷の宮下公園で移住労働者たちが、大恐慌下で激化する「派遣切り」や労働者の使い捨てに抗議する集会とデモを行うと聞いて行ってきました。
 会場に着くと、陽気な音楽が聞こえ、さまざまなカラフルなのぼりが見えました。その数約400人。米欧系、アジア系、ラテン系、アフリカ系などのさまざまな国からの移住労働者で狭い公園がほぼいっぱいになっていました。去年よりはるかに数が多いとのことでした。
 集会では、移住労働者の代表が、働いても生きていけない低賃金や頻発する賃金未払い、さ末な理由での派遣切りの実態、差別や頻繁な職質、強制送還の実態をこもごも弾劾しました。それでも彼らは明るい表情で、このような理不尽な攻撃と闘い続ける決意を明らかにしていました。
 集会での移住労働者たちの活気と闘う決意があふれた発言には感動しましたが、組織者の側から発言した日本人の組合関係者の発言は、セーフティーネットの確立や、労働者救済を要求する立場からの発言であり、率直に言って大きな温度差を感じました。
 現在、日本には215万人を超える外国籍の労働者が生活しており、うち160万人が移住労働者だそうです。しかも移住労働者のほとんどが非正規雇用や派遣労働者であり、この間の大恐慌情勢のもとで、真っ先に首切りにあっているとのことでした。
 集会後の周辺一周デモは圧倒的でした。むしろ旗を先頭に、200人のてい団が二つ、元気な音楽と、「首切り、派遣切りをやめろ」「労働者の使い捨て、物扱いをやめろ」「外国人の犯罪者扱いをやめろ」「警察は、不当な職務質問や嫌がらせをやめろ」などのシュプレヒコールが夕暮れの渋谷の街中に響き渡り、飛び込みの参加者も続々とありました。
 参加した移住労働者たちの闘う決意にあふれ逆境に負けない明るい姿を見て、階級的労働運動路線こそ、この人たちと私たちが合流する唯一の道であると確信しました。団結して、3・20渋谷デモを闘おう!