2009年2月23日

〈簡易・迅速・有罪〉許すな 迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧 2・14集会へ

週刊『前進』06頁(2380号6面2)(2009/02/23)

〈簡易・迅速・有罪〉許すな
 迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧4同志無罪確定を
 2・14集会“裁判勝利と革命へ”

 「『簡易・迅速』裁判粉砕し、4人の無罪確定へ差し戻し審・上告審の勝利かちとろう!2・14集会」(主催/迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会)が、2月14日午後、東京・池袋で開かれ、80人が集まった。86年東京サミットのレーガン、サッチャー、中曽根らを直撃した迎賓館・横田ロケット弾戦闘に対する爆取(爆発物取締罰則)デッチあげ弾圧裁判が昨年末以来重大な局面を迎えている中で、勝利をもぎ取る決意と態勢を打ち固めた。
 集会では、4人の被告がそれぞれ現局面の重要な意味について語り、闘う決意を述べた。
 昨年控訴棄却の有罪判決を受けた福嶋昌男同志は、「国家権力の政治的弾圧が本質であり、私は無実・無罪だ。証拠などないし、共謀の事実を示すものもない」と、怒りを込めて5月11日期限の上告趣意書提出に向かっての決意を語った。
 須賀武敏、十亀弘史、板垣宏の3同志の差し戻し審は、昨年12月になって突如、検察側が1人を除くすべての証人申請を撤回し、裁判所と一体となった早期結審策動を開始した。
 「高裁は審理不尽と言ったが、差し戻し審が始まったら検察官は何も立証するものがない。立証不能を逆手にとって形式的に審理したふりをして雰囲気だけで有罪にしようとしている。われわれはこの悪辣(あくらつ)さに怒りを込めて毎回の裁判闘争を闘っている」(板垣同志)。「高裁判決は〈簡易・迅速・有罪>裁判の極致。その再現を許してはならない。敵は立証できない。根本的に無力だ。ここをつかんで放さず、勝利しよう」(十亀同志)。「最初から証拠などないこの弾圧は、天皇の命令である爆取をもって革命を暴力で屈服させようとする国家意志の発動だ。検察官が証拠がなくてたじろぎ、裁判官が前面に立って捏造(ねつぞう)に手を染めている。この腐りきった体制を許さない」(須賀同志)
 3同志は攻撃の本質を明らかにし、裁判勝利と革命に向かってともに闘おうと力強く訴えた。
 また、「裁判員制度はいらない!大運動」事務局長・佐藤和利弁護士が「裁判員制度導入を阻止しよう」と訴え、裁判員制度実施阻止の4・21日比谷全国集会と銀座デモを呼びかけた。
 集会の初めに裁判の経緯を示すスライド上映があり、開会あいさつは病床にある共同代表の桜井善作さんが録音テープで行った。連帯アピールでは、杉並星野文昭さんを救う会の狩野満男さん、救援連絡センターの山中幸男事務局長、5・28「暴行」デッチあげ弾圧裁判を闘う法大生・中島宏明君。それぞれの現場から爆取裁判をともに闘う決意が表明された。
 福嶋弁護団の西村正治弁護士、荒木昭彦弁護士、3被告の弁護団の内山成樹弁護士が発言した。「高裁判決は、弁護側の防御活動に悪罵(あくば)を投げつける、見たことのない判決」と西村弁護士。「高裁判決は争うこと自体を嫌悪している。裁判員制度に向かって出してきた判決だ」と荒木弁護士も弾劾した。内山弁護士は、「検察官の新証拠は証拠に値しない。これから無罪を確実にする弁護側立証に入る」と決意を語った。
 22年もの長期裁判闘争をともに闘ってきた被告家族が元気に発言し、沖縄民権の会の座覇光子さんを始め、牧師や学者、労働者、市民などともに闘ってきた人びとが、それぞれ4同志への思いを語った。
 閉会のあいさつで、完全無罪をかちとる会共同代表の久保田文貞さんは「闘いのすそ野を引き受けて闘う」と述べた。
 爆取裁判の「簡易・迅速」重罰化攻撃は、5月から実施されようとしている裁判員制度と本質は同じだ。裁判員制度粉砕と爆取裁判勝利を一体のものとして闘おう。
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★迎賓館・横田爆取デッチあげ弾圧裁判
 1986年4月米軍横田基地、5月迎賓館に革命軍のロケット弾が発射された。権力は、何一つ証拠がないのに、翌87年10月、別件で勾留中の須賀、十亀、板垣の3同志を逮捕・起訴し、福嶋同志を全国指名手配した。福嶋同志は93年に逮捕・起訴。3同志は未決で16年(福嶋同志は12年)も勾留された。04年3月、3同志に無罪判決。検察官は何も根拠もなく控訴。06年3月、福嶋同志に12年の一審有罪判決。同年5月、東京高裁は、3同志の一審無罪判決破棄・差し戻しの反動判決。07年10月上告棄却、08年6月、差し戻し審が東京地裁で始まった。福嶋裁判では08年3月東京高裁は被告側の控訴を棄却。上告趣意書を準備中。
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 日程 迎賓館・・横田爆取デッチあげ弾圧差し戻し審
 第14回公判 2月24日(火)午後1時15分開廷
 ◎東京地裁429号法廷