3・6大阪府庁前行動 道州制決戦の火ぶた切る 450人がデモ
3・6大阪府庁前行動 道州制決戦の火ぶた切る
体制内派の妨害を打ち砕き 橋下打倒へ450人がデモ
「労働者の団結の力で勝利した!」——3月6日、「道州制反対! 橋下打倒! 大阪府庁前行動」で大阪・豊中市職女性部長の深町加代子さんは溌剌(はつらつ)と勝利宣言した。豊中市職女性部が全国に呼びかけた3・6府庁前行動は、自治労本部・大阪府本部—豊中市職執行部の妨害を打ち破り450人の結集で大成功した。
基調報告で深町さんは「集会は、労働組合が民営化・首切り絶対反対を貫いて団結して闘うのか、資本・当局の手先となるのかの分岐をかけてかちとられた。体制内派との分岐を鮮明に、道州制・民営化絶対反対で団結し、屹立(きつりつ)することが道を開く」と総括と展望を語った。
3・6行動には沖縄をはじめ全国の自治体労働者や教育労働者、民間労働者、非正規雇用労働者、学生が集まった。なかでも沖縄市職労の組合員は、保育所民営化を推進する体制内指導部と衝突し、保育所民営化絶対反対で闘ってきた。「橋下知事の民営化、賃下げ・首切り、公務員バッシングへの怒りは皆さんと共通だ。『沖縄は単独州になる』といわれ、沖縄には道州制賛成が多いが、深町さんと話して道州制は悪いと分かった」と連帯を表明した。
仙台市職労副委員長の神保美彦さんは「体制内派と激突して闘う豊中市職女性部に敬意を表する。自治体労働者は今日、歴史的な決起を開始した。職場で団結をつくり、資本主義を倒そう。橋下の道州制攻撃と真っ向から対決する新しい労働組合運動をつくろう」と熱くアピールした。
司会と経過報告を豊中市職女性部が担当した。橋下と直接対峙する大阪府職、大阪市職の労働者が発言。大坂教組の教育労働者は「道州制攻撃は教育労働者もその対象。教育民営化で教育労働者は全員解雇になる。4月から実施の教員免許更新制は、10年で雇い止めにして『日の丸・君が代』反対者を排除する攻撃だ。これらを許す腐りきった日教組をのりこえて闘う」と決意を表した。
2月26日に八尾市による住宅追い出し強制執行と実力で闘い勝利した部落解放同盟全国連西郡支部の森本政二さんと八尾北医療センター労組が登壇、拍手で迎えられた。
集会中、連合大阪・平和人権センターが3・6行動をつぶすために構えた総選挙向け春闘集会が「雨天中止」になったと伝えられると、会場が沸き立った。勝ったのだ。
3波のストを決行し、3・19東京行動に立つ関西合同労組技能育成分会(森精機)の労働者と全社労の労働者、国鉄労働者(国労、動労西日本)、関西新空港反対闘争の泉州住民の会の国賀祥司・泉佐野市議、民間中小零細企業の労働者、京大スト実が連帯と決意を表明した。
婦人民主クラブ全国協関西ブロックは革命的な国際婦人デー・アピールを発した。「3・8国際婦人デーは革命の日。その闘いをよみがえらせよう。6000万労働者階級の先頭で闘う」
夜8時すぎ、大阪府庁1周デモを戦闘的にやりぬいた(右写真)。「橋下打倒! 道州制粉砕!」のシュプレヒコールが夜空にとどろき、知事室の橋下を突き刺した。
3・6府庁前行動の大成功は、橋下打倒、道州制・民営化粉砕の闘いの巨大な突破口を切り開いた。道州制・民営化粉砕決戦は第2次国鉄決戦と並ぶ全労働者階級の基軸的闘争課題となった。
動労千葉の3月ストを先頭とする春闘スト、3・20渋谷大デモ、3・29三里塚闘争を大爆発させ、「生きさせろ!」ゼネストをかちとり、世界大恐慌をプロレタリア革命に転化する情勢をたぐり寄せよう。
第1章 民営化推進の執行部と激突
3・6行動の勝利は、道州制・民営化絶対反対か否かをめぐる体制内労組指導部との全面激突・党派闘争として道州制決戦が闘われることを示した。絶対反対を貫き、ストライキで闘い、団結を固める動労千葉型労働運動の実践が勝利を切り開くのだ。実際、豊中市職女性部は執行部の集会破壊策動に対して一歩も引かず闘い、勝利した。
昨年11月の女性部総会で09年国際婦人デー闘争を道州制反対・橋下打倒を掲げた3・6行動として取り組むことを決め、全国に呼びかけた。これに沖縄市職労の女性労働者をはじめ全国の闘う労働組合、自治体労働者、教育労働者などが賛同した。ところが豊中市職の執行委員会は3・6行動を認めず、「『道州制反対! 橋下打倒!』は組合方針ではない」と宣伝、女性部総会決定を押しつぶそうとした。
その過程で執行部が当局の市立豊中病院の地方独立行政法人化(事実上の民営化だ!)提案を組合員に隠していたことが発覚した。執行部は地方公営企業法全部適用(全適)を逆提案した。自治労衛生医療評議会の「全適」推奨の「指針」の実践だ(本紙2380号3面参照)。当局はこれに応え「全適」で折り合った。だがその先は独法化、指定管理者制度、民間への売り渡しなのだ。
豊中市職女性部は、保育所に続いて病院でも民営化の手先となった執行部を暴露・追及、民営化絶対反対を貫く3・6行動への結集を訴えた。追いつめられた執行部は3月6日朝、「3・6集会は市職女性部の取り組みとは認められない。動員要請を撤回する」という偽「女性部ニュース」を配布した。この団結破壊、組合破壊こそ道州制攻撃の本質だとつかみとった女性部員らが3・6行動に決起したのだ。