2009年3月16日

裁判員制度実施を阻止しよう 4・21全国集会へ

週刊『前進』06頁(2383号5面2)(2009/03/16)

「大運動」が呼びかけ 裁判員制度実施を阻止しよう
 4・21日比谷全国集会へ

 裁判員制度の実施を阻止する全国集会が4月21日(火)夕、東京・日比谷公園の野外音楽堂で開かれる。主催は「裁判員制度はいらない!大運動」。弁護士の高山俊吉さん、臨済宗僧侶の玄■宗久さん、漫画家の蛭子能収さん、作家の嵐山光三郎さんらが呼びかけた、裁判員制度廃止を掲げた全国集会だ。
 この大集会は、裁判員制度実施予定日の1カ月前に設定された。高山弁護士は「4・21に5千人を集めたら勝てる」「(歴史的決戦行きの)バスに乗り遅れるな」と訴えている。3月決戦を猛然と闘い抜き、4・21の大爆発をともに闘い取ろう。
 裁判員制度阻止は、世界大恐慌をプロレタリア革命に転化していく一大階級決戦である。もはや「ひとつの課題」とか「ひとつの戦線」というレベルのものではない。支配階級と労働者階級の非和解の、決定的で歴史的な激突点である。労働者人民の自己解放的な大反乱に必ず発展していく闘いである。
 そもそも裁判員制度は、2004年に国会でなんの議論もなく全会派一致で成立したものだ。しかし労働者人民の8割以上が今も反対や拒否を表明している。かつてないような対決構造だ。ここに階級対立の真の姿が現れている。
 日本共産党や社民党は細々と「実施延期」を言っているが、まったくの大ペテンだ。事実、全労連は“良い裁判員になろう”というリーフレットを配っている。連合は“安心して裁判員になろう”と言っている。本当に許せない! 労働者人民の怒りの決起で打倒しよう。
 裁判員制度は司法制度改革の柱である。支配階級は「規制緩和に伴って司法制度改革が必要になった」(樋渡利秋検事総長)とはっきり言っている。つまり司法改革とは、大失業と戦争の時代に対応する新たな治安管理体制を築くことであり、①弁護士激増と「司法支援センター」導入によって人権擁護の弁護士を絶滅し、②裁判員制度導入によって労働者人民を国家支配の担い手にするという大攻撃である。
 樋渡は「国民の意識を変えるために生まれたのが裁判員制度だ」と言っている。この意味の重大性を真剣にとらえなくてはならない。裁判員裁判は年間3千数百件と言われる。裁判員になるのは年間約2万人だ。候補者として裁判官との面接を強要されるのはその10倍以上だろう。候補者通知は毎年数十〜100万人に送られる。これを10年続ければ大変な数だ。それに加えて「仕組みを知って、りっぱな裁判員になろう」という学校教育が始まっている。子どもたちの意識も根本から変えられていくということだ。
 だが勝利の展望は大いにある。裁判員制度を導入する以外にない支配階級に対して、真っ向から立ち向かっていく労働者人民の団結を圧倒的に拡大することである。
 全会派が賛成して決め、連合や全労連などが総力で推進するこの制度を、階級的大結集で粉砕する闘いが4・21全国集会とデモだ。やり抜こう!